「なんだと！？」
時刻は夕方もうそれぞれの家庭は夕食を作ろうであろう時間帯、八神家に紫天の王の叫び声が響いた
「だから〜出来たんやって♪」
満面の笑みで言い放つ夜天の主はやて、幸せオーラ全力全開です
「こ、子供か！？」
「だからそう言うとるやん、しつこいで」
何回も聞く夫に若干眉間に皺を寄せながらピシャリと言い放つ
「す、すまぬ・・・」
すぐ謝りますがその顔は複雑そうです
しかし普通は子宝に恵まれれば某金髪の執務官のようにとは言いませんが凄い喜ぶ筈、ディアーチェが何故こんなに複雑そうな顔をしてるのかというと・・・
「5人目だぞ！？小鴉！」
「あんたが張り切るからやろ！？」
そう今回妊娠した子で王はや愛の結晶5人目なのです、4人全員元気一杯で毎日騎士達や紫天の盟主と祝福の風を遊び相手にしながらスクスク育ってます、ディアーチェの複雑そうな表情はこれ以上子供が増える事から来る表情のようです
「子供・・・嫌なんか・・・？」
悲しそうに言うはやてに慌てて反論します
「ち、違うわ！子供が産まれて嬉しくない親が居るか！」
「じゃあなんでや？」
「その・・・我もそうだが・・・騎士どもやユーリに・・・負担を」
「なんやそんな事かアホやな」
「阿保だと！？貴様我がこんなに心配しておるのに！！」
溜息をつきながらそう言うはやてにディアーチェは怒ります、それを見てまた小さく溜息をつき
「あんたが心配してるのは自分の事やろ？」
「う・・・」
「今は何とか行けとるけどそのうち忙しさに負けて子共らを言葉や手を出して傷付けるかもしれない・・・そうやろ？」
「・・・そうだ恐いのだ」
俯くディアーチェ、そうディアーチェの不安は仕事と家庭の忙しさで子供を傷付けやしないかの心配だったのです
「そうやな、恐いな、私だって恐いで？でもなディアーチェ？その恐さと向き合わなダメなんや子育ては自分との戦いでもあるんやから」
「自分との戦いか・・・」
「せや、楽しいことが多いのはわかったやろ？でも辛いことも一杯あるそれを私らが乗り越えらな、あの子らはええ子に育たんで？はせれにあんたがシャキッとせなあの子らも不安がるで♪」
ディアーチェの手を握りニコッと笑う
「そうだな・・・われはあやつらを立派な王の世継ぎにせねばなぬのだからな！！」
「それは私は反対やけどな」
「なんだと！？貴様は・・・ふぎゃあ！？」
っと突然ディアーチェが何者かに押し倒されました
犯人は・・・


「お父さん♪あそんでー♪」
「そんでー♪」
特に姉妹の中でもやんちゃな八神家長女と四女です
「う、うぬらか、今は無理・・・」
「遊んでーー！！」
「髪を引っ張るなーー！！」
長女がグイグイとディアーチェの髪を引っ張るとそれを見た四女もマネをして引っ張ります
「2人ともーあんまり強くはあかんでー」
「はーい♪」
「いたたたた！！」
はやてさん止める気はありません楽しんでますしかも・・・
「あんたらもお父ちゃんに遊んでもらい♪」
「うん♪」
「あい♪」
混ざろうかと様子を伺ってた次女と三女にも声をかけディアーチェの元へ差し向けます、はやてさん鬼です
揉みくちゃにされるディアーチェ、しかし紫天の王はタダでは倒れません
「貴様ら全員くすぐりの刑だ！」
っと反撃を試みますが・・・
「次女は足！四女は右手！三女は左手！私はお腹♪」
それを見て瞬時に妹達に指示をだし見事な連携でディアーチェの四肢を封じ馬乗りになる長女、しかも覚えたてのバインドまでつけるという徹底ぶりです
「な、何を・・・」
「お父さんにコチョコチョの刑だー♪！！」
「や、辞めぬか！あはははは！！」
因みにこの姉妹は外では礼儀正しいと評判です、この光景は家族だからこその行動です間違っても他人を押し倒したり髪を引っ張ったりしません
「お父さん大丈夫？」
バインドを外しディアーチェの顔を心配そうに覗き込む長女
「き・・・」
「き？」
「貴様らーー！！」
四人「きゃー！！♪」
壮大な追いかけっこが始まりました
その様子を見ながら
「楽しそうやろ？寂しい思いは絶対させへんから元気に産まれてきいや？」
親子のじゃれあいを幸せそうに見ながらはやては優しくお腹を撫でた