青葉の茂る頃は息苦しく寝つかれなくて、いろんな想いが脳裏を過ぎるのね。

人として生れ・人の妻となり・人並み以上の仕合わせを知った多佳子様なの。

愛され・愛した旦那さまの思い出に浸り・恋しがるのは自然の摂理でしょう。


そんな一人寝の多佳子の枕辺に聞こえてくる青葉木菟の頼りなげない鳴き声。

切ない想いで夜を過す多佳子の心を青葉木菟なんかに理解できる筈ないよね。

人間でない青葉木菟だもの、淋しげにホ〜ホ〜と鳴くのは仕方のない事だわ。


青葉木菟のどんな鳴き声も充実して過した日なら大して気にならないと思う。

だけど気弱になってる時の青葉木菟の鳴き声は地獄の使者の声に聞えるのよ。

そんなに逢いたきゃ連れてってあげる…ついていらっしゃいって鳴いてるの。


この句をお詠みになられた頃の多佳子様は、とっても寂しくて辛かったのね。

多佳子様は人生で最大の苦境を克服する中で名句を詠まれたのかも知れない。

でもね、そんな名句が生れても私はちっとも嬉しくないわ…悲しいだけなの。

お互いに仕え合っていてこそ人は仕合せでいられる…私はそう思ってるもの。

(読み方:つまこえばわれにしねよとあおばずく)

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