なのは×フェイト お嫁さん
449 名前:なのは×フェイト お嫁さん−1[sage] 投稿日:2007/12/09(日) 08:25:40 ID:IV2PEMi6
・・・あれは小学生の頃だっただろうか?
確か、なのはの家にお泊りした時だったと思う。
こんな事をなのはに質問された。
―――フェイトちゃんの夢ってなに?
私は直ぐに答えられなかった・・・。
その頃の私は自由になったばかりで、自分が何がしたいのかなんて考えた事が無かったから・・・。
だから、もう一度同じ事を聞かれた時、私は自分の気持ちに正直になってこう答えた。
お嫁さんに・・・なのはのお嫁さんになりたい・・・。
眩しい・・・。
瞼の上に強い光を感じて、目が覚めた。
休みの前日の夜という開放感から、飲みなれないアルコールを摂ったせいだろうか。
頭がクラクラして仕方が無い。
「う〜ん〜」
大きく伸びをして辺りを見回す。
カーテンが開いたままの窓から差し込む朝日。
ベッドの周りの脱ぎ散らかった制服。
机の上に置いてあるミネラルウォーターの瓶。
何処でもない、自分の家だ。
「う・・・うん・・・も、少し寝か、せて・・・」
隣からムニャムニャと寝惚けた声がした。
声の主はYシャツ一枚という普段の姿からは想像も出来ないだらしない格好で丸まっている。
スバルやティアナが見たら、幻滅しちゃうかな・・・。
まぁ、私も同じような格好なんだけど。
「ぅん・・・フェイトちゃん・・・あと、五分・・・」
「ふふ。なのは、今日はお休みだからもう少し寝てて大丈夫だよ・・・」
耳元でそう小さく呟いて、なのはの頬にキスを落とす。
なのはは安心したように笑うと、布団を被ってスヤスヤと寝息を立て始めた。
450 名前:なのは×フェイト お嫁さん−2[sage] 投稿日:2007/12/09(日) 08:27:41 ID:IV2PEMi6
「ふぁぁ〜・・・フェイトちゃん、おはよう・・・」
部屋の片付けを終え、朝食の準備をしていると、寝惚け眼を擦りながらなのはが起きて来た。
まだ完全に目が覚めていないせいか、足元がフラフラしていてちょっと心配。
「おはよう、なのは。気分はどう?」
「うぅ〜〜〜、頭が痛くて気持ち悪いよぉ〜」
ミネラルウォーターをコップに注ぎながら、なのはは情けない声を挙げる。
まるでグズる子供みたいだ。
「そうだと思って今、野菜スープ作ってるからちょっと待っててね。何か食べれば楽になるから・・・」
「うん・・・ありがと・・・」
小さく頷くと、なのはは私の肩に寄りかかってきた。
ちょっとお酒の匂いがする息が首筋に当たってくすぐったい。
「どうしたの?」
「・・・フェイトちゃん、お嫁さんみたい」
頬を擦りつけながら、えへへと笑うなのは。
その時、ふと子供の頃の記憶が脳裏に浮かんできた。
・・・あれは小学生の頃だっただろうか?
確か―――。
451 名前:なのは×フェイト お嫁さん−3[sage] 投稿日:2007/12/09(日) 08:31:50 ID:IV2PEMi6
「・・・どうしたの、フェイトちゃん?」
くいくいと、なのはが服の袖を引っ張る感触で我に返る。
不思議そうにこちらを見つめる、なのはの澄んだ瞳。
「・・・ねぇ、なのは? ・・・私、ちゃんとお嫁さん出来てるかな?」
「へっ?」
呆気に取られたようになのはは目を丸める。
その表情が可笑しくて、クスリと笑ってしまった。
「ううん。ちょっと聞いてみただけ」
「そうなの? ・・・でもね・・・」
ふわりと抱きしめられる感覚。
柔らかくて温かいなのはの感触。
「私のお嫁さんはフェイトちゃんだけだよ?」
そう言って、無邪気に笑うなのは。
あまりにストレートに言ってくるから、何だか恥ずかしくなってしまう。
「なのは・・・もう、恥ずかしいこと言わないでよ」
仄かに赤くなった頬を誤魔化すように、そう言ってわざと突き放す。
「えぇ〜?! フェイトちゃんから話しかけてきたのにぃ・・・」
「ふふ。はいはい。それより、スープ出来たからお皿とって・・・」
「もぅ、フェイトちゃんてば・・・」
拗ねた子供みたいに頬を膨らませるなのは。
そんな愛しいなのはに、微笑みながらキスを贈って。
心の中でありがとうとお礼を言った・・・。
確か、なのはの家にお泊りした時だったと思う。
こんな事をなのはに質問された。
―――フェイトちゃんの夢ってなに?
私は直ぐに答えられなかった・・・。
その頃の私は自由になったばかりで、自分が何がしたいのかなんて考えた事が無かったから・・・。
だから、もう一度同じ事を聞かれた時、私は自分の気持ちに正直になってこう答えた。
お嫁さんに・・・なのはのお嫁さんになりたい・・・。
眩しい・・・。
瞼の上に強い光を感じて、目が覚めた。
休みの前日の夜という開放感から、飲みなれないアルコールを摂ったせいだろうか。
頭がクラクラして仕方が無い。
「う〜ん〜」
大きく伸びをして辺りを見回す。
カーテンが開いたままの窓から差し込む朝日。
ベッドの周りの脱ぎ散らかった制服。
机の上に置いてあるミネラルウォーターの瓶。
何処でもない、自分の家だ。
「う・・・うん・・・も、少し寝か、せて・・・」
隣からムニャムニャと寝惚けた声がした。
声の主はYシャツ一枚という普段の姿からは想像も出来ないだらしない格好で丸まっている。
スバルやティアナが見たら、幻滅しちゃうかな・・・。
まぁ、私も同じような格好なんだけど。
「ぅん・・・フェイトちゃん・・・あと、五分・・・」
「ふふ。なのは、今日はお休みだからもう少し寝てて大丈夫だよ・・・」
耳元でそう小さく呟いて、なのはの頬にキスを落とす。
なのはは安心したように笑うと、布団を被ってスヤスヤと寝息を立て始めた。
450 名前:なのは×フェイト お嫁さん−2[sage] 投稿日:2007/12/09(日) 08:27:41 ID:IV2PEMi6
「ふぁぁ〜・・・フェイトちゃん、おはよう・・・」
部屋の片付けを終え、朝食の準備をしていると、寝惚け眼を擦りながらなのはが起きて来た。
まだ完全に目が覚めていないせいか、足元がフラフラしていてちょっと心配。
「おはよう、なのは。気分はどう?」
「うぅ〜〜〜、頭が痛くて気持ち悪いよぉ〜」
ミネラルウォーターをコップに注ぎながら、なのはは情けない声を挙げる。
まるでグズる子供みたいだ。
「そうだと思って今、野菜スープ作ってるからちょっと待っててね。何か食べれば楽になるから・・・」
「うん・・・ありがと・・・」
小さく頷くと、なのはは私の肩に寄りかかってきた。
ちょっとお酒の匂いがする息が首筋に当たってくすぐったい。
「どうしたの?」
「・・・フェイトちゃん、お嫁さんみたい」
頬を擦りつけながら、えへへと笑うなのは。
その時、ふと子供の頃の記憶が脳裏に浮かんできた。
確か―――。
451 名前:なのは×フェイト お嫁さん−3[sage] 投稿日:2007/12/09(日) 08:31:50 ID:IV2PEMi6
「・・・どうしたの、フェイトちゃん?」
くいくいと、なのはが服の袖を引っ張る感触で我に返る。
不思議そうにこちらを見つめる、なのはの澄んだ瞳。
「・・・ねぇ、なのは? ・・・私、ちゃんとお嫁さん出来てるかな?」
「へっ?」
呆気に取られたようになのはは目を丸める。
その表情が可笑しくて、クスリと笑ってしまった。
「ううん。ちょっと聞いてみただけ」
「そうなの? ・・・でもね・・・」
ふわりと抱きしめられる感覚。
柔らかくて温かいなのはの感触。
「私のお嫁さんはフェイトちゃんだけだよ?」
そう言って、無邪気に笑うなのは。
あまりにストレートに言ってくるから、何だか恥ずかしくなってしまう。
「なのは・・・もう、恥ずかしいこと言わないでよ」
仄かに赤くなった頬を誤魔化すように、そう言ってわざと突き放す。
「えぇ〜?! フェイトちゃんから話しかけてきたのにぃ・・・」
「ふふ。はいはい。それより、スープ出来たからお皿とって・・・」
「もぅ、フェイトちゃんてば・・・」
拗ねた子供みたいに頬を膨らませるなのは。
そんな愛しいなのはに、微笑みながらキスを贈って。
心の中でありがとうとお礼を言った・・・。
2007年12月09日(日) 08:44:05 Modified by nanohayuri