RimWorld私的wiki

RimTransを利用した基本的な部分は上記の通り

1. 注意点

a)XML記述とエンコード

Rimworldの翻訳ファイルは基本的に全てXMLで記述されています。これは内部に <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> という宣言によって決められます。この宣言を付けずにファイルを作成してもRimworldには適用されません。

ファイルの文字エンコード形式はUTF-8で、多くの場合はBOM(ボム)付きで保存されます。このBOM(ボム)とはそのファイルがUTF-8形式である事を宣言する為のものでファイルの先頭に3バイトのBOM(0xEF 0xBB 0xBF)が追加されます。BOMがついて居なくても上記の宣言でUTF-8であると宣言されていますが、日本語などの2バイト文字で保存する場合は特にBOM付きでUTF-8のXMLである事を明示しておいたほうがトラブルを避けやすいです。

文字エンコード(UTF-8)やBOMの有無を選択して保存できないエディターでファイルを作成し保存すると文字エンコード形式がShift-JISコードで保存されたり、BOMが無いファイルが作成される恐れがあります。

文字エンコードが異なる場合、確実に文字化けを引き起こすので注意です。Rimworldのゲーム内で翻訳した部分が・?e?X・gのように意味不明な文字列になります。

b)改行コード

テキストの改行コードも重要です。RimworldはWindowsOSだけてなく、MacOS、SteamOS/Linuxでも実行可能なゲームです。WindowsOSの場合、改行コードはCR+LFですがMacintoshOSはCR、LinuxはLFです。(CR:carriage return/LF:line feed)

CR+LR,CR,LRどれか一種類ならばRimworldのゲームクライアントは正しく認識しますが、Coreや各Modファイルをコピーして編集するなどを行って、同じファイル内で複数種類の改行コードが使用されている場合、改行位置が変になるか、最悪XMLファイルと認識されなくなる恐れがあります。その状態で開発者モードをONにしていると「翻訳ファイルが読み込めない」という意味のエラーログが表示されます。

多くはWindowsOSだと思われるのでCR+LFで編集保存するのがいいかと思われます。

c)スペースと改行(制御)文字

UTF-8で保存していても意外な部分で翻訳文が崩れる時があります。それがスペース(空白)と改行文字、空白文字、TAB文字によるものです。XMLではスペースを空白文字と呼び、注意が必要です。改行文字とは基本的に表示されない改行を命令する記号です。正規表現でいう¥nは改行文字であり、XMLでも改行文字として機能します。

<sample.description>例: これはサンプルです。</sample.description>

これを改行文字で処理すると下のようになります。

<sample.description>例:¥nこれはサンプルです。</sample.description>

なぜこんな面倒な事をするのか?それは日本語の禁則処理と似た英文のワードラップ(Wordwrap)機能により日本語入力での半角スペースの後に特定の漢字などが来るとワードラップが収まりきれないと判断して改行を入れてしまう為です。英文では単語が途中で切れてしまう場合、その単語を次の行に送るのが普通の処理になっています。よってRimworldに限らず多くの英文欧州文字ベースの海外ゲームでの翻訳には必ずといってまとわり付く制限です。

その対策として¥nを改行記号として挿入する事で半角スペースによるワードラップの誤爆を防ぐ予防となります。ただし、半角スペース=強制改行というわけでは有りません。ワードラップ機能が収まらないと判断する文字列が来ない限り暴発しません。強制改行が起こる文字を記憶するか、逐一試して確認してダメなら半角スペース(空白文字)を使わない方法を取るかになると思います。マクロ機能などが付いた高機能なエディターの場合はそれらの文字と半角スペースが重なっている場合に文字の色を蛍光色にしたり調査・警告させたりもできます。


2.翻訳Modの制作手順

a)まず最初に

あなたはMODを作る前に、いくつかのツールを準備する必要があります。

a-1)電源の入ったパソコンは、Rimworldに必要なコードを書いたり画像を作成できます。
a-2)画像編集ソフトは、プレビュー画像やModで追加する要素を描くことができます。もし、画像が適切に表示されるかテストする必要がある場合、Rimworldを実行します。
a-3)適切なコードを書く為のエディター(XMコードを書けるもの）。
a-4)アップデートされたModの中身を調べる為の差分比較(Diff)ツール
a-5)DLLを作成する場合はMicrosoft社のMicrosoft Visual Studioを利用する事ができます。


a-1)電源の入ったパソコン
ここを見ている電子機器がスマホでもアプリによってはXMLコードを書く事は可能です。

a-2)画像編集ソフト
Phostshopなどの有料ソフトは優秀ですが、無料でも十分な機能を持つフリーソフトがあります。自分に合った画像編集ソフトを探して使うと良いでしょう。必要な機能は文字が入れられる事とレイヤーが使える事でしょうか?

a-3)XMLコードを書く為のエディター
様々なエディターがありますが、Microsoft社のXML Notepadというツールがあります。無料で英文ですが必要とされる機能は全てあります。日本語表示されるものには「XmlEditor」があります。入力に少し癖がありますが、機能は整っています。またシェアソフトの各種エディター類もXMLに対応している物があります。

a-4)差分比較ツール
有名どころでは「WinMerge」などがあります。アップデートがある度にModの元データを保存する癖を付けておくと更新された時に、差分比較ツールを使ってどこがアップデートされたのか比較を行い翻訳Modを更新する際に役立ちます。手っ取り早く更新部分のみ確認したい場合は、RimTransで出力したLanguage/Japaneseのみバックアップしておき比較するのも手だとは思います。ただし、Modがどのような変化があったのかを知る為に全ファイルで比較する事はあなたが説明する/書く時に役立つでしょう。

a-5)DLLコンパイル
GitHubなどでソースを公開してる場合、翻訳したDLLを作成する事でXMLでは翻訳できない部分も翻訳する事が可能になります。ただし、そうして組んだ(コンパイルした)DLLを公開する場合、そのソースに使われている引用コードに著作権がある場合、そのソースの提供元が要求する条件をクリアする必要があります。またそのソースを公開している人そのものにも著作権があり、認可を受けずにコンパイルしたDLLを配布すると大きな問題に発展する危険性がありますので注意が必要です。国内外に関わらずソースの盗用には厳しい評価が待っています。


b)Modフォルダの構造

あなたがModを作成する場合Modフォルダに入る必要なフォルダ(階層)構造があります。これらは全て必須ではなく必要な要素に合わせて作成します。

フォルダ名	説明
About	説明文やMod紹介画像などを入れます
Assemblies	Modの動作に必要なDLLを入れます
Defs	Modで追加するXML要素を入れます
Languages	翻訳用のファイルを入れます
Patches	Coreを含む他のModに修正を行うパッチXMLファイルを入れます
Sounds	Modで使用する音声ファイルを入れます
Textures	Modで追加する画像を入れます

以下作業途中