なんか怪獣イラスト/怪獣の話などのてきとうwiki

   

なんかabout-16.3からの続き




●2015.3.21 FINAL FANTASYV

なんかファイナルファンタジー4をクリアしたので次は6にしようかなと思ったが、5が好きなのでこちらを買った。
まずは4の感想だけど・・・やっぱいろんな意味で自分には合わないなーとか思ったりした次第。
バトルシステムもそうだけど、内容がね、いろいろと。
シリアスとして人気があるようだけど、どうもこの、住みにくそうな世界設定だなーと感じる。
人物ごとにジョブが固定ってファンタジーの王道のようで、実は留意するべき点があり、江戸時代なんかじっさいそうだと思われているが、それはあくまでも制度上の話。
機会があるならいくらでも気分で職を変えてゆくのが普通の市民です。


つまりそのへん、実にいい加減でテキトーな5の世界観のほうがリアルなわけ。
ところでコレは好き嫌いの問題じゃないけど、4ってずいぶん稚拙なグラフィックだったなと今でも思う。 スーパーファミコンでプレイしていた頃は、ファミコンソフトとして開発されていたのを急遽スーファミソフトに変更したのでは? とか考えていたがじっさいはどうだか。
そんなわけでスマートフォン版の4はほぼすべてを新調したデザインとなり、それはそれで操作しやすいしリッチ感もあってよかった。
というか完全に3DなRPGゲームとなっていた。

対して5は・・・妙にファイルサイズが軽いなと思ったらかなーりスーファミ時代のデザインを引き継いでいる。
というか、むろん全部新しく描き直しているのだろうが、(移植よりそのほうが楽かも)雰囲気がまったくもって当時のまま。
つまりスマホ版の5は、ほぼ2Dグラフィックとなる。
完全3Dだった4の後なんで「なんだかなー」とはじめたが、けっこー不自由ない。
元々、完成度が高かったのだと改めて感心する。
ただまあ、画面がちっこいんだよね、そこはタブレット端末でやれば一発解決なのだけど、持ってないし。

ところでスマートフォン版の5を買うときにいちばん不安だったのがその速度。
4はスーファミでもスマートフォンでももったりしてたから、今でも「手心を加える」のが普通なのかなーと思っていたんだけど・・・。
5をやったらこれが、爆速でした。
ファミコンからプレイステーション時代の歴代ファイナルファンタジーで最も速いと思われる5だが、この速度には驚いた。
4ではコンフィグでバトルスピードを最速にしてもイライラするという、スーファミ時代から同じ体験をしているが、今回のスマホ版5は最速にしたら目にも留まらぬスピードとなり、何がなんだかわからんので、ファイナルファンタジープレイでははじめて「通常速度」に設定した。
いやあスタッフもわかってますな、コレですコレ、コレがファイナルファンタジー5というものです。 さらにサービス精神なのかオートバトルを実装、それ使うともうスーパー早送りで瞬きするうちに戦闘が終わる。
スーファミ時代でも気合入れればフィールド上からのメニュー開き&素早い操作すれば一秒でセーブ完了できるんじゃないか? と思わせた唯一のファイナルファンタジー、スマホ版でもそれは可能っぽい。

また音楽はシリーズぜんぶ好きで、印象的な7の曲も情緒あふれる6もいいが、5ではなかなか調子ぶっこいてとにかくノレる。
まあ逆に言えば6の情緒と5の調子のりすぎが同居した7ってスゴいってことだけど。

FF5といえばいちばん夢に出たファイナルファンタジーでもある。
つてもゲーム内容よりむしろ、ハードウェアの夢を見るんだけど・・・。

どういう意味かというと、夢のなかFF5専用ゲーム機がよく出るんです。

 3DCGを使い、即興で造ったが、例えばこんな感じとか↑

まあ自分が勝手にFF5専用機にするだけで、後ろのカセットかえればいろんなゲームになりますが。
初代iMacみたいに画面の下にカセット入れるタイプとかいろいろ夢に出る。
こういう筐体、ついに出ずじまいでした・・・。
かわりに登場したのがタブレット端末。
というわけで、FF5買って序盤をプレイしたその夜に、FF5専用タブレット端末の夢を見ました。
それもSurfaceみたいなでかいタブレットで、それを手に「こ、これは面白い!」とどっぷり浸かる夢。
設定上、ゲーム専用機ではない普通の端末だが、「俺はコレをFF5専用に使う!」と鼻息も荒かったとゆう。

まあとにかく、ファイナルファンタジーでも5と6と7は本当に今でも本気で遊べる、シリーズの中でも大好きな作品で、平成仮面ライダーでいえばアギト→龍騎→ファイズみたいなものかと。
もちろん4は仮面ライダークウガに相当するのだろうか、それなりに好きだけど、比較するなら先述した三作品におよばない。
単純に好みの問題だから。

他にも5のオープニングテーマは時々YouTubeで聴いたりするのだが、なんかもう涙が出そうになるくらい懐かしい気持ちに・・・。
という感じで、語るとキリがないのでこのへんで。




 ↑このCGMOVIEは出来が悪いためか、スマホ版には採用されておりません。

とまあそんな話でした。


※追伸
第一部をクリアした。
一般に第三世界と呼ばれるまで続く話で、その第一世界から旅だった、ということ。
いやーマジで面白いですねFF5は。
ゲームバランスはある意味、悪い作品だと思っていて、じっさいモンクが強すぎで魔法は弱い印象があり、今回もモンクあるいはそのアビリティ「かくとう」を使ってスゴい勢いで勝ち進んでいたが、それだけじゃうまくいかない場面が増えてゆき、なんだかんだでバランスとっているなと感心した。
ジョブを選ばない状態、あるいはキャラクター本来の姿を「すっぴん」といって、なんの取り柄もない最弱な存在なのだが、様々なジョブをマスターしてゆくとすっぴんが最強となる、という設定もなんか妙な感動がある。
そのためにはいろいろ経験が必要で、いつまでも格闘にこだわっていられないため、苦戦もするように。

スマホ版はオートバトル採用で異常なスピードで進められ、でもスーパーファミコンでプレイしてた時のような戦略性は、小さな画面ゆえ難しいと思っていたが、やってみると当時の感触にきわめて近い感じで、得意の戦法を繰り出せた。
自分的には「祝福のキッス」が得意技です。
あんがい操作性が悪くないんですわ、スマホ画面なのに。

というわけで、存分に楽しんでいる最中。
これが終わったらFF6を買う予定だが、5を「強くてニューゲーム」する気満々なのでいつになるか。


※さらに追伸
第三部に到達。
このゲームはもう十周くらいしてるが、スマホ版ははじめて。
これまで恒例となっていたイストリーの滝に打たれる修行をはじめたが・・。
ゲームを一から創り直している以上、勝手がだいぶん違うだろうと思ったらこれまでどおりで。

まづなんでイストリーの滝で修行なのかというと、他にも経験値というかアビリティポイントが高い敵はたくさんいるが、一瞬で倒せる上限がイストリーの滝みたいな。
また滝の裏なんでつまり、水辺の敵は雷に弱い、というファイナルファンタジー法則が適用されてる。 そのため魔力の高いキャラに雷神の術を使わせればすぐ勝てる。
(さらに何故、雷神の術かというと、いちばんエフェクトが速い全体技だから)
とりま雷神の術を使うキャラのスピードを最大にして、なおかつアイテムのいちばん上に雷神の術を置くことで、エンカウントしたら即座にアイテム開いて雷神の術使用、というパターンが確立される次第。 ダンジョンには小さな滝があり、そこに突っ込むと一歩押し戻されるため、ずーっと上キー押してれば歩きと判定され、どんどんエンカウントするので、他のダンジョンやフィールドみたいにぐるぐる走り回らなくてもいい楽さもある。

これが今回、スマホ版ではオートバトルが実装されていて、なおかつアイテム使用を「記憶」に設定することで、スーパーファミコン時代よりやりやすくなっていた。
強敵トンベリが来たら一時オートバトルを解除して雷神の術から手裏剣に切り替えてもいいし、安い雷神の術で押し通してもいい。
なんか雷神の術のエフェクトと音が違うような気もするが、スピード感は相変わらずでナイス。

他のプレイヤーとか知らないが、みーんなイストリーの滝で修行するだろうね、このやり方で。
それを開発者が汲み取って、納得のいく造りにしているのだと想像している。
スローモーで手際の悪いFF5とかみたくないし。





最近観た映画




●フランケンシュタイン対バラゴン

先日、ジュラシック・ワールドをレンタルしてあまり散財したくないのだが、ちょいと暖かくなったタイミングで油断して風邪ひいたり、治ったかな思ったらなんか雨ばかりふるし景気悪いので観たい映画を借りようという流れに。
近所でレンタルしていなくてHULUにないコンテンツは基本、iTunesStoreとなり、やや高くつくわけ。

フランケンシュタイン対バラゴン(地底怪獣)は最初に観たのが浅草東宝だったっけ・・あるいはVHSレンタルが先かもだが、とにかくこれまで映画館とVHSで二度か三度、そしてDVDレンタルを経験しているけど、ラストが二種類あるのが特徴の映画。
映画館で観たのがバラゴンを倒した直後、大地が陥没してフランケンシュタインが沈んでゆくバージョン。 続くVHSレンタルもそうだったと記憶。
ところがしばらくして借りたVHSレンタルだと大ダコバージョンとなり、「噂には聞いていたが、珍しいものを観た」と思ったのだが、それ以後こちらばかり引き当てている気がする。
今回のiTunesStore版は・・・おお、タコじゃないか。

ちな一度、浅草東宝の大スクリーンで観ているのなら、それがいちばん高画質な映像体験かというとそうでもなくて。
浅草東宝で上映する旧い特撮映画って、基本的に青とか緑に変色して傷だらけなんですわ、むろん劣化していてもVHSレンタルよりは高画質に違いないが。
そんだけ傷のあるフィルムだと、むしろDVDレンタルで観たのが高画質だったかも、と思うくらい。
色温度とか修正されているんで安心感はある。
今回、iTunesStoreで借りたHDはそんな修正版であり、なおかつ画面サイズがDVDより大きいのでいちばん高画質な視聴だった。

それにしても謎な作品だよねコレは。
最初のドイツ研究所のシーンからして謎の無言劇。 俳優がアメリカ人ばかりでドイツ語できる人が居なかったのかと勘ぐるが、それにしても研究所に軍人が入ってきて引き渡しの書類を見せて何かを運び出すまで、セリフ無しはおかしいので英語でもなんでも収録して、後で日本語吹き替えすれば・・と思うが、直後のUボートではドイツ兵たちがフツーに会話しているし。 つかこの映画、日独合作だったっけ、ドイツ語わからないはずもないのでホント謎だ。
また途中までそれなりに面白く見せる映画だが、後半突然に行き当たりばったりになるのも不思議だ。
山の中で突然、目潰し手榴弾の実演をはじめたかと思ったらバラゴン出現、そこからのフランケンシュタイン参戦、そして最後の二種類あるラストも、どちらにせよ唐突で、何らかの事情で脚本手直しする必要性に迫られたが予算が足りなかったとか? 謎だ。
 ※あとでぐぐったら日独合作ではなく日米合作みたい。 どちらにせよムリにドイツ語入れる必要性はまったくないし、言葉に不自由はしていないので無言シーンがなおさら謎。

あとはまあドライというか、科学者のエゴというか、いろいろ盛り込んでいる映画でもある。
そのため間抜けな展開が後々出てくるにもかかわらず、けっこう見応えがあるみたいな。
また最初から海外向けを狙っていたのは時期的にも間違いないと思うが、やっぱりガス人間第一号の影響ですかね、あんがい和風テイストを隠そうともしない作りになっている。 むしろこの後に登場したテレビ作品「ウルトラマン」のほうが無国籍風味で、映画はやっぱり自由度が高かったのかな。




●馬鹿が戦車でやって来る

これは観たかった映画。
80年代、例えばゆうきまさみ先生、山本貴嗣先生のマンガなどを読み、その特撮ネタ、ハリーハウゼンネタ、黒澤明監督ネタなど、非常に共感度が高いにもかかわらず、まだまだ彼らの仲間入りはできないなー思っていた理由のひとつがこの映画を未だ観ていないため。
知識の豊富さがぜんぜん違うので、なんとゆーか彼らのコミュニティに入るにはもっと映画を観ないと、とかそんな感じで。

というわけで、HULUに来たのでさっそく観たのだが。

良い悪い関係なく、意外な作品だった。
まずカラー作品であんがい新しいこと、知らないような尖った映像作家ではなく、山田洋次監督であること、キャストも超個性派なムチャクチャな連中ではなく、安定したわりとスター俳優で固めていること、なにもかも意外で、内容もタイトル通り馬鹿なナンセンスコメディと思いきや、あんがいマトモで。
まあでもそれはそれで良かった。
ただまあ、何を言いたいのかメッセージ性はサッパリだが。

〇〇が戦車でやって来るというのは定番ネタで(例えばルパン)、その原典を観れたというのもありがたや。
また川崎市民ミュージアムや生田日本民家園でお馴染みの旧い家屋がじっさいに使われている様子とか、様々な小物が目についてなかなか楽しめた。
他にも鶏やら鳩やらウズラやらアヒルやら後ろの連中がけっこう気になったり。

先述したように何を言いたいのかサッパリな映画だが、じゅーぶん楽しめた次第。
どうやらシリーズらしいので、他のも観てみよう。


●ゴジラ-1984

特撮映画は繰り返し観るものだが、84年版のゴジラは十年くらい観ていない気がするので、少々奮発してiTunesStoreでレンタル。
まあそのうちテレビで放送する可能性もあるけどね、その時はその時で録画します。

最初に言っておくと「いいところもあるし、悪いところもある」の見本みたいに、様々な想いが交錯する激流のような問題作。
ただし、ゴジラ史上において最高に価値のある一品(逸品ではないが)だと断言できる。
明らかなのは、ゴジラの命脈は2016年の今でも続いているという、歴然とした事実。

この映画の自分の中での立ち位置を言うならば、伝説の復権、それに尽きる。
小さな頃からテレビでゴジラやガメラを観ていて、ハリーハウゼンのモンスター映画も楽しんだが、知ってのように70年代中頃からそーゆーのは停滞していた。
よって、偉大なものは過去にしか存在しない・・・そう思っていたところに突然降って湧いたように新作のゴジラ。
もっともゴジラの公開があったとき、同時にグレムリンとゴーストバスターズがやっていて、巷では「3G」などと言われていたがその中では最下位扱い。
また子供だったので観に行くことはできず、視聴はテレビ放送を待つこととなった。
アルバイトをするような年齢になってからはレンタルビデオで何度も観たが・・・ちなみに初代ゴジラのほうはビデオシータだっけ、あるいはアップルビデオだっけか、今はなきレンタル屋で1500円だった。 なんのご利益があるやら、五千円払ってゴールド会員になってたなー、いろいろ感慨深い。

この映画観るとまづ一発で感じるのは時代が違う、という当たり前な事実。
ソニーのラジカセとかぶっといストラップがついた一眼レフカメラやすっかり身近になった自家用車、そして街並みなど・・前作がメカゴジラの逆襲で、そっからわずか9年なのに時代感覚がすっかり変貌している。 ストーリーもヒーロー物っぽくなっていったのを最初のゴジラ作品のような重厚感で描こうとしてるし。
そもそもゴジラだけで勝負しようとした作品はコレと初代だけだよな、2014では人類の敵役にムートーを出してるし。

いっぽうで特撮の稚拙さも目立った作品で、せっかく精巧なミニチュアを作ったのに撮り方下手で巨大に見えないという。
あきらかに破壊専用に造られていないビルをムリヤリ壊してるし。
このゴジラ観ると、例えば平成ガメラのスタッフがどんだけ工夫して頑張ったのかがよっくわかる。
それでもゴジラ自体はけっこう良く出来てるというか、足音と相まってかなーり重量感があって良い。 デザイン的には五年後のゴジラvsビオランテのカッコいいビオゴジを知った今ではダサく思えるが、まー当時は(当たり前だが)最もモダンなゴジラでした。
あとあまり注目されない点かもしれないが、自衛隊の攻撃が、むっちゃ命中率高いのが特徴。
つかほとんどのミサイル、ロケット弾が命中してるんじゃないか? 何気に優れた描写だった。

ところでスーパーXの搭乗員がかぶってるキャップ、401とか書かれているけどどーゆー意味だろ。
現代人である(まあ当時からそうだけど)今の我々からするとネット上のエラーを連想させる悪いイメージなのだが。
だから今の人がこの映画観ると、スーパーXのさい先悪そう、と不安になるはず。
伊号四百一とかそんなところが由来か。

あと言いたいことは山ほどあるんだけどね、まあその一部を語ることに。
当時のパンフレットを古本で買って読んだけど、ここにゴジラ歩行速度が60キロとか書いてあったんだっけ? それはいいとして・・・。
ムッシュかまやつの姿が見られた新幹線シーン。 あの車両、パンフレットに40万円かけたと書いてあったと記憶。
あり得ねえだろ、現在の価値だと80万円から百万円くらいか、すごいチャチに見えるんですけど。 ミニチュアの話だよね、新幹線の車内とか入れてないよね、あんなんに40万円もかかるのか? 東宝周辺に小道具類のショップとかないのか、あるいは学生アルバイトとかいないのか、高すぎだっての。
今の特撮スタッフなら4万円で近いクオリティを実現すると思う。
うーんなんだかなー、ここでもやっぱ、撮り方が下手なのかな。
まあいいか。

原子力発電所の煙突も同じで、どんだけ迫力ないんだよと思ったもの。 メイキングシーンを観たが「スタッフが頑張りました」みたいに言ってる感じだった。 再三になるが撮り方下手で、それもあるが今の特撮スタッフならもっと粉々に粉砕して迫力出せるのに、と思う。
でもまあ特撮が廃れた時代の「総力結集」だから確かに頑張ったほうなのかも。
ゴジラが東京に上陸してから出てくる数々の特撮シーンもツッコんだらキリがないし。
ビジュアルではなく文芸に触れるなら、ゴジラ上陸を阻止する作戦に歩兵並べて何をする気だったのかと問いたい。
みーんなまとめて丸焼きになったようだが、64式歩兵銃でもぶっ放す気だったのか? 歩兵のライフル銃は対怪獣ロングレンジ戦には向かないぞ。
それ以前に威力の問題もあるのだが。

最初にテレビで観た時はつまり、はじめに巨大フナムシ、いわゆるショッキラスを目撃することになるわけだ。
雑誌写真などでは予備知識あったと思うが、そのショボさに驚いたもの。
テレビの特撮とかわらないレベルで、造形もアレだけど問題なのは動きがないこと。
時代はSFX、ゴーモーション、メカニカルなどを駆使したハリウッド映画などを見慣れた人々は落胆したに違いない。 そも、競合相手がゴーストバスターズとグレムリンだし。 実は特殊メイク、メカニカルなどの研究は個人レベルでやっていて、ハリウッドに追いつこうとしていたっぽい。 まずはビデオ作品などで腕を磨いていたのかな、でも1984年の邦画はまだまだだったようで、ショッキラスのモーションは酷いの一言。
まー特撮ファンもキングギドラやマンダの操演を神操演と言っちゃうような連中だし、それでいいのかもだけど。
要は映画を観始めてかなり序盤でガッカリが存在する。

あと面白いのは、ビルの照明が蛍光灯になってから久しいと思うのだが、その雰囲気を大切にして撮影している点。
映画屋の照明とか最低限にして、青い光をうまく使っているんだろうね、これが80年代独特の味わいとなり、その前ともその後とも差別化できている。
90年だっけ、ウルトラQザ・ムービー-星の伝説のパンフレットには、特撮でははじめて蛍光灯の光のみで撮影、とか書いてあった気がするので、補助として俳優さんに当てるくらいはしているのだろう。 ちなみに80年代独特の光というとゲゲゲの鬼太郎-第三期のオープニングを最初に思い浮かべる。
あれもよく時代を反映しているよな。

ちなみにメカニックマガジンなどでこの84年版ゴジラを特集していたと思うが、そういった考察が自作vsビオランテに活きているのかと想像。
ゴジラという素材を語るなら、あらゆる方面に考えが飛んで、ひとつひとつはとても語りきれないと皆が悟った作品でもある。
歩く原子炉と思っている人々がはじめてカドミウム弾とか試すという面白い映画でもある。

とにかくコレがなければその後の展開はなかったというほど、アイデアが詰まっている。
それだけに特撮の「撮り方」がうまくないのは惜しいのだが、専門の特撮屋があまりいない時代だから仕方ない。
トリミングされたテレビ放送版やビデオ版は見慣れていたが、浅草東宝で観たときはミニチュアの足元がガラガラのスッカスカであったことが目についた。
まあでも。
今になってあまり文句を言うのもフェアじゃない、と思ってるし。

思っているんだけど、あえて、言いたいことがあとひとつある。
エンディングテーマ、ダサいな〜。

以上、久しぶりに観たゴジラでした。



●ガメラ3-邪神覚醒

前にもこのwikiで感想書いたけど、まあ今回は1984年版ゴジラを観た後なんで、あえて比べる意味で。
思わずHULUのガメラ、観ちゃいました。

比較するって大事なことで、なんか比較という行為を異常に嫌う人種もいるようだが、正しく論じればよいだけだと自分的に思う。
「ゴジラは頑張ったが撮り方が下手だった」という感想は正しかったと、ガメラ3観て確信した。

単純に予算を言えば、ゴジラは公称15億円、1984年のことなんで今だと30億円くらいの感じ?
いっぽうでガメラは低予算に悩まされたというのが有名な話で、推定10億円かかっていないのではと。 
たぶん時代感覚を考慮すると、実質3分の1ていどの予算でガメラ作っていた、みたいに考える。
ストーリーがぜんぜん違うので、そこは単純に比べられないが、全体の造りとしてガメラがよくやってるのは一目瞭然。
まず特撮シーンを短くして、ひとつひとつに注力しているという効率の良さがあるし、またこれは運なんだけど、ガメラはじっさいの製作態勢、そして心構えもできていたためうまくいったんだろね。 一作目が成功して、そのスタッフがそのまんま二作目に移行、そのノウハウをちょい間を置いて三作目に持ってこれたし、時間が開いたことで準備も整ったのかも、みたいに思えた。
つまり良いタイミングで撮れた映画なんでわないか。
いっぽうゴジラはどのくらい前から準備してたか不明だが、9年ぶりの怪獣映画だしアタフタしたのでは。
かなりの突貫工事的な撮影だった可能性が、映画の雰囲気で読み取れる。

ちなみに当時のスタッフが保有していた最新技術を比較しても、よくわからん結果になるのであまり考えないことに。
ゴジラに使われたCGとガメラに使われたCGじゃ、後者のほうが出来が良いのは当たり前だし。
とにかくガメラは撮り方が上手い。
むろんミニチュアはミニチュアに見えるんだけど、ひとつの絵として感動がある。

またミニチュアといえばガメラ3の京都駅、うまく出来ていたし観せ方も上手いし、ちゃんと考えてやってるなと感心する。
逆に言えばゴジラの新宿ってよく出来ているのに、見せてはいけない足元のスカスカな部分映りまくりで、なおかつ壊しちゃいけないビルを急遽破壊して撮影したり、せっかくよく出来ていたビルが嘘くさく見えるという。 ゴジラが倒れかかったビルが明らかに破壊用ではなく、一枚板でできているのが分かっちゃったり、これはパンフレットにも書いてあったと思うがスーパーXにとどめを刺すためにビルを本棚を倒すようにして押しつぶすという、現場のアイデアをムリに入れたり。
コレ、今の我々市民が911の貿易センタービル倒壊を知っているから言うのではない。 当時から旧いビルの爆破解体映像は頻繁に観ることができたんで、ほとんどの人が「ビルがあんな綺麗に倒れるわけないじゃん」と思った次第。

いっぽうでガメラ3の京都駅は、ちょっと触れれば壊れるように作ったそうで、実に効果的だった。
撮影は冷や汗モンだったろうね、でもその甲斐があったわけ。
基本的に下からカメラ構えて見上げるアングルで撮るし、照明のあんばいも二作目同様、いい感じ。

ちな内容的には、担ぎ込まれた患者が例の勾玉ペンダントしてるし、変な部分もあるのだが。
映画の出来がいいからそんなん気にならない。 笑って許せるという結果に。
平成ガメラも一作目はまだ「ゴジラ演技」とでもいうのか、俳優さんたちの不自然さが目立ったが、二作目からだいぶんこなれてきたし、とにかく面白い。

なんども繰り返すが低予算でも面白い映画は出来るというひとつの証明、代表作として平成ガメラを推しておきたい。




●喜劇・一発勝負

HULUにあったのを何となく視聴。
映画の歴史とかわからんから唐突な感じもするが、この前観た馬鹿が戦車でやって来ると同じ、山田洋次監督作品。
こーゆー活動してた映画作家なんだ。
あんがい尖った作品やってた人なんですね、見直した。

今回は「男はつらいよ」に似た話だが、主役はやはりハナ肇で。
似ているゆうても男はつらいよは、何だかんだでファミリー向けシリーズを前提にしたと思われるフシがあり(じっさいシリーズ三作目まで流れるように作ってる感じがする)いろいろオブラートに包まれたところがある。
具体的に言うと「男はつらいよ」シリーズは傷が深くなる構造を避けていて、寅さんのおっかない親父はすでに他界した設定になるため、寅さんは毎度おいちゃんのところに転がり込んでいる。 そのため喧嘩もそんなに深刻ではない感じが。
またケンカして家を飛び出して戻ってくるのは同じでも、ハナ肇演じるこちらの男は子供を放っておいて(というか知らないまま)放浪してたり。
さらに寅さんというのはフーテンでテキ屋なのでなにが起きてもスケールが小さくて済むが、一発勝負のハナ肇は温泉事業をはじめて当時の価格で何百万円もかかるというボーリングに熱中するという、非常にリスキーな話になっていて。

コレが面白いんだよね、寅さんは決してやらないようなバチあたりな騒動をやらかしたりムチャクチャで。
最後は皮肉な終わり方で、やることがでっかいぶん、しっぺ返しも大きいなという感じ。
また倍賞千恵子演じる妹はずいぶんのびのびとした感じで当時の若者らしい雰囲気が、寅さんシリーズの妹さくらとの差別化に。

事業が成功して、巨大なリゾート産業を立ち上げるというわけだが、ロケ地が東京サマーランドという施設。
これを見て驚いたね、昭和42年だっけ? こんな大スケールの室内プールがあるのかと。 屋内に南国が再現され、波の出るプールとかあるし、とにかくスゴいのだが、さらにぐぐって調べたら今でも変わらぬ姿で存在するという。
二度ビックリだ。

ああいいなあ、行ってみたいなあと思い、次にYouTubeで東京サマーランドを調べたところ・・・。
家族連れなどのホームビデオがあったが、そうとう渋滞する人気スポットの模様。 並んだり混み合ったりで難儀している様子が映っていた。 冬に南国を味わいながらくつろぐ、などというのは不可能っぽい。 昔ながらのレジャー強行軍というわけだ。
まあプールだからね、どこかにくつろげる巨大温室とかないのかな。

そんなわけで昭和の、自分が知らない旧い街を観れたりけっこう堪能した次第。

どうでもいいけど巨大な温室である東京サマーランド、夏は暑くないのかね。


●ハナ肇の一発大冒険

これまたHULUで視聴。
レンタル屋でさえ見かけないこんなタイトルがあるなんてやはりHULUは有能。 この調子で若大将シリーズも入荷して欲しいですね。

今回は肉屋が舞台か、今どきなかなか見かけない風景で珍しいものを観れてよかった。
なんせ80年代には個人経営の肉屋なんてどこも小さくなっていて、最近まで残っていた肉屋もいちおう店内に入れるようなスペースはあるが、せいぜい畳二畳ぶんくらい。 これは正方形を意味するわけでなく、横長に畳をしいた場合の畳二畳。 つまり人が立っているのが精一杯で、とりま雨はしのげて、注文して待つ間いられる程度の感じで要は立ち食いそば、あるいは「ほかほか弁当」的な店舗。 そんなんしか自分の記憶にはない。

大きめの肉屋は雰囲気をすっかり変えて、ほとんどスーパーマーケット的な感じに改装した結果、伝統の肉屋さんを見ないなーみたいに思えるのかも。
この映画、一発大冒険の舞台になる肉屋さんは見た目2階建てで、ちょっとした厨房みたいな雰囲気。
注文して、処理待ちのお客が座って煙草を吸えるようなスペースとか想像外だった。
それと自分が子供のころから発泡スチロール製トレー&サランラップ+バーコード付き値札という組み合わせは馴染みだったが、いっぽうで従来の油紙みたいな包装もわりと普通にあった。
まー微妙な世代でして、納豆はワラに包む、というイメージはわかるが、じっさいにはワラ包みの中にビニールでくるまれた納豆が入っている、という擬似的なイメージ納豆が店頭に並んでいた時代の申し子です。
その後、紙カップ入り納豆、発泡スチロール製の箱入り納豆という今の製品に入れ替わる次第。

じゃあ映画に見られるような販売形態が「本来」かというとそーでもなく、あくまで戦後に定着した文化も多いので、店舗もパッケージも時代次第。
店頭のショーケースに切り売り肉が並んで、それをレジ隣のまな板で紙に包んで渡してくれる、そんな形式が戦後しばらくあっただけかも。
だいたい「本来」という言葉は複数の時代をまたにかけて通用する、普遍的な手法こそがふさわしく、紐や木の枝に魚のエラを通してまとめ売り、などという時代劇のアレなんかは本来的で普遍的と言えるが・・・ってエラい話がズレたまま進行してしまった。

謎のダイヤを運ぶ怪しい女ということで倍賞千恵子が登場、でも思ったほど怪しくもなかったというオチ。
肉屋を舞台にした日常から、イキナリ運び屋という大冒険に発展する、まー当時の標準であるタイトルに忠実な内容です。
まず冒頭、ぼんやりした肉屋にいるぼーっとしたハナ肇社長からはじまり、縁もゆかりもないはずのパリから絵葉書が。 そしてパリに行くにはどうしたらいいでしょうかと、外務省の約人かなにかにたずね、その時にくだんの大冒険を語り出す・・という方式で、その語られる過去ストーリーと、ラストの続き会話で、このぼーっとした男の本来の姿、いつものバカやってる明るいハナ肇演技があるべき肉屋社長のキャラなんだなとわかるのが面白い。
なんか寡黙で焦点が変なキャラだと谷啓を起用するから、普通は。

アフリカで黒人の権利を守る団体の資金源みたいなダイヤモンドだが、そのへんの事情はわりとどうでも良いらしく、追手である二人組も正体がわからんまま警察のお縄についた次第。 普通の市民が東京から日本海まで秋も深い山(神奈川県の冬山レベル)を超えて大冒険する、というのがテーマみたい。
またこの映画で語られる出来事が本当にあったことなのか・・などという映画トリックは一切、考えずに最後まで観れた。 そいやゴースト・オブ・マーズとゆう映画もそんな述懐方式だけど、語っていた生存者が実は・・などとゆートリックは一切ない直球映画だったっけ。
ところで山田洋次監督ってもちろん寅さんシリーズが思い浮かぶんだけど、そのイメージだと撮影した当時であっても懐かしい、一般的な都会人には感慨深い風景を選んで撮るタイプの人なのかな、この一発大冒険で描かれる光景も昭和40年頃だとはいえ、そーとー旧い感じが。

むろん寅さんシリーズでも今現在をカメラに収めることは忘れないので、そーゆー傾向があるのかな、という程度の疑問。
まー内容はぶっちゃけテレビドラマスペシャルていどなんだけど、懐かしい景色だし、その他いろいろで楽しめた映画。


●ディープインパクト

何気に観たことないディープインパクトがHULUに。
最初の視聴がVHSレンタルとかテレビ放送ではなく、HULUでよかったかも。 絵がわりと綺麗だから。
まあうちのネット速度だと背景のグラデーションなど変なMPEGっぽくなるサイズのが自動選択されているのか、あるいは通信速度でサイズの違うデータを自動選択するYouTubeみたいな気の利いたことはせず、HULUの実力が元々こんなものなのか、わからんけど。

観て意外なことに気がついた。
まー二時間ちょいの映画なんだけど、途中けっこう退屈な部分というかドラマがあって。
そこで思ったのが、こーゆー大スペクタクルなパニック映画はマイケル・ベイ監督とかローランド・エメリッヒ監督とか、無神経で雑な人のほうが向いてるんじゃないかと。 具体的には「アルマゲドン」と「2012」ですね。
じゃああの二作はなかなか適材適所みたいな作品だったんだ、とディープインパクト観ながら考えた。

だってねー、大西洋に落ちる予定の小さい方の彗星でも沿岸から千キロは壊滅的ダメージが予想され、誰も彼もが覚悟を決めるような映画でね。
老人は若者に、親は子供に、若い独身者は子供がいる同僚に生存率の高いチケットを譲って死んでゆく的な、心の機微が絶妙なタイプのストーリー。
まともに描くのはそうとう、キツいと思うんですけど。
やっぱこーゆーのは思い切って無神経なマイケル・ベイ、ローランド・エメリッヒを起用してですね、カタストロフィに注力してどりゃーって気合で映画を造らんと。
ディープインパクトの監督さんもずいぶん頑張ってドラマをつくり、結果、痩せたのではなかろうか。
2012はなかなか思い切ってたよね、ローランド・エメリッヒ監督だけど。
主人公は卑怯の限りをつくして方舟に乗り込み、他にも金持ちや権力者が乗り込んで、方舟を建造した中国人たちは取り残されて全滅、むろん暴動シーンもあるにはあるが、助かった連中がそれを気にしているとも思えないし。

要約すると、じゅうぶんに楽しめたが上品にまとめすぎて、ガサツなアルマゲドンや2012ほどには面白くはないという逆転現象が。
それでいてツッコミどころもちゃんとあるから、まあ名作ってほどでもないなーいう印象。
けっきょく、世界規模のパニック映画はみんなそうかもだが。

とまあそんな感じで。


●機動警察パトレイバー 2 the Movie

HULUにあるんで視聴。
最初の劇場版は夏に観ることになっていて、じっさい去年の夏はバンダイチャンネルで観てたと記憶。
あんがい映画って季節感たいせつなんで。

パトレイバー2は映画館には行けなかった(というか上映に気づかなかったらしい)けど、レンタルで何度も何度も観た作品で、今回は別な視点で観ようと。
話はややずれるが、時々YouTubeで聴くライムスター宇多丸の映画評に「宇宙戦艦ヤマト復活篇」というのがあって。
いわゆる酷評回なんだが、いろいろ面白い話で、アニメというのはうまく描けないとそこにキャラクターが存在するという実在感すら出せないと言ってた。
ひるがえって考えると、我々がこれまで観ていた「アニメ」というのはなんてよく出来ているんだろうみたいな。

ちなみにその宇宙戦艦ヤマト復活篇は、今ではなかなか観れないというか、かなり手を入れた「ディレクターズ・カット版」に置き換えられているため悪い意味で笑える部分は減った模様。 ただし絵が上手くないのは、思い切って作画し直さないかぎり変えようがないかと。
説明というか解釈が難しいところだが確かに「変」で、アレはなんというか・・・絵が下手というか90年代くらいのテレビアニメの作画レベルで、でも映画だから画質は最高、作画枚数も多いし背景も凝っているという、つまりお金はかかった状態のアンバランスというか。
この違和感は作画レベルそんなに高くないのに作画枚数が多い海外アニメを観た感覚に似ている・・・って宇宙戦艦ヤマト復活篇の話はもういいや。

でもあえて言わせてもらうと、作画レベルがテレビアニメ並ならその他の条件もテレビアニメ級であれば、それほど違和感もなかったゆうか、その他の条件すべてが劇場版なら作画レベルも劇場版レベルにしろよという話、だろうか。

パトレイバー2でした。
確かに、よく出来ているんだよね。
いやパトレイバーシリーズはむろん良く出来ているんだけど、その他のアニメ映画もバランスはよく出来ていて、なるほど宇宙戦艦ヤマト復活篇が特殊なんだなと。
パトレイバー2では台詞と背景の流しだけでけっこう稼いでいる場面も多いが、少なくとも今回はうまくいってる。
最近の実写版はうまくいってないというか・・絵作りから編集、脚本まで腕が落ちた感じが。
アニメと実写という違いもあるんだろうけど、やっぱ押井監督の腕が落ちたとしか思えないような。

このパトレイバー2は1993年の映画ということもあって当時はスゴかったですよ。
劇中、いったい何が進行しているのか、何が目的なのか、と観ていると「それが手段ではなくて目的だったのか!」みたいな。
そこで、描かれている光景の、リアリティに気付かされて慄然とする。
首都圏に、戦車が配備されている状況、日本には戒厳令とかないらしくサラリーマンは相変わらず出勤し、子供たちも学校へ行き、でも町中に戦車はあるみたいな、これまでのアニメなら当たり前な異常事態が、実はあり得ることなんだと感じさせられた。
犯人が毒ガス攻撃を演出するあたりもここでは従来のフィクション作品とは違う、じっさいにありそうな肌感覚すら感じて、でもって現実の世界でもこの後、地下鉄サリン事件があったじゃん。
架空の話であるパトレイバー2のリアリティと地下鉄サリン事件の現実にそれほど差はなく、連想した人も多いだろう。

パトレイバーはシリーズとして成功しているので、それなりに製作費はあるほうだと思うけど「予算潤沢」というほどではないはず。
いろいろ工夫して、これだけの物語を描き切っているのがスゴい。
今回は「人物の実在感」をテーマに観ようと思ったが、それ以上に世界観が、レイバーが働いているという架空の世界観が見事だった。

ところどころビデオアニメ版の5〜6話に似ている絵面があるのだが、雪の描写がテレビアニメみたいでうまくできなかったので劇場版で再挑戦した、という一面もあるのではと思っている。
好き嫌いで言えば最高に好きなわけだが、それと同時に良く出来てるな〜と何度も感心する作品。




●メガシャークvsメカシャーク

HULUにアサイラムの映画が来てた。
最近観たのはシャークトルネード2だっけ、もうすでにそこそこの予算を使えるようになったと思われるアサイラムが、決して底辺とは言いがたい映像で見せつつも、ワザとバカで悪趣味な展開をする意図的なB級映画。

今回のメカシャークも同様で、74分という短い中にありったけの要素を詰め込んだにもかかわらず、けっこー退屈な作品に。
なんとなくパチもんくさいメカニックに心躍らないストーリー、魅力のない登場人物にとってつけたような危機一髪。
やはり意図的な駄作として製作されたらしい一品。
でもそれでいいよ、と思っている。

シリーズみたいだけど前作はなんだっけ・・・午後ロードでいくつか類似作品を観ているんだが、今回は曳航される氷山からサメが出てなかった?
前作で氷牢攻め(いま造った造語)にされたわけ? ゴジラの逆襲みたいに。
まー飯食いながら観たんで詳細はわからんし、巻き戻して確認する気には間違っても、ならないし。

メカシャークが案の定不具合で、人類の敵になったようだが、非常に中途半端な都市破壊なんでよくわからず。
いちおう無差別攻撃のドローンモードと、地上モードが見どころくらいで、まったく魅力がないんですわ、メカシャーク。
こーして改めて考えると、ゴジラシリーズのメカゴジラとか機龍とか、非常によく出来たキャラクターだったんだなーと別なところで感心した。

冒頭でネロというコンピュータと会話してたんでいろいろ期待したが、意味不明な不具合を繰り返すだけでだから何? と言わしめる脚本はスゴいかも。
SF的にもなんだ、暖流に乗って移動するとか短波無線に反応して攻撃してくるとかその程度であり、目新しさはない。
でもまーオープニングでスフィンクスを破壊したのは何気に面白かったかも。

個人的にアサイラムという製作団体は好きで、もちろん半分はバカにしているのだが、もう半分はマジで面白い連中だと思っている。
これほど積極的に、時に確信犯でB級映画を作る連中は、それほど多くないだろうから。
本気でダメなヤツは潰れるし、野心がある映画作家たちは足がかりがあれば成功しようとする。
こんなぬるま湯で満足する組織はそうそうないはず。

アサイラム・スタジオはこの調子で頑張ってもらいたい。
アイデアだけならアメリカのB級映画ファンがいくらでも出せるが、映像化は限られた人々にしかできないのだから。
できればアトランティック・リム(バトル・オブ・アトランティス)とメガシャークシリーズを合体した作品を作ってほしいものだ。


●ゴジラvsキングギドラ

たまには日本の特撮も観たいのだが、よっく考えると主要な作品は最近に観てるよなと思った。
そこであまり観ることのない平成ゴジラシリーズをチョイス。
つても昔はVHSレンタルでよく観てたのだが。

今回のvsキングギドラは特撮シーンがピンぼけだったり正直、出来の良い作品とは思ってないのでiTunesStoreのSD画質300円でレンタル。
扱いが悪いようだが、ツッコミどころ多数で超ダサい作品という認識はあれど、あんがいお気に入りの映画。
そもそもこの作品から2004年のファイナルウォーズまで約13年間、だっけ。 ぜんぶの東宝正月特撮に足を運んだ、その最初の第一弾であり、気に入らなかったら次のvsモスラとか観に行ってないし。

出来が悪いというのは出演者の演技が変というか、理由は不明なれどなーんかアニメ声なんだよね、不思議と。
また外国人演技も上手くないのがわかるし、迫力も威厳もないし。
ちなみにオカルト本であんな立派な別荘みたいな家を建てた、という設定はバカすぎてあり得ねえだろ、思う人もいるかもだが、時代を考えると必ずしも間違いとも言えず微妙なところ。 ま、あんな若造が人気作家であるとゆーのはトレンディドラマ的なのかもだけど。
先述したように特撮ではピンぼけあったり画面構成が下手すぎで、例えば小型船にはテレポーテーション機械がついてるんだけど、船体上部から照射器出しても、すぐ前にいる人に照射できんだろ船体構造的に、思ってるとそんな理屈を無視して照射、次の人物転送シーンでは上から光線があたってるように見えるしムチャクチャ。

ところがいま観ると、ツッコミどころが多すぎて逆に空気のように充満し、かえって視聴を阻害しない感じに思えてきた。
特撮に関しては確かに甘いのだが、ゴジラ1984のような「変」なことにはなっていない。
つまり1984みたいに街のミニチュアは出来が良いのに撮り方が下手で台無し、ということはなく、良いシーンも悪いシーンもバランス良く撮れてる感じ。
まー7年くらいやってるからこなれてきたんだろねスタッフ一同。
なんかダサくてショボいSFシーンも、先日メカシャーク観たため、アレよりはだいぶんマシだという理由で納得できた。

なんつても伊福部音楽を全面的に採用、というのが大きい。
そして当時のことを言うならば映画を観た、という充実感に満たされて浅草東宝を出たという記憶があり、いろいろ変だけどおk、という結論に。

ハリウッドの大作とかいくらでも観れるビデオ時代に、これはかなり低予算B級映画だなあと思ったが、逆にいえば公称十億円クラスで、こんだけのものを造れるのは日本の特撮しかないぞ、とも言えるし。
ここは良い、ここが好き、という一瞬もたくさんあり、それでじゅーぶん。 それで満足。
とくに新堂会長とゴジラの見つめ合いシーンは、ゴジラのキャラクター造形をかなーり決定づけたような気がする。
昭和ゴジラからのファンなら「アイツは我々が思ってるようなヤツじゃなかった」と思えるような。

あと札幌襲撃シーンで、シルエットのゴジラが目を爛々と光らせているような演出はこの作品だけかと。
あれは良かったなー。 そしてゴジラ対策いかんで国が興亡するというスケールの大きさも魅力。
怪獣映画はこうでねえと、みたいなことを(特に98年のエメリッヒ版ゴジラを観た後では)つくづく思う。

といった感じで、変な部分が多すぎて怪作なんだけど、それでもゴジラシリーズの命脈を保てたので変を上回る良さがあったわけ。
アサイラムの項でも同じこと言ったが半分バカにしながらも半分は本気で感心する映画。


●アイス・ジョーズ

なんかHULUって少なくともiOS版というかAppleTVではソーシャル機能がほとんどないのだが、PCサイトではZ級映画特集みたいなのやってて、一昨日だったか観たメカシャークがその一環らしい。
というわけで今回はアイス・ジョーズを観ました。

もうありとあらゆるサメ映画が登場しているので、雪山のサメはあんがい待望の作品なのでは。
上映時間は72分という短さで、ジュラシック・シャークの件からアメリカで郊外の劇場にかけるには最低75分くらいなくてはならないと考えていたのだが、もっと短くていいのか、あるいは劇場公開をはじめから断念したテレビ映画なのか・・・。

それでもこの前に観たアサイラムのメカシャークにくらべると、だいぶんマトモな映画に見えた。
さすがアサイラム、意図的な駄作と評したが、やっぱり伊達じゃないというか苦労してダメダメ感とか演出してたのだなと逆に感心。
対してアイス・ジョーズは、それが普通なんだが可能な限り良い物を作ろうとする姿勢という、一般的な低予算映画なのかと。
まず俳優陣がけっこう魅力あるし、演出も努力の跡が。

しかしこうしたB級映画っていろいろ感心するんだよね、映像技術が非常に発達した現在、雪山のスキーをアクションカメラなどを駆使して自在に撮れるし、コンピュータグラフィックスを利用して様々なことができるようになったのに、やっぱり駄作はできるんだ、みたいな。
脚本術も今じゃネットで初歩の初歩であれば、脚本入門サイトがいくらでもあるし、ちゃんと学んだ脚本家を雇わなくてもちょいワープロが得意な誰かに書かせれば最低限のことはできるかと思いきや、そのへんはプロのベテランでもけっこー苦戦するそうな。
まーよくわからんが、良い脚本があっても手持ちの俳優陣に予算、ロケ場所などを考えて何度も書き直すだろうし、その時点で迷宮になるのかもね。

まあともかく、このアイス・ジョーズはそれなりにお約束が揃えられていて、例えば休暇中の海兵隊員、保安官、経営者、町長、以前の惨劇を知る生き残りふたり、やや不真面目な監視員といった具合にちゃんと考えて、その上で餌としか思えないバカ若者を多数足しているんでけっこー退屈しないで観れた。
むろん頑張りきれなかった部分も多く、それゆえにB級映画なんだが、まあいいじゃん、みたいな。
保安官はなんとゆうか「西部劇顔」とでも言うのだろうか、けっこーよい俳優使ったのにあそこで退場かい! とか。
けっきょくダイナマイト射出機とか活用しないんだな、とか。
前半で因縁話とか出そうで出ない感じとか。
そういった諸々が「まあいいか」となった。

採点が甘いからこそのB級映画ファンであり、ゆえに「こんな感じでいいよ」と思う。
ホントこのくらいでいいからさ、どんどんアイデア盛り込んでいろいろ出して欲しいこれからも。




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