ゴッドイーターでエロパロスレの保存庫の避難所です

物心ついた時には既に両親と呼べる存在は無く、俺の傍に居たのは姉上だった。
俺を育て、導き、優しく包んでくれた姉上。
何故その彼女を最も愛おしい存在として見てはいけないのか。
生命倫理や道徳の知識が備わるよりも早く、俺の中にあったのは確かな愛情と欲望だった。
姉上を一人の女性として愛したい。守りたい。――そしてなにより愛されたい。
それだけがただ一つ、俺の望みだったんだと思う。

「い…おい…おい、聴いているかリンドウ?」
「――はい?」
なんだっけ、と返事をしておきながら何も聞いていなかった自分に問いかける。
もちろん返事があるはずもない。返答に困って姉上を見ると、彼女は溜息をついて首を振った。
「全く…サクヤの事だ。お前はいつまで中途半端なままでいるつもりだ?」
「…といいますと?」
「私がいう事ではないと思うが…結婚なりなんなり、ケジメのある付き合いをしたらどうだという意味だ」
ふう、と大袈裟な溜息をついた姉上の顔は少し赤い。珍しく酔っているようだった。
討伐班の運用について話があると久しぶりに招かれた姉上の部屋は、元とはいえゴッドイーターの部屋にしては珍しく綺麗に整っている。
用意されていた年代物の酒と、少しの嗜好品レーション。
どこか落ち着かない様子の姉上と傾ける杯の気まずさといったらない。
結局今この時間はなんのためにあるんだ、と疑問に感じ始めた矢先にあの質問だ。
業務的な招待理由など建前で、さっきの問いが姉上の真意なのだと今更悟って笑い出しそうになった。
いつのまにか手の中のグラスの中身は空になっていて、乾き始めた喉を潤そうにも役にたたない。
お代わりを、と酒瓶に手を伸ばせばすかさず瓶を姉上に攫われた。
抗議の意を込めて視線をやると、答えるまで許さないとでもいうように姉上は唇を引き結んでいる。
答える言葉の頼りなさに、つい視線がその強い瞳から離れてしまう。

「サクヤの事は好きですよ。でもそういう対象じゃないんです」
「…お前、ふざけるなよ」
「ふざけてません。本当の事です」
「そうは見えんな。第一、サクヤはそれを――」
「サクヤは承知してます」
上目に表情を覗き見る。驚いた顔をしている姉上に、俺は苦笑いを浮かべた。
本当の事だ。サクヤには俺の胸の内を告げてある。
なによりも大切に守りたいのはサクヤではないこと。
きっとサクヤには嘘でも愛しているとは言えないこと。
俺の事を好きだと偽り無しに告げてくれたサクヤだから、俺も偽りではない心を告げた。
それは紛れもない誠意だから嬉しいと、サクヤは泣きながら納得してくれた。今では大切な理解者だ。
「――つまり?」
「えーとですねぇ…青臭い言い方ですが、他に好きな人がいるんですよ」
「というと…あの新型か? お前が目にかけているのは知っているが…」
「違います」
ふざけるなよ、と見当違いな答に思わずどす黒い怒りの感情が暴れだしそうになり、寸でで押し留める。
それでも留め切れなかった語気の強さに気圧されたのか、姉上は少しだけ怯んだ様子を見せた。
けどこの怒りは不当なものだ。姉上が俺の持つ答に行き着くはずなどない。
当然だ、俺たちは姉弟なのだから。
「ってか、なんだってまた、そんなことを?」
「…最近我々人類の出生率は落ちるばかりだ。
これは支部長に言われたことなんだが、やはり優秀な人材の子孫を残すべきだと。
お前は第一部隊のリーダーとしてよくやっているし、サクヤとの交際も知られている。
…モデルケース、と言っては言い方が悪いが、
神機使い同士の子孫がどれだけアラガミへの抵抗力を持つか、という…」
「あー、そー、ですか」
「リンドウ! 真面目に聞かないか! これは人類全体の…」
「…はぁー」
俺の溜息をどうとったのか、姉上は眉間を揉んでひたすら「すまない」といい続けた。

姉上によれば支部長や榊博士は純粋に科学者として、GEの子孫について思慮しているという。
そこで支部内で交際していると噂の自分とサクヤについて白羽の矢がたったのだ。
俺はグラスをテーブルに置いて、ソファに寄りかかった。
支部長は以前からよく考えの分からない、底知れない部分があった。
そのせいでやっかいなアルバイトを抱えている身ではあるのだが、まさかこんな事を姉上と話しているとは。
どんな嫌がらせだよ、と目元を手で覆って天井を仰ぐ。
「すまんなリンドウ。私がきちんとしていたら」
「それより支部長の変態思考を咎めましょうよ…」
「変態とは何だ! 支部長は科学者としてだな…」
こいつはだめだ、と姉上の真剣な表情を見てこっそりと溜息をつく。
姉上は支部長や榊博士を科学者として尊敬している面がある。
「…そうか、サクヤは違うのか。だが生涯を共にしたいと思う相手はいるんだな」
「…は…あ、まあ…」
あなたですけど、とは言えるはずもない。この想いを知ったら、姉上はどんな顔をするだろう。
不安と期待がないまぜになって、俺の中の暗い部分を悪戯にくすぐっている。
いつもならその悪戯に耐えられるはずだった。けれど唐突に秘めるべき言葉は音になる。
「俺は姉上がいれば、それで」
「……――おもしろくない冗談だ」
ふと白状してしまった告白を、一笑される。けれど唐突に思い知った。
すぐに帰ってくるはずの返事にかなりの間が空いたことが、
それだけ俺の声が姉上に真剣なものとして届いていたと示すということ。
彼女の中でその答を出すことが冗談にはできないことだったということを。
得体の知れない興奮にぶる、と身震いしてから俺はソファを立ち上がる。
「別に笑ってもらおうなんて思ってませんよ」
「リンドウ…」
「嫌なら跳ね除けてください。出来るでしょう…姉上なら」
「な…!! バカな真似は…っ…!!」
振り上げられた手を掴んで制し、開いた胸元へ唇を落とす。
しっとりと汗をかいた胸に舌を這わせると、大きな胸ごと姉上の体は戦慄いた。
「バカな真似?」
両手にそれぞれ掴んだ腕は決して細くない。
その腕ごと姉上の身体を強引にソファに押し付けた。
ゴッドイーターとして死線を潜り抜けてきたその腕を止められたのは、
彼女にもまた止められることを甘受する気持ちが少なからずあったからだと、その時は思った。

何時の間にそうしていたのか分からない。
気がつけば俺は姉上の腕を押さえつけたまま、スーツの襟元を開いた姉上の胸元へ唇を寄せていた。
大きく張った胸が完全に露になっている。スーツの襟に寄せられて、その大きさは余計強調されていた。
少し大きめの乳輪は、俺の絡めた唾液に反射する光で艶々と光っている。
「っ…ん…」
抵抗する腕を押さえつけるのに精一杯で、胸を愛撫するのは舌先だけだった。
それでも姉上の身体はびくびくと、いちいち俺の舌に反応を返す。
「俺は姉上が好きでした。ずっと…きっともう長い間…」
「リンドウ、それは」
「勘違いやただの衝動で俺がこんな事をすると? 姉上、俺を見くびってませんか?」
「…リッ――」
反論に開かれかけた唇を塞ぐ。突然の事に対処しきれなかったのだろう。
姉上の唇は容易に俺の舌を受け入れた。無理矢理に押し込んだ舌で、姉上の歯列をなぞる。
逃げる舌を吸い上げ、思うが侭に貪った。
生暖かい口内を蹂躙し唇を離してからようやく、自分が息を止めていたことに気付く。
「っふ、は…!」
俺の呼吸と同じく姉上も大きく息を吸う。
同時に膨らんだ肺に押されて突き出た胸を掴み、乳首を指先でこねくり回した。
「…ん、あっ…あ!!」
「…姉、上!」
いつのまにか抵抗していたはずの腕は、俺の腕に添えられるだけになっている。
それをいい事に俺は姉上の秘所へと手を伸ばした。
片手で不自由ながらもスラックスのホックを外し、下着の中に手を滑り込ませる。
硬く感じる陰毛の先へと手を進めるとぬるりと指先が双丘の方へと一気に滑った。
「姉上、濡れてますよ…」
「や、やめろ! 馬鹿者!!」
「それは…今更無理じゃないですか?」
妙に冷静な俺がそう姉上に告げた。言いながら俺は下着の中へと入れた指先を動かす。
陰核を撫で、ひくつく入り口をゆるゆると撫で回すと、明らかに熱っぽい吐息が姉上の口から漏れ出でた。
「姉上、俺をどう思ってますか…俺は、俺はずっと…!」
なんて女々しい質問なんだ、と泣きそうになった。
けれど涙で歪んだ視界の中で姉上の顔はもっと泣きそうに歪んでいた。

「…分からない」
「姉上…?」
「正直に言う。分からないんだ、リンドウ。お前を思う気持ちが、親としてのものか、姉としてのものか、女としてのものか…」
「…姉上」
「私達はずっと共に居たな。父上と母上が亡くなってから、私はずっとお前と一緒に居た。お前を見てきた。だからこそ分からない。分からないんだ」
「そんなの…」
「でもこれだけは分かる! こんなのはダメだ。私達は姉弟だ。分かっているだろうリンドウ。止めるんだ、今なら、まだ」
「本気でそう思うなら、姉上は俺の事を分かってなんかない…!!」
また抵抗しはじめた腕を振り払って、俺は既に固く張り詰めていた自身を膣口へと一思いに打ち付けた。
そこは思っていたよりも全然濡れていなかった。
「――ッうああ!!」
色気もなにもない、苦痛を堪える声が、姉上の唇から漏れる。
肉を裂いて奥へ進もうとする自身の獰猛さへの抑制よりも、その先にある快楽と充実感への渇望が勝った。
自分を包む暖かい肉壁の感触に何度も身体ごと震える。
無理な衝撃に耐え切れず仰け反った姉上の喉から掠れた痛ましい悲鳴が零れ出す。
「ぐ!! ――っあ、ぐ…やめ、ろ…やめろリンドウ!!」
「俺を嫌いじゃないなら…少しでも好きなら、このまま…姉上!」
卑怯な言い分だと、言っておきながら自分で泣きそうになった。俺はこんなに卑怯な人間だったのか。
彼女の中に無理矢理捻じ込んだ陰茎に痛みが走り、意図せずして涙と汗が浮き出す。
戸惑いや相手への思慕などお構い無しに、本能は無情に彼女の中を抉った。
ほとんど濡れていないお互いの肉と肉が擦れあうそれは、快楽などではなく単純な痛みだ。
ややあって痛みに抵抗を忘れていただろう姉上の腕に意思が戻る。
俺の腕をはっきとした抗議の意を持って掴み、爪を立ててきた。姉上の爪が俺の腕の肉にめり込む。
「痛い! 痛い、リンドウ!!」
「姉上、ぁ…!」
姉上が泣いている。
熱に浮かされ蕩けかかった視界の中で、彼女の瞳の端に浮かぶ涙は妙に鮮明だった。
その涙を見てもなお俺はしつこく腰を打ちつけ、彼女の身体を、理性を、ぐちゃぐちゃに壊そうとした。
姉上が優しい人間だと知っているから。
拒絶する事で俺が傷つくと彼女が分かっていて、彼女がそれを恐れていると知っているから。
たとえそれが愛情でなくとも本気で拒絶されないことをいい事に、俺は自らの思いを遂げようとしている。
――俺は卑怯だ。

「っあ、…はあっ、はっ…姉上…!」
打ち付けた腰の奥にじんとした甘い痺れが広がり初めてきて、途端に色々な考えが霧散し始める。
相手の思いを踏みにじる後ろめたさや、当たり前にある人としての倫理に対する後ろめたさ。
なにもかもがどうでもよくなってきて、ただ己の快楽を遂げたくて狂ったようにその身を貪った。
亀頭の先に一瞬感じたぬるぬるとしたそれを求めて、自身を何度も膣内を行き来させる。
拒絶の悲鳴を上げ続ける姉上の意思など関係無しに、彼女の最奥は男の性を感受し始めているのを感じる。
奥を突くたびにぎゅっと締め付けてくる肉壁に、理性の欠片を吸い取られていく。
「…あっ…く、うっ…リンド…やめっ…!」
荒い呼吸の隙間に漏れる、どこか甘い響を含んだ声が堪らなくて、俺はさらに激しくその身体を揺すった。
内壁は不規則に陰茎を締め付けきて、陰唇は柔らかに衝撃を受け止め幾度も震える。
「ッン、あ…あァ!!」
一際強い力で腕を握られその強さに耐え切れず、皮膚が破け血がはじけとんだ。
興奮と、焦燥でいっぱいの俺の中では、その痛みはもはや快楽に近かった。
俺は姉上の身体を抱きこんで、身体を密着させた。
ハリのある胸の先で硬く立ち上がった乳首を自分の胸で押しつぶす。
これ以上どうしたって、今の俺たち以上に近く一つになれるものなどないと示すように、その身体を抱きこんだ。
「ハッ…あ…姉上…姉上、姉上…!」
「う、あ、やめ、ろ、リンドウ…止めろ! リンドウ…!!」
もはや泣き声でしかないその悲鳴を意識して無視する。
――できることならば、もっと違う形で。
愛し愛され、その身を慈しんで、どこまでも優しく。
本当はそういう形で、当たり前にそっと、静かに。
普通の恋人同士がするように、甘く快楽を叫びあい、抱きしめあい、大切な言葉を口にしたりして。
例えば、愛しているとか。ツバキ、と大事なその名前を呼ぶとか――。

「ふっ、う、あ…あぁ、ン…!!」
責め立てる身体の一部がひっかけたテーブルから、派手な音を立てて酒瓶が倒れ、割れる。
その冷たい響きは一方的なこの行為の激しさと空しさを責めているみたいに聞こえた。
ソファは体重をかけるたびに苦しそうに鳴き、床に落ちた酒瓶はとろとろと琥珀色の液体を流しだす。
そんなどうでもいい情景を見ているどこか冷静な自分から目を背け、俺は姉上の胸の間に顔を埋めた。
「リンド…ウ! 頼む、もう…!」
谷間から頂点へのなだらかな曲線をただ舐めるだけのその行為が相手の快楽に繋がるはずもない。
せめて赤く張ってツンと立っている乳首を口に含んで転がしてやれば姉上の苦痛は和らぐはず。
そうだと分かっていても、そうする余裕などあるはずなかった。
望み続けていたものが目の前にある。手に入れようとしている。
「あぁ…!! い、くっ、あ、あっ…あぁ、あ――っ!!」
「っ――!!!」
甲高い声と一緒に姉上の中が俺のものを中心に導くように強く引き締まって、俺は堪えきれず吐精した。
快感の余韻ごと唇が吸い上げるように、奥へ奥へと誘ってくるその中から自身を引き抜く。
その間にもぶるぶると俺の腰は震えながら白濁とした欲望を吐き出し続けた。
何度も何度も執拗にその場所に打ちつけ、全てをその中に注ぐ。
身体をずらしたことで初めて部屋の明かりの元に、姉上の身体が晒される。
汗で顔にはりついている髪。顔を隠している姉上の腕。
無理に開いた服から覗く乳房。引きちぎるようにして下ろしたスラックスと下着。
ふるふると震える姉上の足に絡まったままの小さなショーツが、妙な罪悪感を俺に訴えかけてきた。
無理矢理な行為の中でも少しだけ湧いていた愛液が、姉上の陰毛を淫猥に濡らしている。
その奥から、少し遅れて俺の吐き出した赤交じりの白い液体が流れ出していた。
この行為が姉上の初めてであるはずがない。その赤は俺の犯した純粋な暴力の証拠だった。

「姉上…」
「――出て行け…!」
小刻みに震え続ける身体に触れようとした手を振り払われる。
当然の反応だ。一方的な暴力の先に甘い語らいなどあるはずもなかった。
「姉上、俺は…」
「出て行けというのが、聞こえないのか!!」
どっ、と重たい衝撃をガードする間もなく腹に受けて、ソファから落ちる。
背中を打ち付けたテーブルの上から、また酒瓶が落ちて派手な音を立てて割れた。
振り上げられた彼女の足の付け根には、まだ白と赤の混じった液体が零れ落ちている。
とろとろとゆっくり吐き出され続ける濃厚な性の証に見とれていると、またもう一度、足蹴りを食らわされた。
また受身を取れずにしりもちをついてしまう。
「出て行け今すぐに! お前の顔なんか見たくもない!」
姉上は顔を隠したままヒステリックに叫んだ。その間にも黒い革張りのソファには紅白の液体が落ちていく。
鋭く息を吸い込むばかりで、決して泣き声を上げない姉上を見下ろしたまま、俺は服を正す。
「あねうえ…」
縋るような声を出した自分に驚きながら、俺は部屋の出口を目指す。
それは幼い頃、アラガミの恐怖から逃れるために姉に縋った時の声だった。
「…あねうえ」

結局、俺自身も、俺の願いもあの小さな頃から何も変わっていないっていう事だ。
ただひとつ、大切な人を傷つける術を知った以外には――。

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