最終更新:ID:IgrBd9wviA 2013年05月23日(木) 21:41:56履歴
PCより
PLより
半ば予想はしていたけれど、またしても魔道書にまつわる事件に巻き込まれてしまった・・・。
ドイツからの帰国の飛行機の中、智子は夢うつつで今回の冒険を思い返していた。
結局、エイミアの遺体は飛行機に乗せるわけにもいかず、
カールとアンネに骨を折って貰って、現地の公営墓地へと埋葬することになった。
レイミアとの悲しい決意と・・・それを受け止めたレン君・・・。
ルイカ・・・フウカ・・・キド・・・カルラ・・・そして・・・??
思考がアリスの事に及んだ時、彼女の脳裏に、とある人物への想いまで蘇ってしまう。
「だから、私は恋なんてしていないわよっ!!」
機内だというのに、思わず大声で叫び、乗客からの避難と好奇の入り交じった視線を浴びる・・・。
呆れ顔のアリスと目が合った。
アリスとの冒険も、もう3回目。
これまでは、偶然巻き込まれた感じだったけれど、
これからは、自分の意思でアリスを助けよう。
「グリム・グリモアール・・・。
次はフランスか・・・そういえば、うちの会社、フランスに支社があったわね・・・
異動希望を出してみようかしら??」
決意を新たにする智子だった。
追伸
「あ、アリサ??ひっさしぶり〜。実はすっごく面白いことがあったのよ・・・
アリスったらね・・・PADをね・・・うふふふ」
追伸その2
とある昼下がり、とある警察官が美少年と食事をしていると、
物陰からその光景をじーっと覗いている、怪しい日本人女性が目撃されたという・・・
ドイツからの帰国の飛行機の中、智子は夢うつつで今回の冒険を思い返していた。
結局、エイミアの遺体は飛行機に乗せるわけにもいかず、
カールとアンネに骨を折って貰って、現地の公営墓地へと埋葬することになった。
レイミアとの悲しい決意と・・・それを受け止めたレン君・・・。
ルイカ・・・フウカ・・・キド・・・カルラ・・・そして・・・??
思考がアリスの事に及んだ時、彼女の脳裏に、とある人物への想いまで蘇ってしまう。
「だから、私は恋なんてしていないわよっ!!」
機内だというのに、思わず大声で叫び、乗客からの避難と好奇の入り交じった視線を浴びる・・・。
呆れ顔のアリスと目が合った。
アリスとの冒険も、もう3回目。
これまでは、偶然巻き込まれた感じだったけれど、
これからは、自分の意思でアリスを助けよう。
「グリム・グリモアール・・・。
次はフランスか・・・そういえば、うちの会社、フランスに支社があったわね・・・
異動希望を出してみようかしら??」
決意を新たにする智子だった。
追伸
「あ、アリサ??ひっさしぶり〜。実はすっごく面白いことがあったのよ・・・
アリスったらね・・・PADをね・・・うふふふ」
追伸その2
とある昼下がり、とある警察官が美少年と食事をしていると、
物陰からその光景をじーっと覗いている、怪しい日本人女性が目撃されたという・・・
お疲れ様でした〜
乱心してしまい、〇〇の形のパスタの写真を貼ってみたり、
皆様には本当にご迷惑をおかけしました、友之です。
グリム・グリモアールにまつわる冒険も、もう3回目。
(抽選ダイスの女神様、本当にありがとう。欲を言えば、これからもよろしく。)
少しはRPに慣れたかな〜?いや、まだまだ初心者ですね。
これからも精進してまいります。またどこかでお会い出来ましたら、よろしくお願いいたします。
KPのりるぜ様、PLの皆様、とっても楽しい時間をありがとうございました。
(強いて言えば、今回は智子さん専用SAN回復シーン(要は┌(┌^o^)┐)が無かったのが、
残念だったかな・・・??KP様、次回は是非(殴))
乱心してしまい、〇〇の形のパスタの写真を貼ってみたり、
皆様には本当にご迷惑をおかけしました、友之です。
グリム・グリモアールにまつわる冒険も、もう3回目。
(抽選ダイスの女神様、本当にありがとう。欲を言えば、これからもよろしく。)
少しはRPに慣れたかな〜?いや、まだまだ初心者ですね。
これからも精進してまいります。またどこかでお会い出来ましたら、よろしくお願いいたします。
KPのりるぜ様、PLの皆様、とっても楽しい時間をありがとうございました。
(強いて言えば、今回は智子さん専用SAN回復シーン(要は┌(┌^o^)┐)が無かったのが、
残念だったかな・・・??KP様、次回は是非(殴))
PCより
PLより
日本行きの飛行機の中で、あたしは窓から夜空を眺めていた。
ちょうど一ヶ月ほど前、イタリアで出逢った大切な友人の背に乗って、イタリアの町並みを見下ろした時の事を思い出す。
あの頃から、どうも感情が表に出やすくなっていた。子供みたいにはしゃいだり、大泣きしたり……流石に『ノア』での奇行は例外だけど。
自分自身の変化に驚く一方で、自分が"変えられて"いくのをハッキリと自覚している自分が、頭の片隅にいる。
今年に入ってから『グリムグリモアール』絡みの事件に関わること四回。"慣れ"とは違う何かが、あたしの中に芽生えつつあった。
ふと、あたしの隣で座席のリクライニングを目一杯倒し、仰向けになって寝息を立てるトモコを見る。
自由席で偶然後ろが空いていたからといって、それは些か行儀が悪いのではないか。まぁ、疲れているようだから目を瞑ろう。
彼女には今回も助けられた。あの時、気が触れたあたしの腕をトモコが引いてくれなかったら、あたしは今こうしていなかっただろう。
共に『グリムグリモアール』と関わったのもこれで三回目。彼女には、どうか平穏な人生を歩んでほしいものだ。
鞄から人形を取り出す。日本であたしの帰りを待っているであろう大切な……先輩から預かった人形。
頭には、やや不釣合いな大きさの黒い帽子が被せてある。人形に"彼女"の面影を重ねて、少し切なくなった。
正直なところ、この人形を自分に託した先輩がついて来なかったのは、嬉しくも寂しくもあった。
なるべく危険な目には遭ってほしくない、というのが本音。けれど、いないと心細いのもまた本音。
ドイツでは、何度彼女の顔を思い浮かべたか分からない。そんな事を本人に言えば、恥ずかしくてまともに顔が見られなくなるので絶対に言わないが。
……想像が変な方向に飛躍する前に切り替えよう。ドイツでも、新たに七人の友人ができた。
まずはルイカ。一緒に服を買いに行ったり彼女の祖父母の家に泊めてもらったりと、本当に世話になった。
あの中では一番気が合ったと言えるかもしれない。私を助けようとしてくれたことは、素直に感謝している。
次にアンネ。本名を名乗らなかったり意地悪だったり、どことなくマリを思い起こさせる人物だった。根は優しくて世話焼きなところまでそっくりだ。
細かい所まで気の回る、しっかりした女性だったと思う。もう少し性格が丸くなればいいのに。
カールは顔に似合わず紳士的で、誠実を絵に描いたような人だった。見た目より中身を重視するあたしとしては、なかなかの好印象。
海に落ちたあたしを助けるために、真っ先に飛び込んできてくれたらしい。そこの所はハッキリとは覚えていないけれど、あの時の彼は格好良かった。
レン。思えば、彼が今回の仲間で最初に出会った人物だった。大人しくて年相応な子供らしさも持った、普通の子というのが当初の印象。
あの時、レイミアの心臓を突いた彼の心境はどんなものだったのだろう。彼は、予想以上に重たい物を抱えて生きているのかもしれない。
そんなレンとは対照的に、カルラは最後まで子供みたいな性格のままだった。父親と話し合える程度には、成長したのだろうけれど。
いつかイギリスでルイにそうしたように、彼女にもアイパッチを作ってプレゼントしてあげた。お返しに胸パッドを渡された時は蹴り飛ばしてやりたかった。
フウカはあれからどうしたのだろうか。施設内で彼女が黒蛇に囲まれた時は、ショックのあまり気が狂いかけたけれど、生きていてくれて本当に良かった。
無事に彼とは再会できたかしら。そう言えば、カルラとレンに渡した紙の内容が何だったのか、結局分からずじまいだ。
そう、彼――キドヤ。先月のジェイク達といい、ああいう所で格好付けたがる人というのはどこにでもいるものなのだろう。
不思議と不安は無かった。彼は……いや、彼もまた、無事に生き延びていると。そう信じていることができた。
泣いているだけでは何も変えられない。少しでも前を向いて、歩いていかなければならないのだ。
それが、あたしが四ヶ月かけてようやく辿り着いた、あたしなりの『グリムグリモアール』への向き合い方。
「"鍵は揃った、探せ。扉と鍵穴を"……か」
赤い『グリムグリモアール』の最後のページに一瞬だけ浮かび上がったメッセージ。これが意味する事は、今のあたしになら分かる。
レイミアは言っていた。扉はフランスにある、と。そして、残る二冊の『グリムグリモアール』は日本にあると。
フランスにはジャンがいる。日本には、数え切れない友人達がいる。彼らの日常を、平穏を、メイガスに壊させはしない。
座席の背もたれに背中を預け、目を閉じて眠気に身を委ねながら、あたしは"友"達に強く誓った。
それから数時間後、飛行機は日本の成田空港に到着した。
トモコとはここでお別れ。あたしはここから、新幹線やバスを乗り継いで八幡町に帰らなきゃいけない。
一息吐いたところに、どこか懐かしさすら感じる足音と、聞きなれた声が飛び込んでくる。
「ア───リス─────────っ!!」
周囲の客が何事かとそちらを見て、ざわめきながら道を開ける。声の主は、モーセが海を開いた時のようにその道を真っ直ぐ駆ける。
日本人離れした、ウェーブがかった金髪の女性。あたしに瓜二つな容姿の彼女──アリサが、奇声を上げて猛ダッシュしてきた。
「会いたかったぁぁぁ会いたかったぁぁぁ会いたかったぁぁぁぁ」
「イェイ」
「おっと危ない」
ハイタッチ代わりに足を引っ掛けて転ばせようとしたら、まるで最初から予想していたかのようなタイミングで綺麗にかわされた。
そのままあたしに飛び付いてくるアリサに押し倒されそうになるのをぐっと堪えて、どう見ても年上には見えない先輩に軽くハグをする。
たったそれだけ。それだけなのに、目頭が熱くなるのがはっきりと分かった。気取られないように、背中に回した手でそっと拭う。
「おかえりぃ、お土産は?」
「後でね。とりあえず、ただいま。それと……」
「それと?」
あたしに抱きついた格好のまま、小首を傾げるアリサ。
恐らく無意識の所作に不覚にも高鳴る鼓動を誤魔化す意味も込めて、あたしは機内で立てた"もう一つの決意"を実行に移す。
「あんたのせいで死ぬほど辱められたでしょうがァァァァァァァ!!!!」
「アイエエエエエエ!!?」
数日……いや、数ヶ月ぶりに思い切り振り上げられたあたしの脚が、アリサを数m吹き飛ばす勢いで蹴り放ったのだった。
開海状態のまま固まっていた見物客達が軽く慄いていたのは気のせいだということにしておこう。
ちょうど一ヶ月ほど前、イタリアで出逢った大切な友人の背に乗って、イタリアの町並みを見下ろした時の事を思い出す。
あの頃から、どうも感情が表に出やすくなっていた。子供みたいにはしゃいだり、大泣きしたり……流石に『ノア』での奇行は例外だけど。
自分自身の変化に驚く一方で、自分が"変えられて"いくのをハッキリと自覚している自分が、頭の片隅にいる。
今年に入ってから『グリムグリモアール』絡みの事件に関わること四回。"慣れ"とは違う何かが、あたしの中に芽生えつつあった。
ふと、あたしの隣で座席のリクライニングを目一杯倒し、仰向けになって寝息を立てるトモコを見る。
自由席で偶然後ろが空いていたからといって、それは些か行儀が悪いのではないか。まぁ、疲れているようだから目を瞑ろう。
彼女には今回も助けられた。あの時、気が触れたあたしの腕をトモコが引いてくれなかったら、あたしは今こうしていなかっただろう。
共に『グリムグリモアール』と関わったのもこれで三回目。彼女には、どうか平穏な人生を歩んでほしいものだ。
鞄から人形を取り出す。日本であたしの帰りを待っているであろう大切な……先輩から預かった人形。
頭には、やや不釣合いな大きさの黒い帽子が被せてある。人形に"彼女"の面影を重ねて、少し切なくなった。
正直なところ、この人形を自分に託した先輩がついて来なかったのは、嬉しくも寂しくもあった。
なるべく危険な目には遭ってほしくない、というのが本音。けれど、いないと心細いのもまた本音。
ドイツでは、何度彼女の顔を思い浮かべたか分からない。そんな事を本人に言えば、恥ずかしくてまともに顔が見られなくなるので絶対に言わないが。
……想像が変な方向に飛躍する前に切り替えよう。ドイツでも、新たに七人の友人ができた。
まずはルイカ。一緒に服を買いに行ったり彼女の祖父母の家に泊めてもらったりと、本当に世話になった。
あの中では一番気が合ったと言えるかもしれない。私を助けようとしてくれたことは、素直に感謝している。
次にアンネ。本名を名乗らなかったり意地悪だったり、どことなくマリを思い起こさせる人物だった。根は優しくて世話焼きなところまでそっくりだ。
細かい所まで気の回る、しっかりした女性だったと思う。もう少し性格が丸くなればいいのに。
カールは顔に似合わず紳士的で、誠実を絵に描いたような人だった。見た目より中身を重視するあたしとしては、なかなかの好印象。
海に落ちたあたしを助けるために、真っ先に飛び込んできてくれたらしい。そこの所はハッキリとは覚えていないけれど、あの時の彼は格好良かった。
レン。思えば、彼が今回の仲間で最初に出会った人物だった。大人しくて年相応な子供らしさも持った、普通の子というのが当初の印象。
あの時、レイミアの心臓を突いた彼の心境はどんなものだったのだろう。彼は、予想以上に重たい物を抱えて生きているのかもしれない。
そんなレンとは対照的に、カルラは最後まで子供みたいな性格のままだった。父親と話し合える程度には、成長したのだろうけれど。
いつかイギリスでルイにそうしたように、彼女にもアイパッチを作ってプレゼントしてあげた。お返しに胸パッドを渡された時は蹴り飛ばしてやりたかった。
フウカはあれからどうしたのだろうか。施設内で彼女が黒蛇に囲まれた時は、ショックのあまり気が狂いかけたけれど、生きていてくれて本当に良かった。
無事に彼とは再会できたかしら。そう言えば、カルラとレンに渡した紙の内容が何だったのか、結局分からずじまいだ。
そう、彼――キドヤ。先月のジェイク達といい、ああいう所で格好付けたがる人というのはどこにでもいるものなのだろう。
不思議と不安は無かった。彼は……いや、彼もまた、無事に生き延びていると。そう信じていることができた。
泣いているだけでは何も変えられない。少しでも前を向いて、歩いていかなければならないのだ。
それが、あたしが四ヶ月かけてようやく辿り着いた、あたしなりの『グリムグリモアール』への向き合い方。
「"鍵は揃った、探せ。扉と鍵穴を"……か」
赤い『グリムグリモアール』の最後のページに一瞬だけ浮かび上がったメッセージ。これが意味する事は、今のあたしになら分かる。
レイミアは言っていた。扉はフランスにある、と。そして、残る二冊の『グリムグリモアール』は日本にあると。
フランスにはジャンがいる。日本には、数え切れない友人達がいる。彼らの日常を、平穏を、メイガスに壊させはしない。
座席の背もたれに背中を預け、目を閉じて眠気に身を委ねながら、あたしは"友"達に強く誓った。
それから数時間後、飛行機は日本の成田空港に到着した。
トモコとはここでお別れ。あたしはここから、新幹線やバスを乗り継いで八幡町に帰らなきゃいけない。
一息吐いたところに、どこか懐かしさすら感じる足音と、聞きなれた声が飛び込んでくる。
「ア───リス─────────っ!!」
周囲の客が何事かとそちらを見て、ざわめきながら道を開ける。声の主は、モーセが海を開いた時のようにその道を真っ直ぐ駆ける。
日本人離れした、ウェーブがかった金髪の女性。あたしに瓜二つな容姿の彼女──アリサが、奇声を上げて猛ダッシュしてきた。
「会いたかったぁぁぁ会いたかったぁぁぁ会いたかったぁぁぁぁ」
「イェイ」
「おっと危ない」
ハイタッチ代わりに足を引っ掛けて転ばせようとしたら、まるで最初から予想していたかのようなタイミングで綺麗にかわされた。
そのままあたしに飛び付いてくるアリサに押し倒されそうになるのをぐっと堪えて、どう見ても年上には見えない先輩に軽くハグをする。
たったそれだけ。それだけなのに、目頭が熱くなるのがはっきりと分かった。気取られないように、背中に回した手でそっと拭う。
「おかえりぃ、お土産は?」
「後でね。とりあえず、ただいま。それと……」
「それと?」
あたしに抱きついた格好のまま、小首を傾げるアリサ。
恐らく無意識の所作に不覚にも高鳴る鼓動を誤魔化す意味も込めて、あたしは機内で立てた"もう一つの決意"を実行に移す。
「あんたのせいで死ぬほど辱められたでしょうがァァァァァァァ!!!!」
「アイエエエエエエ!!?」
数日……いや、数ヶ月ぶりに思い切り振り上げられたあたしの脚が、アリサを数m吹き飛ばす勢いで蹴り放ったのだった。
開海状態のまま固まっていた見物客達が軽く慄いていたのは気のせいだということにしておこう。
さようなら愛梨沙……(蹴
はい、どうも皆様おはこんばんちは! 今回も楽しませていただきました、Grimm Grimoire!
いやはや、まさか二回も発狂するなんて思いませんでした。不定は入らなかったくせにね!
前回にも増して主人公(笑)な亜莉栖でしたが、皆様が支えてくれたおかげで無事に生き延びることができました。
その感謝の気持ちを後日談に込めて書いたら無駄に長くなりました^q^ 愛梨沙の比率が多い気がするのはきっと錯覚です。
だってね、前話の後日談であんなフリされたら応えるっきゃないでしょう(迫真)
物語もいよいよ佳境、後半戦へ突入といったところでしょうか。
ついに揃ってしまった四つの"鍵"、フランスにあるという"扉"、そして残る二冊の『グリムグリモアール』。
果たして、これからどんな物語が亜莉栖と探索者達を待ち受けているのか……wktkが止まりませんね!
次回はシラサギさんに加え、一話以来の秋彦さんとの共演! 今からドキドキしっぱなしです!
そして"彼女"も登場ということで、今まで梅雨時で憂鬱でしかなかった六月が待ち遠しく感じます。
今後とも、亜莉栖と私をよろしくお願いしますね! 以上、雪野でした!
はい、どうも皆様おはこんばんちは! 今回も楽しませていただきました、Grimm Grimoire!
いやはや、まさか二回も発狂するなんて思いませんでした。不定は入らなかったくせにね!
前回にも増して主人公(笑)な亜莉栖でしたが、皆様が支えてくれたおかげで無事に生き延びることができました。
その感謝の気持ちを後日談に込めて書いたら無駄に長くなりました^q^ 愛梨沙の比率が多い気がするのはきっと錯覚です。
だってね、前話の後日談であんなフリされたら応えるっきゃないでしょう(迫真)
物語もいよいよ佳境、後半戦へ突入といったところでしょうか。
ついに揃ってしまった四つの"鍵"、フランスにあるという"扉"、そして残る二冊の『グリムグリモアール』。
果たして、これからどんな物語が亜莉栖と探索者達を待ち受けているのか……wktkが止まりませんね!
次回はシラサギさんに加え、一話以来の秋彦さんとの共演! 今からドキドキしっぱなしです!
そして"彼女"も登場ということで、今まで梅雨時で憂鬱でしかなかった六月が待ち遠しく感じます。
今後とも、亜莉栖と私をよろしくお願いしますね! 以上、雪野でした!
はい!皆さん!本当にお疲れ様でした!
いやぁ・・・今回は実にRPが充実した卓でした…抽選から始まったこの卓のドラマ…(シラサギさんの100は一生忘れませんww)
始めは濃いメンバーでPC同士、譲れぬものでぶつかり合うかとも思いましたが。それは起きず、調和という形のドラマが出来たと思っています
だけど・・ファンブルも今回多かったですねww 海上での発狂イベントは癖になりそうです(`・ω・´)
ではでは!KPもここいらでおさらばいたしましょう!
皆さん!本当にお疲れ様でした!そしてありがとうございました!
また同卓できる日を待ち望んでおります…星辰が再び揃う、その日まで…
いやぁ・・・今回は実にRPが充実した卓でした…抽選から始まったこの卓のドラマ…(シラサギさんの100は一生忘れませんww)
始めは濃いメンバーでPC同士、譲れぬものでぶつかり合うかとも思いましたが。それは起きず、調和という形のドラマが出来たと思っています
だけど・・ファンブルも今回多かったですねww 海上での発狂イベントは癖になりそうです(`・ω・´)
ではでは!KPもここいらでおさらばいたしましょう!
皆さん!本当にお疲れ様でした!そしてありがとうございました!
また同卓できる日を待ち望んでおります…星辰が再び揃う、その日まで…
真夜中の海…その上で浮かぶ油田に一人、風が吹く中少女は海を見つめて空を眺める
少女は、知っていた、少年が帰って来ることを
少女は、知っていた、後3分で、少年がここに現れることを
少女は、困惑していた、それが分かってしまう自分を
少女は、泣いていた、自分が人でなくなったことを
少女は、怖かった、早く少年と会いたかった
震える手で己の目に手をあてがう…目を隠すように強く、強く
だが、強く抑えるほど少女の視界は『拡散』していく、昼と夜が混同する世界の中
ただただ見える世界に恐怖し、震える体を押さえ込むように座り込む
「・・・・・・・・・・」
こんな姿は誰にも見せられなかった、今まで闇の中でもがいてきた少女は、例え苦しくても一人で前を見据えていた
だがその中で大事な人たちと何人とも出会ってきてしまった、出会えてしまった
だからこそ、見せるわけにはいかなかった
あと・・・1分で少年が帰ってくる
下唇を強く噛み、手の平に爪を食い込ませ、フードを深く被る…赤く…冷たく光る瞳を隠すように
満月が少女を後ろから照らし、月の光に背を向け、己が先の道に食らい導を突き立てる
そして、一歩一歩とその足を海の間際まで運び、海を見下ろす
程なくして球体状の物体が海の中から勢いよく上がり、水面の並みにゆらゆらと揺り篭のようにゆれ
球は開き、そこからずぶ濡れの少年が現れる
『よ…なんだ、待っててくれたのか』
「知ってたから…」
『…?』
「ううん…なんでもないの…帰ろう…」
少女は振り返り、今はもういない作業員が使っていた船に向かう…
少年は気づかない、少女が笑っていることを
少年は気づかない、少女が嗤っていることを
少年は気づかない、少女が哂っていることを
少年は気づけなかった、少女が泣いていることを
汐見・R・風花 後日談「独り、孤毒」〜Fin〜
少女は、知っていた、少年が帰って来ることを
少女は、知っていた、後3分で、少年がここに現れることを
少女は、困惑していた、それが分かってしまう自分を
少女は、泣いていた、自分が人でなくなったことを
少女は、怖かった、早く少年と会いたかった
震える手で己の目に手をあてがう…目を隠すように強く、強く
だが、強く抑えるほど少女の視界は『拡散』していく、昼と夜が混同する世界の中
ただただ見える世界に恐怖し、震える体を押さえ込むように座り込む
「・・・・・・・・・・」
こんな姿は誰にも見せられなかった、今まで闇の中でもがいてきた少女は、例え苦しくても一人で前を見据えていた
だがその中で大事な人たちと何人とも出会ってきてしまった、出会えてしまった
だからこそ、見せるわけにはいかなかった
あと・・・1分で少年が帰ってくる
下唇を強く噛み、手の平に爪を食い込ませ、フードを深く被る…赤く…冷たく光る瞳を隠すように
満月が少女を後ろから照らし、月の光に背を向け、己が先の道に食らい導を突き立てる
そして、一歩一歩とその足を海の間際まで運び、海を見下ろす
程なくして球体状の物体が海の中から勢いよく上がり、水面の並みにゆらゆらと揺り篭のようにゆれ
球は開き、そこからずぶ濡れの少年が現れる
『よ…なんだ、待っててくれたのか』
「知ってたから…」
『…?』
「ううん…なんでもないの…帰ろう…」
少女は振り返り、今はもういない作業員が使っていた船に向かう…
少年は気づかない、少女が笑っていることを
少年は気づかない、少女が嗤っていることを
少年は気づかない、少女が哂っていることを
少年は気づけなかった、少女が泣いていることを
汐見・R・風花 後日談「独り、孤毒」〜Fin〜
「さて、俺も行くか…」
崩れ行く施設の中、海水に足を濡らし少年は歩き出す
目指すのはこの先にある脱出ポット…少年は来た道を戻り、まだ火が残る広間を過ぎてその場所に向かう
「ぐ・・・!」
少年に酷い頭痛が走る、まるで何かが刻まれるような…何かが埋め込まれるような感覚だ
「なん・・・だ・・!・・・?」
「記憶・・・?」
「はは・・・そうか・・そうかよ・・くそっ・・!」
少年は海水に足を突き、こぶしを振り上げ、海水に叩きつける
「今は…急がねぇと…」
少年は立ち上がり、そしてついに脱出ポッドの場所にたどり着く
中に入り、ドアを閉じると少年はすぐに発射のボタンを押す
崩れ行く海底施設を見下ろし、静かにその球は少年を乗せ、海面に打ちあがる
「はぁ…とんだ海中遊泳だ…」
愚痴を零し、ドアを蹴り開ける…空を見上げる少年の目に少女の姿が映る
「よ…なんだ、待っててくれたのか」
『知ってたから…』
「…?」
『ううん…なんでもないの…帰ろう…』
「あぁ…そうだな…」
少年は垂れ下げられていたロープを使い、海上の油田施設と思われる場所に上がる
そして先に歩いていった少女を追いかけ、その先にあった小さい船に乗り込んだ
「今はもう…ドイツに残る理由はない…戻ろう、日本へ」
『…?』
「記憶が流れ込んできた…あの蛇女と…グリムと名乗る男…そしてそいつらがこの世界に残しちまった『毒』を…」
『それを…止めるの?』
「いや、これはいいんだ…ほっておいてもきっとあいつ等が止めてくれる」
『じゃあ…』
「まだ、終っていない…」
『終ってない…?』
「あぁ…もう一つ、流れ込んできた記憶…これは、俺たちにしか止められない」
「いくぞ、風花…延長戦だ」
揺れ動き、前を突き進む小船の上で少年は強く決意を固めた声で呟く
赤く光る目を隠すようにフードを深く被り、立ち上がり空を見上げる少年
満月が照らす過去と未来の間…少年はただ、その光を目に焼き付けていた
鷺戸夜 誠人 後日談「そして、目に焼き付けるお話へ」〜Fin〜
崩れ行く施設の中、海水に足を濡らし少年は歩き出す
目指すのはこの先にある脱出ポット…少年は来た道を戻り、まだ火が残る広間を過ぎてその場所に向かう
「ぐ・・・!」
少年に酷い頭痛が走る、まるで何かが刻まれるような…何かが埋め込まれるような感覚だ
「なん・・・だ・・!・・・?」
「記憶・・・?」
「はは・・・そうか・・そうかよ・・くそっ・・!」
少年は海水に足を突き、こぶしを振り上げ、海水に叩きつける
「今は…急がねぇと…」
少年は立ち上がり、そしてついに脱出ポッドの場所にたどり着く
中に入り、ドアを閉じると少年はすぐに発射のボタンを押す
崩れ行く海底施設を見下ろし、静かにその球は少年を乗せ、海面に打ちあがる
「はぁ…とんだ海中遊泳だ…」
愚痴を零し、ドアを蹴り開ける…空を見上げる少年の目に少女の姿が映る
「よ…なんだ、待っててくれたのか」
『知ってたから…』
「…?」
『ううん…なんでもないの…帰ろう…』
「あぁ…そうだな…」
少年は垂れ下げられていたロープを使い、海上の油田施設と思われる場所に上がる
そして先に歩いていった少女を追いかけ、その先にあった小さい船に乗り込んだ
「今はもう…ドイツに残る理由はない…戻ろう、日本へ」
『…?』
「記憶が流れ込んできた…あの蛇女と…グリムと名乗る男…そしてそいつらがこの世界に残しちまった『毒』を…」
『それを…止めるの?』
「いや、これはいいんだ…ほっておいてもきっとあいつ等が止めてくれる」
『じゃあ…』
「まだ、終っていない…」
『終ってない…?』
「あぁ…もう一つ、流れ込んできた記憶…これは、俺たちにしか止められない」
「いくぞ、風花…延長戦だ」
揺れ動き、前を突き進む小船の上で少年は強く決意を固めた声で呟く
赤く光る目を隠すようにフードを深く被り、立ち上がり空を見上げる少年
満月が照らす過去と未来の間…少年はただ、その光を目に焼き付けていた
鷺戸夜 誠人 後日談「そして、目に焼き付けるお話へ」〜Fin〜
『当機をご乗車してくださり、真にありがとうございました。またのご来場を心より…』
ここは日本、成田空港と呼ばれる日本の国際空港。
響く係員の声を素通りし、一人の少女がパスポートを通し日本に訪れる
「ここが日本…うわぁ…車いっぱい」
空港に並ぶタクシーの列を見て少女は呟く、しかし少女は空を見上げ、人がどんどん出入りする中で足を止めてしまう
「結局…話せなかったな…いや…話さなかった…なのかな」
膝裏まで伸びるフードつきのコートを羽織、フードから見える少女の顔は前髪を右目の位置に寄らせている…まるで隠すように
「医療費もここに来る旅費も…ぜーんぶお母さんの残してくれたお金から出しちゃったな…はぁ、ちゃんと頼ればよかったかな…」
ため息混じりに少女はまた歩き出す…そして、少女はポケットに押し込んでいた紙切れを取り出し通行人に話しかけた
「すいません、ここにはどうやったら行けますか?」
『・・・?』
「あれ・・あ、違う!ここ日本!ドイツ語じゃだめだ!」
『あ、あの・・?』
「ご、ごめんなさい…えぇと…あの…このナンバーはどうやって追えば…追う…?行く…?」
「あ、外国の方…ですよね、ならあそこにあるタクシーの列に並んでその紙を見せれば、多分いけると思いますよ」
「あ、ありがとうございまス…」
少女は迷いながらも列に並び、そして待つこと暫く、やっと少女の番が訪れた
『お客さん、どこまで?』
「こ、ここまでお願いしまス」
『・・? ここは・・ふむふむ、じゃ出しますね』
タクシーは列からはなれ、少女を乗せて走り出す
そして大きな道路に入り、車は高速で突き進む
『お客さん、外国の方でしょ?どこから来たの?』
突然話しかけられ、少女は窓から見える流れる景色から目線を運転手に向ける
「ボク…ドイツから来ました」
『はは、まだ日本語には慣れてないみたいですねぇ』
「あはは…」
それから少女は、運転手と他愛のない話を続ける
そして…時間は流れていく
『お客さん、この紙の住所の近くにはこれましたけど…ここから先はどうしても見つかりませんねぇ…』
「あれ…?」
『私が乗せられるのはここまでですねぇ、いやはや申し訳ない。お詫びに20%料金カットしますんで』
「あー、ありがとうございます」
『はい、ありがとうございました!いい旅を!』
車から降り少女は紙に書かれた住所を探す。
「はー・・どこだろ・・」
太陽が路上を照りつけ、季節感を無視したコートを羽織ってきたことを少女は少し後悔していた
「熱い…全然見つからないや…」
少女はコートを脱ぎ、スカートと紺のタンクトップというやや目のやり場に困る姿となる…
行きかう人々が冷たい視線を送るのに少女は気づいていないだろう
「ふぅ、これで少しだけ楽に・・ん?」
少女はふと、自分の真横にある路地裏を見る、何故気になったのか、何故そこだと思ったのか
きっと、必然だったのかもしれない…
その路地の周りには誰もいない、誰も気にかけてはいなかったのだ
そして導かれるように少女はその路地裏を抜けて、鉄板が囲む建築物の目の前に出る
「ここが・・・」
敷地に入り込み、入り口を探す・・
「あ、あった」
少女はドアの前に立ち、紙とそのドアに書かれた部屋番を照らし合わせる…
「よし…」
そして少女は…「107」と書かれた扉を開いたのだった
Carla=Albert 後日談「次なる扉」〜Fin〜
ここは日本、成田空港と呼ばれる日本の国際空港。
響く係員の声を素通りし、一人の少女がパスポートを通し日本に訪れる
「ここが日本…うわぁ…車いっぱい」
空港に並ぶタクシーの列を見て少女は呟く、しかし少女は空を見上げ、人がどんどん出入りする中で足を止めてしまう
「結局…話せなかったな…いや…話さなかった…なのかな」
膝裏まで伸びるフードつきのコートを羽織、フードから見える少女の顔は前髪を右目の位置に寄らせている…まるで隠すように
「医療費もここに来る旅費も…ぜーんぶお母さんの残してくれたお金から出しちゃったな…はぁ、ちゃんと頼ればよかったかな…」
ため息混じりに少女はまた歩き出す…そして、少女はポケットに押し込んでいた紙切れを取り出し通行人に話しかけた
「すいません、ここにはどうやったら行けますか?」
『・・・?』
「あれ・・あ、違う!ここ日本!ドイツ語じゃだめだ!」
『あ、あの・・?』
「ご、ごめんなさい…えぇと…あの…このナンバーはどうやって追えば…追う…?行く…?」
「あ、外国の方…ですよね、ならあそこにあるタクシーの列に並んでその紙を見せれば、多分いけると思いますよ」
「あ、ありがとうございまス…」
少女は迷いながらも列に並び、そして待つこと暫く、やっと少女の番が訪れた
『お客さん、どこまで?』
「こ、ここまでお願いしまス」
『・・? ここは・・ふむふむ、じゃ出しますね』
タクシーは列からはなれ、少女を乗せて走り出す
そして大きな道路に入り、車は高速で突き進む
『お客さん、外国の方でしょ?どこから来たの?』
突然話しかけられ、少女は窓から見える流れる景色から目線を運転手に向ける
「ボク…ドイツから来ました」
『はは、まだ日本語には慣れてないみたいですねぇ』
「あはは…」
それから少女は、運転手と他愛のない話を続ける
そして…時間は流れていく
『お客さん、この紙の住所の近くにはこれましたけど…ここから先はどうしても見つかりませんねぇ…』
「あれ…?」
『私が乗せられるのはここまでですねぇ、いやはや申し訳ない。お詫びに20%料金カットしますんで』
「あー、ありがとうございます」
『はい、ありがとうございました!いい旅を!』
車から降り少女は紙に書かれた住所を探す。
「はー・・どこだろ・・」
太陽が路上を照りつけ、季節感を無視したコートを羽織ってきたことを少女は少し後悔していた
「熱い…全然見つからないや…」
少女はコートを脱ぎ、スカートと紺のタンクトップというやや目のやり場に困る姿となる…
行きかう人々が冷たい視線を送るのに少女は気づいていないだろう
「ふぅ、これで少しだけ楽に・・ん?」
少女はふと、自分の真横にある路地裏を見る、何故気になったのか、何故そこだと思ったのか
きっと、必然だったのかもしれない…
その路地の周りには誰もいない、誰も気にかけてはいなかったのだ
そして導かれるように少女はその路地裏を抜けて、鉄板が囲む建築物の目の前に出る
「ここが・・・」
敷地に入り込み、入り口を探す・・
「あ、あった」
少女はドアの前に立ち、紙とそのドアに書かれた部屋番を照らし合わせる…
「よし…」
そして少女は…「107」と書かれた扉を開いたのだった
Carla=Albert 後日談「次なる扉」〜Fin〜
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