1167.お久です (EAH)
1167.お久です (EAH)その２
◆ 1167. 投稿者削除 [ ] 2005/05/16 22:02
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┗ 1190. ピボット [やま] 2005/05/22 16:21
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┗ 1209. Re: 悩ましい730 [タカ] 2005/05/26 00:15
┗ 1210. Re: 悩ましい730 [やま] 2005/05/26 01:25
（1210. Re: 悩ましい730 [やま]）
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┗ 1227. Re: これが最後のpart4 [大西泰斗] 2005/05/27 00:20
┗ 1228. Re: これが最後のpart4 [やま] 2005/05/27 01:23
┗ 1234. Re: これが最後のpart4 [やま] 2005/05/27 23:54
┗ 1236. 投稿者削除 [ ] 2005/05/28 01:49
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┗ 1242. 誤植訂正版です [タカ] 2005/05/28 16:04
1167.投稿者削除[ ]2005/05/16 22:02
1168.お久です[タカ]2005/05/16 22:05
ご無沙汰しておりました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
英語でしゃべらナイトの本、買いました。
今回は大きく見出しにも「大西泰斗先生の...」とありますね。わかりやすい。
外国人が京都にはまってる記事とかもある。こういうベタものも実は嫌いじゃない。すっかり大人になったソフィー・マルソーも載っている。
まぁ、今回は730円も個人的には悪くないかな。
でも、どういうわけか今回も「脳関係」がドカンとありまして、どうやらこの雑誌で先生に触れるにはセットは不可避のようです。
さて。
なるほど、確かに以前の分類では私も「find O to doとかは働きかけるとか力が加わるって感じじゃないよなぁ」って思ってました。ただ、この「状況が展開していくパターン」にallowがあるんですけど、これはexpectと同じような「状況展開パターン」なんでしょうか？「許す」ってことはある種「働きかけ」に近いと個人的には感じるんですけど。「許されて行う」というか。
どうなんでしょ？
おまけに、その「状況展開パターン」のところにwarnが載ってますが、これはその上に載っているtellと同じような「メッセージ働きかけ系」だと思っていたのですが、違うんでしょうか？？persuadeとかとwarnは同じグループに分けられませんか？？
ちょっと謎に思った730円でしたので、久々の書き込みとして質問してみました。
では〜。
1171.Re: お久です[大西泰斗]2005/05/17 01:03
お。久しぶり。そっか。脳みそ問題が載ってましたか。自分の記事の誤植しかチェックしないので。うーむ。
２つの意味が１つの形にmerge しているところは確かに分類がかなり微妙になることもありそうですね。もう少し他の方のご意見も聞こうかな。
1190.ピボット[やま]2005/05/22 16:21
「英語でしゃべらナイト」６月号見ました。『ピボット』という説明はいいですね。「うん、そうだ、わかるわかる。」って感じです。「ネクサス」を乗り越え昇華した、新しい文法概念になるかもしれませんね。
ところで、そのピボットに対しての疑問なのですが、基本４「名づける(I named him Ken)」、基本５「誰かに働きかける(I told him to read a book)」、基本６「状況が展開していく(I expect her to marry Taro)」、「これら３つのパターンはピボットだ」と、まとめてはダメなのでしょうか。
ピボットの「説明できる要素は何でも並べる！」という中の一つに「名詞」や「to 原型」がある、としては、やはり何か不都合が起きるのでしょうか。さらに、基本５と６の分類は細かくて、英語力が足りないんでしょうが私には実用性がわからなく、「単にピボットじゃだめなのかなぁ」と思いました。そんな感想です。
1191.Re: ピボット[大西泰斗]2005/05/22 23:46
どこまで抽象化の階段を上るか。だね。極論すればpivot は他動詞の発展型だから to... まで---to がある方向の意味をともなった要素だという前提のもと--- pivot と言ってもいいのかもしれません。だけど学習者の便は。そんなことを考えながら現在のところに落ち着いています。ひさしぶりだね、やまさん。
1194.Re: ピボット[大西泰斗]2005/05/23 09:46
うん。そーだよね。前置詞句をpivot にしているんだからね、そもそも。だけど1)to は前置詞と変わらない 2)pivot と２段階の前提があるからなぁ。どこまで簡略化が許されるか、だね。
1197.Re: ピボット[やま]2005/05/24 00:24
はい、おひさしぶりです。よかった。ピボットと考えてていいみたいですね。"to" の意味を理解していれば。自分的には「him to read a book」「her to marry Taro」で、言いたいことはわかる"つもり"なので、それに『ピボット』という説明を足せば、それで十分じゃないか、と思ったのでした。
先生的（口語すいません）には、まだ "to" をきちんと学んでいない学習者が多い、という判断をして、そういう分類をしている、ということですね。わかりました。
それと個人的には、学習者の便を考えるなら、日本国内であたかも事実かのように扱われている「５文型」と、説明の整合性を持たせた方が、混乱は少ないのかな、とも思いました。
例えば、『ピボット』を従来の第５文型に新しい解釈を与えたものとし、『動きを対象にする』や『報告する』を第３文型の下位概念とし、『並べて説明』を第２文型とする、のようにです。「８」っていう数字が、どうも多いと思ってしまうんですよね。。いや、何でもないっす。個人的には、です。
でも、あれですね、「意味→パターン」っていう説明の流れも、かなりいいですよね。もう少し紙面をとって解説してもらえたら、そうとう英語の理解が深まりそうです。
1198.Re: ピボット[大西泰斗]2005/05/24 00:56
「パターン」から「意味」だと関数にならん---説明にならんと思うんだよな。
1199.Re: ピボット[タカ]2005/05/24 01:25
＞でも、あれですね、「意味→パターン」っていう説明の流れも、かなりいいですよね。
ん？やまさんは断固「パターン→意味」という考えではなかったかな？？
1200.投稿者削除[ ]2005/05/24 05:44
1201.Re: ピボット[やま]2005/05/24 05:51
英語を「言う書く」の「発信する」方は、『意味→パターン』
英語を「聞く読む」の「受信する」方は、『パターン→意味』だと思います。
P71の "promise" などの具体例を出した説明がとてもよくわかると思います。「もう少し紙面をとって解説してもらえたら〜」というのは、そこの部分です。他の例をもっと聞きたいですね。
1202.悩ましい730[voltaire]2005/05/24 08:44
＞大西先生、やまさん、タカさん、こんにちは。
今月は本をしこたま買ったので、もう買うまいと固く決意したつもりなんですが、、、こちらを読むと、何やら楽しそうで、やっぱり買おうかなと、決意のぐらりと揺れた朝でした。考えを深めるためには何度も読み返さなければなりませんから、立ち読みだとちょっと大変なのでした。このツリーと併せて読めば、理解も一層深まりそうですね。
1203.Re: 悩ましい730[タカ]2005/05/24 10:08
＞やまさん
＞英語を「言う書く」の「発信する」方は、『意味→パターン』 英語を「聞く読む」の「受信する」方は、『パターン→意味』だと思います。
ふ〜む...発信と受信で違うのかなぁ...そうなのかなぁ...？？
例えばI made him a new doghouse.みたいな文の解釈なんて、どう考えても意味理解が絡んでると思いますけどねぇ。
＞voltaireさん
お久しぶりです。お仕事の調子はいかがでしょうか。なんだか少子化の影響がもろに感じられる今日この頃じゃありません？
本は授業運営の参考になると思いますので、買われてみてはいかがでしょうか。
1205.やったゼ730！[voltaire]2005/05/25 03:34
ついに買いました！ただ、まだ時間がとれず、ざっとしか目を通しておりませぬ。。。やまさんの「ピボットはネクサスを乗り越え昇華した、新しい概念」という解釈が刺激的で、ついつい「買わねば」と思ったのでした。
＞タカさん
こんにちは。お元気ですか。少子化といえば、東京では老舗のRがなくなりましたが、私の記憶が正しければ、中堅のJやWやYは校舎を増やしています。大手のKも、四校舎同時開校していたような気がします。子供の数は確かに減っているようですが。何だか不思議ですね。私の教えているところでは…どうなのでしょうかね。一介の講師には、残念ながら事情はちょっとわかりません。どうなっているのでしょ？まあ、講師の仕事がなくならないことを祈るばかりです。
1206.投稿者削除[ ]2005/05/25 06:35
1207.Re: 悩ましい730[やま]2005/05/25 07:26
＞タカさん
発信と受信の間で、それこそピボットじゃないですけど、パターンを軸に意味に戻ってくのではないでしょうか。『意味→パターン→意味』のようにです。基本的に発信者は、受信者がパターンから意味を読み取ってくれると信じているからこそ、パターンを作るわけです。『パターン→意味』で読解がなされるという前提がなければ、パターンを作る必要もないでしょう。
たとえば、次の例です。
I shot the deer. とI shot at the deer.
I know London. とI know about London.
メッセージの受け取り側は、これらにパターン（かたち）の違いを認めて、そこから意味を読み取るわけですよね。受信側の『パターン→意味』は基本、前提だと思います。
でも、文法っていうのはやっぱり、意味の受け渡しの目安、基準でしかないですからね。最後は、語の意味内容や状況で文全体の解釈をするしかない。タカさんが出している例は、その段階のものではないでしょうか。
1209.Re: 悩ましい730[タカ]2005/05/26 00:15
＞やまさん
＞基本的に発信者は、受信者がパターンから意味を読み取ってくれると信じているからこそ、パターンを作るわけです。
＞『パターン→意味』で読解がなされるという前提がなければ、パターンを作る必要もないでしょう。
んんん？
ってことは、やまさんがその前に言った、
＞英語を「言う書く」の「発信する」方は、『意味→パターン』
という部分と矛盾しませんか...？
パターンを読み取ってくれることを信じて作ってるのかなぁ...。「言いたいことがあって、その意味にそぐう文を形作る」という方が自然だと思うのですが...。
少なくとも、私はそうですね。そこまで日々思いやりはないかも（笑）。まず自分が言いたいことを的確に表現する文はなんだろ〜、って考えますけどね。
＞voltaireさん
校舎が増える、ってのには大きく言いますと2つの理由があると思います。生徒が多くて校舎を増やす、というのがすぐ思いつきそうな理由ですが、もう1つの理由は、矛盾するようですが、生徒が少ないので増やす、ということです。
少ない水産資源を出来るだけ多く手に入れようとして、多くの船を海に出すのと同じ感じといいましょうか。私は某大手を含めた校舎増やしは、少ない生徒をなるべく多く独占的に取り込もうという作戦の一つだと思いますね。イワシ漁船作戦ですな。
確実に日々実感するのは、浪人生のクラスの生徒数が減ってきている、ということです。私はここに少子化の現状を感じますね。
浪人生のクラス、人数減ってませんか？
1210.Re: 悩ましい730[やま]2005/05/26 01:25
＞タカさん
矛盾している箇所がわからないのですが、言い換えるなら、パターン（かたち、文法）って約束事ですよね。発信者と受信者の間の暗黙のルールです。そのネイティブ間で流通している暗黙のルールを見つけようってのが、今やっていることです。
「自分が言いたいことを的確に表現する文はなんだろ〜」と考えた場合に、その”的確さ”の判断基準は、自分の中にあるわけではないですよね。みんな（言語構成員）が持っている「コード表」に照らし合わせた的確さじゃなければ、意味がないわけです。受信側が的確に理解する必要があるわけですから。
発信側も受信側も同じコード表を持っているという前提で、そのコード表の統一理解に向けて、私たちはここそこで、あーでもないこーでもないと時間をかけているわけです。
パターンだって、人間が決めた恣意的なものですよ。その見えない（どこにも明記されていない）恣意的なルールを見つけ、非ネイティブの私たちも使うようにしようってことだと私は認識していますが。
1211.明日は時間があるので part1[タカ]2005/05/26 03:08
＞やまさん
明日はちょっと時間があるので、あれこれ今までやまさんの投稿で考えていたことを含め返信おば。
＞「自分が言いたいことを的確に表現する文はなんだろ〜」と考えた場合に、その”的確さ”の判断基準は、自分の中にあるわけではないですよね。
いや、ある可能性は否定出来ません。
極端な話、アメリカ人が英語を全く知らない日本人に話しかけてくる際、こちらのルールが前提にあるわけではありません。アメリカ人のルールで文を作り話しているのではないでしょうか。
当然、英語であれ日本語であれ今までのコミュニケーションの中で培ったルールを使うわけですから、結果的に共通のルールに従っていることになりますが、土台にあるのは「今までこういうことを表現したい（意味）時は、こう言ってきた（パターン）」というプロセスであっても、「コード表が前提であるから（パターン）、そこに従って表現しよう（意味）」という心理の流れではないと思うのですが、いかがでしょうか。
培った関係の中で言葉を使うと、あたかも「共通の前提コード」を土台にしているように見えますが、先ほども言いましたように、「共通の前提」がない者に対して発信する時は、必ずしもそうではないことがハッキリします。
この心理的流れの理解は非常に重要だと思います。相手を理解することにおける「意味→形」の理解に繋がるからです。
「相手は、何が言いたいのだろう」という聞き耳を立てる姿勢から入ることが相手の理解に非常に重要であって、そこを後回しにして「この形だから、この意味だ」という順の理解をメインにすると相手の意図するものと別方向に行ってしまう可能性が出てきてしまいます。違う意味であっても、結果的に同じ形を文が持つことは多々あるわけですから（先生がおっしゃる「関数」というのはこのことだと思うのですが）。
1212.調子に乗ってpart2[タカ]2005/05/26 03:10
私がなぜこの部分にこだわるかということを的確に表したものがあります。私の人生の師匠である某同業の先輩からいただいたメールの内容を抜粋しますね（師匠、無断転載、お許しを）。
（私のところによく質問に来る浪人生がいます）。この生徒は、頭は良いし、構文解析は完璧で、それこそ全ての英文を第何文型か分かるのに、しょっちゅう変な和訳を書いてきよります。結局、言葉というものに対する意識が画一的で想像力に乏しいのが原因みたいです。言葉に鈍感ある、と言うことは人間に対して鈍感である、ってことだと思うので、ある意味重症ですね。…いちおう思考力はあるので、書き手の心理や思考、背景等々を、本人を目の前にして語り合っている気持ちで読まないと、相手の言葉にしっかり耳を傾けないとあかんよ、というこちらのアドバイスを最近理解してくれつつあります。
し、師匠...、その通りっす。特に後半は全くその通りっす。
「形があるから、相手の気持ちは、意図はこれだ」ではあべこべで、これではデートでも「あなたは、言葉面だけ取る人なのね」って言われてフラれそうです。小説とか詩なんて、しょっちゅう「言葉遊び」とか「裏をかく」こともありますしね。
だから、私は相手のことを理解する姿勢を持つ人間は「意味→パターン」で受信していると考えますし、基本的に受信ということをそういうことなのだと考えているわけです。
1213.そしてpart3[タカ]2005/05/26 03:12
今までやまさんが書いていた話、読んでましたよ。そこでずっと気になっていたことがあります。
やまさんが言葉のエピソードを語る際、持ってきていた例は、コーヒーショップとかコンビニでしたよね。
この手の店は、「相手の考えていることをいろいろ理解する姿勢」というものを極力排除して、必要最小限の指令的なやり取り、つまり「コード」だけでなるべく物事を処理しようという空間で、こういう場におけるやり取りをベースに人間の言語というものを考察するには限界がある、と私はずっと思ってきました。
簡単に言うと、こういう店の店員は、それこそコード的な注文や問い合わせから外れるものを受信すると、「うぜ〜。わけわかんねぇ〜こといってんじゃね〜よ」と思うわけです。基本的に相手に関心がなく、「聞き耳」がないわけですから、人間的な幅のあるやり取りも「ノイズ」にしかならないわけです。
1214.これが最後のpart4[タカ]2005/05/26 03:12
私の友人と私が牛丼屋で経験したエピソードをここで一つ。
私の友人が店で食事をしていると、あるご老人が店に入ってきました。「ご注文をどうぞ」といつものごとく店員が言ったのですが、そう聞かれそのご老人はこう答えました。
「う〜む....わからん」
店員は完全にフリーズしていたそうです。
私の住んでいる某下町の定食屋だったら、「今日はこんな日替わり定食ですが、どうです？それとも、これはいかが？じーちゃん、初めてやっけ？」なんてやりとりがあって、展開するのですが、それは「また、おもろい客来たな。なに食べたいんやろ」という気持ちでじーちゃんに臨むか、「わ、わけわからんヤツ来た。データにない。ぷす...ぷすぷす」とフリーズするかの違いだと思います。
私が見たお客さんは、牛丼を平らげた後、
「あぁ！おいしかった！うまかったわ！」
って店員に言ったのですが、日常であればまったく人間的なこの言葉にも、店員はフリーズしていました。
おのれらは翻訳ソフトか。
そう、私たちは人間であり、相手を色々理解しようというところから言葉を使うのであって、表面的な構造から意味を貼り付けて変換し、理解しているわけではないと私は思います。
機械的な作業が強いられるこのようなチェーン店でのやりとりでは「合理的コード変換」についてある程度の考察は出来るとは思いますが、そんなわけで、私は「言葉」という人間的トータルなものについて結論を出すのには、かなり問題があると思います。
今日は時間がありましたので、調子に乗りあれこれ書いてしまいました。
それでは。
1216.”マニュアル”と”パターン”考-1[れむ]2005/05/26 10:13
タカさんとやまさんのそれぞれの視点からの討論を、とても興味深く拝見しています。
大西先生の、No1198におけるコメントから
＞「パターン」から「意味」だと関数にならん---説明にならんと思うんだよな。
やまさんの、No1207のコメントから
＞発信と受信の間で、それこそピボットじゃないですけど、パターンを軸に意味に戻ってくのではないでしょうか。『意味→パターン→意味』のようにです。基本的に発信者は、受信者がパターンから意味を読み取ってくれると信じているからこそ、パターンを作るわけです。
＞でも、文法っていうのはやっぱり、意味の受け渡しの目安、基準でしかないですからね。最後は、語の意味内容や状況で文全体の解釈をするしかない。タカさんが出している例は、その段階のものではないでしょうか。
No1211の、タカさんのコメントから
＞当然、英語であれ日本語であれ今までのコミュニケーションの中で培ったルールを使うわけですから、結果的に共通のルールに従っていることになりますが、土台にあるのは「今までこういうことを表現したい（意味）時は、こう言ってきた（パターン）」というプロセスであっても、「コード表が前提であるから（パターン）、そこに従って表現しよう（意味）」という心理の流れではないと思うのですが、いかがでしょうか。
という部分に、なんとなくひかれるものがありました。
じっくりと、私なりに考えを煮詰めてみたいなぁ…と、思っています。
1217.Re: これが最後のpart4[大西泰斗]2005/05/26 10:15
ふーむ。盛り上がってますな。僕はやっぱり「意味-->パターン」は発信者側、受信者側を考えても変わらないと思っています。やまさんの言う「-->」は言語運用を広く考えた矢印（多分に推測（後述）などを含みこんだ）。僕や（たぶん）タカさんの「-->」は文法記述に特化した矢印で、「意味」「パターン」のつながりを記述するならば、という理解です。私のような「矢印」なら、「意味‡パターンは揺るがないだろう」が私の考えです。
I got it.
「わかった」「買った」「手に入れた」、受信者側はいくつかあるオプションからbest guess を行わなくてはなりませんね。文型の理解も同じだと思います。「V+obj+to...」から、それが事態の流れなのか「押す」のか。どのような動詞を使うかによって容易にわかるため、非常に容易な「guess」ですが、パターンだけを問題にすれば、そこにはやはり「guess」があります。具体的な動詞をおかず---たとえば Tom α-ed Mary to …などの意味を類推させれば、ここのguessの内容はすぐに明らかになるでしょう。
つまり発信者側から考えるといつも「意味--->文」があり、受信者側は「意味--->文」しかつながりはないため、そこで推測を行い意味を了解する。このパターンは I got itでも文型パターンでも同じように思えます。
1220.”マニュアル”と”パターン”考-2[れむ]2005/05/26 12:47
さきほどの私のコメントと同時に、大西先生からきちんとしたコメントをいただいているので、余談です。
私は社会人時代、人事（教育）畑に所属していました。
その時に、まったく実務において経験のない新入社員のためのマニュアル作りも、業務として行いました。
その作業（業務手順書、マニュアル作成）の基礎にあったものは、”『意味→パターン→意味』のようにです。基本的に発信者は、受信者がパターンから意味を読み取ってくれると信じているからこそ、マニュアルを作るわけです。”と、やまさん的発想に近いと思います。
そして、それ（マニュアル）は実務経験のない新入社員にとっては”最低限の命綱”のようなものなのだろうと思います。
これはあくまで笑い話ですが、以前、私が友人達とかわした会話の中で、「海外で"How are you?"と問い掛けられて、"I'm fine, thank you."という表現しか知らなかったとしたら…、困るよね。」という話題の中で、「その時、たとえ、熱があろーと、おなかをこわしていよーと、それしか言えないんだったら、意地にかけても元気になってその場をやりすごすしかない！」ときっぱりと言い切ってくれた友人がいました。
その思い切りのよさに、思わず「…なるほど。。。」と、みんなで感心してしまったのですが。。。
でも、そういう意味でのマニュアルは、従来の英文法の範疇になんとなく似ているような気がします。
大西先生やタカさんが見据えておられる”パターン”は、あくまで、その次の段階を”基本”にされているのかな…？と、思いました。
1221.Re: これが最後のpart4[タカ]2005/05/26 13:06
せんせー、「‡」って何ですか？
1222.少子化＆意味とパターン[voltaire]2005/05/26 13:13
＞タカさん
こんにちは。少子化についてですが、確かに浪人生クラスの生徒数は減っていますね。現役クラスでは、それほど感じないですが。どうりで今年は浪人クラスの授業があまりもらえないと思った。はは。イワシ漁船作戦ですか。なあるほど。
パターンと意味に関して。本当に盛り上がっていますね。私は校庭でみんなが楽しそうにドッチボールをしているのを、木陰から指をくわえて眺めている心境です。意味とパターンのことが、今ひとつ理解できず、参加できなかったりします。私の大好きな話題なのに。も一度読み直そうっと！
1167.お久です (EAH)その２
◆ 1167. 投稿者削除 [ ] 2005/05/16 22:02
┗ 1168. お久です [タカ] 2005/05/16 22:05
┗ 1171. Re: お久です [大西泰斗] 2005/05/17 01:03
┗ 1190. ピボット [やま] 2005/05/22 16:21
┗ 1191. Re: ピボット [大西泰斗] 2005/05/22 23:46
┗ 1194. Re: ピボット [大西泰斗] 2005/05/23 09:46
┗ 1197. Re: ピボット [やま] 2005/05/24 00:24
┗ 1198. Re: ピボット [大西泰斗] 2005/05/24 00:56
┗ 1199. Re: ピボット [タカ] 2005/05/24 01:25
┗ 1200. 投稿者削除 [ ] 2005/05/24 05:44
┗ 1201. Re: ピボット [やま] 2005/05/24 05:51
┗ 1202. 悩ましい730 [voltaire] 2005/05/24 08:44
┗ 1203. Re: 悩ましい730 [タカ] 2005/05/24 10:08
┗ 1205. やったゼ730！ [voltaire] 2005/05/25 03:34
┗ 1206. 投稿者削除 [ ] 2005/05/25 06:35
┗ 1207. Re: 悩ましい730 [やま] 2005/05/25 07:26
┗ 1209. Re: 悩ましい730 [タカ] 2005/05/26 00:15
┗ 1210. Re: 悩ましい730 [やま] 2005/05/26 01:25
（1210. Re: 悩ましい730 [やま]）
┗ 1211. 明日は時間があるので part1 [タカ] 2005/05/26 03:08
┗ 1212. 調子に乗ってpart2 [タカ] 2005/05/26 03:10
┗ 1213. そしてpart3 [タカ] 2005/05/26 03:12
┗ 1214. これが最後のpart4 [タカ] 2005/05/26 03:12
┗ 1216. ”マニュアル”と”パターン”考-1 [れむ] 2005/05/26 10:13
┗ 1220. ”マニュアル”と”パターン”考-2 [れむ] 2005/05/26 12:47
┗ 1217. Re: これが最後のpart4 [大西泰斗] 2005/05/26 10:15
┗ 1221. Re: これが最後のpart4 [タカ] 2005/05/26 13:06
┗ 1226. Re: これが最後のpart4 [大西泰斗] 2005/05/27 00:14
┗ 1229. え？ [タカ] 2005/05/27 01:23
┗ 1230. Re: え？ [大西泰斗] 2005/05/27 09:40
┗ 1232. Re: え？ [タカ] 2005/05/27 18:57
┗ 1222. 少子化＆意味とパターン [voltaire] 2005/05/26 13:13
┗ 1223. allow＆warn�� [voltaire] 2005/05/26 14:42
┗ 1224. allow＆warn�� [voltaire] 2005/05/26 14:52
┗ 1231. voltaireさんへ [れむ] 2005/05/27 18:21
┗ 1235. 永遠に１０代だって...☆ [bluepoppy] 2005/05/28 00:30
┗ 1239. 学をあざむき、だから今更言語学 [voltaire] 2005/05/28 03:50
┗ 1240. ”ポケットに名言を”から… [れむ] 2005/05/28 09:17
┗ 1241. 忙中・ちょっとだけ口をはさみます [ヨシカワ] 2005/05/28 14:25
┗ 1225. Re: これが最後のpart4 [やま] 2005/05/26 18:46
┗ 1227. Re: これが最後のpart4 [大西泰斗] 2005/05/27 00:20
┗ 1228. Re: これが最後のpart4 [やま] 2005/05/27 01:23
┗ 1234. Re: これが最後のpart4 [やま] 2005/05/27 23:54
┗ 1236. 投稿者削除 [ ] 2005/05/28 01:49
┗ 1237. ナゾは解けたよ、ワトソン君！ [voltaire] 2005/05/28 03:07
┗ 1242. 誤植訂正版です [タカ] 2005/05/28 16:04
1167.投稿者削除[ ]2005/05/16 22:02
1168.お久です[タカ]2005/05/16 22:05
ご無沙汰しておりました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
英語でしゃべらナイトの本、買いました。
今回は大きく見出しにも「大西泰斗先生の...」とありますね。わかりやすい。
外国人が京都にはまってる記事とかもある。こういうベタものも実は嫌いじゃない。すっかり大人になったソフィー・マルソーも載っている。
まぁ、今回は730円も個人的には悪くないかな。
でも、どういうわけか今回も「脳関係」がドカンとありまして、どうやらこの雑誌で先生に触れるにはセットは不可避のようです。
さて。
なるほど、確かに以前の分類では私も「find O to doとかは働きかけるとか力が加わるって感じじゃないよなぁ」って思ってました。ただ、この「状況が展開していくパターン」にallowがあるんですけど、これはexpectと同じような「状況展開パターン」なんでしょうか？「許す」ってことはある種「働きかけ」に近いと個人的には感じるんですけど。「許されて行う」というか。
どうなんでしょ？
おまけに、その「状況展開パターン」のところにwarnが載ってますが、これはその上に載っているtellと同じような「メッセージ働きかけ系」だと思っていたのですが、違うんでしょうか？？persuadeとかとwarnは同じグループに分けられませんか？？
ちょっと謎に思った730円でしたので、久々の書き込みとして質問してみました。
では〜。
1171.Re: お久です[大西泰斗]2005/05/17 01:03
お。久しぶり。そっか。脳みそ問題が載ってましたか。自分の記事の誤植しかチェックしないので。うーむ。
２つの意味が１つの形にmerge しているところは確かに分類がかなり微妙になることもありそうですね。もう少し他の方のご意見も聞こうかな。
1190.ピボット[やま]2005/05/22 16:21
「英語でしゃべらナイト」６月号見ました。『ピボット』という説明はいいですね。「うん、そうだ、わかるわかる。」って感じです。「ネクサス」を乗り越え昇華した、新しい文法概念になるかもしれませんね。
ところで、そのピボットに対しての疑問なのですが、基本４「名づける(I named him Ken)」、基本５「誰かに働きかける(I told him to read a book)」、基本６「状況が展開していく(I expect her to marry Taro)」、「これら３つのパターンはピボットだ」と、まとめてはダメなのでしょうか。
ピボットの「説明できる要素は何でも並べる！」という中の一つに「名詞」や「to 原型」がある、としては、やはり何か不都合が起きるのでしょうか。さらに、基本５と６の分類は細かくて、英語力が足りないんでしょうが私には実用性がわからなく、「単にピボットじゃだめなのかなぁ」と思いました。そんな感想です。
1191.Re: ピボット[大西泰斗]2005/05/22 23:46
どこまで抽象化の階段を上るか。だね。極論すればpivot は他動詞の発展型だから to... まで---to がある方向の意味をともなった要素だという前提のもと--- pivot と言ってもいいのかもしれません。だけど学習者の便は。そんなことを考えながら現在のところに落ち着いています。ひさしぶりだね、やまさん。
1194.Re: ピボット[大西泰斗]2005/05/23 09:46
うん。そーだよね。前置詞句をpivot にしているんだからね、そもそも。だけど1)to は前置詞と変わらない 2)pivot と２段階の前提があるからなぁ。どこまで簡略化が許されるか、だね。
1197.Re: ピボット[やま]2005/05/24 00:24
はい、おひさしぶりです。よかった。ピボットと考えてていいみたいですね。"to" の意味を理解していれば。自分的には「him to read a book」「her to marry Taro」で、言いたいことはわかる"つもり"なので、それに『ピボット』という説明を足せば、それで十分じゃないか、と思ったのでした。
先生的（口語すいません）には、まだ "to" をきちんと学んでいない学習者が多い、という判断をして、そういう分類をしている、ということですね。わかりました。
それと個人的には、学習者の便を考えるなら、日本国内であたかも事実かのように扱われている「５文型」と、説明の整合性を持たせた方が、混乱は少ないのかな、とも思いました。
例えば、『ピボット』を従来の第５文型に新しい解釈を与えたものとし、『動きを対象にする』や『報告する』を第３文型の下位概念とし、『並べて説明』を第２文型とする、のようにです。「８」っていう数字が、どうも多いと思ってしまうんですよね。。いや、何でもないっす。個人的には、です。
でも、あれですね、「意味→パターン」っていう説明の流れも、かなりいいですよね。もう少し紙面をとって解説してもらえたら、そうとう英語の理解が深まりそうです。
1198.Re: ピボット[大西泰斗]2005/05/24 00:56
「パターン」から「意味」だと関数にならん---説明にならんと思うんだよな。
1199.Re: ピボット[タカ]2005/05/24 01:25
＞でも、あれですね、「意味→パターン」っていう説明の流れも、かなりいいですよね。
ん？やまさんは断固「パターン→意味」という考えではなかったかな？？
1200.投稿者削除[ ]2005/05/24 05:44
1201.Re: ピボット[やま]2005/05/24 05:51
英語を「言う書く」の「発信する」方は、『意味→パターン』
英語を「聞く読む」の「受信する」方は、『パターン→意味』だと思います。
P71の "promise" などの具体例を出した説明がとてもよくわかると思います。「もう少し紙面をとって解説してもらえたら〜」というのは、そこの部分です。他の例をもっと聞きたいですね。
1202.悩ましい730[voltaire]2005/05/24 08:44
＞大西先生、やまさん、タカさん、こんにちは。
今月は本をしこたま買ったので、もう買うまいと固く決意したつもりなんですが、、、こちらを読むと、何やら楽しそうで、やっぱり買おうかなと、決意のぐらりと揺れた朝でした。考えを深めるためには何度も読み返さなければなりませんから、立ち読みだとちょっと大変なのでした。このツリーと併せて読めば、理解も一層深まりそうですね。
1203.Re: 悩ましい730[タカ]2005/05/24 10:08
＞やまさん
＞英語を「言う書く」の「発信する」方は、『意味→パターン』 英語を「聞く読む」の「受信する」方は、『パターン→意味』だと思います。
ふ〜む...発信と受信で違うのかなぁ...そうなのかなぁ...？？
例えばI made him a new doghouse.みたいな文の解釈なんて、どう考えても意味理解が絡んでると思いますけどねぇ。
＞voltaireさん
お久しぶりです。お仕事の調子はいかがでしょうか。なんだか少子化の影響がもろに感じられる今日この頃じゃありません？
本は授業運営の参考になると思いますので、買われてみてはいかがでしょうか。
1205.やったゼ730！[voltaire]2005/05/25 03:34
ついに買いました！ただ、まだ時間がとれず、ざっとしか目を通しておりませぬ。。。やまさんの「ピボットはネクサスを乗り越え昇華した、新しい概念」という解釈が刺激的で、ついつい「買わねば」と思ったのでした。
＞タカさん
こんにちは。お元気ですか。少子化といえば、東京では老舗のRがなくなりましたが、私の記憶が正しければ、中堅のJやWやYは校舎を増やしています。大手のKも、四校舎同時開校していたような気がします。子供の数は確かに減っているようですが。何だか不思議ですね。私の教えているところでは…どうなのでしょうかね。一介の講師には、残念ながら事情はちょっとわかりません。どうなっているのでしょ？まあ、講師の仕事がなくならないことを祈るばかりです。
1206.投稿者削除[ ]2005/05/25 06:35
1207.Re: 悩ましい730[やま]2005/05/25 07:26
＞タカさん
発信と受信の間で、それこそピボットじゃないですけど、パターンを軸に意味に戻ってくのではないでしょうか。『意味→パターン→意味』のようにです。基本的に発信者は、受信者がパターンから意味を読み取ってくれると信じているからこそ、パターンを作るわけです。『パターン→意味』で読解がなされるという前提がなければ、パターンを作る必要もないでしょう。
たとえば、次の例です。
I shot the deer. とI shot at the deer.
I know London. とI know about London.
メッセージの受け取り側は、これらにパターン（かたち）の違いを認めて、そこから意味を読み取るわけですよね。受信側の『パターン→意味』は基本、前提だと思います。
でも、文法っていうのはやっぱり、意味の受け渡しの目安、基準でしかないですからね。最後は、語の意味内容や状況で文全体の解釈をするしかない。タカさんが出している例は、その段階のものではないでしょうか。
1209.Re: 悩ましい730[タカ]2005/05/26 00:15
＞やまさん
＞基本的に発信者は、受信者がパターンから意味を読み取ってくれると信じているからこそ、パターンを作るわけです。
＞『パターン→意味』で読解がなされるという前提がなければ、パターンを作る必要もないでしょう。
んんん？
ってことは、やまさんがその前に言った、
＞英語を「言う書く」の「発信する」方は、『意味→パターン』
という部分と矛盾しませんか...？
パターンを読み取ってくれることを信じて作ってるのかなぁ...。「言いたいことがあって、その意味にそぐう文を形作る」という方が自然だと思うのですが...。
少なくとも、私はそうですね。そこまで日々思いやりはないかも（笑）。まず自分が言いたいことを的確に表現する文はなんだろ〜、って考えますけどね。
＞voltaireさん
校舎が増える、ってのには大きく言いますと2つの理由があると思います。生徒が多くて校舎を増やす、というのがすぐ思いつきそうな理由ですが、もう1つの理由は、矛盾するようですが、生徒が少ないので増やす、ということです。
少ない水産資源を出来るだけ多く手に入れようとして、多くの船を海に出すのと同じ感じといいましょうか。私は某大手を含めた校舎増やしは、少ない生徒をなるべく多く独占的に取り込もうという作戦の一つだと思いますね。イワシ漁船作戦ですな。
確実に日々実感するのは、浪人生のクラスの生徒数が減ってきている、ということです。私はここに少子化の現状を感じますね。
浪人生のクラス、人数減ってませんか？
1210.Re: 悩ましい730[やま]2005/05/26 01:25
＞タカさん
矛盾している箇所がわからないのですが、言い換えるなら、パターン（かたち、文法）って約束事ですよね。発信者と受信者の間の暗黙のルールです。そのネイティブ間で流通している暗黙のルールを見つけようってのが、今やっていることです。
「自分が言いたいことを的確に表現する文はなんだろ〜」と考えた場合に、その”的確さ”の判断基準は、自分の中にあるわけではないですよね。みんな（言語構成員）が持っている「コード表」に照らし合わせた的確さじゃなければ、意味がないわけです。受信側が的確に理解する必要があるわけですから。
発信側も受信側も同じコード表を持っているという前提で、そのコード表の統一理解に向けて、私たちはここそこで、あーでもないこーでもないと時間をかけているわけです。
パターンだって、人間が決めた恣意的なものですよ。その見えない（どこにも明記されていない）恣意的なルールを見つけ、非ネイティブの私たちも使うようにしようってことだと私は認識していますが。
1211.明日は時間があるので part1[タカ]2005/05/26 03:08
＞やまさん
明日はちょっと時間があるので、あれこれ今までやまさんの投稿で考えていたことを含め返信おば。
＞「自分が言いたいことを的確に表現する文はなんだろ〜」と考えた場合に、その”的確さ”の判断基準は、自分の中にあるわけではないですよね。
いや、ある可能性は否定出来ません。
極端な話、アメリカ人が英語を全く知らない日本人に話しかけてくる際、こちらのルールが前提にあるわけではありません。アメリカ人のルールで文を作り話しているのではないでしょうか。
当然、英語であれ日本語であれ今までのコミュニケーションの中で培ったルールを使うわけですから、結果的に共通のルールに従っていることになりますが、土台にあるのは「今までこういうことを表現したい（意味）時は、こう言ってきた（パターン）」というプロセスであっても、「コード表が前提であるから（パターン）、そこに従って表現しよう（意味）」という心理の流れではないと思うのですが、いかがでしょうか。
培った関係の中で言葉を使うと、あたかも「共通の前提コード」を土台にしているように見えますが、先ほども言いましたように、「共通の前提」がない者に対して発信する時は、必ずしもそうではないことがハッキリします。
この心理的流れの理解は非常に重要だと思います。相手を理解することにおける「意味→形」の理解に繋がるからです。
「相手は、何が言いたいのだろう」という聞き耳を立てる姿勢から入ることが相手の理解に非常に重要であって、そこを後回しにして「この形だから、この意味だ」という順の理解をメインにすると相手の意図するものと別方向に行ってしまう可能性が出てきてしまいます。違う意味であっても、結果的に同じ形を文が持つことは多々あるわけですから（先生がおっしゃる「関数」というのはこのことだと思うのですが）。
1212.調子に乗ってpart2[タカ]2005/05/26 03:10
私がなぜこの部分にこだわるかということを的確に表したものがあります。私の人生の師匠である某同業の先輩からいただいたメールの内容を抜粋しますね（師匠、無断転載、お許しを）。
（私のところによく質問に来る浪人生がいます）。この生徒は、頭は良いし、構文解析は完璧で、それこそ全ての英文を第何文型か分かるのに、しょっちゅう変な和訳を書いてきよります。結局、言葉というものに対する意識が画一的で想像力に乏しいのが原因みたいです。言葉に鈍感ある、と言うことは人間に対して鈍感である、ってことだと思うので、ある意味重症ですね。…いちおう思考力はあるので、書き手の心理や思考、背景等々を、本人を目の前にして語り合っている気持ちで読まないと、相手の言葉にしっかり耳を傾けないとあかんよ、というこちらのアドバイスを最近理解してくれつつあります。
し、師匠...、その通りっす。特に後半は全くその通りっす。
「形があるから、相手の気持ちは、意図はこれだ」ではあべこべで、これではデートでも「あなたは、言葉面だけ取る人なのね」って言われてフラれそうです。小説とか詩なんて、しょっちゅう「言葉遊び」とか「裏をかく」こともありますしね。
だから、私は相手のことを理解する姿勢を持つ人間は「意味→パターン」で受信していると考えますし、基本的に受信ということをそういうことなのだと考えているわけです。
1213.そしてpart3[タカ]2005/05/26 03:12
今までやまさんが書いていた話、読んでましたよ。そこでずっと気になっていたことがあります。
やまさんが言葉のエピソードを語る際、持ってきていた例は、コーヒーショップとかコンビニでしたよね。
この手の店は、「相手の考えていることをいろいろ理解する姿勢」というものを極力排除して、必要最小限の指令的なやり取り、つまり「コード」だけでなるべく物事を処理しようという空間で、こういう場におけるやり取りをベースに人間の言語というものを考察するには限界がある、と私はずっと思ってきました。
簡単に言うと、こういう店の店員は、それこそコード的な注文や問い合わせから外れるものを受信すると、「うぜ〜。わけわかんねぇ〜こといってんじゃね〜よ」と思うわけです。基本的に相手に関心がなく、「聞き耳」がないわけですから、人間的な幅のあるやり取りも「ノイズ」にしかならないわけです。
1214.これが最後のpart4[タカ]2005/05/26 03:12
私の友人と私が牛丼屋で経験したエピソードをここで一つ。
私の友人が店で食事をしていると、あるご老人が店に入ってきました。「ご注文をどうぞ」といつものごとく店員が言ったのですが、そう聞かれそのご老人はこう答えました。
「う〜む....わからん」
店員は完全にフリーズしていたそうです。
私の住んでいる某下町の定食屋だったら、「今日はこんな日替わり定食ですが、どうです？それとも、これはいかが？じーちゃん、初めてやっけ？」なんてやりとりがあって、展開するのですが、それは「また、おもろい客来たな。なに食べたいんやろ」という気持ちでじーちゃんに臨むか、「わ、わけわからんヤツ来た。データにない。ぷす...ぷすぷす」とフリーズするかの違いだと思います。
私が見たお客さんは、牛丼を平らげた後、
「あぁ！おいしかった！うまかったわ！」
って店員に言ったのですが、日常であればまったく人間的なこの言葉にも、店員はフリーズしていました。
おのれらは翻訳ソフトか。
そう、私たちは人間であり、相手を色々理解しようというところから言葉を使うのであって、表面的な構造から意味を貼り付けて変換し、理解しているわけではないと私は思います。
機械的な作業が強いられるこのようなチェーン店でのやりとりでは「合理的コード変換」についてある程度の考察は出来るとは思いますが、そんなわけで、私は「言葉」という人間的トータルなものについて結論を出すのには、かなり問題があると思います。
今日は時間がありましたので、調子に乗りあれこれ書いてしまいました。
それでは。
1216.”マニュアル”と”パターン”考-1[れむ]2005/05/26 10:13
タカさんとやまさんのそれぞれの視点からの討論を、とても興味深く拝見しています。
大西先生の、No1198におけるコメントから
＞「パターン」から「意味」だと関数にならん---説明にならんと思うんだよな。
やまさんの、No1207のコメントから
＞発信と受信の間で、それこそピボットじゃないですけど、パターンを軸に意味に戻ってくのではないでしょうか。『意味→パターン→意味』のようにです。基本的に発信者は、受信者がパターンから意味を読み取ってくれると信じているからこそ、パターンを作るわけです。
＞でも、文法っていうのはやっぱり、意味の受け渡しの目安、基準でしかないですからね。最後は、語の意味内容や状況で文全体の解釈をするしかない。タカさんが出している例は、その段階のものではないでしょうか。
No1211の、タカさんのコメントから
＞当然、英語であれ日本語であれ今までのコミュニケーションの中で培ったルールを使うわけですから、結果的に共通のルールに従っていることになりますが、土台にあるのは「今までこういうことを表現したい（意味）時は、こう言ってきた（パターン）」というプロセスであっても、「コード表が前提であるから（パターン）、そこに従って表現しよう（意味）」という心理の流れではないと思うのですが、いかがでしょうか。
という部分に、なんとなくひかれるものがありました。
じっくりと、私なりに考えを煮詰めてみたいなぁ…と、思っています。
1217.Re: これが最後のpart4[大西泰斗]2005/05/26 10:15
ふーむ。盛り上がってますな。僕はやっぱり「意味-->パターン」は発信者側、受信者側を考えても変わらないと思っています。やまさんの言う「-->」は言語運用を広く考えた矢印（多分に推測（後述）などを含みこんだ）。僕や（たぶん）タカさんの「-->」は文法記述に特化した矢印で、「意味」「パターン」のつながりを記述するならば、という理解です。私のような「矢印」なら、「意味‡パターンは揺るがないだろう」が私の考えです。
I got it.
「わかった」「買った」「手に入れた」、受信者側はいくつかあるオプションからbest guess を行わなくてはなりませんね。文型の理解も同じだと思います。「V+obj+to...」から、それが事態の流れなのか「押す」のか。どのような動詞を使うかによって容易にわかるため、非常に容易な「guess」ですが、パターンだけを問題にすれば、そこにはやはり「guess」があります。具体的な動詞をおかず---たとえば Tom α-ed Mary to …などの意味を類推させれば、ここのguessの内容はすぐに明らかになるでしょう。
つまり発信者側から考えるといつも「意味--->文」があり、受信者側は「意味--->文」しかつながりはないため、そこで推測を行い意味を了解する。このパターンは I got itでも文型パターンでも同じように思えます。
1220.”マニュアル”と”パターン”考-2[れむ]2005/05/26 12:47
さきほどの私のコメントと同時に、大西先生からきちんとしたコメントをいただいているので、余談です。
私は社会人時代、人事（教育）畑に所属していました。
その時に、まったく実務において経験のない新入社員のためのマニュアル作りも、業務として行いました。
その作業（業務手順書、マニュアル作成）の基礎にあったものは、”『意味→パターン→意味』のようにです。基本的に発信者は、受信者がパターンから意味を読み取ってくれると信じているからこそ、マニュアルを作るわけです。”と、やまさん的発想に近いと思います。
そして、それ（マニュアル）は実務経験のない新入社員にとっては”最低限の命綱”のようなものなのだろうと思います。
これはあくまで笑い話ですが、以前、私が友人達とかわした会話の中で、「海外で"How are you?"と問い掛けられて、"I'm fine, thank you."という表現しか知らなかったとしたら…、困るよね。」という話題の中で、「その時、たとえ、熱があろーと、おなかをこわしていよーと、それしか言えないんだったら、意地にかけても元気になってその場をやりすごすしかない！」ときっぱりと言い切ってくれた友人がいました。
その思い切りのよさに、思わず「…なるほど。。。」と、みんなで感心してしまったのですが。。。
でも、そういう意味でのマニュアルは、従来の英文法の範疇になんとなく似ているような気がします。
大西先生やタカさんが見据えておられる”パターン”は、あくまで、その次の段階を”基本”にされているのかな…？と、思いました。
1221.Re: これが最後のpart4[タカ]2005/05/26 13:06
せんせー、「‡」って何ですか？
1222.少子化＆意味とパターン[voltaire]2005/05/26 13:13
＞タカさん
こんにちは。少子化についてですが、確かに浪人生クラスの生徒数は減っていますね。現役クラスでは、それほど感じないですが。どうりで今年は浪人クラスの授業があまりもらえないと思った。はは。イワシ漁船作戦ですか。なあるほど。
パターンと意味に関して。本当に盛り上がっていますね。私は校庭でみんなが楽しそうにドッチボールをしているのを、木陰から指をくわえて眺めている心境です。意味とパターンのことが、今ひとつ理解できず、参加できなかったりします。私の大好きな話題なのに。も一度読み直そうっと！
1167.お久です (EAH)その２
2007年02月08日(木) 17:05:14 Modified by onishi_eah1