ラブライブ!派生キャラ チュン(・8・)チュンのまとめwikiです。

 俺の家の玄関に最近チュン(・8・)チュンが巣を作った。警戒心の強いチュン(・8・)チュンが人の家に巣を作ることは少ないそうだ。物珍しさもあってか、俺は巣作りを妨害することなく見守った。
 巣の主であるチュン(・8・)チュンは最初は俺を警戒していたものの、最近は目が合えば「オハヨウチュン!」などと挨拶するようになった。一応遠慮しているのか、必要以上に家を汚さない配慮もしているようだった。
 そうこうしているうちにチュン(・8・)チュンは卵を産んだ。チュン(・8・)チュンは「チュンチュンノタカラモノ~」などといって大切に温めていた。
 三日ほどたった後だろうか。卵は無事に孵った。産毛に覆われたそれをチュン(・8・)チュンは喜びの歌を歌って喜んだ。隣人、いや隣チュンが喜んでいる様は俺の心も温かくした。
 さて、そんな雛たちだが、産毛は一週間ほどで抜け始めた。今ではほとんど抜け落ちている。
 しかしここで一つ問題が起こった。チュン(・8・)チュンの雛、ヒナ(・8・)チュンはどこにでも糞をしてしまうのだ。親のチュン(・8・)チュンは巣の中のトイレに糞をしているのだが、ヒナ(・8・)チュンのトイレのしつけにはとても苦労しているようだ。
 庭先に糞をするのならまだ許せる。しかし、家の中に糞をするのだけは俺も勘弁してほしい。靴に糞をされたこともあったし、居間を糞まみれにされたこともあった。
 最初は子供のすることだと思って我慢していたが、ある日冷蔵庫の中を糞まみれにされてしまった。チーズケーキを入れていたのがまずかったようだ。チーズケーキはチュン(・8・)チュンの好物だ。夢中で食べてその分糞をまき散らしたのだろう。当然ながら冷蔵庫の中身は処分せざるを得なかった。
 俺はヒナ(・8・)チュンの首根っこを掴むと、親の前に突き出した。
 「おい、お宅の子供をもっとしつけてくれ。こいつ冷蔵庫を糞まみれにしやがったぞ」
 俺はそういうと、泣きわめくヒナ(・8・)チュンを親に引き渡した。
 親は、
 「ゴメンナサイチュン!ヒナチュン!オトナリサンニアヤマユチュン!」
 といってヒナ(・8・)チュンをしかりつけた。
 しかしヒナ(・8・)チュンは
 「ヒナチュンコイツキライチュン!ママチュンモニャンデコイツノミカタシュユチュン!」
 といって駄々をこねた。
 一瞬怒りで我を失いそうになった俺だが、すぐに思い直した。
 「とにかく、今日はこれで勘弁してやる。次は出てってもらうぞ」
 俺はそう言い残してその場を後にした。

 事件が起こったのはその日の夜だ。
 俺は寝ていたが、顔に違和感を感じて目が覚めた。途端に強烈な悪臭が俺を襲った。思わず手で触って確かめる。間違いない、ヒナ(・8・)チュンの糞だ。あいつは反省するどころか俺を逆恨みして寝ている俺の顔に糞をしていったのだ。
 寝起きということもあってか、俺は完全にキレてしまった。
 チュン(・8・)チュンの巣へ向かうと、思い切り巣を蹴飛ばした。
 おが屑などで作ってあるせいか、チュン(・8・)チュンの巣は脆い。巣の一部は一蹴りしただけで吹き飛んでしまった。
 チュン(・8・)チュンたちは驚いたのか「ビィィッ!」という声を上げた。
 親のチュン(・8・)チュンは「オトナリサンドウシタチュン!?」と聞いてきた。
 「どうもこうもない。お宅のバカ娘が俺の顔に糞しやがったんだよ」
 親は
 「ヒナチュン、イマノハナシハホントウチュン?」
 とヒナ(・8・)チュンを問い詰めた。おそらく親も心当たりがあるのだろう。
 しかいヒナ(・8・)チュンは
 「シラナイチュ~ン。コイツウソツイテユチュン」
 と言って笑った。
 激怒した俺はヒナ(・8・)チュンのトサカを掴むと、乱暴に引き上げた。
 親は驚いて、
 「ヤメテチュン!チュンチュンガアヤマルチュン!ユルシテチュン!」
 といって許しを請いた。
 俺は、
 「嫌だね。もう許さない。もう出てってもらうぞ」
 と吐き捨てた。すると親は、
 「イマノヒナチュンヲツレテオソトニデルノハアブナイチュン…オネガイダカラココニイサセテチュン…」
 といった。
 なるほど。そういう理由なら追い出すのは酷というものだ。しかし、こんなことをされて黙って引き下がるのでは俺の腹の虫がおさまらない。
 「なるほどわかったよ。ここにいたいんだな?」
 「ソウチュン!ダカラユルシテチュン!」
 希望が見えたからか、親の顔に少し光が戻った。
 しかし、俺はもう何の条件もなしにチュン(・8・)チュン親子を住まわせる気はなかった。
 「そんなにここにいたいか?」
 「ソウチュン!」
 「なら、こいつを殺せ」
 「「チュン!?」」
 予想外の展開に親、子供双方から驚きの声が上がった。
 「どうする?子供を生かしたければ出ていくんだな」
 ヒナ(・8・)チュンは
 「ママチュン!ヒナチュンシニタクナイチュン!」
 と喚いている。
 俺は、
 「静かにしろ!」
 といってもう片方の手で体を締め付けた。内臓が圧迫されているのが手の感触でわかる。
 「ヤメテチュン!コノトオリチュン!」
 親は頭を地面につけた。土下座のつもりだろうか?
 俺はすべてが面倒くさくなってしまった。締め付ける手の力をさらに強くする。ヒナ(・8・)チュンは「ヂュゥゥゥン!」という声とともに、口から血を吐いて死んでしまった。
 親はあまりの出来事に言葉を失ってしまったようだ。
 しかし、少しすると、
 「ダレカタスケテチューン!チュンンチュンノタカラモノガコロサレチャッタチューン!」
 と今まで聞いたことがないような大声で叫んだ。近所にも聞こえてしまう!
 俺の予感は的中してしまった。近所の家々には電気がついた。そして、パトカーのサイレンも聞こえてきた。
 こうして俺は警察に連行された。チュン(・8・)チュンは希少動物ということもあり、殺すことは犯罪行為になるとのことだった。

 チュン(・8・)チュン「ウマクイッタチュン」
 チュン(・8・)チュンは静かに笑った。
 これでこの家は自分のものだ。ヒナを失ってしまったが、また産めばいいだけのことだ。むしろヒナ一羽の命でこの広い家が手に入ったと思えば安いものだ。
 前々からこの家には目を付けていた。住んでいるのは中年の独身男一人だ。自分たちが自然界で厳しい毎日を生きているのに自堕落な男がこの広い家を独り占めするのは不公平だ。何とかしてこの家を手に入れたい…こうしてチュン(・8・)チュンの計画が始まった。
 ヒナ(・8・)チュンをわざとわがままでトイレを覚えない子供に育てるのには意外と骨が折れた。しかし、苦労は報われるものだ。ヒナ(・8・)チュンは立派に役目を果たしてくれた。これこそ孝行娘というものだ。
 さて、これから何羽の子供を育てようか。この家を住処に、どんな楽しいことをしようか。
 これからの明るい未来を考えると、チュン(・8・)チュンは笑いが止まらなかった。

終わり

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