ゴッドイーターでエロパロスレの保存庫の避難所です

ふと、眼が合った。
彼女が微笑んだ。
胸が熱くなった。


「…楡澤です。任務完了しました」
リーダーである彼女はアナグラに連絡を入れている。
今日も犠牲者を出さずに帰投できそうだった。
本来アラガミ討伐は第一部隊の任務だが、人手が足りなければ今回の様に他の部隊からかり出される。
まぁ、いつもの事だ。
「え?いえ、しかし……。…ええ、それはそうですが…。……了解しました」
端末を耳から離し、溜息をつく彼女にソーマが訝しげに尋ねる。
「どうした?」
「この近辺で新たにアラガミが一体確認されたそうです。
 それで、効率を考えてこのままそちらの討伐任務に当たって欲しいと。
 ただエイジスにも再びアルダノーヴァが現れたらしくて、私とソーマにはそちらに向かうようにとの命令が…」
彼女はこちらを見て申し訳なさそうに眉を下げる。
「…すみません。第一の任務なのに、さらにお願いすることになってしまいました」
気にするな、と言おうと口を開いたが、
「別に構わないわ」
ジーナに先を越された。
「防衛任務より討伐任務の方が好きだもの。アラガミだけに集中できるから」
俺も頷き、改めて言う。
「気にするな。俺たちだって第一にいつも助けられている。お互い様だろ?」
まだ晴れない表情の彼女だったが、ソーマに「仕方ないだろうが。さっさと行くぞ」と促され、渋々と言った感じで頷いた。
「本当にすみません。…宜しくお願いします」
そしてエイジスへ向かう二人の後ろ姿を見送る。
何事か話しながら時折視線を交わす二人の間に見えない信頼関係が感じられ、何とも言いがたい感情が湧いた。
――嫉妬、か?
思い当たって苦笑する。
「ブレンダン」
ジーナが俺を呼ぶ。
「来たわよ」
静かな声の裏に悦びを隠して。
ジーナは既に神機を構えている。
視線の先には――ボルグ・カムランか。
「よし。行こう」
俺は大地を蹴った。

朽ちた教会の中。
足下の動かないアラガミから神機を抜く。
「…任務完了だ。帰るか」「ええ」
歩きながら考える。
彼女達も既に任務を終えただろうか。
極東支部で最強の二人だ、心配は要らないだろうが。
……俺も、もっと強ければ。

「彼女と一緒に行きたかったでしょう」

心臓が止まるかと思った。
意識してゆっくりジーナを振り返る。
ジーナはいかにも読めない表情をしていた。
気を落ち着かせ、俺は肩を竦めてみせる。
「俺が行ったところで足手まといだろう。自分の身の丈は知っているつもりだ」
「そうかもね」
そう言ってジーナはクスクス笑う。
「…もうアナグラに戻っているでしょうね」
「だろうな。あの二人がそんなに手こずるとも思えない」
ジーナは笑っている。その様子に酷く違和感を感じた。

「今頃は二人でベッドの中、かしら?」

「!!?」
俺は絶句した。ジーナは、笑っていた。
自分の顔が強ばっているのが分かる。発した声も堅かった。
「…そういう下世話な事を言うとは思わなかった」
「そう?でも想像した事あるでしょう?あの子が、ソーマに」
「…ジーナ!」
堪らずジーナを遮る。頭に血が上るのが分かった。
「一体何なんだ?どうしてそんな事を言う?」
ジーナは一旦視線を外す。口元は笑んだまま。
「どうしてかしら?…そうねぇ…」
言い淀んで再び俺を見る。笑んだまま。
「…叶わぬ思いを胸に秘めた貴方を慰める、ため?」
「な」
ジーナは素早く俺の胸倉を掴み、引き寄せ。
俺の唇に自分の唇を押し付け。
俺は思わずジーナを突き飛ばした。
「…ッた…」
「…!!す、すまない…大丈夫か?」
地べたに倒れ込んだジーナに駆け寄り、しゃがんで手を差し伸べる。
ジーナは俺の手を掴――むと思いきや、そのまま腕を伸ばし俺の首に抱きついた。
バランスを崩して背中から倒れる。
「ッおい!ジーナ!」
ジーナを押しのけようとするが、直前の事もあり躊躇してしまう。
「…慰めて、あげるわ」
耳元で囁かれた言葉に背筋がぞくっとする。
「…ジーナ、頼む、離してくれ」
自分のものとは思えない情けない声が出た。
ジーナは少しだけ身体を起こし、至近距離で俺の眼を覗き込む。
「そんなに深く考えなくても良いのよ?もう子供じゃないんだし、楽しむためにしたっていいじゃない?」
「…ジーナ、俺は」
続きはジーナに遮られた。
先程とは違う、優しく情熱的なキスで。

――自分の意思の弱さに反吐が出る。
俺は地べたに座り、投げ出した俺の脚の間にはジーナが踞っている。
紅い唇と舌が動く様は蠱惑的で。
されるがままに、快楽を享受する。
「……ッ、あ…」
堪えていた声が出てしまった。
ジーナが満足そうに笑う。
「…一度出す?」
「……“一度”って…何度するつもりなんだ」
「貴方の好きなだけ」
そう言ってクスクス笑い、ジーナはまた舌を動かす。
快感に思考が鈍る。
それでも思う。
何をやっているんだ、俺は。
あちらから誘ってきたとはいえ、それに乗って、流されて。
「あの子もこんな風にしてあげるのかしらね?」
ジーナが笑みを含んだ声で言う。
考えないように必死で振り払っていたイメージが鮮明に浮かんだ。
彼女が。
俺を。
……止めろ。
「……ジーナ」
「自己嫌悪?」
ジーナが上目使いに俺を見る。
溢れ出た液体と唾液で濡れたものを右手で扱きながら。
「……ッ…」
「だから、そんなに気にしないで?楽しんでくれればいいのよ」
楽しめるものか、と言いたいところだが――身体が反応している以上、説得力が無い。
ジーナが口を開き、俺のものを咥えようとしたその時。
突然の機械音に心臓が跳ねる。
携帯端末だ。
ジーナは溜息をつき、空いている左手で俺のポケットから端末を取り出し、通話ボタンを押した。
「はい?」
『ジーナさん?』
洩れ聞こえる声に息を呑む。彼女だ。
『あの、帰りが遅いので…無事ですか?ブレンダンさんは?』
ジーナがこちらを見て楽しそうに笑い、俺のものに添えた右手を再び動かし始める。
「…ッあ…ッ!」
『!?ブレンダンさん?まさか、怪我を?』
ジーナは手指を無慈悲に動かしながら答え、俺は懸命に声を押し殺す。
「……!……ッ!」
「少しね。…ええ、大丈夫。深くはないの。応急処置をしているところ。
 …いえ、その必要は無いわ。……そうね、では手配しておいて。お願いね」
通信を切り、端末をポケットに戻す。
「…ジーナ…!」
非難を込めて睨みつけるが、ジーナは軽く首を傾げただけだった。
「彼女心配してたわ。…ベッドではないみたい」
そう言って自分のベルトを外し始めた。
「ジーナ、何を」
「ヘリの手配しちゃったのよ。少し急がないと。…そうだ」
ジーナは首に巻いているスカーフを外し、それで俺に目隠しをする。
「!?おい、待てジーナ、これは」
「少し我慢してね」
頭の後ろできつく縛られた。
外そうと手を伸ばすが――ジーナが動く気配と衣擦れの音を感じて外すに外せない。
恐らく…服を脱いでいる…?
「ジーナ」
俺の唇に指と思しきものが当てられる。楽しそうなジーナの声がする。
「ここからは想像でお楽しみ下さい」

俺のものに手が添えられ、その先端には温かく柔らかくしっとり濡れたものが宛てられて。
そしてそれはそのまま俺のものを包み込んだ。
「……!!」
波打つ粘膜が纏わり付き、上下にうごめいて俺に快感を送り込む。
湿った音が繰り返し廃墟に響く。
「ふッ……、ぅあ…ッ」
快楽に溺れながら、浅ましくも彼女の姿を思い浮かべようとした。
しかし今度は出来なかった。
浮かぶのは、ジーナの姿。
「…はぁ、…ッ、はぁ、はッ…」
ジーナは意識して声を堪えているようだった。
それでもその荒い息遣いは、やはりジーナのものと分かる。
ジーナが。
俺を。
何か荒々しい感情が、沸き起こる。
俺は腕で自分の体を支えながら、腰を突き上げた。
「あッ…!」
ジーナが短く叫ぶ。
腰を動かしながらスカーフを取り払う。
「あッ、駄目…、取ったら…あんッ」
ジーナは細身のパンツを膝まで下ろしただけで俺に跨がっていた。
上気した頬や軽く開いた唇が艶かしい。
見たことのないジーナの表情に、興奮が掻き立てられる。
「んッ…、それじゃ、あの子と、してる気分に、ッ、なれないでしょッ?」
言いながらも腰を振り続けるジーナの姿は、とても淫靡で。
俺は欲情に任せてジーナを抱き寄せ唇を合わせた。
そのまま横に転がってジーナに覆いかぶさり、主導権を奪う。
そしてさらに奥深くへ届くよう、腰を打ち付けた。
「んぅッ!!ん…ッ!んんッ!」
その動きに合わせてくぐもった喘ぎが洩れる。
ジーナが俺をきつく締め上げる。
俺は本能のままに何度も何度も突き上げる。
そろそろイキそうだ、と自覚し唇を離すと、息も絶え絶えのジーナは蕩ける目付きで俺を見上げた。
ジーナもそろそろだろう。様子を伺いながら動きを調節する。
「…ッ、ジーナ…ッ」
「は、ぁッ…!なん、で…ッ、ぁ、あぁッ!」
徐々に激しさを増せばジーナは顕著に反応し、俺も迫る絶頂に急かされ一層激しく突き上げる。
「ジーナ…!ジーナ…ッ!」
「あぁ…!ブレン…ダ…ッ…!あぁ、あ、あぁッ…!」
ジーナの眼に涙が浮かんでいた。
快楽だけによるものではない気がした。
だがそんな思考はあの予感に一瞬で掻き消され――
「……ッ、…ッ!」
「はッ、あ、あぁッ!!ぁはあぁ!あああぁッ…!!」
――俺達は同時に頂点に達した。

「あー…ごめんなさい。すぐに向かうわ…」
地べたに座り込んだジーナが端末に向かって言う。
「ヘリ来てるって…早く行かなきゃ…」
気怠そうに言うが立とうとしない。
「…すまなかった。立てるか?」
気恥ずかしさと申し訳なさに苛まれながらジーナに手を貸す。
ジーナは何とか立ち上がり、砂を払いながら「脚が怠い…」等と零す。
後頭部にも砂が付いていたので払い落とし、乱れた髪を直してやる。
「ありがと…」
「…すまなかった」
ジーナは困った様に笑った。
「…そんなに謝らないで。私が誘ったのよ?寧ろその気になってくれたみたいで良かったわ。さぁ、帰りましょう」
そう言って歩き始める。
俺もジーナの後に続こうとして、落ちているスカーフに気がついた。
「ジーナ」
拾ったスカーフを差し出すと、ジーナは「あ、そうだ」と言ってスカーフではなく俺の手を取り、
「痛ってッッ!!」
噛み付いた。
「な、何するんだジーナ!?」
「応急処置、よ」
そう言って赤くはっきりついた歯型にスカーフを巻き付けた。
「これでいいわ。さ、今度こそ本当に帰りましょう」
先ほどよりは幾分軽い足取りで歩き出すジーナを追う。
「ジーナ、俺は」
「余計な事言わないのよ」
振り返りジーナは言う。
「私で良ければいつでも相手するわ」

ジーナがどこか寂しそうに微笑んだ。
――胸が、熱くなった。

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