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472 :名無しさん@秘密の花園:2010/08/05(木) 12:13:13 ID:9lIKzn5+
「フェイトちゃん、ちょっと見せたいものがあるから後ろ向いててもらえるかな?」
「う、うん。なんだろう」
夏休みのある日。フェイトちゃんの部屋を訪れた私はこう切り出した。
唐突な申し出にも素直にくるりと背中を向けてくれるフェイトちゃんの姿を確認すると小声で魔法の呪文を唱える。
日々の練習の成果もあって何とか制御できるようにはなったけれど、どうも変身魔法は苦手だ。
19歳の自分の姿を強くイメージして体を再構築していく……
「―――よし!出来た!いいよ、フェイトちゃん。こっち向いて」
「うん。……え?……なの、は……?」
「にゃはは、なのはです。……どうかな、大人になったらこんな感じだと思うんだけど」
フェイトちゃんは驚いて声も出ない様子。一度、名前を呼んだきり固まったまま動かない。
あれ、もしかして失敗した……?うう……止めておけばよかったかな。
いつもと違う高さにある目線が落ち着かない。
「ご、ごめ―――」
「困る」
じっと見つめる視線に耐えきれず、変身を解こうとしたその時ポツリと一言。
そして、押し出すような途切れ途切れの声が続く。
「なのはが、大人になったら、困る。心臓が、持たな……」
最後まで言い切る前に、フェイトちゃんはシュゥゥと顔を赤くさせ、数秒後―――ぽてっと倒れた。
呆然とする。しばらく何が起こったのか分からなかった。
「えええぇええ〜〜〜!?フェイトちゃん!!!」
ようやく我を取り戻すと、急いでフェイトちゃんをベッドに寝かせて介抱する。そして変身を解いた。
フェイトちゃんはすぐに目を覚ましたけれど、熱を出してしまったように顔が赤く目が潤んでいる。
「あ、あの、大丈夫?」
「うん……」
「ごめんね、びっくりさせちゃって」
「うん……凄く、綺麗で驚いた……」
「あ、はは……美化しすぎちゃったのかな……」
「……きっと、大人になったらあんな感じだと思う……どうしよう……困る。困るよ……」
「な、慣れれば大丈夫だよ!もう変身はしないから、一緒に……ゆっくり大人になっていこう?」
「そうだね。……うん、ゆっくり、なら……」
頷くフェイトちゃんの額に濡れタオルを乗せると気持ちよさそうに瞳を閉じた。
こうして、高町なのはの大人モードは使用禁止になりました。
>471おっぱいを吸いたがるフェイトさんとかも思い浮かんだけど、
幼フェイトちゃんなのでさほど変態ではない感じの話で。でもなのは厨。
2010年08月07日(土) 03:09:58 Modified by sforzato0