ゴッドイーターでエロパロスレの保存庫の避難所です

「アリサ、ここはねこうで……こんな感じかな」
「えっと……こ、こうですか?」
「んー、ちょっと違うかしら。ここをね、こうするのよ」
サクヤさんの部屋で、私は今マフラーの編み方を教えて貰っています。
いつも頑張ってるリーダーに感謝の気持ちを伝えたくて、手編みのマフラーをプレゼントしようと思ったんです。
けれどサクヤさんの編む黒の毛糸は綺麗なのに、私の青の毛糸は変に絡まるばかりで。
サクヤさんは丁寧に教えてくれているんですけど、どうしても上手くいきません。
一応完成はしたものの出来たマフラーは不格好で、とてもプレゼント出来るものじゃありませんでした。
「大丈夫よアリサ。こういうのは出来よりもね、気持ちが大事なのよ?」
「ですけどサクヤさん、さすがにこれじゃあ……」
「ほら、行ってきなさいよ。彼、絶対喜んでくれるから」
笑顔のサクヤさんに背中を押され、出来上がったマフラーを持たされて部屋を追い出されて。
でも、やっぱりこんなマフラーをプレゼントする勇気なんてありません。
「こんなものをリーダーに渡しても、きっとどん引きです……」
辛くなった私は、そのマフラーをそっと廃品回収のボックスに入れました。

次の日。ブリーフィングをするからエントランスに集合との命令が出されました。
いつものようにエレベーターに乗り、エントランスに出てみると。
「お、アリサ。おはよう」
「リーダー……? そのマフラーは……?」
いつもと変わらず笑顔で迎えてくれたリーダーの首に巻かれた青いマフラー。
「ああ。これ、廃品回収に出されてたんだ。温かそうだからつい貰ってきちゃったんだ」
そう言って、イタズラっぽくニッと笑ってきます。嬉しそうに口元までうずめて。
大事そうに幸せそうに、マフラーの結び目を撫でていました。
それを夢でも見てるような気分で見つめていると、後から来たサクヤさんがそっと耳打ちしました。
「ね、ちゃんと喜んでくれたでしょう?」

番外編
「そーまー、これあげるー! まふらーっていうんだぞー」
「お、おう……(女神羽衣じゃねぇかこれ……)」

サクヤさんはきっと裏で気を回してくれているはず
あと黒いマフラーはもちろんリンドウさんが頂いていきました

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