さてみなさん、ここで質問です。犬や猫といった愛玩動物はともかく、豚や牛、鶏といった家畜たちは、飼い主に対して愛情を抱くのでしょうか？
これはある鳥の話・・・
高坂家では、チュン（・8・）チュンという鳥のような生き物を飼っています
チュン（・8・）チュンはバカでワガママで何より臭いですが、飼い主である長女の穂乃果は元気一杯にチュン（・8・）チュンを世話しています
ご存じの通り、チュン（・8・）チュンは穂乃果のパンツを与えないと不機嫌になり、暴れてしまいます。その暴れようは相当なもので、場合によっては雛に八つ当たりして死なせてしまうこともありました。また、不機嫌な時期を過ぎると、次第にストレスから下痢などの症状を起こし、痩せ細ってしまいます
また、チュン（・8・）チュンの変わった生態の例として挙げられるのはその食生活です。ミミズや芋虫といった一般の鳥類が好む餌を拒絶し、チーズケーキやマカロンといった人工のお菓子を主食とするのです
穂乃果はチュン（・8・）チュンがストレスを感じないよう、家族の援助を受けながらパンツやチーズケーキ、マカロンを購入します。しかし、それらの費用はいくら老舗和菓子屋といえども決して安い金額ではありません。しかも、今飼っているチュン（・8・）チュンは雛を10羽も産んでいました
そんなある日のこと、穂乃果はチュン（・8・）チュンに言いました
「明日から楽しいところにお引っ越しだよ！」
チュン（・8・）チュン「ﾁｰﾕｹｰｷﾊｳｽﾁｭﾝ!?」
これには雛たちも大喜び！
ヒナチュン「ﾁｰﾕｹｰｷ!ﾁｰﾕｹｰｷ!」
まるでチーズケーキハウス行きが確定しているかのように大騒ぎです
穂乃果「それは明日になってのお楽しみ！今日はもう寝ようね」
それをきいたチュン（・8・）チュン親子ははやる気持ちを押さえながら眠りにつきました
そして次の日
チュン（・8・）チュンは目を覚ますと、すぐ異変に気づきました
ふと回りを見渡すと、辺り一面にニンニクが敷き詰められています
「ﾋﾟｨｨｨｯ!?ﾆﾝﾆｸｲﾔﾁｭﾝ!」
チュン（・8・）チュンはその場から逃げ出そうとしますが、そこである事実に気づきました
「ﾋﾅﾁｭﾝｶﾞｲﾅｲﾁｭﾝ!」
逃げ出したい気持ちと雛を探したい気持ちのせめぎあいで、チュン（・8・）チュンはすっかりパニックを起こしてしまいました
するとチュン（・8・）チュンは更なる異変に気づきます。その場所の温度が段々暑くなっている気がしました
チュン（・8・）チュンは暑さにも寒さにも弱い生き物、こんな暑い上にニンニクが一杯のところにはいられません
そのうちチュン（・8・）チュンは体の中の血が熱くなるのを感じました
「ﾁｭﾝ!?ﾄﾞｳﾅｯﾃﾕﾁｭﾝ!?」
体はみるみる膨れ上がりました
「ｸ,ｸﾙｼ…ﾊﾉｹﾁｪﾝﾀｼｭｹ…」
言い終わる前に、ついにチュン（・8・）チュンの体は破裂してしまいました
穂むらにて-
穂乃果「はい、チュン（・8・）チュンマン一個になります！」
客「今年もこの季節が来たんだねえ」
お客さんは買ったチュン（・8・）チュンマンを見ながら季節の移り変わりの早さを思って感慨深い思いに包まれました
チュン（・8・）チュンマンは年に一度、穂むらで限定販売されるお饅頭です
作り方は、よく肥えたチュン（・8・）チュンをニンニクと一緒に四角形に整えたお饅頭の生地に敷き詰めて、電子レンジで温め、チュン（・8・）チュンの体を破裂させ、その肉を生地全体に飛び散らせて出来上がりです
独特の臭みや酸味が癖になると、珍味として一部のお客さんに絶大な支持を受けています
おまけ
ヒナチュン「ﾏｰﾋﾟﾖ!ﾏｰﾋﾟﾖ!」
楽しいチーズケーキハウスの話から一転、目が覚めると母親が見当たらないことに気づいた雛たちは泣きながら母親を探しました。しかしどこにも見つかりません。しかも、雛たちは回りになにも見当たらないケースの中に閉じ込められていました
そうこうしているうちに、3日が過ぎました。どの雛も餓死寸前です
するとケースの隅から、雛のけたたましい悲鳴が聞こえました
雛1「ﾔﾒﾁｭﾝ!ﾔﾒﾁｭﾝ!」
雛2「ﾁｭﾝ!ﾁｭﾝ!」
何と一羽の雛が近くにいた雛を突っつき始めたのです
雛1はあっという間に雛2を殺してしまいました。そして自分が殺した雛の肉をついばみ始めました
これがきっかけで皆何かの一線を越えたのでしょう。雛たちは他の雛たちと突っつき合いました
一時間後、雛たちは全滅してしまいました
穂乃果「さて、もう終わったかな？」
穂乃果はケースのふたを開けます
穂乃果「あ！全部死んじゃってる！あーあ、お母さんに怒られるよ・・・」
チュン（・8・）チュンマンを作るに当たって、雛たちは必要ありません。そこで穂むらは代々、雛たちを極限状態に追い込んで共食いさせ、生き残った雛を親として育てるのです
他の生き物ならトラウマになりそうですが、チュン（・8・）チュンはとても記憶力が低いので一晩寝れば忘れてしまいます
穂乃果のミスで今回は全滅してしまいました。しかし心配ありません。チュン（・8・）チュンはチーズケーキか穂乃果のパンツを窓際においておけばまた現れるからです
なので穂乃果はさほど落ち込むこともなく、また店番に戻っていきました
おわり
これはある鳥の話・・・
高坂家では、チュン（・8・）チュンという鳥のような生き物を飼っています
チュン（・8・）チュンはバカでワガママで何より臭いですが、飼い主である長女の穂乃果は元気一杯にチュン（・8・）チュンを世話しています
ご存じの通り、チュン（・8・）チュンは穂乃果のパンツを与えないと不機嫌になり、暴れてしまいます。その暴れようは相当なもので、場合によっては雛に八つ当たりして死なせてしまうこともありました。また、不機嫌な時期を過ぎると、次第にストレスから下痢などの症状を起こし、痩せ細ってしまいます
また、チュン（・8・）チュンの変わった生態の例として挙げられるのはその食生活です。ミミズや芋虫といった一般の鳥類が好む餌を拒絶し、チーズケーキやマカロンといった人工のお菓子を主食とするのです
穂乃果はチュン（・8・）チュンがストレスを感じないよう、家族の援助を受けながらパンツやチーズケーキ、マカロンを購入します。しかし、それらの費用はいくら老舗和菓子屋といえども決して安い金額ではありません。しかも、今飼っているチュン（・8・）チュンは雛を10羽も産んでいました
そんなある日のこと、穂乃果はチュン（・8・）チュンに言いました
「明日から楽しいところにお引っ越しだよ！」
チュン（・8・）チュン「ﾁｰﾕｹｰｷﾊｳｽﾁｭﾝ!?」
これには雛たちも大喜び！
ヒナチュン「ﾁｰﾕｹｰｷ!ﾁｰﾕｹｰｷ!」
まるでチーズケーキハウス行きが確定しているかのように大騒ぎです
穂乃果「それは明日になってのお楽しみ！今日はもう寝ようね」
それをきいたチュン（・8・）チュン親子ははやる気持ちを押さえながら眠りにつきました
そして次の日
チュン（・8・）チュンは目を覚ますと、すぐ異変に気づきました
ふと回りを見渡すと、辺り一面にニンニクが敷き詰められています
「ﾋﾟｨｨｨｯ!?ﾆﾝﾆｸｲﾔﾁｭﾝ!」
チュン（・8・）チュンはその場から逃げ出そうとしますが、そこである事実に気づきました
「ﾋﾅﾁｭﾝｶﾞｲﾅｲﾁｭﾝ!」
逃げ出したい気持ちと雛を探したい気持ちのせめぎあいで、チュン（・8・）チュンはすっかりパニックを起こしてしまいました
するとチュン（・8・）チュンは更なる異変に気づきます。その場所の温度が段々暑くなっている気がしました
チュン（・8・）チュンは暑さにも寒さにも弱い生き物、こんな暑い上にニンニクが一杯のところにはいられません
そのうちチュン（・8・）チュンは体の中の血が熱くなるのを感じました
「ﾁｭﾝ!?ﾄﾞｳﾅｯﾃﾕﾁｭﾝ!?」
体はみるみる膨れ上がりました
「ｸ,ｸﾙｼ…ﾊﾉｹﾁｪﾝﾀｼｭｹ…」
言い終わる前に、ついにチュン（・8・）チュンの体は破裂してしまいました
穂むらにて-
穂乃果「はい、チュン（・8・）チュンマン一個になります！」
客「今年もこの季節が来たんだねえ」
お客さんは買ったチュン（・8・）チュンマンを見ながら季節の移り変わりの早さを思って感慨深い思いに包まれました
チュン（・8・）チュンマンは年に一度、穂むらで限定販売されるお饅頭です
作り方は、よく肥えたチュン（・8・）チュンをニンニクと一緒に四角形に整えたお饅頭の生地に敷き詰めて、電子レンジで温め、チュン（・8・）チュンの体を破裂させ、その肉を生地全体に飛び散らせて出来上がりです
独特の臭みや酸味が癖になると、珍味として一部のお客さんに絶大な支持を受けています
おまけ
ヒナチュン「ﾏｰﾋﾟﾖ!ﾏｰﾋﾟﾖ!」
楽しいチーズケーキハウスの話から一転、目が覚めると母親が見当たらないことに気づいた雛たちは泣きながら母親を探しました。しかしどこにも見つかりません。しかも、雛たちは回りになにも見当たらないケースの中に閉じ込められていました
そうこうしているうちに、3日が過ぎました。どの雛も餓死寸前です
するとケースの隅から、雛のけたたましい悲鳴が聞こえました
雛1「ﾔﾒﾁｭﾝ!ﾔﾒﾁｭﾝ!」
雛2「ﾁｭﾝ!ﾁｭﾝ!」
何と一羽の雛が近くにいた雛を突っつき始めたのです
雛1はあっという間に雛2を殺してしまいました。そして自分が殺した雛の肉をついばみ始めました
これがきっかけで皆何かの一線を越えたのでしょう。雛たちは他の雛たちと突っつき合いました
一時間後、雛たちは全滅してしまいました
穂乃果「さて、もう終わったかな？」
穂乃果はケースのふたを開けます
穂乃果「あ！全部死んじゃってる！あーあ、お母さんに怒られるよ・・・」
チュン（・8・）チュンマンを作るに当たって、雛たちは必要ありません。そこで穂むらは代々、雛たちを極限状態に追い込んで共食いさせ、生き残った雛を親として育てるのです
他の生き物ならトラウマになりそうですが、チュン（・8・）チュンはとても記憶力が低いので一晩寝れば忘れてしまいます
穂乃果のミスで今回は全滅してしまいました。しかし心配ありません。チュン（・8・）チュンはチーズケーキか穂乃果のパンツを窓際においておけばまた現れるからです
なので穂乃果はさほど落ち込むこともなく、また店番に戻っていきました
おわり
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