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4-384

384 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 09:54:38 ID:0NZJ9bvq
今一番心配してること。


機動六課が無くなり、同室でも無くなる
その状況でプロポーズも無しに
なのはとフェイトが一緒に暮らせるのか?と言うこと


高町ヴィヴィオになるだけで、フェイトはママのお友達の優しいおねーさんって感じになったら泣くどころじゃ済まない



388 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 10:59:35 ID:0NZJ9bvq
百合を表現するのに大袈裟な見せ場は要らない


俺が望む26話 妄想


「うん・・・今日は早く帰れそうだから・・・うん、ヴィヴィオと三人で一緒にご飯を食べよう・・・うん、それじゃあね」
「高町教導官、お家へのご連絡ですか?」
なのはが家への電話を済ませると、それを見計らってか後ろから声をかけられた。
「今はもう、業務時間外だからそんなにかしこまらなくても良いよ、ティアナ」そう言って振り向くと
「お久しぶりです、なのはさん」
そこには少し嬉しそうに頬を赤らめた少女の顔があった。



「直接顔を合わせるのはもう半年ぶりくらいだよね」
帰りの道をティアナと一緒に話しながら歩く
「そうですね、わたしの隊は地上本部属ですから直接任務などでお会いすることもありませんし」
三年前、機動六課解散後各自は元の部隊に戻るなり、新しい配属先に移されるなりでバラバラになった。
半年前に会ったのも、執務官補佐の資格試験の時に偶然にだった
「スバル達は元気?」
「元気すぎるくらいで・・・ちょっと困りものです」
この前はスバルが一人だけ突出し過ぎてフォーメーションが崩れて大変だったとか、身振りも交えながら楽しそうに語る。
六課所属時は少しトゲがあるような、生き急いでいるような印象だったが、この三年と言う月日が彼女から険をとり、前よりもずっと魅力的にしたように思える。


391 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 11:39:16 ID:0NZJ9bvq


「それでね、小学校でヴィヴィオが・・・・・・・どうしたの、ティアナ?」

急に足を止め、押し黙ったティアナに対しなのはが振り返り声をかけると
「・・・・なのはさんは、今幸せ・・ですか?」
少し迷うように、今にも折れそうなか細い声で、ティアナは言った
「うん、幸せだよ」
その問いに優しい表情でなのはは答える。
目には一切の迷いはなく、ただ幸せと強い想いだけが溢れていた。

「何があったかは聞かないけれど・・・ティアナは今迷ってるのかな?」
だから、急にわたしの事を訪ねてきたんでしょう?と、なのはが言うと

「はい・・・お見通しなんですね」
少しだけ嬉しそうに、悲しそうにティアナは笑って語り始めた
「わたしは凡人ですから・・・辛いんです・・・・どうしても人の目も、噂されるのも、怖くて・・・だから一番大切なものがあっても、それがわかっていても、それを選べない」わたしにはそんな勇気は・・・無いんです・・・
と聞こえるか聞こえないかわからないような声でティアナは独り言のように呟いた

「・・・・・・そっか」
俯くティアナに対してなのはは何も声をかけず、二人は黙々と帰途を歩く


392 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 12:13:17 ID:0NZJ9bvq
それから10分ほどもお互い無言で歩いていただろうか
前を歩くなのはが一件の住宅の前で足を止めた

「ティアナ、着いたけど・・・どうする?」
そう言われて、俯いていたティアナはハッと顔を上げる
住宅の表札はシンプルな作りで、『高町』とだけ書いてあった
「申し訳ありませんでした・・・今日はもう帰ります」
そう言ってティアナが辞そうとすると

「おかえりなさい、なのは」
「なのはママ、おかえりなさい〜」
ドアが開き、明るい声と光と共に、同じように輝く二つの金色の頭が顔を見せた。

「ただいま、フェイト、ヴィヴィオ」
そうなのはが応えると、小さい方の金色の頭
ヴィヴィオは勢いよくなのはに飛びつく
「あれ・・・もしかして・・・ティアナ?」
続いて出て来た、大きい方の金色の頭
フェイト・T・ハラオウンが横にいるティアナに気づき声をかける。
声には少し驚きの不ような響きが感じられた。
「さっき職場で偶然ね、それでそこまで一緒に帰ってきたの」
ヴィヴィオを抱きかかえたなのはが、フェイトの疑問に大して答える
「ご無沙汰しています、フェイトさん」いきなりの事態に少し驚きながらもティアナも無難に挨拶を返した。


396 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 13:11:50 ID:0NZJ9bvq

フェイトはせっかくだから上がっていけば良いと勧めたが、ティアナは「明日も早いので」と言いそれを辞した
そして帰途につこうと、二人へ挨拶をすると
「ティアナ」
少し考えるような素振りをしていたなのはが、声をかけてきた
「決めるのは、噂をする他人でもなければ、世間でもない
わたしでもないし、自分がどうしたいのか
・・・・二人がどうしたいのかだよ」
ヴィヴィオを抱きかかえながらそう言うなのはの左手に、小さな白金の指輪が光っているのにティアナは気づいた。
先程まで一緒にいたのに気づかない程度の地味なもので
複雑な意匠があるわけでもなく、大粒の宝石で彩られたものでもない
簡素な指輪。
だが、それの価値はそんな貴金属としての価値にはないことが
ティアナにはわかっていた。
「なのはさん、フェイトさん・・・ありがとうございました!」
大きく頭を下げながら礼を言うと、振り返らずにティアナは走り出した。
大事な人が待っている場所へ
少しでも早く、たどり着けるように

もう、迷いはない

なのはの指輪
その伴侶が
誰の指にはめられているかを
見ずとも、聞かずとも、知っていたから


君に誓いを

僕は夢を


397 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 13:17:23 ID:0NZJ9bvq
とりあえず終わり

相変わらず駄文です、サーセン


>>394

俺はその場の思いつきと勢いで書いてるので投稿に間が空いてしまうんだ、スマナイ


>>395
一応流れ的に



399 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 13:40:59 ID:0NZJ9bvq
ラスト切れてることに今気付いたorz

まぁPray歌詞続くだけですが


403 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 20:10:19 ID:0NZJ9bvq
追記





ティアナはなのはの家を辞した後、その足で取り急ぎ空港へと向かった

目的地はミッドチルダ地上本部

「待ってなさいよ・・・スバル・・・今、行くから」
そう、一人で呟く。
誰に聞かせるわけでもない、口に出すことで・・・自身の決意を固めるために

心はもう決まった。
後は成すべき事を成すだけだ



空港へはすぐに到着したが
普通には当日すぐの便のチケットを手に入れる事は難しい。
それに、ただでさえ本局⇔地上本部間の線は非常に混み合う路線であり、空き自体が滅多に出ないのだ。

搭乗口のカウンターで、誰かチケットを譲ってくれる人が居ないか場内アナウンスしてくれるよう頼みに行くと

窓口の職員は「少々お待ちください」、とだけ言い奥へと消えた


404 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 20:26:08 ID:0NZJ9bvq
それから数分後


「ティアナ・ランスター様ですね?
執務官用の特別パスが発行されていますのでこちらのチケットをお使いください」
そう言われて、大仰な封筒に包まれたチケットを手渡される。
そして続いて

「伝言もお預かりしております。
一言だけですが・・・『がんばれ』と、以上です」

ティアナはそれを聞いて泣いててしまいそうになったが、パンっと自分の頬を叩いて堪える
ここで泣いてしまったら、涙の跡と赤くなった目を残した顔で会わなくちゃいけなくなる
それではダメなのだ
最高の自分で、今の自分の思いを・・・伝えなくちゃいけないから

「ありがとうございます・・・なのはさん、フェイトさん」
ティアナはそう言って、家の方角へ向けて深く頭を下げた


405 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 21:00:07 ID:0NZJ9bvq
飛行艦内

ミッドチルダ地上本部へのフライトは2時間ほど
しかし、ここに来てティアナには最大の難問が突きつけられていた

それは・・・余裕

時間的な余裕と言うものは、時には冷静に多様な可能性を模索するのに役立つが
悩み事や不安に思う要素がある場合は、余計な事や嫌な可能性ばかり頭に浮かぶものである。

普段、ささいな事でも深く考え過ぎるティアナにとっては、この余裕が何よりも恨めしかった。
雑誌や音楽で気を紛らわせようにも、頭の中に浮かぶのはスバルのことばかり

良いことも・・・悪いことも・・・
『ランスター少尉とナカジマ曹長ってデキてるらしいよ?』『ホント?
きっもち悪ー』
『えーマジかよ?
そりゃ隊の男連中の誰が誘ってもなびかない訳だぜ。
レズじゃあなぁ』

『ギンガとお前には早く孫の顔でも見せてもらいたいんだがなぁ』

『そうですね、スバルさんは局の中でも結構人気ありますよ。人なつっこいですし、面倒見も良いですから、上にも下にも気に入られてますね』

そして・・・その果てに、ティアナの思考はなのはの元を訪れる理由となった運命の時を、記憶の隅から取り出す・・・


406 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 21:40:47 ID:0NZJ9bvq
2日前

ティアナはスバルに呼ばれて、懐かしい場所へ足を向けていた。
「話がある・・・ってスバルのやつ一体何なのかしら?
わざわざこんなとこ指定して・・・
でも、懐かしいわねここも・・・今のあたしたちは、きっとここから始まったんだから・・・」
ティアナはそう言いながらその場所、陸戦魔道師Bランク試験場へと足を踏み入れた

「ティア、来てくれたんだ」
先に来ていたスバルはそう言って嬉しそうに笑った。
「それで、話って?」
ティアナの方は特に気にしていないのか前振りも置かずに用件を問う。
「あたしたちがパートナーになってから、色々なことがあったけど・・・
でも、今のあたしたちがはじまったのは、きっとここからだから
だから今度もまたここから始めるために、あたしの思いを伝えるために・・・ティアのこと呼んだんだ」
そうスバルが言うのを聞き、ティアナは何かを言おうとしたが
声帯が麻痺でもしたかのように、喉から言葉が出ない
「あたしは、ティアが好き。
誰よりも、友達や相棒としてじゃなく・・・
一人の女の子としての、ティアが好き
だから、あたしと一緒にこれからの人生を歩いてほしい・・・」
自分の想いを、全て吐き出すようにしてスバルは言う。
その想いはただ純粋で、深く
であるが故に、ティアナにとってそれは重くのしかかる

だから、逃げたのだ
答えを出さずに、逃げたのだ

407 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 22:16:58 ID:0NZJ9bvq
『本艦は、後10分ほどでミッドチルダ地上本部エアポートへと到着いたします』

ティアナはその放送によって、思考の海から解放された。
少しの間眠っていたのかもしれない
頭の中の靄が晴れていくごとに、鮮明に夢に見た、いや現実のあの場面を思い出す・・・
悲痛な表情で、愛しい人の・・・ティアナの名を叫ぶスバルの顔を


ティアナは空港を出ると、直ぐに隊舎へは向かわず急ぎ市街へと向かった
もちろん、指輪を用意するためである。
指のサイズは知っている、後は選ぶだけだ
「そういえば、コレ・・・スバルが前に欲しがってたヤツね」
店頭に並んでいた鳥をモチーフとした白金のイヤリングがふとティアナの目に入った
『うー、これ欲しいなぁ。ティアー、買ってよー』
ティアナはその時のスバルの事を思いだしながら苦笑した。
あの時は、いつもみたいにだだをこねてるだけかと思って
大して気にも止めていなかったけれど、スバルにとっては好きな人に装飾品を買ってもらうと言うことこそが、大事だったのだと今になってわかる。


408 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 22:32:14 ID:0NZJ9bvq

指輪は用意できた、しかしまだ足りない物がもう一つだけある。
それは

「あたしが・・・スバルを好きだと伝えるための方法」
一度逃げた、その事実がある以上真っ向からただ好きだと言っても・・・本当の気持ちは伝わらないんじゃないかと思う。
そのためにティアナは・・・一計を案じる。



『スバル・ナカジマ曹長、スバル・ナカジマ曹長
バリアジャケット着用の上直ちに陸戦演習場B6エリアへ向かってください
繰り返します・・・』
館内放送でスバルに対しての呼び出しがかかる。
これがティアナの打った手の一つ目。
「ありがとね、シャーリー・・・」
局規違反であるにも関わらず、話に乗ってくれた友人に対して
ティアナは本当に頭が下がる思いだった。
後は、スバルがここへ来るのを待つだけ・・・
そして、そこから全てが始まるのだ


409 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 23:03:15 ID:0NZJ9bvq
スバルは釈然としない表情でエリア内へと足を踏み入れる。
最初の放送以降、指令は送られてこないし、それにここは・・・先日の件もある、不安と疑問とで思考が上手く働かない。

「来たわね・・・スバル」
その声が誰の物か、スバルには姿を見なくてもわかる。
だが、この状況と合い混じることで
「ティア・・・?」その確証が持てない。
そしてスバルがその声を頼りに辺りを懸命に見回すと
少し先の廃墟前にティアナの姿があるのに気づいた。
そちらへ向かおうとするスバルに対して
「スバル・・・止まんなさい」
ティアナの拒絶とも取れるような冷たい声が響く。
「ティア・・・なんで?」
「スバル
昔よくやったでしょ、模擬戦で評価が悪かった方がお昼をおごる、って
今からするのも、それと一緒
あたしの事を負かせば、あんたが前に望んだように・・・あたしはあんたの恋人になってあげる
でも、あたしが勝ったら・・・あたしの言うことを何でもひとつ聞くのよ?
いいわね」
そう言うと、ティアナは長い付き合いになっているもうひとつの相棒、クロスミラージュを構えた

410 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/11(火) 23:56:56 ID:0NZJ9bvq
「本気で来ないと・・・怪我じゃすまないわよ」
警告だと言わんばかりに
ティアナのヴァリアブル・バレットがスバルのバリアジャケットの裾と留め金を正確に打ち抜く
スバルは集中して魔力を送り瞬時にバリアジャケットを修復するが
その時はすでにティアナの姿は視界の内には無かった。

「ティア・・・
ううん、今は悩んだり迷ってる時じゃない!」
スバルは悩みを首を強く振ることで振り払う。
そう、考えるのは後からで良い

スバルの瞳は金色に輝き始め
それと共に魔力も爆発的に増加していく
戦闘機人としての力を使うことにさえ、今のスバルには迷いでは無かった。

「フェイクシルエット、No.3から7までその場で待機。
No.8から15まではスバルの攪乱へ」
ティアナは自らの持てる能力全てを使い
策を練り上げていく
今のスバル相手では正面どころか不意を撃ったとしても
勝てるないことをティアナは理解していた。
だからこそ、万全の状況を作り出して迎え撃つ
そこにのみ、勝機がある

411 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/12(水) 00:20:26 ID:GKwNHj0R
「ディバインっ、バスタぁぁぁ」
本気になったスバルの一撃は
廃墟の建物を物ともせずに撃ち抜いていく・・・
ティアナなら、この位で落ちるはずがない
そう信じているからこそ、片っ端から全力でぶっ飛ばしていく
ある意味非常に皮肉なことではあるが
この場合あながち間違ってはいないのかもしれない


「くっ・・・あのバカ・・・
片っ端から壊してくれちゃって・・・」
事後処理を考えると頭が痛くなりそうだったが
この場でそちらへ思考を回している余裕など無いことも、ティアナにはわかっていた。
スバルが破壊する度に
シルエットの配置を切り替えながら巧妙に誘導していく

そう、決着の舞台へと



「ディバインっ、バスタぁぁぁぁっ」
スバルの一撃がまたフェイクシルエットごと二棟の廃墟を突き破る。
その先には、廃墟ビル群に囲まれながらも、そこだけがぽっかりと空白になっているという、不思議な空間が広がっていた。
そして
「待ってたわよ、スバル」
ティアナはその中心に立ち
ダガーモードへと変形させたクロスミラージュを構えた


412 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/12(水) 00:40:15 ID:GKwNHj0R
そんなティアナを見て、何故かスバルは
嬉しそう

という場違いな印象を受ける
何時だったか・・・同じように不思議な気持ちを感じた気がする・・・


「ティア・・・いくよっ!」
一足飛びで間合いを詰める
初撃はダガーで防がれるが本命は着地後の二撃目っ
「でぃば・・・・あえっ・・・
わっ・・わっ、わーっ」
着地後の二撃目は、無かった
正確に言えば、地面が無かったのだ
人一人がギリギリ落ちるほどの小さな落とし穴、それがティアナが仕掛けた最後の罠
単純だが、あまりに単純過ぎるが故に想定外
魔法による大規模戦闘に従事するストライカー級魔道師には、まるで想像も出来ない戦術だろう
多数のフェイクシルエットやこれまでの行動は全てがただ一手のためのフェイクだった

「クロスファイア、シュート」

次の瞬間、ティアナの魔力弾が穴に叩き込まれ
スバルの意識はそこで途切れた


413 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/12(水) 00:57:56 ID:GKwNHj0R

スバルが目を覚ますと、すぐ上には自分を見つめるティアナの顔が
そして、頭の下にはすごく柔らかい物があった

これは・・・まさか俗に言うアレではないのだろうか
そんなことを考えながらスバルは悶々としていたが
「気が付いた?」
ティアナはそんなスバルの不審な動きを気にすることもなく
スバルに優しく問いかける。

「うん・・・でも
最後のアレ、思い出した
六課に配属する前、最後の模擬戦で使った手でしょ
教官に頭叩かれたヤツ」
クスクス笑いながらスバルは答える

「よく、覚えてるわね」
「ティアとの思い出だもん、当然だよ」
そう言ってからスバルは一度目を瞑ると
「でも、負けちゃったから約束通り・・・一つ、言うことを聞くよ」

それを聞いてから、ゆっくりとティアナは口を開いた

414 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/12(水) 01:38:41 ID:GKwNHj0R
「あたしの願いは・・・スバル、あんたがあたしの恋人に、なること・・・」

真っ赤になりながら、ティアナにしては珍しくぼそぼそとか細い声で言った

「え、ティア・・・それって」
スバルは信じられない、と言うような表情で目を見開いた
「か、勘違いするんじゃないわよ“あたしが”、“あんたの”恋人になるわけじゃ無いの。
“あんたが”“あたしの”恋人になるのよ」
照れ隠しにポカリとスバルの頭を殴りながら言うが、逆効果にしかならないような気がしないでもない。
そして、少しは気が晴れたのか
ティアナは服のポケットから小さな小箱を2つ取り出し、スバルに見せる

そして先程までとは打って変わった真面目な声で
「スバル、これが本当に最後の罠
どちらか好きな方を選んで
右を選ぶなら、まだ引き返せる
また、以前の素敵なぬるま湯のような居心地の良い関係に戻れるわ

左を選ぶなら、もう引き返せない

あたし以外の、誰も選べない
ううん、選ばさせない」

そう言って、ティアナは2つの箱をスバルへ突きつけた

415 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/12(水) 02:23:27 ID:GKwNHj0R


そしてスバルは・・・一片の迷いも見せずに、左の箱を選んだ


「開けても・・・いい?」
頬を赤く染めながらそう言うスバルにティアナは優しく頷く。

中には、小粒のサファイアがアクセントとして填められた白金の指輪

「わぁ・・・・」
スバルが目を輝かせて見とれている
こういう顔を見るとスバルも女の子なんだなぁ、と言う失礼な感想をティアナは抱いたが、勿論ながら口には出さない
ティアナはしばらく見せてから唐突に指輪を小箱から抜き出した。

「手、出しなさい
違う、右じゃない
左手(/////」
そう言うと
その指輪を、スバルの左手の薬指へと嵌める。
嵌める場所の意味を知ってか知らないでかスバルの顔も真っ赤だが
はめる方はもっと恥ずかしいのか、ティアナの顔は茹で蛸のようだった
「ねぇティア・・・これ少し、サイズが・・・」
確かに、はめられた指輪はスバルの指には少しゆるいようにも見える
嬉しいような悲しいような複雑な気持ちでスバルが問いかけるが
ティアナはスバルの文句をあっさりと無視し、コホンと咳払いをした


416 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/12(水) 03:05:05 ID:GKwNHj0R
「スバル・ナカジマ」
ティアナはスバルの目をじっと見つめ、真剣な声で語り始める。
参列者は居ない、神父もいなければ、家族にも祝福されない。
神様だって祝福してくれるかどうかわからない。
だが、それでもこれはこの二人にとって何よりも大切であり幸せな儀式なのだ
「健やかなる時も
病める時も
富める時も
貧しき時も
あなたはティアナ・ランスターを伴侶とし愛し続けることを誓いますか?」

「はい、誓います」スバルは小箱を選んだ時のように、迷いのない声で答え、そして続ける
「ティアナ・ランスター」
大切な人に名を呼ばれ、ティアナは背筋を正す。

「あなたはスバル・ナカジマの伴侶として
いつ如何なる時も
彼女を愛し、慰め、、支え、敬い
共にその生涯を送ることを誓いますか?」
ティアナにも、もう迷いは微塵も無かった
「はい、誓います」
そして最後に、二人の声が合わさり
「「死が二人を分かつまで、愛し続けることを誓います」」
そして、誓いと共にお互いの指輪が交わされ・・・その証となる。

長い夜は明け
空は白み始める
わずかに射し込む日の光が祝福する中で

二人は口付けを交わした


417 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/09/12(水) 03:12:52 ID:GKwNHj0R
今度こそ終わりです、多分


ごめんなさい、調子に乗り過ぎましたm(_ _)m
2007年10月04日(木) 07:33:17 Modified by nanohayuri




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