田村レポートへの反論

原本はこちら→田村レポート




総論 言い訳ばかり。理念なき姿勢が悲しい


 まずは一言。言い訳ばかりの後ろ向きの文章で非常に悲しい思いです。
 田村市長が書いたように「根回しのない政治」「市政の良いところも悪いところもすべて公開する」ということを望みたいし、私たちニュース発行議員の政治姿勢でもあります。市長選挙も市議会議員選挙も情報を公開して、「政策中心」の選挙になれば良いと思います。
 しかし、それならば「ここは間違っていた」「失敗した」ときちんと市民に説明をすることが大事なはずです。このニュースを見て田村市長の実施する「市長と語る会」を思い出しました。
 「意見をください」「質問をください」と言いながら、実際は市民の意見を一つも採用せず、ただ「言い訳」をするだけという風景が8年間繰り返されました。
 情報公開や市民参加が形だけなのです。
 もう一つ協調したいのが「未来に向かった理念」が一つも語られないことです。「飛躍する高砂の創造のため」というような抽象的な言葉だけ。具体的な理念や政策がまったくありません。それはそうです。市民に開かれた議会で一度も田村市長が自分の言葉で語ったことがないんですから。(議会議事録やDVDを見てください)
 そして、「議会が悪い」かというような表現。市長が絶対してはいけないことだと思います。「○○が悪い」と言っておけば、なんとなくものごとは済みますが、根本的解決にはなりません。
 そういえば、このレポートでは20項目以上にも渡る高砂市の重要課題に一言も触れていません。PCB処理、市民病院や土地開発公社などすべてが「先送り」なのです。
 やっぱり市長交代しか高砂再生はありません。
 

論点1 議会に「なんでも賛成」を求めるの?→都合の良い時だけ議会を使う


 基本的には予算には「賛成」と「反対」しかありません。緊張感なしに予算が通過すると、市長は責任を議会に押しつけてきます。その典型がタクシーチケット問題の文章(「議会の議決を得て」予算を計上)です。
 レポートの文章では、あたかも「反対すれば重要な予算にも反対」との文章ですが、では例えば「高砂を幸せにする予算 1000円」が入っていれば、予算に反対すればその事業にも反対なのでしょうか。まったく論外です。
 少なくとも市長がそうしたことを言うべきではありません。これではまるで「なんでも賛成」議員ですべてを運営しようとするファシズムです。

論点2 沖浜平津線は田村市長のおかげ?

→誰が市長でもできた事業

 おおざっぱですが、市の事業の7割は前年度通りの事業です。そして2割以上が国や県からの新規や継続の事業です。つまり、誰が市長であろうと9割以上の仕事は決まっているのです。しかし、その中で「高砂らしさ」を出すのが政治家である市長の仕事です。
 田村市長にはこの「独自性」についての理念が決定的に欠けています。
 ですので、「誰が市長であろうとできたこと」を列挙して実績を誇る必要があるのです。
 沖浜平津線はすでに足立、大内時代から決まっていたこと。他の事業もそうです。「悪いことは前の市長のせい、いいことは田村市政」では通じません。

論点3 ごみ焼却施設は「市民に迷惑をかけていない」?→相変わらず問題と向き合わない


 レポートでは100億の節約を誇っていますが「安かろう、悪かろう」だから問題なのです。しかも、28度もトラブルを抱えている炉を「初期トラブル」と言い張ること自体が問題です。結局は、トラブルを隠して未完成品を無理に引き取ったためにすべての問題が起きています。
 言い訳もきわまって「家庭から出るごみ処理に支障をきたしたことはありません」だそう。これは全国最悪の事例といわれている出雲市でも出ていた言い訳です。
 また、煙突からは幸いにも外に出ていないかもしれませんが、作業所は一時期ダイオキシンレベル3(最悪)であり、上のような作業服が必要でした。これはやっぱり異常です。

以下のホームページも参考に
http://wiki.livedoor.jp/ioku3/d/%C7%AE%CA%AC%B2%F2...

http://ioku.cool.ne.jp/new/

論点4 マスコミにクローズアップされた不祥事?→マスコミのせいにしてはいけません


 公平公正なマスコミがわざわざ現職市長の不利になる記事を書くわけがありません。
 例えば不祥事の記者会見で「散髪に行っていて良かった」との発言はやっぱり事実です。 そして、右の表のように多くの不祥事が田村市長時代に行われているから問題なのです。
 不祥事のたびに「公金の取り扱い見直し」を言いますが、かけ声だけです。最近でも「水道料金の検針を30年間しておらず、1400万円徴収していなかった」という事件がありました。「公金の取り扱い」があまりにずさんなのです。





より詳しく議論をしたい方へ 田村市長の言い訳への反論 詳細編


p1 「さまざまな歪められた情報」
→どれを指しているのか意味不明

 具体的にどの情報を言っているのか、Qで書かれた情報なのか?ものごとをあいまいにするレポートの姿勢を見事に表しています。

p2 市税の状況 35億円減少
→国からの「仕送り」でカバーしている

 確かに市税は減少していますが、減少のほとんどは国からの交付金(いわば、仕送り)によりまかなわれています。
 例えば、地方交付税交付金は平成9年は0円でしたが、平成16年は16億円です。
 このように、高砂市でいえば300億円前後の収入は保たれるように国のシステムはなっています。それを1期目の70億円以上の土建事業などで財政危機を招いたのはまさしく田村市長なのです。

 P2 高砂工業公園について 完成時には景気低迷のため立地希望がありませんでした(中略)平成18年度内に全域が契約 →ほとんどが賃貸 100億円の借金はそのまま

 大内市長時代に8割以上の土地を「購入」と企業と「覚え書き」を交わしていました。しかし、完成時(田村市長時代)にすべての企業が逃げ出し、契約ゼロ。契約行為を「先送り」していたためです。「全域が契約」というのはほとんどが賃貸。約100億の借金はそのままです。現在の金利が3%になった時点で高砂市は破綻です。

p2「長い間、みなさまのご協力により厳しい状況を乗り切ってきましたが(中略)これからの4年間は、みなさまの期待にこたえられる政策が・・・」
→しんどいことをきちんと市民に伝えるべき

 税収は増えつつありますが、その分「国の仕送り」が減らされます。三位一体改革の進行次第では今より厳しくなります。なのに、こんなのんきな言葉。当選すれば、再度かつてのような「ばらまき」土建事業、職員への厚遇を行うという宣言といえます。(平成11、12年度の70億以上の土建事業、財政危機真っ最中の市職員への特別ボーナスなど)

p3 学校耐震、新図書館の建設
→中期財政計画にはまったくない事業

選挙だからといって突然できもしない事業を言い出すのはアンフェアです。今年3月に発表された「中期財政計画」は田村市長が自ら承認した事業計画。その中には学校耐震事業はゼロ。図書館計画もありません。ウソはいけません。

p3 平成22年4月にかけて91名の削減を実施します
→退職者が200名以上、平成19年には38名採用

退職者が200名以上いることを隠した表現。平成19年には38名も採用します。もっと情報をきちんと公開すべきです。

p3 市長の期末手当を近隣と比較
→仕事をしていればたくさんもらってもいい

表の数字はそのとおりなのでしょう。しかし、良い仕事をしている市長ならばきちんとした報酬はもらってもいいのです。1期4年で2400万円の退職金や黒塗りの車、魚町や塩町からタクシーチケットから帰るなどといった不透明な特権をやめることがまず大事なのです。

p3 不祥事「損害金については全額弁済」
→市が負担したもの、不明なお金もあります

市営住宅の修繕関係では「バルサン」などの不当なお金を一部は市が負担しています。別の事件では、領収書まで無くなっていて(関係者が隠ぺいした疑いあり)被害額が不明の分もあります。(現在、警察が調査中)

p4 タクシーチケット問題 「市職員は個人情報等の秘密を守る義務がありますので」→市長は公人で、市長の秘密は個人情報ではない。非開示の理由は別

 リンクの実際の資料を見てみなさんが判断してください。市長の秘密は「個人情報保護」には当たりません。非開示の理由は「事務や事業の適正な遂行に支障」でした。

http://wiki.livedoor.jp/ioku3/d/%A5%BF%A5%AF%A5%B7...

p4 「一連の不祥事に関しても、田村市政になる前から行われていたものを含めてすべて公開するという姿勢」→事実と全く違う。しかもほとんどすべての不祥事が田村市長時代

 2年間の「調査」という先送りをしてきた文化会館横領、議員の指摘でやっと認めた「2件目の市税、国保横領事件」と「すべて公開」どころではありません。そして、わかりにくい文章でごまかそうとしていますが、上のようにほとんどすべての不祥事は田村市長時代のものです。
2006年08月20日(日) 09:00:53 Modified by ioku3

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Uploaded by takasago33 2006年07月16日(日) 10:20:58



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