曹洞禅・仏教に関するwikiです。人名・書名・寺院名・思想・行持等々について管理人が研究した結果を簡潔に示しています。曹洞禅・仏教に関する情報をお求めの方は、まず当wikiからどうぞ。

【定義】

年忌追善供養の際に掛ける画幅に画かれる、忌日に配当する如来菩薩の総称。その順は以下の通り。

・不動明王(初七日)
・釈迦如来(二七日)
・文殊菩薩(三七日)
・普賢菩薩(四七日)
・地蔵菩薩(五七日)
・弥勒菩薩(六七日)
・薬師如来(七七日)
・観音菩薩(百箇日)
・勢至菩薩(一周忌)
・阿弥陀如来(三回忌)
・阿閦如来(七回忌)
・大日如来(十三回忌)
・虚空蔵菩薩(三十三回忌)

【内容】

元々、中国の十王思想から発展したものとされ、【定義】に挙げたものは、いずれも冥王の本地仏とされている。『地蔵十王経』には、始めの十仏事のみが説かれているが、日本では中世以降に、後の三仏事が加わって、十三仏信仰が成立したと考えられている。なお、13〜14世紀にかけて成立したという良季『普通唱導集』には、十王十仏のみを挙げているが、この時代には十三仏が成立していなかったと考えられている。

なお、峨山禅師の孫弟子・瑞巌?韶麟禅師(無端祖環禅師の法嗣、1343〜?)の『瑞巌和尚語録?』(『曹洞宗全書』「語録一?」所収)には、「十三仏偈注」が収録されており、性如大師という者の逆修供養(実質的には年回法要)と組み合わせている。よって、その頃には宗門の一部に、十三仏信仰が入っていたことが明らかで、また、15世紀末までに成立した長野県大安寺蔵『回向并式法』にも、同様の信仰体系が見えるため、曹洞宗では一部地域で、十三仏信仰と年回法要との組み合わせが活用されていたと思われる。

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