当wikiは年齢制限のあるページです。未成年の方は閲覧をご遠慮下さい。

(前作)

「腕・・時計・・?」

私はその落とし物を拾って決心した。

「何としてでもこの持ち主を見つけてみせる。そして・・」

事務所の皆にさりげなく聞いてみるが、誰も知らない。
真かと思ったが、彼女も知らない様子だった。
律子なら知っているだろうか?

「ああ、その腕時計、涼のじゃない。忘れ物なんかして、もう、涼ったら。
こっちに渡してくれる?」

なるほど、昨日会った秋月さんのか、すべてが読めた。

「いいえ、これは私の手で渡すわ。
昨日、秋月さんには会ってるし、今後のためにも挨拶しておこうかと」
「そう、まあ、私が渡したらいつもみたいに
がみがみ怒ってしまうかもしれないしね〜。
それじゃ、あなたに任せたわ」

私はあまりにもことがうまく運んだので内心驚いていた。
律子には悪いけれど、「876プロの」秋月さんには
痛い目にあってもらわないといけない。
私の中でどす黒い感情が渦巻いた。
でも、これは仕方ないことだ。
なぜなら、私が見られたことは
決して表沙汰になってはならないことだから―


『秘女(ひめ)は淫らに唄う』


僕はバカだ。あれだけのことをしておきながら
時計まで忘れるなんて、律子姉ちゃんになんて言われるか・・。
今更765プロに取りになんていけない。
いけない、今日は仕事もないし、レッスンに励まないと・・。
そんなことを考えながら、トレーニングジムに行くと、
意外な人物に出くわした。

「千早・・さん・・?」
「876プロの秋月さんね。ほら、腕時計、忘れてたでしょ?」

手渡された忘れ物。受け取る僕。
昨日、あんな光景を目にしたから、ちょっと気まずい。
そんなことを考える僕に、突き刺さるような一言が浴びせられた。

「で、昨日、私を仮眠室で見なかった?」
「なにも・・」
「嘘は良くないわ」

僕の言葉がきつい口調で遮られた。
間違いない。僕がしたことが・・ばれている。

「洗いざらい白状なさい。
だいたいそっちのしたことはつかめているの。」
「何から・・言えばいいんですか?」
「そうね・・まず携帯、こっちに渡してくれない?」
「う・・」
「携帯くらいいいじゃない。
私はプロデューサーやマネージャーにいつも見せているけれど」
「そちらはそうかもしれませんが・・」

千早さんの目が、口調が、更に冷たくなった。

「何か見せられないものでもあるの?」

この携帯を見せたら、おしまいだ。
画像のフォルダにある千早さんの淫らな姿・・それだけでなく、
メールの内容で僕が男だと示唆する文。
なんとかして、この窮地を脱出しないと・・。
そう思った僕は、この瞬間・・ヤミニオチタ。

「いいですよ、千早さん・・」

そう言って僕は携帯の動画で淫らに喘ぎ自慰をする
千早さんの姿を・・本人に見せた。

「くだらない。私を陥れるためにこんなことをしたの?
それとも、歌姫と呼ばれるアイドルの乱れる姿を嘲笑いでもしたかった?」

動画の中で尚も喘ぐ本人を目の前にして、
動揺もせず吐き捨てるように千早さんは言った。

「早くその携帯、渡しなさい」
「嫌ですよ」
「なっ・・」

驚く千早さんをマットの上にバタンと押し倒した。

「どういうこと、女同士で肌を重ねる趣味はないのだけれど」
「千早さんはプロデューサー一筋ですからね・・。
でも、お生憎様。私、いや僕は男なんですよ。
あなたを、千早さんを抱きたくてたまらなかった・・。
歌姫と称されるあなたを犯したくて毎晩苦しんでいたんですよ・・」
「そう・・あなた、男なの。
どっちにしろ、プロデューサー以外の人に抱かれるなんて気色が悪いわ。
離れてくれる?」

冷静な千早さんに対し、僕は慣れないドスをきかせた調子で脅しをかけた。
この時の僕にあるのは獣の欲望だけだった。
目の前の自分の危機を回避することなど、もうどうでもよく、
ただひたすらここで千早さんをどう犯すか、それだけが頭にあって、
自分から僕は男だと言って墓穴を掘っていることに・・
キヅクハズモナカッタ。

「自分の立場が分かっているんですか、千早さん。
このジムには今日、僕以外来ない予定なんですよ。
そして、このメールを週刊誌にでもばらまいたら
千早さん、終わりですよね。
だから、今から僕の言うことをひとつ残らず聞いてください」
「くっ・・卑怯者・・」

悔しさに顔をゆがませる千早さんを見て、僕は優越感に浸った。
生まれてから、こんな風に女性を服従させたことがあっただろうか。
これから、僕の犬になってもらう千早さんの姿を想像すると、
僕の「男にしかない部分」がびくびくと勃起した。

「じゃあ、服、脱いでください」
「・・分かったわ」

千早さんが服を脱いでいく。
ジャージのジッパーを外し、ブラをとると、
控えめな胸が露わになる。
ズボンも、薄青のパンツも脱いで秘所も丸出しになる。
覚悟したように直立不動の体勢をとった千早さん。
舐めまわすように視姦する僕。
再びマットに寝かし、指で乳首をころころ転がしていこうとしたが。
夢にまで見た千早さんの身体だ、大事なところは後にとっておこう。
そう思って、あばらや脇、髪の毛、二の腕、太腿、脛、足首を
触り、順々に舌を這わした。
千早さんはおおげさなくらい喘いだ。

「あ・・あぁん・・プロデューサー・・」

その喘ぎにイライラした。
目の前の僕を見ろよ、なんで別の男なんだよ、と。
小さな乳首をぎゅうっとつねった。
秘所をぐりぐりとまさぐり、指を突っ込んだ。
だが、千早さんは尚もプロデューサーと叫び続けた。
たまらず、頬を引っぱたいた。

「涼さんって呼んでください。それで、精一杯喘いで。
そして、ナカに挿れさせて」
「じゃあ、ズボン脱ぎなさい。そうしないと、挿れられないでしょう?」
「言われなくても・・」

ズボンを脱ぐが早いか、僕は千早さんの秘所にかぶりついた。
陰毛が口の中で蠢いて、奥に入り込むのを邪魔した。

「はぁぁん・・涼さぁあん!」

その喘ぎだった。求めていたものを得た僕は、僕は最高に興奮した。
彼女は僕のものだ。
今から、激しいキスをして、秘所を貫いて、彼女のプロデューサーから
千早さんを奪ってやる。
そう思って、千早さんの唇に自分の顔を、秘所に自分のモノを
近づけようとしたその時、先ほど喘いでいた彼女の
冷たい声が聞こえた。

「楽しめた・・?本能のまま、淫らな命令をする遊びは」
「なに言ってるんですか?ここからが本番なんですよ?
大体そんな口聞いていいんですか?
この内容を見せれば、あなたは・・」

しかし、手に取った僕の携帯のフォルダは、すでに消されていた。
そう、千早さんは僕の行為に喘ぐふりをして、片手で
僕の携帯を奪っていたのだ。

「!!」
「あなた、人を脅したことないでしょう?
脅すというのはこうするものよ」

裸の千早さんが手に持っているのは、
股間をだらしなく晒し、興奮しきっている僕の姿を
鮮明に映した携帯だった。
それを奪おうと手を出す僕を千早さんは
思い切り引っぱたいた。

「あなた、セックスも、暴力も慣れてないのね。
犯そうとする立場にしては、足りないものが多すぎるんじゃない?」

千早さんは鼻で笑うような口調をとっているが、
目は冷たいままだった。

「それより、この画像、週刊誌にばらまいたら
あなた、アイドルどころか人として破滅じゃないかしら。
ちょっとつくろえば強姦未遂で訴えられるかもしれないし・・」

恐怖で震え、僕は下半身裸であることも忘れて
その場に土下座した。

「すいません、何でもしますから、それだけは」
「立場が変わると、情けないものね。
そうね・・アイドル、やめてもらおうかしら。
あなたには二度と会いたくないし、テレビであなたの顔も見たくない」

ここで、アイドルをやめると宣言するか。否か。
その究極の選択に、追い詰められた僕が迷うことはなかった。


―エピローグ・・数日後
プロデューサーが返ってきた。
私の待ちに待った愛人。
いろんなこともあったけれど、この人がいるから、私、
如月千早は待っていられる。
アイドル活動もできる。
もう少し前に帰ってくる予定だったけど、遅れてしまったようだ。

「お帰りなさい、プロデューサー。まさか家に直接来るなんて」
「千早、ただいま。今日もたっぷりいじめてやる」
「どうぞ。遠慮しないでください」
「それじゃ・・早速!」

ばしんと1発、頬に強烈な平手打ち。
嗚呼、この絶妙な痛さ、この人にしかできない。
興奮して胸が高鳴る。

「この変態淫乱歌姫が。
帰って!来る間!1人で!オナってたんだろう?!」

言葉とともに次々襲うビンタ。
微笑む私。端から見れば犯罪だが私にとっては挨拶程度。
むしろこの痛みが「生」と「性」を実感できる。
無機質で信じる者など何もないこの世に光をもたらしてくれる。

「そうです・・あなたのことを考えると・・夜も眠れず・・」
「馬鹿が・・すぐ帰ってくるんだから我慢してろ、そんくらい」

そう言って私の服を半ば無理やり脱がす。
私のプロデューサーに何度も突かれて使い古されている
膣を、私を抱きかかえた状態で何度もこねくり回すプロデューサー。
叫んでも、喘いでも、やめない。
置き時計の長い針が再びもとの位置に戻るまで、その行為は続く。
プロデューサーの手が疲れてくるのを気にすると、
今度は脇腹に肘打ち。来ると知ってて、気を使う私。
腫れ上がる自分の身体が痛みと愛で火照る。

「挿れるぞ・・」
「どうしてそこだけいつも優しいんですか?
いきなり何も言わずに犯してもいいのに」
「知るか。また殴るぞ」
「どうぞ。心地よいだけですから」

お互いに答えは知っている。
ぶっきらぼうな言い方と、ゆがんだ愛情表現でしか
気持ちを表せない唯一のパートナーだから。
このくだらない世の中で見つけた一筋の希望だから。
でも、挿れる前だけは・・。

「千早、愛してる」
「私もです、この世界で信用できる男はあなただけ」
「俺もだ、千早に比べたらこの世の女なんて、
どんなアイドルだってみんな屑さ」

置き時計の長い針が、何度も同じ場所を指しても、私たちは、
お互いを愛し続けた。


次の日、事務所で律子に呼び止められた。

「昨日、プロデューサー、家に来たの?」

いやらしいことに少し好奇心を出しつつもそれを抑える表情で。

「まあね、それよりあなた、近々身の近辺で不幸が起こるわよ」
「え?ちょっと、どういうこと?」
「いや、知らぬが仏かしら。忘れていいわ」
「ちょっと千早!待ちなさいよ!」

再び私の名を呼ぶ律子を無視して私は、
平然とプロデューサーに次の仕事内容の確認を行った。

―今日は仕事が一段とはかどりそうだ。

どなたでも編集できます

メンバー募集!