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ふえるまほう

387 名前: 名無しさん@秘密の花園 [sage] 投稿日: 2008/05/01(木) 00:50:06 ID:iUBM5znV

そんなことより、避難所にSS来てるよ。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/10685/1...

げんきのでるまほう

 執務官という職業は、子供の世話をするには向いていない仕事だとつくづく思う。艦隊勤務で長く家を空けることが多いからだ。
「フェイトママ、お帰りなさい!」
 久々に帰宅したわたしを元気良く出迎えてくれたのは、わたしが後見人となっている高町ヴィヴィオ。なのはの正式な養子となって高町姓が付いた彼女は、最近ますます好奇心が旺盛になっているという。
 なのはからその様子を聞かされるたびに、また、ヴィヴィオ自身と通信でやり取りするたびに、その現場に自分が居合わせられないことを歯がゆく思う今日この頃だった。
「ただいま。あ、ちょっと背が伸びたね?」
 自分にとっても娘同然の彼女が成長する姿を見るのはとても嬉しいものの、その成長を飛び飛びにしか見られない事実に、世の忙しいお父さん達の気持ちを実感してしまう。
 しかし、だからこそ、彼女と会える短い時間は、精一杯濃密に過ごそうと思う。
「フェイトちゃんったら、帰ってくるなりヴィヴィオ、ヴィヴィオで、わたしのことはちっとも構ってくれないなぁ〜」
「え? そんなことないよ、全然。」
「にゃはは。ヴィヴィオに頬ずりしながら言っても、説得力ないよ〜」
 だって、なのはに頬ずりするのはまずいじゃない。画的に。

 数日間の楽しい時はあっという間に過ぎ、再び家を空ける時がやってきた。
「じゃあね、行ってくるよ。」
 なのはとヴィヴィオに見送られて家を出る、この瞬間はいつも、とても寂しい。
「フェイトママ、待って。」
 ヴィヴィオはわたしを呼び止めると、
「わたしからの、プレゼント。」
 そう言って彼女がわたしに差し出したものは、
「これって……わたし達3人?」
 何とも可愛らしい3人分のぬいぐるみは、どう見てもわたし、なのは、ヴィヴィオの3人が、ヴィヴィオを真ん中に仲良く手を繋いでいる姿をデフォルメしたものだった。
「フェイトちゃんが寂しくならないようにって、ヴィヴィオが考えたんだよ。」
「母の日のプレゼントー!」
「そっか……ありがとう、大切にするよ!」
 思わず目頭が熱くなる。これであと3年は戦える気がするよ。
「母の日にはちょっと早いけど、そばに置いておいてね。」
 もちろんだ。こんな大切なもの、手放すなんてとんでもない。

「可愛いぬいぐるみですねー」
「なのはとヴィヴィオからのプレゼントなんだ。」
 職場の机の、最も目立つ場所に鎮座したぬいぐるみを見て、早速シャーリーが反応した。
「これは、写真を持ち込めば、そっくりなぬいぐるみを作ってくれるサービスですね。」
 ティアナが解説してくれたところによると、大切な人への贈り物として結構人気がある商品らしい。
「確かに、貰った方はとっても幸せな気持ちだよ。」
「ヴィヴィオちゃんが大きなリュックを背負ってるところを見ると、どこかへピクニックに行った時の姿ですか?」
 シャーリーがヴィヴィオぬいぐるみの頭を撫でながら言った。
「それは、ちょっと気になってたんだ。確かに3人でピクニックに行った事はあるんだけど、その時は、ヴィヴィオはこんなに大きな荷物は持ってなかったな、って。」
 そこは、貰った時から思っていたことだ。
「まあ、デフォルメされてますから、楽しさを強調するためじゃないですか?」
 ティアナは、わたしとなのはのぬいぐるみの頭を撫でながら言った。
 自分そっくりに作られたぬいぐるみの頭を目の前で撫でられるのは、複雑な気分だ。


 職場に潤いがもたらされたおかげで、今回の艦隊任務は精神的に充実したものとなった。暇さえあれば、わたしはなのはやヴィヴィオのぬいぐるみを撫でていた。
 もっとも、シャーリーやティアナも、わたしと話している時などに、わたしのぬいぐるみを撫でるので、何だかむずむずするような奇妙な感覚だったが。(もちろんわたしは、自分で自分のぬいぐるみを撫でたりはしない。)
「フェイトちゃん、ぬいぐるみはどう?」
「うん、とっても具合が良いよ。いつでもなのはやヴィヴィオがそばにいるような気分だよ。」
 今日は母の日。なのはと通信したところによると、ヴィヴィオからはなのはとアイナさんに、手紙とカーネーションが贈られたそうだ。2人がちょっと……いや、かなり羨ましい。
「にゃはは。大丈夫だよ、フェイトちゃん。フェイトちゃんには、もうヴィヴィオから贈り物が届いてるから。」
「そうだね。もうぬいぐるみを貰ってたね。」
「……実はそれだけじゃないんだ。」
 なのはが珍しく、いたずらっぽい笑みを浮かべながら言った。
「え?」
「にはは。その様子だと、まだ気付いてないみたいだね。ぬいぐるみを注意深く調べれば、きっと分かるよ。」
 それ以上聞いても、『あとは見てのお楽しみ♪』と、答は教えてくれなかった。

「『注意深く調べる』……かあ。」
 わたしは、ぬいぐるみを様々な角度からためつすがめつしていた。しっかり握ってみたり、ちょっと恥ずかしいけどひっくり返してスカートの中を観察したりもした。
 しかし収穫は、スカートの中が意外としっかり考証されていることが分かったくらいだった。
「あとは、このリュックかなあ……」
 調べているうちに、このリュックはぬいぐるみとは別体で、開けられるようになっていることは分かった。でも、中身は空だった。
「うーん……」
 リュックを手に、頭を抱える。
「分からない……ちょっと気分転換してこようかな……っとっとっ」
 うっかりリュックを取り落としてしまった。慌てて空中で掴もうとするが、失敗。だが、リュックが床に落ちたその時、答が見付かった。
「……え? あれ?」
 リュックが、封筒に変わっていた。
「これは……手紙……ヴィヴィオから!?」

――フェイトママへ
――いつもお仕事をがんばっているママは、とてもかっこいいです。
――わたしは、いつもやさしくてかっこいいフェイトママが大好きです。
――なかなかママに会えないのはさみしいけど、だいじょうぶです。
――これからも、お仕事がんばってください。
――ヴィヴィオより

「……! う、ううっ……!」
 涙が溢れて止まらない。こんな仕掛けがしてあったなんて。ヴィヴィオ……ありがとう。ママ、とっても嬉しいよ。
「……あ。もう1枚ある……」

――フェイトちゃんへ
――このサプライズプレゼントは、どうだったかな?
――ヴィヴィオがフェイトちゃんへ、何か心のこもったプレゼントをしたいと言うので、アイナさんも一緒になって、3人で一生懸命考えました。
――体に気を付けて、執務官の職務を全うしてください。でも、たまにはちゃんと休んでね。
――それから、この企画の実現には、わたしやフェイトちゃんがよく知ってる人の協力が不可欠でした。
――その人にもよくお礼を言ってください。
――なのは

「そっか、幻術の応用か……」
 以前ナンバーズと交戦した時、ティアナはレリックを守るために、ケースを開封して中身を封印処理し、フェイクシルエットを掛けて装飾花に偽装した上で、キャロの帽子に隠した。
 それと同様の技が、ぬいぐるみに仕掛けられていたというわけか。
 つくづく、彼女は技術の使い方が上手いと思う。本人がどこまで自覚しているかは分からないけど、彼女は人を幸せにするために、技術を正しく使う使命を帯びて生まれたのではないかとさえ思える。
 わたしは、彼女に謝意を表すべく、とりあえず彼女を抱き締めに向かった。
(了)

647 名前: 名無しさん@秘密の花園 [sage] 投稿日: 2008/05/08(木) 23:52:38 ID:p++B5kLE

>387
周知ありがとうございました。
ようやく規制が解けたので、お礼を兼ねて『げんきのでるまほう』後日談、投下します。

登場人物:ティアナ、フェイトほか
内容:ティアナ総受け?



648 名前: ふえるまほう 1/2 [sage] 投稿日: 2008/05/08(木) 23:54:33 ID:p++B5kLE

「あれ? 増えてる……」
ある日、直属の上司であるフェイトさんの所へ行くと、机の上に置いてあるぬいぐるみが増えていた。
元から置いてあったのは、母の日のプレゼントとしてフェイトさんが娘同然のヴィヴィオから貰った、なのはさん、フェイトさん、ヴィヴィオの3人。
「これは、シャーリーさんとわたし、ですか?」
1体は、眼鏡が可愛らしい女の子。もう1体は、ツインテールで目元がきりっとした女の子。
どちらも、どう見てもわたしが良く知っている人物の特徴を抜き出して作られたとしか思えなかった。
「うん。折角だから、2人のデータを送って作ってもらったんだ。テーマは、わたしの『家族』と、わたしの『仲間』かな?」
「わたしなんかが、なのはさん達と同じ感じに並べられてるのは、何だか気恥ずかしいです。」
「そんなことないよ。こうしてぬいぐるみを贈ってもらえたのは、そもそもティアナのおかげでもあるんだし。」
確かに、ヴィヴィオがぬいぐるみを贈ることは、わたしの発案だ。

『ヴィヴィオがね、フェイトちゃんに、心のこもったプレゼントを贈ってびっくりさせたいって言うの。』
なのはさんから受けた難しい依頼を達成するため、わたしはその時たまたま知った「そっくりさんぬいぐるみ」と、わたしの幻術の組み合わせを提案した。
『ティ、ティアナ……凄い、凄いよ! 素晴らしいよ!』
『ティアねえちゃん、ありがとう!』
2人は感激し、なのはさんには熱い抱擁を、ヴィヴィオには「ほっぺにちゅー」を頂いてしまった。

「わたしは、喜んでもらえればそれで十分ですから。」
仕掛けが作動したあの日、わたしはこの感極まった執務官に固く抱き締められ、思いっきり頬ずりされた。よほど嬉しかったのだろうと思う。
わたしとしても、まあ、こんなにも喜んでもらえたのなら、仕掛け人冥利に尽きるとは思える。
が、事はそれだけでは終わらなかった。
実は、フェイトさんには非公式で「ファンクラブ」(構成員は全員女子)が存在する。
これほどまで「才色兼備」という例えが似合う人も珍しいだろう。ファンクラブが存在する点は納得できる。
運の悪いことに、その構成員の誰かに、「フェイトさんがティアナに熱烈ハグ!」という情報が伝わり、それはすぐにファンクラブ全員の知るところとなった。
フェイトさんの女性ファン(=艦内の全女子)を敵に回してしまい、彼女達の嫉妬で大変、というわけではない。
『あの、ちょっと恥ずかしくて言いにくいことなんですけど……か、間接ハグさせてください!』
と言って、わたしは艦内の女性という女性(職種・年齢問わず)に声を掛けられ、抱き締められ、頬ずりされまくるという異常事態に直面したわけである。
『間接ハグ』という表現が成立しうるのかという命題はともかくとして、『間接○○』を人間でやるのは、とても恥ずかしいのでやめていただきたい。
「それにしても、本当に良くできてるよね、これ。」
わたしが間接ハグ希望者との壮絶な攻防戦(防戦一方……というか完全に負け戦)を回想していると、
フェイトさんは「ティアナぬいぐるみ」の頭を撫でながら言った。
ちょ、これは……自分にそっくりなぬいぐるみを目の前で撫でられるのは……
「フェ、フェイトさん……自分そっくりなぬいぐるみを撫でられながら話されるのは、変な気分です……」
「ふふふ。わたしも、ティアナやシャーリーがわたしのぬいぐるみを撫でながら話すときは、そんな気分だったんだよ。」
「も、もうしませんから! 勘弁してください!」
「ふふふ、大丈夫だよ。だんだん良くなってくるから……」
「そうですか……って、ゑゑゑ!?」
「ふふふ、嘘嘘。まあ、そのうち慣れるよ。」



649 名前: ふえるまほう 2/2 [sage] 投稿日: 2008/05/08(木) 23:55:41 ID:p++B5kLE

「と、その話は置いといて……」
急にフェイトさんが真面目な顔になった。
「ティアナ、ちょっとこれを見て欲しいんだ。どう思う?」
「……すごく……リアルです……」
これ(http://www.nanoha.com/archive3/goods/teana_fig.htm...)は一体何だろう……?
「データを見たお店の人が、ティアナの姿に創作意欲を刺激されたらしくて、おまけで作ってくれたんだ。くれたんだけど……」
フェイトさんは、その人形を取り上げると、
「余りに出来が良すぎて、飾ると目立ちすぎて困っちゃうんだ。」
「た、確かに……」
普段は全然意識してなかったけど、改めて見てみると、わたしのバリアジャケットって、かなりスカートの丈が短い。
こんな人形が飾られてたら、ちょっと目のやり場に困るかもしれない。
「衣装デザインも、3サイズや下着のデータも純正だから、ちょっとえっちなくらいリアルになっちゃって……」
「……あのー、フェイトさん? 今、何か凄いことをさらっと仰いませんでしたか?」
3サイズとか、下着とか……
「え? ……あ。」
フェイトさんは、しまった、という顔で口を押さえたが、もう遅い。
「いや、ほら、健康診断のデータを使ってね?」
「3サイズは測ってないと思いますけど。」
「あう、えっと、はやての意見を参考にしたりとか、抱き締めたときの感じを基にしたり?」
「どこの測定機械ですか、あなたは。」
「あうあう。えっと、その……模擬戦でこっそり計りました。バインドで。」
「Mr. Bardiche, do you have any excuse?」(バルディッシュさん、何か言い訳でも?)
「I am sorry with the cowardly my master.」(主人の不徳の致すところです。)
「バルディッシュ、ひどいよ〜」
「下着は関係ないと思うんですが。」
「はうう。そのお店の人は女性なんだけど、下着の嗜好は全体の雰囲気に現れるってね?」
「下着をじっくり見せたことはありませんが。」
「うぐぅ。その……ティアナがお風呂に入ってる間に着替えをちょこっと、ね?」
わたしの個人情報って、一体……
「……家族のぬいぐるみは没収します。反省してください。」
「あああ、それだけは、それだけはぁ〜」
とりあえず3日間は口を利かないでおこう。ちゃんと言ってくれれば、サイズくらい教えるのに。
「直接聞くのは恥ずかしかったんだよ〜」

結局、ティア人形(自分でこの名前を言うのは恥ずかしいな)は、ヴィヴィオに贈られることとなった。
「わーい、ティアねえちゃんの人形だー」
こらこら、人にそっくりな人形にちゅーするのはやめなさい。物凄く恥ずかしいから。
その後、関節が動くように改造されたティア人形(仮称)は、ヴィヴィオのお気に入りの玩具になったそうだ。
……青少年の「健全な」成長の役に立ってくれることを願うばかりである。



650 名前: ふえるまほう [sage] 投稿日: 2008/05/08(木) 23:57:23 ID:p++B5kLE

以上です。
1ヶ月規制は長かった……
2017年06月28日(水) 00:12:45 Modified by symoz




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