とある「怪物」の話

そ奴はある地方において【三つの首】を持つ神だ。
そ奴はある地方において【五つの首】を持つ蛇だ。
何時しかその二つの伝説は混ざり合い、【八つの首】を持つ蛇神となった。名を【八岐大蛇】と言う。
普通では考えられない話だろう、別々の地域で語られていた別の「怪物」が合わさったというのは。

しかしその伝説、元はどちらも同じ「怪物」の話だったとしたら?
そうなれば混ざり合ったのも合点がいく。共通項があれば混ざるのは容易い。
語り継がれるうちに首が増えたのは些か滑稽であるが。

そして我ら【カルマジ団】は研究の果てに、その「怪物」が「2つ」に分かたれたことを突き止めた。
一体は「神」の具現として、もう一体は「蛇」の具現として。


【八岐大蛇】…いや【千年龍王】。
かの者は自らの体を【蛇】と【神】の2つに分かち、その力を封じ込めた。
【蛇】は【クラガリシティ】の近くの祠に…まぁもぬけの殻であったが…。
そして【神】は――――【タチカワ】に。
古代言語に曰く「神の棲まう地」。故に「タチカワ」。
また実に安直だが…それを言ってしまえばどこの地も安直なネーミングとなろう。


Q.【神】というのは本当に実在するのか?
A.【蛇】の方は資料が散逸していて詳しいことはわからない…
  が、【神】に関しては伝承が数多く残っている。

  そうだな…これは「薬聖」と呼ばれた男の話だが…
  かの薬聖が森に薬草を取りに行った時の話だ。
  この時娘を一緒に連れて行っていたのだが、森の中ではぐれてしまった。
  そこで探していると湖の方から娘の声がした。そこで行ってみると…
  神が娘にバックブリーカー的なものを受けていた。
  そして男は神からありとあらゆる薬の製造法を聞き出し、
  かの男は「薬聖」と呼ばれるそうになったそうな…

  この伝承を信じるならば【神】は女子供でもプロレス技を掛けられるような非力な存在であると言える。
  事実、伝承に「【蛇】には力を、【神】には知識を与えた」という記述もあり、おそらく知識に全振りしたのだろう…

  なお【蛇】は「山ひとつ吹き飛ばした」と言われているらしい


【くろいきばこ】
かの「怪力乱神」と言われるシェルタ地方、「蛇」の伝説種の欠片が入っているとされる。
展示されている品こそレプリカではあるが、それでも圧倒的な力を感じさせる。 タチカワにて

【しろいきばこ】
神祇省というところで保管されており、めったに外に出さないためレプリカも作れないようだ。写真のみあるらしい
伝説種:白澤に関係しているらしい?

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