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32-920

920 :名無しさん@秘密の花園:2010/07/07(水) 23:56:59 ID:eSyV2dac
多分ルーキャロだと思う七夕SS。3レス使います。



7月6日の夕方過ぎ。
書庫で本を物色していると通信が届いた。
キャロだ。無人世界での貴重な話し相手で……大事な友達。
早くなった鼓動を抑えるように大きく深呼吸してから回線を開く。

「ルーちゃん、こんばんはー」
「うん、キャロ。どうしたの?」
明るい顔で笑うキャロに胸の鼓動が早くなり、冷静さを取り繕って返事を返す。
「ん〜、大した用はないんだけど……七夕の飾り付けちゃんと出来た?」
「もちろん。……はい、これ」

外に飾ってある笹飾り―第97管理外世界の習慣についてはキャロに教えてもらった。
さほど効果を信じているわけではないけど、時間はあるし……キャロと同じ事をするのもいいかなって。
とそれは置いておいて、高さ3メートル程の飾り付けをされた笹―をモニターに映しながら私も外へと歩いていく。

「うわ〜〜〜、すごいねー」
「えっへん。私とママとガリューの自信作」
「これだけ立派だと願い事も叶いそうな気がするね」
「それはどうかと思うけど……キャロのこともちゃーんと書いておいたから」
「本当!ありがとう、ルーちゃん!」
パアアッと眩い笑顔を浮かべるキャロを真っ直ぐに見られなくて、ついつい意地悪な言葉が口をつく。
「……『キャロの胸が人並みに成長しますように』って」
「なんですとっ!!こ、これでも少し大きくなったんだよ!!」
何度似たようなことを言っても慣れない、打てば響く反応とともに聞き捨てならない台詞が続いて聞き返す。
「…………ほんとに?」
「………………1.3センチだけど―――無言で短冊の高さ上げない!と言うかどうして元から天辺にあるの!?」
「だって……」
ささやかな数値で一喜一憂するささやかな胸へと敢えて哀れんだ目線を向ける。
……私は可愛くていいと思うんだけど、本人には内緒だ。
「可哀想なものを見る目で見ないの!ま、まだこれからだもんっ!」
「そうだね……ところでキャロの願い事は?」
「私?私はねー、たっくさん書いたよ。『密猟者さんが減って平和になりますように』とか
 『フェイトさんが怪我をしませんように』とか『エリオ君に成長分を吸い取られませんように』とか」
「ふふ、そうなんだ」
指折り数えていくキャロに自然と笑顔が浮かぶ。

「あとねあとね!『ルーちゃんと外の世界でたっくさん遊べますように』って」
「あ……」
「一緒に頑張ろうね!」
「うん、頑張ろう」
素行が良く管理局に認められれば隔離期間も短くなる。
更に、優秀な管理局員であるキャロが行動を共にしてくれるならそんな日も遠いことではないはずだった。



921 :名無しさん@秘密の花園:2010/07/07(水) 23:57:40 ID:eSyV2dac
「それじゃ、また今度遊びに行くからね。ばいばい、ルーちゃん」
「うん、またね。キャロ」
キャロと話して、胸に力強い光が宿ったのを感じると同時に一抹の寂しさを感じた。
まあ、通信ならまた出来るからいいよね。

うん、頑張ろう!

グッと両手を握りしめて気合を入れる。そして振り返ると―――
「ま、ママ!!いつから居たの!?」
にこにこ顔のママがすぐ側でこちらを眺めていて飛び上がりそうになる。
「うふふ、はじめから外に居たわよ。キャロちゃんに夢中で気づかなかったのね」
「あう……」
「あれ、キャロちゃんに見せてあげればよかったのに」
「……恥ずかしいもん」
さっき飾りなおした、天辺にある短冊を指差しながら言われて顔が熱くなった。
ママは仕方のない子ねと苦笑しながら頭を撫でてくれる。

「外に出掛ける時はママも一緒に行こうね」
優しい感触にうっとりと目を閉じながら言うと少し意地の悪い響きの声が返ってきた。
「あら?いいのかしら?お邪魔じゃないの」
「も〜、ママったら〜」
「ふふっ、可愛い子に意地悪したくなるのは血筋なのかしらね」
ママの言葉に心の中で頷きながら笹を見上げて、胸のことなんか本当は書いてない短冊を見た。

『キャロといつまでも友達でいられますように』




922 :名無しさん@秘密の花園:2010/07/07(水) 23:58:24 ID:eSyV2dac
終わり。

ルールーの性格がこれで合ってるのか微妙ですが、好きな子をいじめてしまうタイプということで。
2010年07月25日(日) 19:23:45 Modified by sforzato0




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