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32-504

504 :名無しさん@秘密の花園:2010/06/18(金) 07:45:35 ID:1hjUpaKO
毒電波の幻術だけ受け取って毒を抜いて料理してみました。
なのティア、と見せかけてなのフェイのようなスバティアのようなよく分からない話。4レスで。



「なのはー」
「あれ、どうしたの?」
「寝る前になのはと二人っきりになりたかったんだ」
「もう、何言ってるのかな……」
よし、バレてない!
ふふっと笑うなのはさんを見て、心の中で軽くガッツポーズをする。

無人世界での合宿のとある夜。
散歩に出たなのはさんを追って声をかけたのは、あたしことティアナ・ランスター。
今あたしはフェイトさんの姿をとっている。
ちょっとした幻術の腕試しだ。
他者へのなりすましは執務官としては本当はまずい。
でも、この手の騙しは訓練になるからいつ仕掛けてもOKだと言われていたから、なのはさんになら多分大丈夫。
……たまにはこの人の慌てる顔が見てみたいという悪戯心もあったのは否定出来ないけれど。

「なのは、私のこと好きかな?」
「うん、もちろん」
いい笑顔で返事が返ってきて少しドキリとする。
素直じゃないあたしはなかなかこういったことを人に聞けないから余計に。
聞いてないのに、好き好き言ってくれるヤツはいるけど。
「なのは……私もなのはが好きだよ。愛してる」
調子に乗って普段は絶対言えないことを言ってみる。
フェイトさんも私達の前では言わないけれど、二人っきりならきっと言っている台詞。
フェイトさんの言動や行動は補佐時代に把握しているから完全にトレース出来ている、はずだ。
真っ直ぐに目を見て、なのはさんの名前をはっきりと優しく呼ぶのがあの人だ。
なのはさんを見る目に熱を帯びることを意識すれば、フェイトさんの出来上がり。

……にしても、この人ほんと綺麗だ。
可愛いとも形容出来るクリッとした大きな瞳で見つめられると惹きよせられそうになる。
本気でドキドキしてきたかも……ほっぺにキスぐらいはしちゃっても大丈夫かな。
肩に手を置き、ゆっくりと顔を寄せていく。
すると

べっちーん!

「イッターーーッ!!」
とてもいい音があたしの額から響いた。デコピン!?
衝撃で幻術も解けてしまったけれど、なのはさんは全く驚いた様子はない。
「やっぱりティアナか。もうっ、なにやってるのかな」
「ご、ごめんなさい!腕試しで!……そのちょっと調子に乗っちゃって……」
「腕は上がったよね、確かに。外見は完璧。
 魔力量も普段のフェイトちゃんぐらいだし、仕草や口調もよく似てたよ」
呆れたような感心したような顔で評価するなのはさん。


505 :名無しさん@秘密の花園:2010/06/18(金) 07:46:02 ID:1hjUpaKO
「でも実は最初からバレてました?」
「うん。名前呼ばなかったでしょ」
「ですね。……どうして分かったんですか?結構自信あったんですけど」
「分かるよ、フェイトちゃんじゃないもの」
「理由になってないのに説得力があるのが凄い……」
「理由をつけるとしたら。……フェイトちゃん!」
「……なに、なのは?」
「ど、どっから現れたんですか!?」
全然気配無かったのに!近くには居ませんでしたよね!?
「え……部屋からだよ。なのはが呼んだから……」
呼ばれてひょっこりと顔を出したフェイトさんは、私の問いにさも当然のように答えた。
(……やっぱりあたしは凡人なのね……理解出来無いこの人達)

「フェイトちゃん、ちょっと私に愛してるって言ってくれるかな?」
「え、えええ!?……い、今?」
「うん♪今すぐここで♪」
「……な、なのは…………あ、愛してる、よ」
「にゃはは、ありがとう。私もだよ、フェイトちゃん」
「あはは……」
「はい、ティアナ。これがフェイトちゃんです」
「なるほど。どもらず格好良くは言えないんですね」
胸やけしそうなやり取りを分析してみる。
キザなセリフをさらっと言ってしまいそうなイメージは実際と違っていたらしい。
仕事中のフェイトさんを主に参考したのがバレた原因の一つなのかな。
と納得しかけたあたしにフェイトさんが不服そうに訴える。
「そんなことないよ。私だってやれば出来るんだ」
「ほんと?じゃあもう一回♪」
「なのはっ!あ、あ、あ……愛して、ますごめんなさい……」
「ね♪可愛いでしょ、フェイトちゃんは」
「ですねー」
「あう……」
「大丈夫だよ、落ち込まなくて。私はフェイトちゃんのそんなところも愛してるから」
「なのは……」

「…………お邪魔しましたー…………」
二人の世界に入りだしたなのはさんとフェイトさんにこっそり謝ってその場を抜け出した。
そして部屋に戻ってスバルに今の出来事を説明する。
「―――とまあ、こんな感じだったわけよ」
「へえー、ティアのシルエット凄いのによくわかるねー。さっすがなのはさん!
 でもティア、このまま精進すれば詐欺師になれそうだね」
「詐欺師言うな!仕事と訓練以外で使わないわよ!」
「あはは、じゃあ練習で!ティアのなのはさん見てみたいな〜。やってくれないかな〜」
キラキラした目で期待感に溢れた顔でおねだりされた。
「まあ、なのはさんマニアのあんたを騙せるくらいなら一流か」
ってなわけで一旦スバルを部屋から追い出してなのはさんの姿を作り出す。
うん、完璧だ。鏡に映った姿を見て満足する。あたしも伊達に一年一緒に過ごしたわけじゃない。



506 :名無しさん@秘密の花園:2010/06/18(金) 07:46:29 ID:1hjUpaKO
「いいよ、スバル。入ってきて」
「はい!……うっわー!すっごい!なのはさんだなのはさんだ!」
「少し落ち着きなさい、スバル」
「はい!落ち着きます!……なのはさん、ちょっとお願いがあるんですが……」
「うん、何かな?」
「スバル、愛してるよって言ってみてもらえませんか!」
(はい!?)
ふざけたお願いに声を上げそうになるが、なんとか表情は取り繕った。
むう……あの人なら言いそう。生徒として、だけど。

「す、すばりゅ」
くっ!噛んだ!!
「はいっ!」
「スバル……あ、ああ……い、言えるわけないでしょうが!!!」
怒鳴った拍子にシルエットは解けてしまった。動揺しすぎだあたし。
「ええ〜、だってティア、なのはさんに言ったんでしょー」
「あんたはなのはさんじゃない!」
「そっか……ティア、なのはさんのことを愛してるんだね」
「心が入ってなけりゃいくらでも言えるわよ!」
「……え、それって……」
「あ……今の無し!撤回!」
「ヘヘーん、聞いちゃったもんねー。そっかぁ、ティアはあたしのこと愛してるんだー」
「ば、バカ言ってんじゃないわよ!」
「じゃー、心抜きで愛してるって言ってみよー」
「分かったわよ!あ、あい―――くぅっ!!言えるかーーーーーー!!!」
「あはは、ティアかわいー!あたしも愛してるよ♪」
「『も』って言うな!『も』ってーーーーー!!」

顔を真っ赤にして誤魔化すようにわめき散らす。
にっこにこ笑いながら抱きついてくるスバルの表情も他の人といる時とは違っている。
なのはさんを騙せるはずもないか。……他の人には見せない特別な顔ってあるもんね。
こいつには言ってやらないけど!ぜーったい言わないけど!
なんて思いながらじゃれあって夜は更けていくのだった。



507 :名無しさん@秘密の花園:2010/06/18(金) 07:47:15 ID:1hjUpaKO
終わりです。

フェイトさんはやれば出来る子。のはずなのに、アレ?
2010年07月25日(日) 19:07:53 Modified by sforzato0




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