ヴィーヴェス作曲 サルスエラ「ボヘミオス」

主要キャラクター


コセッテ(ソプラノ)

作曲家ロベルトの隣に住んでいる歌手を目指している女の子。ロベルトに思いを寄せているが、内気な性格でなかなか自分の思いを素直に言い出せない。

ロベルト(テノール)

オペラの作曲家。まだあまり売れて無さそうな作曲家で、いつか自分のオペラが上演されて成功するのを夢見ている。作曲中に隣人の女の子コセッテがいつも自分が作曲した曲の同じ箇所を何度も歌うので、その事で気が散っている。性質は女の子達に人気のあるタイプかも・・・。

ヴィクトール(テノール)

台本作家でロベルトの友達。カッコ良いロベルトと違って、女の子からはちょっと姿格好で嘲りを受けたりしている。だけど綺麗な女の子を見たらナンパしようとしている。

ぺラージア(メゾ・ソプラノ)

ロベルトが住んでいる屋根裏部屋の管理人。温厚な雰囲気のある女性。

ジュアナとセシリア(共にソプラノ)

2人共どこにでもいそうな、イケイケ風(?)の女の子。姿がみすぼらしい格好の男には冷たく、カッコ良い男には言い寄っていく単純な性質のタイプの女の子2人組み。

ジラルド(バリトン)

皆を支援するつもりでいる様だが、ちょっとお節介なところがあるって感じ。ロベルトやヴィクトールに2人が芸術家として成功するために、それぞれ別の助言を与えるが・・・全く役に立っていない。

マルセロ(テノール?)

コセッテの父親。娘であるコセッテに期待をかけている。ちょっとステージ・パパって感じかも・・・。

ストーリー

第一部

1840年頃の冬のパリ。屋根裏部屋でオペラの作曲家 ロベルト・ランデルが仕事をしています。彼は友人の台本作家 ヴィクトールの台本を基にオペラを作曲しており、自分の作品が何時かは上演されて成功するのを夢見ています。
彼がハープシコードを使って作曲に取り組んでいる時にヴィクトールがやって来ました。そして一緒に作品を見ていこうとした時に外からロベルトの音楽を歌う声が聞えてきます。歌っているのは隣に住む女の子コセッテです。
コセッテが何時もロベルトが作曲した音楽の同じ所ばかりを繰り返して歌うので、彼は気が散って満足に仕事が出来ません。
ヴィクトールはロベルトに服を幾つか貸してくれる様に頼み、代わりに彼はロベルトに荷物を運ぶキャリーを貸します。
それからコセッテの父のマルセロがお腹をすかせてやって来て、ボヘミアンが持っているロベルトのコートを貸してくれる様に頼みます。マルセロは娘コセッテが喜歌劇のオーディションで合格して、コンサートで歌う事になる場合に、そのコートが必要だと言います。
彼にとっては、自分の娘が成功し、彼女の経歴は保証されて家族は何不自由無く暮らせる様になる事を願っているのです。
そこでロベルトとヴィクトールは、万が一マルセロがそのコートを忘れた場合に自分達の信用を得られるかどうかを確かめる為に運試しをする事を決めます。
彼らが出かけた後、家主のぺラージアが部屋の掃除をする為に入って来ます。すると後からコセッテが入って来ました。
コセッテはロベルトのオペラの上演の成功を手助けする為に、ぺラージアにコンサートに来てくれる様に頼みます。
ぺラージアはコセッテの親切な振る舞いに賛成し、頼みを聞き入れます。
ぺラージアがストーブに使用する薪を集めに行っている間に、コセッテはロベルトが書いたスコアを見て、自分がコンサートで歌う箇所を調べます。
それから隣人のジラルドが入ってきて、コセッテがコンクールに出演する準備が出来た時に、彼女を支援すると約束し、ロベルトの支援をする事にも賛成します。
部屋から誰もいなくなった後にジュアナとセシリアが入って来て、ノートに自分達の友人であるミミの家での食事会にロベルトを招待すると書き込み、彼の気を引く為に間違いだらけの綴りでノートにいっぱいに書き込みました。そして、ロベルトが戻るとコンサートに彼女達を招待する事を決めます。

第二部

パリにあるラテン風の小さな広場。幾つかの街路が一箇所に集まった所にレストラン「ボーラ・デ・オーロ」があり、ダンス・ホールもあります。
雪が降る中、男女のそれぞれのグループはダンス・ホールに向かって行きます。
その時にヴィクトールはコセッテを見つけますが彼女は彼に対して注意を払い、見て見ぬ振りをします。その時、ボヘミアン達の1グループがやって来ますが、夕食も食べれずにコセッテに相手にされなくてしょげているヴィクトールは、ボヘミアン達に話し掛ける気分にはなれずに隠れます。
するとそこへジュアナとセシリアが通りかかって、ヴィクトールが彼女達に言い寄ろうとすると、2人はみすぼらしい彼の格好を見て嘲り笑います。
ヴィクトールは自分が持っているお金が少ない為に、お茶を女の子達におごれませんがダンスのチケットを彼女達に渡します。すると2人の女の子は態度を変えました。しかし、ジラルドが彼女達にパンチドリンクをおごってくれると言った時に、2人の女の子はヴィクトールよりジラルドと一緒にお茶をしに行く方を好みます。
ヴィクトールはマルセロと会い、ミミの家で夕食を食べているロベルトの所へ行こうとします。
一方、ミミの家で満足な食事が出来たロベルトが姿を現し、別の所からはコンクールの為にドレスアップをしたコセッテが姿を現します。
彼女は隠れて、ロベルトの行動を探ろうとします。すると、ジュアナとセシリアが到着して、ロベルトは彼女達とイチャイチャやり始めました。その様子を隠れて見ていたコセッテは嫉妬します。
彼の言動を見て耐えられなくなったコセッテは突然彼を呼びつけますが、自分のやった事に恥じます。
ロベルトは自分を呼んだ美しい隣人コセッテに彼女の本心を聞き出そうとしますが、臆病な彼女はなかなか自分の思いを打ち明ける事が出来ません。
コセッテとロベルトはお隣さん同士ですが、コセッテは彼の事は知っていますが、ロベルトはコセッテの姿はまだ見た事が無かったのです。
そこに居合わせていたジュアナとセシリアは、ロベルトとコセッテの様子を見て、嘲る様な挨拶をしてその場から立ち去ります。
ジュアナとセシリアが立ち去った後で、ロベルトはコセッテを口説き始め、遂に彼女もロベルトに対して自分の心を少し開きました。
ロベルトが去る時、コセッテはお互いが再び会えるという事を彼に約束します。そして彼女はロベルトが去った後、父マルセロに会い一緒に立ち去ります。
一方、ヴィクトールは何も食べる事が出来ずにミミの家から戻ってきます。不運続きでヤケクソになっている彼は、自分に対して誰かに哀れんでもらおうと考え、弾を抜いたピストルを使って自殺をする振りをします。
最初は誰も見て見ぬ振りをして彼を無視しますが、ジラルドが彼を慰めて喜歌劇を観に連れて行こうとします。

第三部

芸術家達が集まるサロンでは盛大なパーティーが催されています。
ジラルドは支援をするという事で、ヴィクトールとロベルトにそれぞれ別の助言を与えています。
ヴィクトールにはロベルト作曲の音楽を使わずに、有名な作曲家オベールの音楽を使う事、一方でロベルトにはヴィクトールの台本を使って作曲せずに、有名な作家の台本に作曲をする事を助言します。
そしてジラルドはマルセロ、コセッテ親子に会い、この2人の支援もすると約束します。
ジラルドの助言通に、ロベルトとヴィクトールはそれぞれ行動しますが、ロベルトは上手くいきません。彼は有名な作家の台本を探しに行ったものの、その作家に断られてヴィクトールに会います。
そして2人はお互いを裏切ろうとした事を告白します。そして、ジラルドはロベルトに今度はヴィクトールの台本を使う事を勧めます。
そして2人の芸術家はジラルドが自分たちを騙したと思い込みます。
ジラルドがヴィクトール、ロベルトに別の助言を与えたのは自分の顔を立てる為だったのでしょう。
そして、コンサートが始まり、コセッテは歌います。ジラルドは自分が彼女の後援者であると主張して、更に自分でも馬鹿げた様な振りをします。
マルセロはキーボードの所に座って自分の娘の伴奏をしようとしますが、コセッテはロベルトに伴奏してくれる様に言います。そしてロベルトとコセッテは、ロベルト作曲のオペラ「ルーズベル」からのデュオを一緒に歌います。
そして、コンサートは成功。皆がロベルト、ヴィクトール、コセッテの3人の芸術家を祝福します。これでロベルト作曲のオペラの成功は間違いありません。
この3人の芸術家の今後は評判と運が彼等を待つのみとなり、自分達の明るい将来を夢見ています。


歌詞ネタバレはこちら
http://members.ld.infoseek.co.jp/yuki-178/sub75-bo...

ミニミニ・オペラ物語解説
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2005年08月29日(月) 14:33:17 Modified by yuki-178




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