表現の自由にまつわる言説の事実関係を検証しています。

要旨

 『クレカ会社の規制で『宇宙兄弟』が検索できなくなった』とする主張は根拠不明である。

発言

山田太郎/参議院議員(自由民主党)*1

山田「そんな中で何とか殺人事件を始めとして、昨今は何がダメかと言うと何とか兄弟もダメとか」
萌生「へー」
山田「だから宇宙兄弟ってダメなんだよ」
萌生「え、ダメなんですか?」
山田「そう、あるプラットフォームで叩いてみてください」
小山「その、一番最後に、2023年のイラスト投稿プラットフォームにおいて広範なキーワードが非公開になっていると、この対象になってしまう」
山田「それから、カロリーもダメですね。ロリが入ってるから」

評価

 事実関係:根拠不明

背景

 クレジットカード会社の要請により、pixivやDLsiteなどの創作物を売買するプラットフォームにおいて、性的・性暴力的なキーワードが一部伏字とされたり、クレジットカードの取り扱いを中止するといった事例は以前から指摘されている*2

評価の根拠

事実関係:根拠不明

 山田は『宇宙兄弟』が検索できなくなったと主張するが、具体的にどのプラットフォームでそのような事態になっているかは明らかにしていない。また、実際に『宇宙兄弟』が検索できなくなった事例は確認できていない。そもそもクレジットカード会社の要請の多くはいわゆる成人向け商品を想定したものであり、全年齢向けの作品の販売や検索にどの程度影響があるかも明らかでない。
 よって、『クレカ会社の規制で『宇宙兄弟』が検索できなくなった』とする主張は根拠不明であると評価できる。
 なお、山田は「カロリー」のような単語も、「ロリ」といったクレジットカード会社の要請で使用できない単語を含むため検索できないと主張する。しかし、こちらもどのようなプラットフォームでそうなったかのか明らかにされておらず、そうした事例も確認できないことから、同様に根拠不明であると評価できる。
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