4728.ピポットでとれる動詞について(EAH)
◆ 4728. ピポットでとれる動詞について [にゅみゅう] 2006/01/21 13:25
4728.ピポットでとれる動詞について[にゅみゅう]2006/01/21 13:25
ハートで感じる英文法をみて疑問に思ったのですが、
先生の説明で
「ピポットで並べる説明要素は、文の意味が成り立てば何を並べてもいい」
angry 【形容詞】
get on the train 【動詞の原型】
bullying the little girl 【-ing】
in his hand 【前置詞句】
ruined 【過去分詞】
Kenshiro 【名詞】
とあるのですが、「文の意味」だけで並べるものを決めてしまっていいのでしょうか？
今までの文法の説明では「動詞によって」決めていたように思います。
例えば、ピポットの要素で名詞をならべていいのは第五文型をとる動詞に限定されそうです。
文の意味を考えると、使う動詞も自然と限定されるのでしょうか？
例えば【動詞の原型】をとる時、
I know her get on the train.「彼女が電車に乗るのを知った」
としてもいいのでしょうか？
自分の感覚では「何をならべてもいい」というのは曖昧に感じてしまいます。
もっと自由に発想すべきなのでしょうか？？
4803.�〇笋旅佑─，修琉�[ゆーじ]2006/01/22 16:51
「何をならべてもいい」というのは曖昧に感じるかもしれませんが、「ハートで感じる英文法」は「ルールを覚える英文法（＝学校英文法など）」とは違うんです。「（イメージの上で矛盾もなく、ちゃんと）文の意味が成り立てば」どんなものを並べてもいいはずです。
ハートに合った文のかたちで表現すればいいんです。学校英文法などは、話者のハートから自然に出てきたものを分類したりルール化したりしたものです。
例えば、日本語（特に若者言葉）で、「すごい」を副詞的に使うようになってきた例があります。「すごくおいしい（副詞＋形容詞）」と言うべきところを「すごいおいしい（形容詞＋形容詞）」と言うといった例です。もし日本人みんなが「形容詞は副詞で修飾する」とか「形容詞は名詞を修飾する」と言った文法規則を覚えていれば、このように形容詞に形容詞を並べて修飾することにはならなかったはずです。では、なぜこのような用法が生まれたのか。私が思うに、私たち日本人は日本語の文法規則を覚えたのではなく、「日本語をハートで感じていたから」ではないでしょうか。日本語話者（というか、この表現方法を使う人たち）にとって「すごい」という言葉は「事物の性質・状態・心情を表す形容詞」である以前に、なにかを見て（聞いて）「すごい！」とか「すごーい」のように、ハートからパッと出てくることばなのです。しかし、何かを見て（聞いて）「すごい」というだけでは、詳しいことが伝わりません。そこで、すごくどうなのかということを付け加え、「すごい＋おいしい」となったのだと思います。英語の It is ＋ 形容詞 ＋to do という構文で It is ｛形容詞｝ を最初に言って置いてそのあとで、どう｛形容詞｝なのかを付け加えるのと似ていますよね。実際、日本語でも、英語でも「すごい！」や"It is easy!"だけの文はあります。
4804.�∋笋旅佑─，修瞭�[ゆーじ]2006/01/22 16:52
何が言いたかったのかというと、規則があってことばができるのではなくて、ハートがあってことばができるということ。規則はそれをただルール化しただけです（ちなみに上記の「すごい」は日本語文法では「すごい」という新しい副詞だ、とルール化したらどうかという見方が出てきたそうです）。ですから、「何をならべてもいい」というのは、ルールとしては曖昧ですが、ハートで感じてさえいれば、普通のことなのだと思います。
ところで、このルール化すが、ふだん喋っている「ことば」をルール化するのですから、（ふだん意識しないので）とても難しいことだと思います。そういう点では、この研究やルール化（文法）は素晴らしいと思います。しかし、外国人がその言語を話せるようになるためにこれ（学校文法）を使うとなると、覚えることが多すぎる上、例外も多すぎます（学校文法の利点ももちろんありますが）。そこで、やっぱり「イメージ」「感覚」なんです。
4805.��know that... で報告[ゆーじ]2006/01/22 16:54
ということで、「感覚」に焦点をあてて考えてみようと思います。
I know her get on the train. の know ですが、この know には「〜ということを知ってるよ」という意味があります。これは、「報告」ですよね。だから、「報告」の配置パターン V that... と並べるのが普通なのだと思います。V that... には「（私が知っているのは）こういうことなんです」という「報告」の感覚があるんです。believe（〜ということを信じている）や think（〜ということを考えている）もこの仲間で、よく V that... の形で並べられるようです。
He knows that she often uses that train. （彼女が、よく あの電車を利用しているのは知っている）
I believe that this is a wrong way to go. （これは行くべき道じゃないと思う）
see や hear はあるときに見た・聞いたですが、know や think は一定の期間、それを知っている・思っているのです。だから、やっぱり V that... がピッタリです。
でも、辞書を見ると know には{完了時制で}という注記と共に to have seen,heard or experienced something という意味も書いてありました。この意味では、
I've known him go a whole day without eating. （あいつ、一日中飯を食わなかったことあるんだよ）
という文もありえるようです。
感覚に気を付けれさえすれば、自由に並べていいんです。
「何をならべてもいい」というのは曖昧に感じていたにゅみゅうの感覚は変わりましたでしょうか？
4806.�な簑� その一[ゆーじ]2006/01/22 16:55
ただ、英語は（他の言語もですが）しばらく使われているうちに、イメージが変わっていったり、間違ったものが一般化したりして、変化してしまうものです。
believe や think も、V that... が感覚的にピッタリのはずなんですが、現在の英文法では beliebe/think ■ (to) be... の形も使われています。これは、使役構文の影響を受けたのではないかと考える説があるようです。もちろん、これらの動詞に使役の V ■to do... のように押しだす感覚はないのですが、使役も思考(believeやthink)とまったく違うものではないようなのです。面白い例文がありましたので、使役から思考への変化の様子を見ていきます。
��We force him to leave.
��She requested me to write a letter.
強い力がかかっています。強制です。思いっきり使役。
��I want/need you to help me.
この人の〜したいなぁという気持ち。願望です。一応使役かな。
��Do you expect me to believe it?
期待してるよという気持ち。�，筬△里茲Δ紛�い力は感じられません。
��I believe him to be kind.
期待から「信」に変わりました。思考です。
��I think him to be honest.
believeが弱くなりました。
これはピボットの話ではありませんでしたが、感覚を頼りに英語を使うときに、このようなことに注意しなければいけないときもあるということです。
あとは感覚で自由に使っちゃいましょう。
4807.�ナ簑� その二 （オススメ）[ゆーじ]2006/01/22 16:59
大西先生の著書「ネイティブスピーカーの英文法絶対基礎力」には、報告の配置パターン V that... とか、進む方向を示す配置パターン V ■ to ... など、面白いこと満載なので、ぜひ読んでみてください。
4808.��know that... で報告 ・ 訂正と追加[ゆーじ]2006/01/22 17:06
名前を間違って書かないように気を付けていたら、敬称を忘れてしまいました。申し訳ありません。
＞感覚に気を付けれさえすれば、自由に並べていいんです。
＞「何をならべてもいい」というのは曖昧に感じていたにゅみゅうさんの感覚は変わりましたでしょうか？
↓大西先生もおっしゃっています＾＾
http://www.englishatheart.info/treebbs2/2/4157.htm...
4823.ありがとうございました[にゅみゅう]2006/01/22 21:16
＞ゆーじさんへ
非常にご丁寧なご解答ありがとうございます。
ルールを覚えてそれを当てはめていくのではなく、
ルールの元になっている「感覚」をつかむことが大事なのですね。
know that....についても、今まではthatをとっていた所が
現在では beliebe/think ■ (to) be... という言い方もされているんですね。
「正しいとか間違っている」というのではなく、
「その文がどういう気持ちで言われているのか」をつかむこと
が大切だと思いました。
非常に明確な解答で疑問が解消されました。
ありがとうございました。
4728.ピポットでとれる動詞について[にゅみゅう]2006/01/21 13:25
ハートで感じる英文法をみて疑問に思ったのですが、
先生の説明で
「ピポットで並べる説明要素は、文の意味が成り立てば何を並べてもいい」
angry 【形容詞】
get on the train 【動詞の原型】
bullying the little girl 【-ing】
in his hand 【前置詞句】
ruined 【過去分詞】
Kenshiro 【名詞】
とあるのですが、「文の意味」だけで並べるものを決めてしまっていいのでしょうか？
今までの文法の説明では「動詞によって」決めていたように思います。
例えば、ピポットの要素で名詞をならべていいのは第五文型をとる動詞に限定されそうです。
文の意味を考えると、使う動詞も自然と限定されるのでしょうか？
例えば【動詞の原型】をとる時、
I know her get on the train.「彼女が電車に乗るのを知った」
としてもいいのでしょうか？
自分の感覚では「何をならべてもいい」というのは曖昧に感じてしまいます。
もっと自由に発想すべきなのでしょうか？？
4803.�〇笋旅佑─，修琉�[ゆーじ]2006/01/22 16:51
「何をならべてもいい」というのは曖昧に感じるかもしれませんが、「ハートで感じる英文法」は「ルールを覚える英文法（＝学校英文法など）」とは違うんです。「（イメージの上で矛盾もなく、ちゃんと）文の意味が成り立てば」どんなものを並べてもいいはずです。
ハートに合った文のかたちで表現すればいいんです。学校英文法などは、話者のハートから自然に出てきたものを分類したりルール化したりしたものです。
例えば、日本語（特に若者言葉）で、「すごい」を副詞的に使うようになってきた例があります。「すごくおいしい（副詞＋形容詞）」と言うべきところを「すごいおいしい（形容詞＋形容詞）」と言うといった例です。もし日本人みんなが「形容詞は副詞で修飾する」とか「形容詞は名詞を修飾する」と言った文法規則を覚えていれば、このように形容詞に形容詞を並べて修飾することにはならなかったはずです。では、なぜこのような用法が生まれたのか。私が思うに、私たち日本人は日本語の文法規則を覚えたのではなく、「日本語をハートで感じていたから」ではないでしょうか。日本語話者（というか、この表現方法を使う人たち）にとって「すごい」という言葉は「事物の性質・状態・心情を表す形容詞」である以前に、なにかを見て（聞いて）「すごい！」とか「すごーい」のように、ハートからパッと出てくることばなのです。しかし、何かを見て（聞いて）「すごい」というだけでは、詳しいことが伝わりません。そこで、すごくどうなのかということを付け加え、「すごい＋おいしい」となったのだと思います。英語の It is ＋ 形容詞 ＋to do という構文で It is ｛形容詞｝ を最初に言って置いてそのあとで、どう｛形容詞｝なのかを付け加えるのと似ていますよね。実際、日本語でも、英語でも「すごい！」や"It is easy!"だけの文はあります。
4804.�∋笋旅佑─，修瞭�[ゆーじ]2006/01/22 16:52
何が言いたかったのかというと、規則があってことばができるのではなくて、ハートがあってことばができるということ。規則はそれをただルール化しただけです（ちなみに上記の「すごい」は日本語文法では「すごい」という新しい副詞だ、とルール化したらどうかという見方が出てきたそうです）。ですから、「何をならべてもいい」というのは、ルールとしては曖昧ですが、ハートで感じてさえいれば、普通のことなのだと思います。
ところで、このルール化すが、ふだん喋っている「ことば」をルール化するのですから、（ふだん意識しないので）とても難しいことだと思います。そういう点では、この研究やルール化（文法）は素晴らしいと思います。しかし、外国人がその言語を話せるようになるためにこれ（学校文法）を使うとなると、覚えることが多すぎる上、例外も多すぎます（学校文法の利点ももちろんありますが）。そこで、やっぱり「イメージ」「感覚」なんです。
4805.��know that... で報告[ゆーじ]2006/01/22 16:54
ということで、「感覚」に焦点をあてて考えてみようと思います。
I know her get on the train. の know ですが、この know には「〜ということを知ってるよ」という意味があります。これは、「報告」ですよね。だから、「報告」の配置パターン V that... と並べるのが普通なのだと思います。V that... には「（私が知っているのは）こういうことなんです」という「報告」の感覚があるんです。believe（〜ということを信じている）や think（〜ということを考えている）もこの仲間で、よく V that... の形で並べられるようです。
He knows that she often uses that train. （彼女が、よく あの電車を利用しているのは知っている）
I believe that this is a wrong way to go. （これは行くべき道じゃないと思う）
see や hear はあるときに見た・聞いたですが、know や think は一定の期間、それを知っている・思っているのです。だから、やっぱり V that... がピッタリです。
でも、辞書を見ると know には{完了時制で}という注記と共に to have seen,heard or experienced something という意味も書いてありました。この意味では、
I've known him go a whole day without eating. （あいつ、一日中飯を食わなかったことあるんだよ）
という文もありえるようです。
感覚に気を付けれさえすれば、自由に並べていいんです。
「何をならべてもいい」というのは曖昧に感じていたにゅみゅうの感覚は変わりましたでしょうか？
4806.�な簑� その一[ゆーじ]2006/01/22 16:55
ただ、英語は（他の言語もですが）しばらく使われているうちに、イメージが変わっていったり、間違ったものが一般化したりして、変化してしまうものです。
believe や think も、V that... が感覚的にピッタリのはずなんですが、現在の英文法では beliebe/think ■ (to) be... の形も使われています。これは、使役構文の影響を受けたのではないかと考える説があるようです。もちろん、これらの動詞に使役の V ■to do... のように押しだす感覚はないのですが、使役も思考(believeやthink)とまったく違うものではないようなのです。面白い例文がありましたので、使役から思考への変化の様子を見ていきます。
��We force him to leave.
��She requested me to write a letter.
強い力がかかっています。強制です。思いっきり使役。
��I want/need you to help me.
この人の〜したいなぁという気持ち。願望です。一応使役かな。
��Do you expect me to believe it?
期待してるよという気持ち。�，筬△里茲Δ紛�い力は感じられません。
��I believe him to be kind.
期待から「信」に変わりました。思考です。
��I think him to be honest.
believeが弱くなりました。
これはピボットの話ではありませんでしたが、感覚を頼りに英語を使うときに、このようなことに注意しなければいけないときもあるということです。
あとは感覚で自由に使っちゃいましょう。
4807.�ナ簑� その二 （オススメ）[ゆーじ]2006/01/22 16:59
大西先生の著書「ネイティブスピーカーの英文法絶対基礎力」には、報告の配置パターン V that... とか、進む方向を示す配置パターン V ■ to ... など、面白いこと満載なので、ぜひ読んでみてください。
4808.��know that... で報告 ・ 訂正と追加[ゆーじ]2006/01/22 17:06
名前を間違って書かないように気を付けていたら、敬称を忘れてしまいました。申し訳ありません。
＞感覚に気を付けれさえすれば、自由に並べていいんです。
＞「何をならべてもいい」というのは曖昧に感じていたにゅみゅうさんの感覚は変わりましたでしょうか？
↓大西先生もおっしゃっています＾＾
http://www.englishatheart.info/treebbs2/2/4157.htm...
4823.ありがとうございました[にゅみゅう]2006/01/22 21:16
＞ゆーじさんへ
非常にご丁寧なご解答ありがとうございます。
ルールを覚えてそれを当てはめていくのではなく、
ルールの元になっている「感覚」をつかむことが大事なのですね。
know that....についても、今まではthatをとっていた所が
現在では beliebe/think ■ (to) be... という言い方もされているんですね。
「正しいとか間違っている」というのではなく、
「その文がどういう気持ちで言われているのか」をつかむこと
が大切だと思いました。
非常に明確な解答で疑問が解消されました。
ありがとうございました。
2007年02月21日(水) 23:46:58 Modified by onishi_eah1