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28-923

923 名前:名無しさん@秘密の花園[1/5] 投稿日:2009/12/11(金) 16:07:26 ID:VSYvYiSv
ご無沙汰してましたが、私にとって10本目(たぶん)のSSを書きました
でも間が開くと勘が鈍っちゃってダメですね
あとvividは読んでないので、その関係で違和感とか生じてたらすみません


「ごめんね、なのは」
「しょうがないよ、お仕事だもん」

第97管理外世界――つまり地球で言うところの12月24日は、恋人や家族にとっては特別な日。
フェイトちゃんと、ヴィヴィオと、三人でゆっくり過ごそうねって前から話してて、休暇申請もばっちりなはずだった。
12月20日、フェイトちゃんに突然の出張命令がおりるまでは。
「早く終わらせて、クリスマスにはなんとか帰ってくるから」
そう言ってフェイトちゃんは出かけていったけど、思ったよりも厄介な案件だったらしく、結局イヴには戻れなかった。
そして今朝早く、フェイトちゃんから謝罪の通信が入ったというわけだ。

「それより、気をつけてね。ケガなんかしてきたら嫌だよ」
「うん、ありがとう」
『フェイトさーん、ちょっと来てください。この画像――』
「ああ、うん。ごめん、なのは」
「ティアナ?」
「うん……行かなきゃ」
「……うん」
「それじゃ」
「……うん」
「なのは……そんな顔しないで。今日中には絶対戻るから」
「ふふ、期待しないで待ってる」

25日。
ゆうべは、初めて挑戦したターキー料理をヴィヴィオと二人で食べて(けっこうおいしかった)、翠屋のケーキでしめたけど、今日はシンプルにパスタだった。デザートには、ちょっと奮発した高級アイスクリーム。
ヴィヴィオは頑張って起きていたけど、日付けが変わるまで1時間を切った頃からうとうとしはじめていた。

「ヴィヴィオ、お布団行く? フェイトママが帰ってきたら起こしてあげるから」
「んん……もう、ちょっと……」

時計の針は、あと15分で25日が終わってしまうことを指し示していた。
このままだとヴィヴィオの努力もムダになってしまいそう。
フェイトちゃんの……ウソつき。
お仕事だっていうのはわかってるのに、ついそんなことを思ってしまう。

924 名前:名無しさん@秘密の花園[2/5] 投稿日:2009/12/11(金) 16:08:05 ID:VSYvYiSv
ピンポーン――

「誰だろ」
「お客さん?」

インターホンのカメラにはなにも映っていない。
イタズラでないとしたら、カメラ位置を把握した上で死角に入り込んだということになる。
なぜそんな真似を?
身体を少しだけ緊張させて、わたしは立ち上がった。

「ヴィヴィオ、ここから動いちゃダメだよ?」
「うん?」

足音を殺して玄関へ移動すると、わたしは注意深く壁に身を寄せてドアを開けた。
顔をわずかに覗かせて、外の様子を――

「メリークリスマス!」
「ふえぇっ?」

勢いよく飛び込んできたのは、はやてちゃん。
なんでかミニスカートの真っ赤な衣装を着ている。

「あー、サンタさんだー」

声を聞いてリビングから出てきたヴィヴィオが、はやてちゃんを見てはしゃいだ。
そっか、この格好はサンタクロースだ。

「はーい、はやてサンタやで。二人ともええ子にしてたかな?」
「はいっ」
「おお。いいお返事やね」
「は、はやてちゃん、どうしたのいったい?」
「まあまあ、細かいことはどうでもええねん」
「そういうこった」

はやてちゃんの後ろから現れたのはヴィータちゃん。
つきあわされたのか、トナカイの着ぐるみ姿。ずいぶんぶっきらぼうなトナカイさんだ。

「お邪魔しまーす」
「失礼する」

925 名前:名無しさん@秘密の花園[3/5] 投稿日:2009/12/11(金) 16:08:37 ID:VSYvYiSv
同じくトナカイになったシャマル先生と、シグナムさん。
シグナムさんは大きな白い袋を横抱きにしているけど、何が入ってるんだろう。重くないのかな?
ザフィーラは?と外に視線を送ると、手綱で繋がったソリの前でお座りしている。いいのかな。

「あ、あの、じゃあよかったらお茶でも。アイスもあるけど」
「アイス!?」
「ちゃうやろ、ヴィータ。あー、おかまいなく。ここで長居するんは野暮ってもんや」

はやてちゃんはよくわからないことを言った。
遊びに来たんじゃないのかな?
シャマル先生がわたしの考えを肯定する。

「用事を済ませたらすぐ帰りますから」
「え〜帰っちゃうの?」
「ヴィヴィオ……」
「堪忍な。そのかわり、プレゼント持ってきたから」
「ホント!?」
「え、そんな、悪いよ」
「そうは言ってももう持ってきてしまったからな。遠慮されても困るのだ」

どうやらプレゼントというのはシグナムさんが持ってる袋の中身らしい。
あんな大きなもの……うう、わたしなんて今年は手抜きしちゃって、みんなには手作りのクッキーをあげただけなのに。申し訳ない気持ちになっちゃうよ。

「じゃあ、これ置いていくから。大事にしてな」
「で、でも」
「いいから受け取れっての」
「うふふ、ごゆっくり〜」

シャマル先生が意味深な笑みをもらして出て行く。
続いてヴィータちゃんも、はやてちゃんも、袋を床に下ろしたシグナムさんも。

「あー、行っちゃった……」
「ねえママ、この袋ちょっと動いてない?」
「え?」

ホントだ。なんかもぞもぞしてる。
プレゼントって、まさか犬とか猫なんじゃ?

926 名前:名無しさん@秘密の花園[4/5] 投稿日:2009/12/11(金) 16:09:10 ID:VSYvYiSv
「開けてみてもいい?」
「う、うん」

ヴィヴィオが恐る恐るといった感じで紐の結びをといた。
袋の口が広がって、綺麗な金色の毛並みが見えた。
やっぱり生き物だ。
そう思った次の瞬間、息がつまった。
ヴィヴィオはこのサプライズに飛び上がって喜びだす。

「フェイトちゃん!」

わたしは、まるで襲いかかるような勢いでフェイトちゃんを袋から出していった。
猿轡をされて、手足はバインドで厳重に封じられている。誘拐されてきたどこかのお嬢様みたいだった。
いや、実際さらわれてきたのかもしれない。
いくらフェイトちゃんでもあの5人相手じゃさすがにかなわないだろうし。
わたしはまず口を覆っていた布をはずしてあげた。

「ありがと、なのは」
「はずせそう?」
「なんとか」

フェイトちゃんが魔力を集中させると、バインドは少しの間を置いて粉々に消え去っていった。

「フェイトママ、大丈夫?」
「うん、平気だよ」
「ねえ、なにがあったの? お仕事は?」
「それが――」

数時間前にようやく事件を片づけたフェイトちゃん。
でもまだ報告書やなんかの事務処理がたくさん残ってて、とても今日中には帰れそうにない、またうちに通信を入れなくちゃと思っていた矢先。

「フェイトさん、こっちはもういいですから、早く帰ってあげてください。今日は特別な日だと伺っています。昨日だって――」
「そういうわけにはいかないよ。責任者は私なんだから」
「ふぅ……そうおっしゃると思いました」

927 名前:名無しさん@秘密の花園[5/5] 投稿日:2009/12/11(金) 16:09:39 ID:VSYvYiSv
ティアナがつぶやくと、突然ブリッジに侵入する5つの影があった。
あっと思った瞬間にはもうバインドで拘束され、袋詰めにされてしまった。

「よろしくお願いします」
「任しとき」

頭が戦闘モードに切り換わる寸前、よく知った声を聞いてますます事態が飲みこめなくなった。
でも、魔力の気配からしてシグナムさんやヴィータちゃんたちがいるように感じられて、抵抗しても分が悪いと判断。
結局わけもわからないまま連れてこられてしまった。

「というわけ、です。どうも、ティアナが裏で動いてたみたいで」

説明を終えたフェイトちゃんは、うつむいてシュンとしている。
部下の行動を見抜けなかったのが恥ずかしかったのかもしれない。
照れ隠しみたいに、膝の上に乗ったヴィヴィオの頭を撫でている。

「あの、ごめんね、なのは。呆れてる、よね?」

上目遣いで、許しを請うみたいに弱々しくわたしを見つめるフェイトちゃん。
それでわたしはたまらなくなってしまって、ヴィヴィオごと彼女を抱きしめた。

「なのは……」
「おかえり、フェイトちゃん」
「……ただいま」
「ごはん食べた?」
「そういえば、まだ……」
「待ってて、すぐ作るから。日付けはもう変わっちゃったけど、これからわたしたちのクリスマス、しよう」
「うんっ」
「わーい、メリークリスマース!」

ヴィヴィオが両手を上げて嬉しそうに瞳を輝かせる。
わたしとフェイトちゃんは、額を寄せて微笑みあった。
優しい執務官補佐や、関西弁のサンタさんたち、ありがとう。
どうか、どうか来年の今ごろも、こうしてみんな幸せに笑っていますように。
降りだした雪を眺めながら、わたしはそんなことを願った。

928 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2009/12/11(金) 16:12:56 ID:VSYvYiSv
うあsageてない、しかもメル欄と名前欄間違ってたorz
すみません

とりあえず以上でした。
このネタなら本当はクリスマスに投下したかったんですが、なにしろそのあたりは忙しいもので
わかりますよね? 私もほら、大人ですから……





仕事があるんです(´;ω;`)
恋人と過ごすクリスマスなんて都市伝説ですよ(´;ω;`)
2010年02月10日(水) 21:37:58 Modified by ami_solger




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