ラブライブ!派生キャラ チュン(・8・)チュンのまとめwikiです。

さるチュンチュン愛好家の方から、チュンチュンを一羽譲っていただいた。
その道には高名な愛好家だけあって、とてもふくよかで可愛らしいチュンチュンだ。
その家での飼育環境がとても良かったのだろう、僕の家に来る前には少し不安があったらしい。
ちょっと怯えたような眼をしながら、「コレカラヨロシクオネガイシマチュン。ヤシサクシテクダサイチュン」とおずおずとオネガァイしてきた。
とてもいじましく、可愛らしい。残念ながらこういうあざとさを嫌う向きもあるようだが、
多くのチュンチュン愛好家はこの可愛らしさにノック・アウトされてきた口だ。

さて、ここが僕の家だよ、そしてこれから君が暮らす事になるお家だ。
そう言って僕は柔らかな女性物下着で作らせたチュンチュンハウスへと案内した。
チュンチュンに不安を感じさせないように希釈した「ほのフレグランス」をスプレーしてある。
本能的に安心したのだろう、喜んで巣に潜っていき、巣材に頬ずりを始めた。

「ちゃんとワンヤフユヤッチュンも頂いてきてるからね。今日からそこが君のベッドだよ。」
僕がそう言うとチュンチュンは「アリガトウゴザイマチュン。アリガトウゴザイマチュン、ゴシュジンサマ」と頭を下げた。

今日から大切に可愛がってあげるからね。よろしくね、チュンチュン。

さて、この子にはもちろん最高の飼育環境を用意してあげるつもりだ。何があってもこの子だけは可愛がってあげる。
毎日チーズケーキでも何でも、チュンチュンの望むものを食べさせてあげるし、もちろん閉じ込めてなんていない。
家の中で自由に遊ばせてあげていた。お外は危ないけれど、家の中でならどこに行ってもいいからね。
毎日食事時にチュンチュンが家の中でどんな冒険をしたのか、聞かせてもらうのが僕の日課になっていた。

「アノネゴシュジンサマ、キョウハオトモチュンガイッパイイルヘヤニイッタチュン。オシャベリシタリオウタヲウタッタリタノシカッタチュン♪」

そうか、あの部屋に入ったのか。それでチュンチュン、どんなお友達とお喋りしたのか覚えてるかい?

「エート、ピンクノリボンガカワイイコチュン!」

よし分かった。じゃあご飯の後にもう一度行こうね。

「ワカッタチュン。ウレシイチュン!」

食事の後、僕はチュンチュンを連れてその部屋へと入っていくと、件のピンクリボンのチュンチュンを無造作につかみあげた。

「こいつが君とお喋りしたチュンチュンだね?」

僕の少し乱暴な言葉遣いに戸惑った様子のチュンチュンだったが、すぐに肯いた。
そうか、じゃあ悪い子にはお仕置きしないといけないな。
そう言うと僕は持ってきた鋏ですぐさまピンクのチュンチュンの首を断ち切ってやった。
いきなりの事に自分が死んだことにさえ気づかなかったのだろう、
ピンクのチュンチュンは間抜けな死に顔を晒している。胴の切断面からは時々痙攣したように血が噴き出した。

「チュュュュュュュュンン!? ドウシテチュン!? ドウシテコンナヒドイコトスユチュン!!!!!」

どうしてって、それは君とお喋りをしたからだよ。

「ソンナノリユウニナッテナイチュン!! オトモチュンガイタイチュン!! カワイソウチュン!!!」

あはは、ごめんごめん、言葉が足りなかったね。君は貰われてきた大切な大切なチュンチュンで、
そこでマヌケ面を晒してるゴミクズは僕が殺して楽しむための糞鳥だからだよ。
こいつが身分を弁えずに君と友達になったらしいから、罰を与えてやったんだ。

皆まで聞かぬうちにチュンチュンは卒倒していた。仕方ないな、今夜はこのまま寝床まで運んであげよう。

翌朝、チュンチュンはいつものように目を覚まし、おはようの挨拶をしてきた。
どうやら昨晩の事は夢だと思ったらしい。無邪気に話しかけてきたが、
テーブルの上のプラスチックの小皿に乗せたチュンチュンの首を見て、一気に現実に引き戻されたようだ。

「ピィィィィィィィィィィィ!!!!? オトモチュンガ、オトモチュンガシンジャッタチュン!!!!!!!!」

そうだね。

「ドウシテコンナ…ドウシテコンナ…ドウシテコンナ… チュ、チュゥゥゥゥゥ」

ああ、どうしてテーブルの上に置いてるのかって、これからちょっとこの首を山に置いて観察するつもりなんだよ。
アリが集ってくるかもしれないし、カラスが貪るかも知れない。
こいつの親鳥に娘の死体が朽ち果てるさまを見せてあげようと思って捨てないで取っておいたんだ。

「ビ、ビィイイイイイイィィィィィィ!!! キキタクナイチュン! キキタクナイチュン!!」

そっか、嫌がる話を聞かせちゃいけないね。だってチュンチュンは僕の大切な大切な宝物だもの。
じゃあちょっと留守番していてね。そう言って僕は、死体を入れたビニール袋と、親鳥を詰めたガラス瓶を持って裏山へ向かった。

「チュンチュンノセイデ、チュンチユンノセイデ、ウウ…」

・・・

それからというもの、チュンチュンは例の部屋に決して近づかなくなった。やはり僕が見込んだ通りの賢い子だ。
以前のように大好きなチーズケーキにもいきなり飛びつくということはなくなった。
深く物思いにふけるような顔をし、そして僕が目線を送ると慌てて食べ始めるのだった。
時おり僕は他のチュンチュンを虐待して遊んでいるんだけれど、
僕が糞鳥共を殺した後にチュンチュンに話しかけると、血の臭いを感じるのだろう
決まってビクリと震えた後、いつもよりも必死に僕に話しかけ、お歌を聴かせてくれるのだった。
こう言ってはなんだけど、チュンチュンは基本的に危機意識に乏しく、総じて鈍感な生き物だ。
そんなチュンチュンが怯えたように必死で、それでいて表面上は楽しそうに歌を歌ってくれることに、
僕はとても暖かな、癒される気持ちになるのだった。

さて、引っ越してきた当初はチュンチュンにも目に見えないストレスがあったのだろう、
中々卵が産まれなかったのだが、この家にも慣れてきて、良質な飼育環境が提供され続けた結果、
自然の成り行きとしてお腹の中に新たな命を宿す事となった。

「タマチュン、デキチャッタチュン」

「オトモチュンヲシナセチャッタノハチュンチュンノセイチュン。シアワセニナユシカクガナイチュン」

「デモチュンチュン、ココデハヒトリボッチチュン…」

「サビシイノ、ヤンヤン…」

初めての産卵で、そして様々な想いの煩悶があったのだろう。可哀想に、チュンチュンにしては珍しい難産だった。

「タマチュン、チュンチュンノタイセツナタカヤモノ…コレカライッパイカワイガルチュン」

色々な悩みの末に産み落とされたとはいえ、やはり我が子は愛おしい。
慈愛に満ちた眼差しで卵を暖めるチュンチュン。


―――でも、チュンチュンを難産で苦しめたタマチュンを許す訳にはいかないな。

そう言って僕は、チュンチュンから卵を取り上げると、すぐに目の前で割ってあげた。
どろりと流れ出す中身。一瞬の出来事に言葉もなく硬直するチュンチュン。
君を苦しめた悪い卵は僕がやっつけてあげたからね?

「ピィィィィィィィィィッ!? アアゥッ、タマチュン…チュンチュンノタカヤモノ…チュンチユンノタカヤモノ、ヤンヤン、ヤンヤン…」

しくしくと涙を流すチュンチュン。チュンチュンが辛そうにしている姿を見るのはこっちも悲しい。
だけど、仕方がないことなんだよ。だって、可愛がってあげるのは君だけなんだもの。

「タマチュン、ゴメンネ。ママチュンノセイデゴメンネ…」

「チュンチュンノタカヤモノ、タイセツニソダテユツモリダッタノニ…」

「チュンチュン、コレカラモヒトリボッチチュン」

ふふっ。チュンチュンは一人じゃないよ。これからもずっと一緒にいてあげる。
君だけは、君だけはずっとずっと可愛がってあげるからね。
友達なんか必要ない。雛なんか必要ない。僕だけが君の全てになるんだ。


(コノイエノナカデ、クルシンデユオトモチュンガイタノニ、チュンチュンハナニモシテアゲラレナカッタチュン…)

(ヒトリダケシヤワセニナヨウトシタバチガアタッタチュン…)

(タマチュンヲマモレナカッタチュン。チュンチュンハママシッカクチュン…)

(ダケド、ヒトリボッチハツライチュン。クユシイチュン…)

(ダエカ、チュンチュンヲタスケテホシイチュン……)

(ダエカ………)



fin.

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