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バタフライ

884 名前:(ω・`ミэ)ピチピチ[sage] 投稿日:2007/11/09(金) 04:25:39 ID:R1hBtL5t
池|・)ピチピチ

この時間なら需要無視してヴィヴィチンいけるっ…い,いけますよね?
というわけで,エロなし安穏ヴィヴィ×チンクの続き.


885 名前:『バタフライ(1/6)』(ω・`ミэ)ピチピチ[sage] 投稿日:2007/11/09(金) 04:26:45 ID:R1hBtL5t
それは,さながら蝶の羽の如く.
地上よりほんの少し浮き上がる彼女の背には虹色の魔力光が輝いていた.
カイゼル・ファルベと呼称され,彼女が聖王血統である事を意味する極彩の魔力光.
あぁ,何度見ても綺麗なものだ,と彼女を見ながら少女―――チンクは呆としていた.
陰る月の光よりも,地平線の向こうから漸く顔を表した太陽光よりも,尚美しいその光彩に,チンクは見とれていた.
事の発端は,早朝訓練がしたい,という彼女―――高町ヴィヴィオのたっての願いだった.
彼女の母,高町なのはが幼少の頃,一人で朝から魔法の練習をしていた,という事をもう一人の母から聞き,これはやらねば,と思い立った様子.
それに付き合わされた形で現在ヴィヴィオを見つめて呆としているのが,ヴィヴィオの親友…いや,幼い恋人ともいえようか.
元々数日間寝ずに行動できるチンクにとっては早朝…太陽が昇る前であろうとも,何の支障もなく,
ヴィヴィオに頼まれ,それを受け入れたのがもう一週間だろうか.
一週間前からこうやってヴィヴィオは飛行訓練を行なっているのだが…何故か,芳しくない.
実際,飛行可能な魔道師はそれ程いるわけではないが,ヴィヴィオの才能があれば飛べないわけもない,とチンクは思っていた.が,芳しくは無い.
今のように,精々数十センチ程度が関の山.
魔力量だけならば将来は母親にすら匹敵しそうな程なのだが…一週間経っても成長は見られず,ヴィヴィオの表情は暗くなるばかりだった.
「う〜〜」
そもそも空を飛べないチンクにはその原因を予想する事すらできず,まだ早かったのではないか?と問うてみても,ヴィヴィオは不満げに唸るだけ.
とはいえ…今日も,同じく数十センチまで.
昇り来る太陽の光にヴィヴィオの魔力光が薄れるのを見て,残念だが…と,チンクが口にする.
「もうそろそろヴィヴィのママが目を覚ます頃ではないか?」
「あ〜ん……」
「ほら,帰る準備をするぞ.……ほら,ヴィヴィ.ばれてもしらんぞ?」
「は〜い.明日も…その,お願いね,チンクちゃん」
数十センチの空から降り,チンクの下へと駆け寄り,少し寂しげに頼むその姿に,チンクは居た堪れなくなる.
早く空が飛べるようになり,その事をママに伝えて誉められたいと思っているのだろうか?
だから,母親達には秘密にしている…多分,そうなのだろう.
だからこそ,ヴィヴィオには早く空を飛んで欲しい,その憂いが取れ,母親達にヴィヴィオすごいね,といわれ喜ぶ姿が見たい.
「ふむ……妹達に聞いてみるとするか」
「うん?…じゃ,かえろ〜!」
「こら,引っ張るなヴィヴィ」
チンクの腕を取り,掛けていこうとするヴィヴィオをたしなめ,再度手を繋ぎ,しっかりと握り締め…二人は帰路へと着いた.

886 名前:『バタフライ(2/6)』(ω・`ミэ)ピチピチ[sage] 投稿日:2007/11/09(金) 04:27:49 ID:R1hBtL5t



「チンク姉様,願掛けというのは如何でしょうか?」
帰路の途中でヴィヴィオと別れたチンクは,一人自宅へと.
自宅の扉を開け,中に入ればオットーとディードが無言で朝食の準備をしていた.
元々物静かな二人ではあるが,特に二人一緒にいる場合にはこの様である.とはいえ,心は通じ合っているみたいだが.
現在調理中のオットーに聞くのはどうか,と思い食器を運んでいたディードに対して,空を飛ぶにはどうすれば良い?と問うた答えがそれだった.
「ディード……」
いかにも何かげんなり,とした表情を見せながらディードを見るチンクだったが,ディードはいたって真剣,いや…無表情なだけか.
「ほら,この雑誌に……」
と,言いながらディードが取り出したのは怪しげな雑誌…の巻末付近についている占いだった.
雑誌について,とやかく言いたい所ではあったが,今はディードの話を聞くのが先決,だと自分を誤魔化しながら…
「ほら,今週の運勢の中の…」
「……バタフライ……っ!?」
「はい.それです.丁度,蝶の意味がありますので,飛ぶという事への願掛けには良いのでは,と思ったのですが…」
「あぁ…いや,気持ちはありがたく受け取っておくよ」
目にしたのは,やはり雑誌の内容に沿ったチンクの表情を紅色に染めるに足る内容だった.
いいや,それ以前に誕生月でどう私達の運勢を占うのだ,と.
「分からなければ,いつでも良いのでは?」
うん,多分それは違うよディード,などと口にしながらチンクは先程の記述を思い浮かべる.
確かに,チンクにとってそれを行なうのは可能だ.
可能なのだが……それをしたからといってヴィヴィオが飛べるわけがない.
「たまにはそういったのも良いんじゃない?チンクねぇ」
「セイン……お前はまたそんな所から」
う〜んとうなっている所へ,上から声…否,天井から声を,顔を出したセインは,
「よっと!セインさん登場!…はい,チンクねぇ.制服」
と口にしながら,すたっ,とリビングに足をつけ,ついでとばかりに上階から持ってきた制服をチンクに渡し,
テーブルに備え付けられていた椅子に座り,タイミング良くディードが持ってきたコーヒーに手をつける.

887 名前:『バタフライ(3/6)』(ω・`ミэ)ピチピチ[sage] 投稿日:2007/11/09(金) 04:29:30 ID:R1hBtL5t
「にがっ!」
「砂糖はご自分でお願い致します」」
「一緒に持ってきてくれても……」
「私は使いませんので」
「……ぁー」
悪態をつきながらも,妹の入れてくれたコーヒーを味わう姿を見ながら,チンクはいそいそと制服へと着替え始める.
外出用に着ていたシェルコートを脱ぎ,男物にしか見えないカッターシャツを脱ぎ,一気に肌着姿となり,制服に取り掛かる.
「……いや,持ってきた私が言うのもなんだけど……せめて見えない所で」
「問題ないだろう」
「ヴィヴィちゃんに言いつけよっと…」
「な!ヴィヴィは関係ないだろう,ヴィヴィは」
「…多分怒ると思うけど」
「くっ……分かった,分かった」
ぺたぺた,と素足で片手に制服,片手にシェルコートとその他脱いだものを持ちながら,自室へと……はて?
「……もって来て貰った意味がないではないか」
全く,と嘆息しながらもリビングを抜けて二階へと進む.
「しかし……バタフライ……」
妹の言う事でもある,やはり願掛けにはそれはちょうど良いかもしれない.
恥かしいのが問題だが,ヴィヴィのためなのだ…と,雑誌に書いてあったソレを思い出しながら,ぺたぺた,と……



翌日,辺りにまだ暗さが伴ってる時間帯に,チンクはヴィヴィと一緒に昨日と同じ場所へと訪れていた.
今日はもう一人の母親も帰ってきているようで,なにやら母親達はまだ起きていて,何やら不思議な声を出していたらしい…との事だったが,
チンクはその事には一切,耳もかさず,訓練場所に着き,飛行訓練をしようとしていたヴィヴィオに声を掛ける.
「ヴィヴィ.少し…近寄ってくれないか?」
「なに?チンクちゃん?」
何があるのだろう?と嬉しそうな表情をしながらも,ここ一週間の飛行訓練が芳しくない所為かどこか疲れた表情をしながら,
ヴィヴィオがチンクの前に…来る.

888 名前:『バタフライ(4/6)』(ω・`ミэ)ピチピチ[sage] 投稿日:2007/11/09(金) 04:30:51 ID:R1hBtL5t
「ヴィヴィ.もっと…その,近寄ってくれ」
「うん!」
一歩前へ.
そうして,二人の距離が…ほぼゼロになる.
しばらくの沈黙の後,チンクがヴィヴィオの肩へと…手を乗せ,自身に引き寄せ…ゼロとする.
突然の事に驚いたヴィヴィオだったが,チンクのしたい事がもしかして…と分かり,目をつむり,顔を少し上にあげ,唇をチンクの方へと向ける.
チンクが元気付けるためにキスしてくれるんだ,と嬉しそうにそう思っていたヴィヴィオのくちび……いいや,違う.
ぱちっ,と音が鳴る.
それは非常に小さな,本来聞こえるはずのない音だった.
ヴィヴィオの睫毛に何かの当たる音.
何事だろう!と驚きに目を空けようとするヴィヴィオに,チンクは…恥かしそうに,
「ヴィヴィ…まだ目はつむっててくれ.さすがに,その…はじめてなので巧くできないのだ」
そんな事を言われて目をすぐさま閉じられるはずもなく,見開いた視界の中に,チンクがいた.
チンクが,自身の睫毛を,ヴィヴィオの睫毛に当てようと…顔を真っ赤にしながら,がんばっている姿が.
チンクもチンクで昨日見たそのやり方を思い出しながら,必死.
「チ,チンクちゃん…何してるの?」
目の前で,どあっぷで何をしてるの?と問われ,漸くチンクはヴィヴィオが目を開けている事を知る.
「なっ…ヴィヴィ…い,いやこれはだな…」
と,取り繕っている間に,自然とお互いの距離が離れ,面と向かう.
ヴィヴィオは不思議そうに,チンクは恥かしそうに.
「これは…バタフライキスと言ってだな,その.お互いの睫毛を合わせて動かしたりするキスなんだが…」
その言葉に,ヴィヴィオの瞳が大きく広がる.初めて知ったそんなキスの仕方.
説明され,ちゃんとやってみたい!と思っていたところに…
「バタフライとは蝶の事でな,ヴィヴィの空を飛ぶ…いや,まだ浮いてるだけだが,その姿が蝶みたいに綺麗だったのだ.
だから……」
「あ……ありがとう,チンクちゃん!」
皆まで言う必要はない.
蝶の如き姿を見せるヴィヴィが空を飛ぶための願掛けとしてチンクが選んだのがそれ.
言霊など,というつもりはチンクには毛頭ない.が,それでも…


889 名前:『バタフライ(5/6)』(ω・`ミэ)ピチピチ[sage] 投稿日:2007/11/09(金) 04:32:02 ID:R1hBtL5t
「ヴィヴィオ,飛べる気がしてきた!チンクちゃんのおかげで飛べる気がする!けど……まだ,足りないかもしれないから…」
もう一度,して欲しい.
「…は,恥かしいのだがなこれは.普通のキスではやっぱりダメか?」
「だーめー!」
自身の言っている発言の恥かしさに気が付きもせず,チンクは再度ヴィヴィを抱き寄せ…睫毛をヴィヴィオの睫毛へと….
触れあい,互いに少し動かし,お互いを感じあう….
それが,その思いがヴィヴィオの心に触れたのだろうか,自然と,その背には虹色の羽が.
二人が抱き締めあえば,さらにその羽は広がりを見せ,次第,次第,と二人を抱えて地上から離れていく.
あぁ,空に虹が掛かる.
おぼろげに,ゆっくりと…虹が架かっていく.
「…飛べた……ヴィヴィオ飛べたよ…」
「あぁ……」
抱き締めあいながら,架けて行く.二人一緒に,ゆっくりと…
「ヴィヴィオ,空飛べたら…チンクちゃんと一緒に飛びたかったの…もう,叶っちゃったけど…それでね,それでね」
落ち着いた頃をはかり,ヴィヴィオの口から伝えられたその言葉に,チンクは…動揺する.
母親達に見せたかったのでは?と……問えば,『ヴィヴィオそんな事言ってないよ?』と返される始末.
まさか,自分と一緒に空へと上がりたいためにがんばっていたとは…
「……ヴィヴィ,ありがとう………あぁ,すまん.それで,どうしたのだ?」
「えへへ〜〜」
極彩の光をバックに,嬉しそうに笑みを浮かべるヴィヴィオは,チンクの方へとゆっくりと顔を近づけ,口にする.

「今度は普通のキスがいいな〜」



以下,その頃の,がたがた,と音を鳴らし,一人で家を出る娘がやっぱり心配になって事の最中に一時中止し,後を付けて来た人達:

890 名前:『バタフライ(6/6)』(ω・`ミэ)ピチピチ[sage] 投稿日:2007/11/09(金) 04:33:13 ID:R1hBtL5t
「ヴィヴィオ,飛べるようになったんだ」
「なのは知ってたの?ヴィヴィオがチンクと一緒に朝練してる事」
「それはもちろん,母親だもの」
「それで,その母親はあの二人の仲についてどう思う?」
「いいんじゃ…ないかな?ちょっと早い気もするけど」
「なるほど……そういえば,面白い事してたね.バタフライキスか……ねぇ,なのは」
「へ?何?フェイトちゃん?」
「睫毛でキスがあるなら…こっちもあるよね!?」
「え,えぇぇ!?」
「じゃ,家に帰って…してみよ」
「ちょ,ちょっとフェイトちゃ〜〜〜ん」


891 名前:(ω・`ミэ)ピチピチ[sage] 投稿日:2007/11/09(金) 04:40:54 ID:R1hBtL5t
いじょー.
お目汚し失礼.
最初は流れに乗ってティアナとかでやろうと思ってたのですが…いつのまにか(ry

>>877

なんて飼育計画っ.なのはさん素敵すぎる.


それでは,またいずれ.次はエロス目指そう…うん.
ネタ探し|(ω・`ミэ)ピチピチ
2007年11月10日(土) 14:16:36 Modified by nanohayuri




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