15-611
611 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/03/27(木) 20:50:57 ID:vhi4C5V8
久々にきたらどーした 嫌いじゃないけどこの空気
しかし空気読まずに投下、CPはフェイはやで2レス程度です
612 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/03/27(木) 20:51:48 ID:vhi4C5V8
「なんであたしだけちっさいままなんやろ……」
学校からの帰り際、路地裏に入り人気がなくなると、並んで歩いていたはやてが急に立ち止まった。
塀と塀に挟まれた通路は狭く暗く、はやての背で空が橙色に焼けている。
薄暗い路地裏で俯く小さな彼女と、彼女が背負う力強い夕焼け。酷くアンバランスな光景だった。
怪訝に思い近付き伺うと、大きなため息を吐き小さな肩を更に小さくして(こんなこと言ったら怒られる)言葉を漏らす。
「あたしだってな、フェイトちゃん、までとはよう言わんけど、
せめてな、なのはちゃんやすずかちゃんぐらいの身長にな、なりたいんよ」
ポツリポツリと言葉と言葉を繋ぐ。
あぁ、これは重症だ。
はやてはずっと車椅子生活で、出会った頃から私達を見上げ成長してきた。
今のはやては、運動神経は決して良いとは言えないが、誰がどう見ても健康そのもの。
ならば皆と少しでも並びたいと思ってしまうのは、仕方が無いのだろう。
「シャマル背伸ばす魔法とか知らんかなぁ……」
俯くはやての頭は私の肩ぐらい。
背を伸ばす魔法だなんて聞いたことがないけれど、もしそうなったら。
「……ねぇ、はやて?」
誰も居ないことを確認して、
「うん?」
はやてが顔を上げる前に、小さな細い肩を抱き寄せた。
613 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/03/27(木) 20:52:37 ID:vhi4C5V8
「こうやってぎゅっとされるの、きらい?」
「う、ううん」
状況が飲み込めないまま、はやてが曖昧に頷く。
「じゃあ、こうやって……」
はやての顎を軽く掴み、上げる。
暗い路地裏で青い瞳が揺れる。
つっと、息を、飲んだ。
「はやてが今のはやてでいてくれるから、抱きしめたままいっぱいキスできるんだよ?」
私と、君の。この差が嬉しいんだよ。
腕の中で、顔を上げて、私を見つめて。私の腕、胸の中で笑顔が零れる。
「もう、ずっこいなぁ……」
上手く丸め込まれてくれたはやてが指先で私の腕をきゅっと甘く捻った。
抱きしめたはやての背はやはり小さかったけれど、夕日を浴びてとても温かかった。
616 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/03/27(木) 20:55:54 ID:vhi4C5V8
以上です
短い上マイナーCPで流れ止めてごめんね
久々にきたらどーした 嫌いじゃないけどこの空気
しかし空気読まずに投下、CPはフェイはやで2レス程度です
612 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/03/27(木) 20:51:48 ID:vhi4C5V8
「なんであたしだけちっさいままなんやろ……」
学校からの帰り際、路地裏に入り人気がなくなると、並んで歩いていたはやてが急に立ち止まった。
塀と塀に挟まれた通路は狭く暗く、はやての背で空が橙色に焼けている。
薄暗い路地裏で俯く小さな彼女と、彼女が背負う力強い夕焼け。酷くアンバランスな光景だった。
怪訝に思い近付き伺うと、大きなため息を吐き小さな肩を更に小さくして(こんなこと言ったら怒られる)言葉を漏らす。
「あたしだってな、フェイトちゃん、までとはよう言わんけど、
せめてな、なのはちゃんやすずかちゃんぐらいの身長にな、なりたいんよ」
ポツリポツリと言葉と言葉を繋ぐ。
あぁ、これは重症だ。
はやてはずっと車椅子生活で、出会った頃から私達を見上げ成長してきた。
今のはやては、運動神経は決して良いとは言えないが、誰がどう見ても健康そのもの。
ならば皆と少しでも並びたいと思ってしまうのは、仕方が無いのだろう。
「シャマル背伸ばす魔法とか知らんかなぁ……」
俯くはやての頭は私の肩ぐらい。
背を伸ばす魔法だなんて聞いたことがないけれど、もしそうなったら。
「……ねぇ、はやて?」
誰も居ないことを確認して、
「うん?」
はやてが顔を上げる前に、小さな細い肩を抱き寄せた。
613 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/03/27(木) 20:52:37 ID:vhi4C5V8
「こうやってぎゅっとされるの、きらい?」
「う、ううん」
状況が飲み込めないまま、はやてが曖昧に頷く。
「じゃあ、こうやって……」
はやての顎を軽く掴み、上げる。
暗い路地裏で青い瞳が揺れる。
つっと、息を、飲んだ。
「はやてが今のはやてでいてくれるから、抱きしめたままいっぱいキスできるんだよ?」
私と、君の。この差が嬉しいんだよ。
腕の中で、顔を上げて、私を見つめて。私の腕、胸の中で笑顔が零れる。
「もう、ずっこいなぁ……」
上手く丸め込まれてくれたはやてが指先で私の腕をきゅっと甘く捻った。
抱きしめたはやての背はやはり小さかったけれど、夕日を浴びてとても温かかった。
616 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/03/27(木) 20:55:54 ID:vhi4C5V8
以上です
短い上マイナーCPで流れ止めてごめんね
2009年03月05日(木) 22:51:08 Modified by coyote2000