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「フェイトちゃん、お話があります」
「えっ? な、なに? どうしたのなのは、怖い顔して」
「とりあえず、ここに座って」
「ここって、え……な、なのはの、膝の上……?」
「座って」
「は、はい……こ、こう……?」
「えい」(ギュ
「ん……っ、な、なのは……!?」
「フェイトちゃん、私が寝てる間、ずっと私の寝顔見てるでしょ」
「……っ!! ソ、ソンナコトナイヨー」
「もー。気づかないと思ってるの? 私だってフェイトちゃんのこと、いつも見てるんだからね?」
「……は、はい///」
「しかも、ずーっと『なのはかわいいよ』とか『なのはいいにおい』とか『なのはなのは、なのはぁ……』とか言ってるし」
「だ、だって……本当になのははかわいいしいいにおいだしどきどきするし」
「〜〜っ! ストップストップ! もお、フェイトちゃんてば! 言われるほうは、すっごく恥ずかしいんだからね!?」
「ごめん、なのは、でも……」
「でもじゃありません! フェイトちゃんも、この恥ずかしさを体験して反省するべき!」
「……え?」
「というわけで、今日は寝るまで、こうして後ろから抱き締めたままフェイトちゃんの耳元でささやき続けちゃいます」
「ふ、ふえぇぇ!?」
「うふふ、フェイトちゃん……可愛い……いい匂い……フェイトちゃん……好き……大好き……」
「〜〜〜ふ、ふにゃ、な、なのはぁ……///」
翌朝ヴィヴィオが目にしたのは、すっかり憔悴しつつもなぜか幸せ絶頂な表情のフェイトママと
やけにつやつやした極上笑顔のなのはママであったという。
2012年11月18日(日) 22:45:57 Modified by sforzato0