4-858
858 名前:1/4[sage] 投稿日:2007/09/22(土) 15:11:28 ID:ANjkH4C2
>>806へ贈る
「ごめんね」
静かな病室でなのはが呟く。
「別にいいって。お前にはヴィヴィオを迎えにいくって大事な仕事があっただろ」
なのはの言う、「ごめん」の意味。
それはあの時、別れて行動してしまったこと。
それで怪我をさせてしまったこと。
相当の無理をさせてしまったこと。
何より、駆動炉で崩れいくヴィータを迎えにいけなかったこと。
「確かに怪我もしたけど、みんなが無事ならアタシはそれでいい」
「でも、それでも!」
「あー、うるせえっ!・・・・っぅ・・・!!」
声を荒げたなのはに釣られるように叫んだヴィータが、走る痛みに顔を顰める。
「ご、ごめんヴィータちゃん! 大丈夫!?」
「いーから静かにしろ、ここは病室だ・・・」
「・・・・うん、ごめん」
「ったく、本当にお前はさっきから謝ってばかりだな」
ヴィータの言葉に、なのはは眉を下げることしか出来ない。
口調こそはぶっきらぼうだが、その心が誰よりも優しいのをなのはは知っている。
誰よりも優しくて、誰よりも心配性で。
だからこそ、いつも誰かを護ってばかりで自分を省みず、負を一身に背負い込もうとしているその姿がなのはには痛々しい。
859 名前:2/4[sage] 投稿日:2007/09/22(土) 15:12:24 ID:ANjkH4C2
「好きで」
自分の中に浸りこんでいたなのはをヴィータの声が掬い上げる。
「好きでやってることなんだ。はやてを護るのも、お前を護るのも。
その結果で怪我をしたんなら、やっぱりそれはあたしの責任だ。なのはは悪くない」
真っ直ぐに。
真っ直ぐにこちらを見つめるヴィータの目に、射抜かれる。
その決意が。その強さが。その在り方が。
なのはには、悲しかった。
だから。
少しだけでいい。
少しだけでもその負担を、心だけでも軽く出来るのなら。
「じゃあさ・・・」
「なんだよ」
「私がみんなを護るから。ヴィータちゃんは、私を護って?」
「はぁ・・・? お前、何いってんだ?」
「言葉通りの意味だよ。ヴィータちゃん一人で全部護ろうとしてたら、身体が持たないもん。
だから、ヴィータちゃんの代わりに私がはやてちゃんを、みんなを護る。
でも、私は私を護らない。だから、ヴィータちゃんが私を護って。・・・・ダメかな?」
「お前・・・バカか?」
「バカでもいいよ。ヴィータちゃんのためだもん」
「うっ・・・そういうことを恥ずかしげもなくいうな」
「大切なことのために、恥ずかしいも何もないよ」
今度は、なのはが真っ直ぐにヴィータを見つめる。
その視線から逃げるように、ヴィータが頬を紅くして目を逸らす。
860 名前:3/4[sage] 投稿日:2007/09/22(土) 15:13:52 ID:ANjkH4C2
「・・・・・・・・・・・・・かもな」
僅かな沈黙の後、ヴィータが小声で何かを呟いた。
「え?」
「お前が本当にはやてを護ってくれて、みんなを護れるなら・・・それも悪くないかもな」
頬を紅くしたまま、ヴィータがなのはと視線を合わせる。
そこに浮かぶ優しい顔に、なのはの顔も笑顔になる。
『やっぱり、お前は笑っているほうがいい』
声には出さず、ヴィータが呟く。
「ふぇ?」
「なんでもねーよ」
この笑顔が護れて、それがずっと続くのなら。
それも、いいのかもしれない。
「なのは」
「ん?」
「お前は、アタシが絶対護るから。だから・・・はやてを、頼めるか?」
「・・・うん!」
「じゃあ、約束だ。
――――我、鉄槌の騎士ヴィータが騎士の魂と誇りにかけてに誓う。
命ある限り、その生をもって高町なのはを護り続けると」
「レイジングハートの守護を受けし高町なのはも誓う。
みんなを護ると。鉄槌の騎士との約束を守り続けると」
誓いの証は、もちろん――――――――――。
861 名前:4/4[sage] 投稿日:2007/09/22(土) 15:21:02 ID:ANjkH4C2
おまけ
「なんだか、結婚式みたいだね」
「おま、茶化すなよ!」
「にゃは・・・ごめん」
「・・・いやじゃねーけどな」(ボソリ
「私もだよ」
「・・・っ!!」(赤面
実際のヴィータはこんなことを言わないと思うのだが、流れで。
806の望むものになっていればよいのだが・・・この二人で甘いものは想像できないヘタレ俺。
あと、はやてさんごめんなさい。
ちょっとデアボリック・エミッションに打たれてきますね
六課................ λ
>>806へ贈る
「ごめんね」
静かな病室でなのはが呟く。
「別にいいって。お前にはヴィヴィオを迎えにいくって大事な仕事があっただろ」
なのはの言う、「ごめん」の意味。
それはあの時、別れて行動してしまったこと。
それで怪我をさせてしまったこと。
相当の無理をさせてしまったこと。
何より、駆動炉で崩れいくヴィータを迎えにいけなかったこと。
「確かに怪我もしたけど、みんなが無事ならアタシはそれでいい」
「でも、それでも!」
「あー、うるせえっ!・・・・っぅ・・・!!」
声を荒げたなのはに釣られるように叫んだヴィータが、走る痛みに顔を顰める。
「ご、ごめんヴィータちゃん! 大丈夫!?」
「いーから静かにしろ、ここは病室だ・・・」
「・・・・うん、ごめん」
「ったく、本当にお前はさっきから謝ってばかりだな」
ヴィータの言葉に、なのはは眉を下げることしか出来ない。
口調こそはぶっきらぼうだが、その心が誰よりも優しいのをなのはは知っている。
誰よりも優しくて、誰よりも心配性で。
だからこそ、いつも誰かを護ってばかりで自分を省みず、負を一身に背負い込もうとしているその姿がなのはには痛々しい。
859 名前:2/4[sage] 投稿日:2007/09/22(土) 15:12:24 ID:ANjkH4C2
「好きで」
自分の中に浸りこんでいたなのはをヴィータの声が掬い上げる。
「好きでやってることなんだ。はやてを護るのも、お前を護るのも。
その結果で怪我をしたんなら、やっぱりそれはあたしの責任だ。なのはは悪くない」
真っ直ぐに。
真っ直ぐにこちらを見つめるヴィータの目に、射抜かれる。
その決意が。その強さが。その在り方が。
なのはには、悲しかった。
だから。
少しだけでいい。
少しだけでもその負担を、心だけでも軽く出来るのなら。
「じゃあさ・・・」
「なんだよ」
「私がみんなを護るから。ヴィータちゃんは、私を護って?」
「はぁ・・・? お前、何いってんだ?」
「言葉通りの意味だよ。ヴィータちゃん一人で全部護ろうとしてたら、身体が持たないもん。
だから、ヴィータちゃんの代わりに私がはやてちゃんを、みんなを護る。
でも、私は私を護らない。だから、ヴィータちゃんが私を護って。・・・・ダメかな?」
「お前・・・バカか?」
「バカでもいいよ。ヴィータちゃんのためだもん」
「うっ・・・そういうことを恥ずかしげもなくいうな」
「大切なことのために、恥ずかしいも何もないよ」
今度は、なのはが真っ直ぐにヴィータを見つめる。
その視線から逃げるように、ヴィータが頬を紅くして目を逸らす。
860 名前:3/4[sage] 投稿日:2007/09/22(土) 15:13:52 ID:ANjkH4C2
「・・・・・・・・・・・・・かもな」
僅かな沈黙の後、ヴィータが小声で何かを呟いた。
「え?」
「お前が本当にはやてを護ってくれて、みんなを護れるなら・・・それも悪くないかもな」
頬を紅くしたまま、ヴィータがなのはと視線を合わせる。
そこに浮かぶ優しい顔に、なのはの顔も笑顔になる。
『やっぱり、お前は笑っているほうがいい』
声には出さず、ヴィータが呟く。
「ふぇ?」
「なんでもねーよ」
この笑顔が護れて、それがずっと続くのなら。
それも、いいのかもしれない。
「なのは」
「ん?」
「お前は、アタシが絶対護るから。だから・・・はやてを、頼めるか?」
「・・・うん!」
「じゃあ、約束だ。
――――我、鉄槌の騎士ヴィータが騎士の魂と誇りにかけてに誓う。
命ある限り、その生をもって高町なのはを護り続けると」
「レイジングハートの守護を受けし高町なのはも誓う。
みんなを護ると。鉄槌の騎士との約束を守り続けると」
誓いの証は、もちろん――――――――――。
861 名前:4/4[sage] 投稿日:2007/09/22(土) 15:21:02 ID:ANjkH4C2
おまけ
「なんだか、結婚式みたいだね」
「おま、茶化すなよ!」
「にゃは・・・ごめん」
「・・・いやじゃねーけどな」(ボソリ
「私もだよ」
「・・・っ!!」(赤面
実際のヴィータはこんなことを言わないと思うのだが、流れで。
806の望むものになっていればよいのだが・・・この二人で甘いものは想像できないヘタレ俺。
あと、はやてさんごめんなさい。
ちょっとデアボリック・エミッションに打たれてきますね
六課................ λ
2007年09月26日(水) 22:33:57 Modified by nanohayuri