レックス×タバサ 127@Part17

暗闇の中、何かがうごめいた。
「ん……」
それは起き上がると、隣にあった何か別のものを揺らす。
「ねえ、レックス。」
レックスと呼ばれたそれはしばらくして目を覚ます。
「タバサ……、トイレ?」
「うん……。」
「仕方ないな……。」
寝ぼけ眼でレックスはそう言うが、しかし嫌がってはいない。

タバサは怖がりで、小さい頃は夜に1人でトイレに行けなかった。
そのためレックスがいつもついて行っていたのだが、その癖は今になっても抜けないのだ。

タバサが用を済ませ、2人は自分たちの部屋へ戻ろうとしていた時、声が聞こえた。
例えおそらく両親の声だろうとわかっていても暗闇の中で聞くそれは怖いものだ。
タバサが思わずレックスに身を寄せるとレックスはしっかりとタバサの体をその両腕で包みこんだ。
「ねえ、お父さんとお母さん……」
「……苦しそうだね。」
まさか大魔王の呪いを受けているのではないか、2人は小さい頃に読んだ冒険譚の一節を思い出していた。

とはいえ、違ったら迷惑だろう、そう思い少しだけドアを開けてのぞくことにした。
「ああっ、い、いのぉっ、もっと……」
「ううっ、もう出そうだ、っ……」
両親は裸で何かをしているようだった。
レックスとタバサはいけないものを見ているようで気付かれないようにドアを閉めると急いで自分たちの部屋へと戻った。

「ねえ、レックス……。」
ベッドの上に座り込んだタバサが言う。
「な、何……?」
レックスも落ち着かないように返す。
「さっき見たの……。」
「うん……。」
「まだドキドキして……、レックスと、って思ったらもっと……。」
レックスは思わずタバサを抱きしめた。
しばらく静かな時間が流れる。
「多分あんな風に裸になってって事は……大好きな人とすることだと思うの。レックスは……?」
「うん……ボクもそう思う……。だってボクもタバサと、って……。……いいの?」
「うん……私は……。レックスさえよければ……。」
「でもその前に……。」
「んっ……。」
レックスはタバサに口づけた。
「ありがとう……レックスのファーストキス……。」
「いつもしてなかったっけ?」
「うん……でも、なんだか今のは違う気がするの……。レックスがお兄ちゃんじゃないみたいで……。」
「じゃあタバサのファーストキスもらうよ……。今のはそんな風に思ってなかったんだから……。」
レックスが再び口づけようとしたところに不意打ちで突きだされた唇。
今度はタバサがキスの主導権を握った。
「始めて……。」
「うん……。」
お互いに服を脱がし始める。

まだそう大きな違いのない2人の体だが、しかし確かにレックスの体はしっかりしてきており、タバサの体は丸みを帯びてきている。
「それで……ここに入れればいいんだよね。」
「うん……それで合ってると思う……。レックスの……おっきくなってる……。」
2人は両親の行為を見よう見まねで再現しようとする。
「っ―――――!」
タバサが余りの痛さに声を出そうとするが、唇を噛んでとどめた。
「痛いの、タバサ!?」
「声……そんなに出さないで……。見つかったら恥ずかしいでしょ……。」
タバサは苦しみながらも声を何とか絞り出す。
ごめん、レックスは心の中でそう言いながらタバサを抱きしめ、口づけようとする。
が、その時レックスの体にタバサの胸の先端が擦れた。
「ふっ……あぁっ……。」
タバサが声を漏らす。
「気持ちよかったの……?」
レックスが聞く。
「ん……よくわかんない……けどそんな感じ……。」
レックスが胸の先端を触ってやる。
「痛くなくなってく……。」
レックスはさらに身をかがめ、そこを舌でなめ始める。
「いいよ……レックス……。動いて……。」
レックスはタバサに短く口づけると腰を動かし始めた。

「タバサぁ……もう駄目……、何か来ちゃう……。」
「レックス……私も限界……。」
奇妙な浮遊感のあと、2人の動きが止まった。

「タバサの体ってこんなにあったかかったんだ……。」
「レックスも……。大好き。」
そのまま2人の意識は夢の中へと引きずり込まれて行った。
2013年08月07日(水) 21:31:14 Modified by moulinglacia




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