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鏑木瑞貴

「ほ、本当に入れ替わった……」 「何を今更。では、早速調査を始めよう」  薄暗い物置のような部室で、俺は感嘆の声を漏らした。そりゃあ先輩の知識や技術は認めているが、 よもやこんなことが本当にできるとはさすがに思っていなかったからだ。  俺は鏑木瑞貴(かぶらぎ・みずたか)。この高校の2年生で、総合科学技術研究開発部の部員だ。 とはいえこの部は部長である宮小路美穂(みやのこうじ・みほ)先輩の他は俺しかいない。 だから規模からすると同好会なのだろうが、どういう経緯か生徒会からも部として認められてて…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%c5%ad%cc%da%bf%f0%b5%... - 2011年09月25日更新

レスター・エルフォート

「少し顔が青いようだが、やっぱり恐いか?」 「そのような事はない。ただの光の加減でそう見えるだけであろう」  目の前で自分を覗き込む男に対し、努めて平静を装って答える。だが、装っているというのを 意識している時点で、それは嘘という事になる。  無様だ。これではその言葉を肯定したようなものだ。そして、自分が今だそのような感情を 持ちえている事も。  あの日を最後に心は捨てたはずだった。自分はモノであり、感情のない人形のようなもの。 道具に心なんか必要ない。  だが今更ながら心を完全に捨て切れ…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a5%ec%a5%b9%a5%bf%a1%... - 2011年09月20日更新

― 成年アンソロジーコミック・絶対服従少女 ―

俺の方が兄貴なんだから、俺の言う事を聞け――― 確かに俺はそういった言葉で、弟である和人(かずと)に物事を言い聞かせたり押え付けた事は ある。だがそれを何回やったかなんてのは意識した事がないし、そもそもこの言い文句は結構 兄弟のいる家庭では当たり前の常套句だろう。だからそれが何か問題を起こすなんて事は自分自身 意識したこともなかった。そりゃあ多少のコンプレックスの原因にはなるという事を友人から 言われて少し反省した事もあったが、よもやそれに対しての反撃を企てられるなどは、神様だって 予想もでき…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a1%bd%a1%a1%c0%ae%c7%... - 2011年09月18日更新

天使か悪魔か(おまけ)

なぜそういう事をしようと思い立ったのか、自分でもよくわからない。 学校から帰って来て、部屋のベットに腰掛けた時、ふとベットの横に置いてある姿見に 移る自分を見て、なんとなく考えた事だ。 ちょっとしたイタズラ心だったのか、あるいは動機なんか元からなかったのか。 ただ何か言いようのない奇妙な矛盾を感じたような気はする。 そして気が付いたら自分はベットに横たわり、制服のまま仰向けになっていた。 「……っつ、はあぁっ…………」 いつのまにか息が随分と熱く、そして甘くなっていた。 始めてからどれく…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%c5%b7%bb%c8%a4%ab%b0%... - 2011年09月18日更新

三木原令4

セネアが少し体を起こし、自分の胸元を滑らせるように手をかざすと、 途端に服が霧にように消えて、その見事な肢体が惜しげもなくさらけ出される。 だがその白い肌に令が見惚れる間もなく、彼女は令に固定するようにのしかかったかと思うと、 その手をつうっと令の体にそって撫でるように下に降ろしてゆく。 ただそれだけの事なのに、令は体をぞくぞくした感覚に襲われ、息が荒くして耐えねばならなかった。 その手は胸から腹、そのまま横にずれて腰のあたりで止まる。 セネアがやりたい事はすぐにわかった。令は逆らう事なく尻を…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%bb%b0%cc%da%b8%b6%ce%... - 2011年09月17日更新

三木原令3

日が落ちてすっかり暗くなった夜道を、令は一人ぼんやりと考えごとをしながら歩いていた。 その内容はここ2日ばかりの唐突な状況の変化、ようするに体を含めた自身の事だ。 「女の体……か」 誰に言うでもなき呟きを漏らし、令は自身の掌を顔の前に持ってくる。 白くきめ細かい肌の、細い女の指……がさつな男の肌の名残りはどこにも見えない。 そしてそれは手だけではない。今の令の体には”令が男である事”を証明するものは 何一つ残されていなかった。あるのは他人からは見えない心という曖昧な存在だけだ。 だから女にな…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%bb%b0%cc%da%b8%b6%ce%... - 2011年09月17日更新

三木原令2

そこは男子生徒の間では冗談で”サンクチュアリ”と呼ばれていた場所だ。正式名は女子更衣室。 たとえ教師であっても男性は手前の廊下のに引いてある線以上先に入る事は禁じられており、 それを破れば覗いた覗かないにかかわらず、よくて停学、悪いと退学と言われていた。 瑞稀が向う先は紛れも無いその線の向こう側である。令が普通の人生を送っていたならば、 おそらく一生踏みこむ事適わなかった場所。それはまさしく”聖域”だ。 しかし令は瑞稀に連れられ、あっさりとそのラインを跨いでしまった。 「三木原さんどうしたの?…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%bb%b0%cc%da%b8%b6%ce%... - 2011年09月17日更新

三木原令

目が醒めて早一時間、上で三木原 令(れい)はその事態を今だに把握できずにいた。 「どうなってるんだ一体……」 ベットの上で膝を抱えてうなだれる少女は、溜息をついた。 何か悩み事でもあるのか?  彼女を知らぬ者が見たら、おそらくそんな想像を抱いただろう。 別段それは珍しくもなければ不思議でもない日常の風景。 だが、当の令にとっては生まれてこの方十数年、こんな朝を迎えた事はなかった。 そんな事が起こりうると考えた事すらなかった。 なにしろ令は、確かに昨日の夜ベットに入るまでは男だったはずなのだから。 令はク…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%bb%b0%cc%da%b8%b6%ce%... - 2011年09月17日更新

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