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シネマ・タイムズ スバル・ティアナの場合

350 名前: 名無しさん@秘密の花園 [sage] 投稿日: 2008/08/06(水) 03:25:01 ID:aSy84WRj

>>296-298遅レスですが、ノリいいなwなんか気に入ったww

流れぶった切る感じですが書いてしまったので投下します。
非エロ、微百合、しかも訳わかんない始まり方しますが、誤爆ではないので・・・。

『シネマ・タイムズ  スバル・ティアナの場合』

崩れ落ち、朽ち果てた古代神殿の奥深くにたたずむ人間が二人。
一人はテンガロンハットをかぶり、腰に鞭をぶら下げた初老の男。
もう一人はエキゾチックな魅力を持つ美女。
二人とも神殿にたどり着くまで様々な困難に遭遇したのだろう、着ている服はボロボロで、顔はほこりまみれだった。
二人は扉を開けると、神殿のさらに奥へと進んでいく。
そこには信じられない光景が広がっていた。
古代神殿の真ん中とは思えない、近代的な機械の数々。
それはまるで航空管制室のようだった。
部屋の中央にまばゆく光る石が浮いていた。
「これが・・・伝説のロストロギアか」
男はそう言って腰の鞭を手にし、光る石に向かって振り下ろそうとする。
「いいの?この神殿の発掘と調査は貴方の夢だったんでしょう?」
「・・・ああ、歴史の真実が闇に埋もれてしまうのは残念だが、
 人々がこれを巡って争いを起すくらいなら、破壊してしまったほうがいい」
今度はためらいなく鞭を振り下ろすと、バキン、と小気味よい音を立て、光る石は砕け散った。
「さあ、ここはもう危ない。脱出するぞ」
「ええ、急ぎましょう」
ずずず・・・、どこからともなく音がする。
それは瞬く間に地響きへとか変わり、天井が崩れ始める。
二人は全力で回廊を駆け抜けていく。
入り口が瓦礫に塞がれてしまう刹那、二人は間一髪、脱出に成功した。
完全な廃墟となった神殿を背に、夕日に向かい歩き始める。
「ねえ、これからどうするの?」
「さあね・・・また新しい謎でも探しに行くさ」

〜冒険活劇映画 『アンディ・スクライア 失われた異次元の遺跡』 完〜




351 名前: 名無しさん@秘密の花園 [sage] 投稿日: 2008/08/06(水) 03:26:31 ID:aSy84WRj

『シネマ・タイムズ  スバル・ティアナの場合』2

映画館のスクリーンの前で、ティアナはこみ上げるあくびを止めることができなかった。
「あ〜おもしろかった〜!」
隣の席で、ん〜っと伸びをしているのは、私を映画に誘った張本人であるスバルだ。
私はこの映画を特に見たかったわけではないけど、昨日の残業による睡眠不足を堪えてスクリーンをずっと眺め、話の筋を頭に叩き込んだ。
この後、ご飯でも食べながらスバルと映画の話で盛り上がるためだ。
六課が解散してからお互いの仕事場が分かれてしまったため、今日みたいにオフの日がかぶることは滅多にない。
二人でいられる貴重な時間だ。
無駄にするわけにはいかない。
「ティア〜〜私お腹すいちゃった〜。何か食べに行こうよ」
「いいわよ、どこに行く?」
「えっと〜、あれ?そういえば私この辺の店、全然知らないや、あはは」
そんなことだろうと思ったわ。
映画館周辺の飲食店はリサーチ済み。
スバルが好きそうな食べ物とおいしいお酒が飲めるお店が一軒ある。
「とりあえずここ、出るわよ。適当に歩きながら探しましょ」
「そだね。いつものとこもいいけど、新規開拓って大事だよね」
元気よく入り口に向かって走るスバル。
子供か、アンタは。
「ティ〜ア〜!はやくいこーよ!」
「わかったからこんなところで大声出さないでよ」
映画館を出て、私たちは散策を始める。
と言っても、実は目的の店を決めてるんだけどね。
私は曲がり角のたびにスバルの前を歩き、さりげなく誘導する。
事前にチェックしてきたことを悟られないように。
次のブロックを左に曲がれば到着だ。
曲がった途端、スバルは突然走り出した。
「ちょっとスバル、どこいくのよ!?」
十数メートルを一気に駆け抜け、私が行こうと思ってた店の前でぴたりと止まる。
「ティア、このお店なんか良さそうだよ」
こういうときのスバルの直感と言うのか、動物的嗅覚と言うのか・・・、そういうのに私はいつも呆れるしかない。
寝る間も惜しんで調べた私の苦労はいったいなんだったの?
「あんたがそういうなら、そこでいいわよ」
「OK〜それじゃあ2名様、入りま〜す♪」




352 名前: 名無しさん@秘密の花園 [sage] 投稿日: 2008/08/06(水) 03:29:08 ID:aSy84WRj

『シネマ・タイムズ  スバル・ティアナの場合』3

テーブルに並ぶ料理を勢いよく食べながら、スバルはさっき見た映画の話をする。
「ほらほら、あのシーン、カッコよかったよね。
 アンディがさ〜急に足場が崩れたときにとっさに鞭をしゅばっと木に引っかけて危機一髪ってやつ。
 あ〜いうのあたしもやってみたいな。
 今度現場に行くとき、鞭もってこうかな〜?」
「そんなの使わなくても、あんたにはウィングロードがあるでしょう?」
「あ、そっか〜。あはは、ティア、あったまい〜!」
「あんたが鈍すぎるの」
「ん〜、あ、これおいし〜よ。ティアも食べる?はい、あ〜ん」
返事も聞かずに無邪気にスプーンを差し出すスバル。
「や、やめてよ、恥ずかしい・・・」
「な〜んで?六課の食堂じゃよくやってたでしょ」
あれは周りにいるのが気心の知れた仲間だけだったからだ。
こんな人目のあるところではさすがに恥ずかしい。
「あれは・・・あんたがあんまりにもしつこいから・・・」
「あ、そ〜お?じゃ、あたし食べちゃうよ。・・・ん、やっぱりおいしい」
しまった、今のは少しもったいなかったか。
素直に食べておけば・・・。
「そうそう、あれもカッコよかった。
 アンディが敵の幹部にデバイス突きつけられてさ、こう言われるの。
『考古学者風情に何ができる?命を落とさぬうちにさっさと消えるがいい』
 で、アンディがこう切り返すの。
『なめるなよ?考古学者ってのは真実の探求に命を懸けている。この程度で屈すると思ったら大間違いだ』
 ティア、知ってる?
 アンディ・シリーズではこの台詞がお約束なんだよ」
「知らない、っていうかそんなシーンあったっけ?」
「あったよ。あ〜さてはティア、寝てたな?」
そんなはずはない。
ずっと起きてたはずだけど、アンディがデバイスを突きつけられるシーンなんて見た覚えがない。
でもなぜかスバルが得意げに言ったお約束の台詞は聞いた覚えがあった。
「あ・・・」
そうだ、そのとき私はスクリーンを見ていなかった。
隣の席で身を乗り出して、子供のように目をキラキラさせて、食い入るようにアンディの名台詞に釘付けになるスバル。
その横顔があんまりにもかわいかったから、私はずっと・・・。
「どしたの?ティア顔赤いよ」
「な!?何でもないわよ」
「ふ〜ん?あ、でもさでもさ、何が一番カッコいいかって言えばさ、やっぱりアンディ自身だよね」

      • は?




353 名前: 名無しさん@秘密の花園 [sage] 投稿日: 2008/08/06(水) 03:31:08 ID:aSy84WRj

『シネマ・タイムズ  スバル・ティアナの場合』4

今のは聞き捨てならない。
アンディ自身だと?

「スバル、ああああんた、あんなオッサンが好きなの?」
まずい、動揺しすぎて呂律がおかしい。
「うん、だってカッコいいじゃん。強くて優しくて包容力があって。あ、あと機転も利くし物知りだし」

      • どん底に落とされた気分だわ。
さんざん「なのはさんなのはさん」って夢中で言ってたし、浮いた話もなかったから、てっきりスバルも「こっち側」だと思ってたのに・・・。
今まで私が必死で立ててきたフラグは何だったの?
よりによって、ここまできて、男がイイだと?

「あ〜、あたしもあんな風に冒険したいな〜」

それは「あ〜、あたしもなのはさんみたいに空飛びたいな〜」といっていたときと同じトーンだった。

そうか・・・そうだった。
こいつには男とか女とか、関係ないんだ。
なりたいものに素直に憧れ、好きな人には素直に大好きと言う。

      • 今この質問をするのは、物凄く不自然だ。
何の脈絡もないし、もしかしたら不審に思われるかもしれない。
でも私はもう、自分の口を止められなかった。




354 名前: 名無しさん@秘密の花園 [sage] 投稿日: 2008/08/06(水) 03:33:17 ID:aSy84WRj

『シネマ・タイムズ  スバル・ティアナの場合』最終話

「じゃあさ、スバル。私のことはどう思ってるの・・・?」
「ティア、いまさら何言ってるの?大好きに決まってるでしょ」

そうだった。
私が好きになったスバルは、こういうやつだった。
こういうやつだから、私はスバルが大好きだ。



「ねえ、ティア・・・」
「何?」
「あたしね、何年後になるかわかんないけどさ、アンディみたいに色んなところ旅してみたいんだ」
「へえ〜」
「仕事を引退した後とか、何十年も先の話になるかもしれないけど」
「うんうん」
「そのときにはね、ティアにも一緒に来て欲しいんだ」
「あんた、この腐れ縁を何十年も続ける気?」
「だぁってぇ〜、一人じゃ不安なんだもん」
「まったく・・・そういうところは昔から変わらないわね」
「というわけで、今からお願いしときます。ティアさま〜」
「・・・しょうがないわね、付き合ってあげるわよ」
「やったぁ〜!ティア大好き!!」
「ちょっと、こんなところで抱きつかないでよ、暑苦しいわね〜」



それは何十年後になるのかわからないけれど・・・、
そのあいだ、私はずっとあんたの隣にいていいんだよね、スバル?

終わり
2009年07月05日(日) 22:57:39 Modified by coyote2000




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