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なのはの寝付きはいい。ベッドに入ったら羊を数える間もなく夢の中だ。
よく働いてよく訓練しているのだからそれも当たり前か。
だが、今夜は違った。隣に横たわっているフェイトをじっと見つめている。
「……なのは? 眠れないの?」
「眠れないというか、寝たくないの。だって明日からしばらくフェイトに会えなくなっちゃうんだもん」
「そうだね。私もなのはに会えなくなるの凄く寂しい」
明日からフェイトは航行任務に着く。
予定では二週間。事件が起こればもっと長引くだろう。
フェイトは寂しげななのはをなだめるようにそっと抱き寄せた。
このぬくもりと離れることを考えると、執務官になったことをほんの少しだけ後悔する。
そして、しばらくフェイトの腕の中に大人しく収まっていたなのはだったが、
「う〜〜〜! 寂しいからフェイトちゃん分の補給〜〜〜〜〜〜〜!!」
「え、あ……な、なのは!?」
全身でフェイトを感じ取るようにすりすりと頬や体をフェイトに擦りつけ始めた。
フェイトは戸惑いながらもなのはに甘えられることに喜びを感じていたが、
「あ……!」
胸の突起が擦れて高い声が上がる。
なのははフェイトの異変に気づかず無邪気に行為を続けている。
本人としてはじゃれているだけのつもりでも、それは全身でフェイトを愛撫するのと同じことだった。
「は、あ……なのは……」
徐々に高まっていく快感がフェイトに熱い息を漏らさせる。
快楽を求めて自分からもなのはの体に絡みつく。
なのはの首筋に顔を埋め、手はなのはの背を撫でるように這わせ、太ももを擦り合わせる。
なのはのそれよりも性行為に近い動きだった。
「なのは、なのはぁ……」
「フェイトちゃん……」
性的に未熟ななのははフェイトの身に起こっていることは分からなかったが、
フェイトが自分を求めていることははっきりと分かった。
それが嬉しくてなのはは全身での愛撫を続ける。フェイトがするように肢体を絡めあう。
フェイトにとってはなのはのすること全てが気持ちよかった。
中でも特に胸。キャミソール越しに突起が触れるのが気持ちよくてなのはの胸にむにむにと押し付けてしまう。
互いに性器には触れない緩やかな愛撫だったが、着実にフェイトは絶頂への階段を登っていた。
「なのは……ぁ……ふぁ……」
なのはを呼ぶ声も徐々に切羽詰った艶のある響きになっていく。
そして、その瞬間は不意に訪れた。
「あぁ……!」
一際高い声をあげてふるふると体を震わせる。
なのはをぎゅっと抱きしめて迎えた幸福な絶頂。
荒い息をつきながら動きを止めたフェイトに流石のなのはも異変に気づく。
「フェイトちゃん、大丈夫?」
「う、うん……あの……なんか気持ちよくて……」
「そっか。それならよかった」
なのははもちろん、フェイトも自分の身に起きたことはよく分かっていなかった。
絶頂に関する知識は一応持っていたが、こんなふうに達することがあることまでは知らなかったのだ。
「は〜〜、フェイトちゃんを堪能したことだしそろそろ寝ようかな」
「うん、おやすみ。なのは」
満足気なため息をついたなのはにフェイトは頷く。
そして、二人抱き合ったまま仲良く眠りについた。





翌朝、なのはに見送られて艦へと向かったフェイト。
執務室に入るとそこでは既にシャーリーが待っていた。
「おはよう、シャーリー」
「おはようございます、フェイトさん……あれ?」
笑顔で迎えたシャーリーだったがフェイトに近づいてふと首を傾げる。
そして、その顔ににやりとからかうような笑みが浮かんだ。
「ゆうべはおたのしみでしたね」
「な!? ゆうべはなのはと寝たけど……」
「ほうほう、やはりなのはさんと。道理でなのはさんの匂いがすると思いました」
「や、そういう意味じゃなくて抱き合って寝ただけで……」
実際にしていたことは恋人同士の愛の営みであったが、二人ともそういうつもりではなかった。
友達のじゃれ合いの延長。
変に誤解されるとなのはに迷惑がかかるとフェイトは懸命に弁解する。
だが、本人が気づいていないだけで、フェイトのなのはへの気持ちに
恋心が含まれていると知っている補佐には意味が無かった。
「まあ、これ以上からかうと仕事にも支障が出ますしこの辺で止めておきます」
「ひどいよ、シャーリー……」
からかわれたと分かってフェイトは肩を落とす。
シャーリーがからかったのはフェイトの反応が面白いからという意味もある。
だが、それ以上に、早くフェイトが自分の気持ちに気づかないものかとやきもきしているのであった。
どうやら今回もシャーリーのジャブは不発に終わったようだ。
「ごめんなさい。それじゃ、早くなのはさんのところへ帰れるように頑張りましょう」
「うん、頑張ろう」
切り替えの速さも優秀な執務官には必要なことだ。
すぐに仕事モードのキリっとした表情になり、シャーリーのサポートを受けながら仕事をこなしていった。

――不発に終わったかのように思われたシャーリーのジャブ。
効果が現れたのはその日の夜のことだった。

「ゆうべはおたのしみでしたね、か……」
寝室で一人になったフェイトはシャーリーの台詞を思い返す。
確かに楽しかった。一人ぼっちの今夜とは雲泥の差だ。
「帰ったら、また昨日みたいにしてくれるのかな……」
昨晩の自分にじゃれついてきた可愛いなのは。
夢中で、全てをはっきり覚えてはいないがとにかく心地良かった。
柔らかであたたかななのはに触れて触れられて。
そして、最後に感じた頭が真っ白になるような――
「ッ……!?」
思い出した瞬間にとろりと愛液が流れ出すのを感じた。
恐る恐る下着の中に手を入れてみるとそこはぐっしょりと濡れていた。
朝、下着が沁みになっていて、不思議に思いながら履き替えたことを思い出す。
「え……?」
探るように秘所を撫でてみると、
「ふぁっ!」
電流が流れるような快感が走りフェイトは声を上げる。
そして、気づく。なのはに触れられたときの快感と同種のものだと。
フェイトは混乱した。自分となのはは友達だ。友達の行為に性的快感を覚えるのはおかしい。
少なくとも、なのはは楽しそうにしていただけで自分と同じような反応はしていなかったではないか。
自分の体はおかしいのかもしれないとフェイトは悩む。問題が問題だけに医者に相談するのもためらわれた。
触診するように秘部を探っていく。
「んっ……」
愛液でぬるついたそこをなぞっていくと確かに快感がある。
けれども――
「んっ、ふ……あ……」
数分間なぞり続けても絶頂までは至れない。
胸のほうが弱いのかもしれないと胸を揉みながら自慰を続けても同じだった。
「昨日は、なのはが……」
なのはのことを思い出しただけで愛液が溢れ出す。
そのまま乳首を捻り、愛液を潤滑油に激しく陰核をこすった。
「は、あ、ああっ! なのは、なのはぁ……!」



名前を呼びながらフェイトは全身を震わせた。
二度目の絶頂。一度目のような幸福感はなかったが、これで昨日のものが絶頂だとはっきりと分かった。
なのはのことを考えるだけで高まる性感。
これの意味するところは恋愛に鈍いフェイトも気づく。
「……私、なのはのことが好きなんだ……」
言葉にしてみるとストンと胸に収まった。
他の誰とも違う特別な友達。大好きな友達。ずっとそう思っていた。
だけど、それだけではなかったのだ。
「なのはは……?」
自分の気持ちははっきりした。次に気になるのは相手の感情。
なのはは友達相手なら気軽に抱きつくことが多い。
だが、あそこまで甘えてくるのは自分に対してだけだとフェイトは自負している。
特別な友達には違いない。問題はそこに恋愛感情があるかどうかだ。
自分の中にある感情をなのはに伝えたい。
けれども、伝えたら今までと同じようには接してくれないかもしれない。
それが怖かった。なのはと友達でいられなくなることは、フェイトにとって死よりも恐ろしいことだった。

様々なことがフェイトの頭を駆け巡ったが、今は任務中だ。気を抜いていたら帰ることすら出来なくなってしまう。
なのはのことは帰ってから考えよう、と頭を振って追いだそうとする。
しかし、恋の病とは厄介なものだ。そう簡単に追い出せるものではない。
それからのフェイトは、時折ため息をつくことになるのだった。


「フェイトさん、なにかお悩みごとですか?」
二人で紅茶を飲んで休憩している時にシャーリーが切り出した。
フェイトのため息の数は二桁を軽く超えていた。
「ああ、うん。私事だから……。ごめんね。仕事に影響は出さないようにするよ」
「そうですか。私でよければいつでも相談に乗りますから、よかったら話してくださいね」
フェイトは心配させてしまっていることに申し訳なく思いながら考える。
シャーリーは優秀な補佐だ。だが、恋愛面はどうなのだろう……?
浮いた話は聞いたことがない。幼なじみのグリフィスにも恋愛感情はないようだ。
けれども、自分となのはのことはよく知っている。彼女に相談してみるのもいいかもしれない。
「じゃあ、聞いてもらってもいいかな?」
「はい、もちろん」
「あのね……私」
他人に言うだけでもドキドキとフェイトの鼓動が高鳴る。
頬を紅潮させるフェイトの様子にそれほど悪い話ではないのかとシャーリーは安心した。
「なのはのことが、好きなんだ。友達としてだけじゃなく」
「ええぇえっ!!??」
「やっぱり驚くよね。ずっと友達同士だったんだし、女の子同士だし」
「それはともかく、フェイトさんが気づいたことに驚きました!」
「え?」
「はー、なるほどなるほど。それでいつ告白するんですか?」
「い、いつというかそもそも告白するかどうかもまだ……」
目を輝かせて問うシャーリーに押されながらもフェイトは答える。
デバイス以外のことでこんなにはしゃぐ彼女も久しぶりだ。
「でも、フェイトさんなのはさんが大好きですよね? きっとずっとこの先も」
「うん」
「告白しなかったら、死ぬまでため息をつき続けることになりますよ」
「それはそうだけど、なのはの気持ちがどうだか……」
「なのはさんの気持ちですか。……確かに」
「だから悩んでるんだ。告白したら嫌われるかもしれない」
「それはないです」
シャーリーはあっさりと言い放つ。
あまりにきっぱり断言されたためにフェイトは反論の声も出なかった。
「あの人のフェイトさん大好きさ加減だって半端じゃありませんから。
告白されて戸惑うことはあっても、嫌いになったりするわけありません」
「そうかな……」
「そうですよ。いっそのことキスの一つもしてみたらどうですか?」
「キッ!?」



「うん、そうしましょう。それでもなのはさんがフェイトさんを嫌うなんて考えられませんよ」
「な、なのはと……」
なのはとキスすることを想像してフェイトの顔は真っ赤になる。

気持ちを伝えることだけ考えていて、その先のことなど何も考えていなかったフェイトは、
シャーリーに相談したことによりため息の回数は少し減ったが、その分顔を赤くすることになったのである。



そして、任務が終わりフェイトは帰還した。
なのはと共同で借りている部屋の前に立ち、フェイトは深呼吸をする。
一緒に居られる時間が少ないため休みはできるだけ合わせているから、今もなのはは部屋の中にいるはずだ。
帰る前に出したメールの返事にも『待ってるね』とあった。
「あ……」
ふとフェイトは気づいた。なのはへのプレゼントが何もないことに。
お土産程度ならあるが、告白するなら花束の一つも必要だったのではないか、と。
だが、ここまできて引き返す気にもなれなかった。早くなのはに会いたい。
そう思った瞬間に手はドアを開けていた。
「なのは、ただいまー」
声をかけながら部屋の中へと入っていくと、パタパタとスリッパの音を立てながらエプロン姿のなのはがやってきた。
「フェイトちゃん、おかえりー!」
花がほころぶのような笑顔を浮かべてなのははフェイトに抱きついた。
抱き返してフェイトは実感する。自分の居るべきところに帰って来られたのだと。
そして、なのはのことがやはり大好きなのだと。
「えへへ……。あっ、フェイトちゃん、お腹空いてるよね。もうご飯出来てるよ」
「ありがとう。なのはのご飯も久しぶりだ♪」
食卓にはフェイトの好物が揃えられていた。
なのはの作った料理をなのはと食べる幸せに浸るフェイト。
久しぶりになのはと過ごすことが楽しくて嬉しくて……頭から告白のことがすっかり抜け落ちていた。




それに気づいたのは夜になってから。
出発前と同じように、なのはがフェイトに抱きついてきた時だった。
「んふふ、やっぱりフェイトちゃんがいるのは嬉しいな……」
「私もなのはといられて幸せだよ」
告白なんてしなくても充分に幸せだ。
そう思い始めたフェイトだったが、シャーリーの言葉が脳裏に浮かぶ。
『キスの一つもしてみたら』
まだ電気は消していない。フェイトの目がなのはの唇に釘付けになる。
見るからに柔らかそうな艶やかな唇。
自身の唇で触れられたらどれほど感動するだろう。
「フェイトちゃん……?」
その唇で名前を紡がれてフェイトの自制心がかき消えた。
「なのは、キスしていい……?」
「え……」
いきなりの求めに呆然とするなのは。
フェイトの目を見て本気だと分かり、しばし考える。
そして、頬を紅く染めて頷いた。
「う、うん。フェイトちゃんがしたいなら、いいよ」
「なのは……」
「フェイトちゃん……」
目を閉じて待つなのはにゆっくりとフェイトは自分の顔を近づけていく。
「ん……」
触れ合った瞬間、フェイトの目から涙が零れた。
唇の感触は想像していた以上に甘美なもので。
それ以上になのはが自分を受け入れてくれたことが嬉しかった。
顔を離して、フェイトが泣いていることに気づいたなのはは慌てる。
「フェイトちゃん!? どうしたの? 痛かった?」
「ち、ちが……嬉しくて」
「そっかぁ……ん……」
今度はなのはの方から唇を重ねた。
何度も何度もちゅっちゅと小鳥が啄むかのようなキスを続ける。
そのキスの仕方にフェイトはなのはの労りを感じた。
なのはに自分と同じような恋愛感情があるかはまだ分からない。
けれども、間違いなく愛されている。その事実がフェイトの心を満たしていった。

その日の夜、なのはは泣き止まないフェイトの頭を胸に抱きかかえて眠った。
結局告白はしていない。
いつか、きちんと言う必要があるかもしれないが、
なのはがフェイトを拒まないのであれば急いで関係を変える必要はない。
そんなふうに考えながら、あたたかな胸の中でフェイトは眠りに落ちて行くのだった。



終わり
2011年12月10日(土) 00:57:54 Modified by sforzato0




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