ゴッドイーターでエロパロスレの保存庫の避難所です

 日差しを遮る曇天の下、作戦領域へ向けてヘリが飛ぶ。そのヘリの中にはリーダー、サクヤ、アリサ、コウタという第1部隊の顔ぶれがあった。
 今回のターゲットはウロヴォロス。大型のアラガミだが、すでに対策も十分に立てられている相手だ。

「ウロヴォロスといえば、以前はすげぇ大物って感じだったけど……今のオレたちなら楽勝だよな!」

 緊張感の薄いコウタが気楽なことを言う。その視線の先で、同期であり、極東支部でも屈指の実力を持つ第1部隊のリーダーが苦笑する。

「コウタ、信頼は嬉しいが油断は勘弁じゃぞ」
「リーダーの言うとおりです。判ってると思いますが、銃の神機にはシールドがないことを忘れないでくださいよ」

 リーダーにアリサが同意し、続いた。
 アラガミは一朝一夕で進化する存在。新種に限らず馴れた相手であっても、中身は全く別物だったという事もあり得ない話ではないのだ。
 そしてコウタは、普段の言動やハンニバルとの1件から「油断しがち」という不安要因を指摘されていた。

「……ひょっとして2人とも、“あのこと”まだ根に持ってる?」
「そう思うなら反省して下さい」
「とりあえずワシが庇える位置におれよ」
「うっわ、オレ信用ねぇ! オレだって気をつけてるって!」

 チームメイトからの冷徹な評価にコウタは声を張り上げ、反省から導き出した対策を語り始めた。その内容は、「もう絶対起き上がらないってぐらいに叩きのめす!」「距離をとって、目を離さない! でも怪しかったら、とりあえず撃つ!」というもの。
 「どうよ、完璧だろ!?」と同僚に目を向けるが、しかしリーダーたちの表情は晴れない。むしろ口に出すようなことかと疑問を感じていた。

「まぁ……コウタにしては上出来、かのぉ?」
「そこまで反省できたことは認めます……」
「なんだよ、2人とも! だったら今日のミッション、オレがどれだけ成長したか、見せてやるからな!」
「ん゙ん!!」

 話の花が大きくなりだしたところ、サクヤの咳払いによって一同は居住まいを正した。やかましいのが一気に静まり、それを確認した上でサクヤは口を開く。

「みんな、忘れないでね。今回のミッションは、ただアラガミを倒せば終わりというものでもないのよ」
「忘れてなど…………うむ、最近 頻発しておる犯人不明の暴行事件じゃろう? ミッションは、捜査の前の露払いじゃったな」

 このミッションが下される以前、フェンリル極東支部ではおかしなニュースが広まっていた。
 若い女性が性的な意味で襲われるという事件。それだけなら無い話でもないが、被害者女性の近くで発見された、アラガミに食い散らかされた男性の遺体が妙な憶測を広げていた。
 アラガミの新たな行動パターンという噂。あるいはアラガミを利用する荒くれ者か。それともただ2つの事件が重なっただけか。
 たとえ犯人がアラガミだったとしても、不思議なことに女性は捕喰されておらず、命に別状がないのは不幸中の幸いだった。
 しかし被害にあった女性たちは心に深い傷を負って事件の内容を聞き出せる状態ではなく、犯人は今もって不明。一般には、性犯罪とアラガミ被害を分けた内容で警戒を促す発表がされた。
 その裏で、被害者の胎内に残された体液からオラクル細胞が検出されたという情報が、支部内で判明した。
 被害者に侵食の形跡はない。その事実から1つの憶測がたてられる。
 それは偏食因子によるものではないのか。
 つまり、犯人はゴッドイーターなのではないか。
 疑心暗鬼の蔓延する中、当然この情報は部外秘とされ、女性GEも特に注意するようにとのお達しが出されていた。


「こんな時代ですし、明日への不安から自暴自棄になるのも無理はないと思います。それでも、許せないことってありますよ……」

 姿の見えない犯人に向けて怒りを燃やすアリサ。その姿に……否、そんなアリサの格好に、リーダーは日頃から思っている事を口に出した。

「極東支部の女は粒揃いと、男どもからも評判じゃからのぅ。このメンバーでも、アリサとサクヤは要注意じゃろうなぁ」
「あら、私とアリサだけ?」
「注意するならリーダーもですよ」

 この4名の内 男性はコウタのみで、リーダーも口調こそコレだがれっきとした女性だった。
 だというのに、リーダーは片眉を上げてアリサの腹、及びサクヤの胸に目を向けた。

「どうじゃろうなぁ、ワシはお前さんたちのように男を挑発するような格好はしとらんからなぁ」
「挑発って、それは……」

 視線を感じてアリサが腹を隠す。しかし視線は肩や足に移り、反論のしようがないことを悟った。
 ご存じの通り、サクヤもアリサも露出の激しい格好だ。それに引き替え第1部隊のリーダーは、F制式上衣にF略式下衣を組み合わせて肩も太股もまったく露出しない格好をしていた。

「ここの女は粒揃いという話を聞いたときも、ワシの名前は出なんだしのぉ……のぅ、コウタ?」

 リーダーから冷やかすように言われ、同時にアリサから「女性にそんな話をしたのか」と咎める視線がコウタに向けられる。

「いや! さすがに本人を前にして美人だよなって、言えるわけないだろう!?」
「そもそも女性にする話題じゃありません! そう言う目で見てるんですかって、普通はどん引きですよ!?」
「まぁ、ワシは良いんじゃがな。女扱いされんのはその限りではないし」

 コウタが慌てて弁解するが、しかしリーダーは「今更じゃよ」と言い捨ててどこか遠くを見つめた。
 思い出すのはシオに服を着せようとした時。こういうことは女性に任せようという話だったが、自分は見事に除け者だった。確かにアリサやサクヤのようにオシャレに気を使うということは全く無いが、仲間外れはないだろう。あのときはちょっぴり泣きたくなった。
 あぁしかし、思い出すほどにだんだん腹が立ってきた。このムシャクシャはアラガミにぶつけるとしよう。八つ当たりだが、相手が相手だけに悪いとも思わない。

「まもなく作戦領域に到達します。降下準備よろしく」

 そんな時にヘリのパイロットからアナウンスが聞こえた。ちょうどいい。ターゲットのウロヴォロスにはせいぜい、自身から取られたアラガミバレットで光に飲まれてもらおう。

「着いたか……第1部隊、これより降下する!」


 *

「さぁ、行きましょう」「行きます!」
「よし、やるぞぉ!」「さ、行くかのぉ」

 第1部隊が訪れたのは、竜巻の吹き荒れる嘆きの平原。例の暴行事件の数件がここからそう遠くない場所で起きたことから、周辺の捜査とその前の露払いをと今回のミッションが下されたのだ。
 ターゲットは、主にこの地域で姿が確認されるウロヴォロス。巨体で知られるそのアラガミは、この平原では容易に姿を確認できた。
 戦闘となれば、あとはいつも通り。リーダーが懐に飛び込んでかき回し、取り囲んで袋叩きにする。それでいつも勝てていた。
 だが、今回はそうでもなかった。

「リーダー、渡します!」
「任せい! さぁ、突っ込むぞぉ!」

 リンクバーストの発動にリーダーの攻撃は苛烈さを増す。
 ウロヴォロスの腕に連続して剣戟を打ち込む。さらに懐に飛び込むと腹下に蠢く触手を刃で払い落とし、斬り上げと同時に変形させた神機でもって、

「そぉれ、濃縮弾じゃ!」

 濃縮スプレッドカノン。放射状に放たれた複数の光線が触手の束を穿った。
 ここまでやられて流石にうるさいと感じたか、ウロヴォロスの巨体が一瞬 地面を離れる。

「わっとぉ!」
「リーダー!?」

 超重量ののしかかりがリーダーを襲った。
 僅かに早く神機の変形、装甲の展開が完了して痛手にはならなかったものの、巨体と地面の間にその身を挟まれ身動きがとれなくなってしまった。

「リーダーが……このぉ、退きなさい!」
「くぬぉぉぉぉ……! ……んん?」

 押しつぶそうとするウロヴォロス。そいつをどかそうと仲間たちが弾丸を連射する中、アラガミの重さに耐えているリーダーには、腹から伸びる細かい触手の群が目に写った。

「なぁッ!? こいつ、何を!?」
「大丈夫ですか、リーダー! ……リーダー!?」
「えッ……あんなことあるのかよ!?」

 アリサたちが驚愕する。その視線の先には、無数の細かい触手に絡めとられ、ウロヴォロスの胴体にくくり付けられたリーダーの姿があった。

「ワシとしたことが……! 放さんか、このぉ!」

 拘束を解こうと抵抗するが、しかし触手の塊であるウロヴォロスの身体は押そうが蹴ろうが手足が沈み込むばかりで抜け出すことができない。
 神機も同じく雁字搦めにされて武器として振るうこともできず、やがて身体を大の字に固定されてしまう。

「神機が……おのれ! ん、むぐ……こやつ、何を!?」

 獲物が暴れなくなったからか、身体を拘束するものとは別に小指ほどの太さの触手が群をなし、全身をまさぐり始めた。ウロヴォロスの分泌液なのか、粘つく液体が全身に塗りたくられていく。
 触手群は顔にまで迫り、顔を背けたところで効果もなく、アリクイの舌のように顔全体を舐め回していった。目や鼻を舐められてはたまらないと思っていたが、相手も学習したのか、すぐに耳や口を集中して狙い始める。

「んぐぅ……えぇい、こそばゆい……何のつもりじゃ!」
「リーダー!? 待っててください、今助けます!」
「サポートするよ! リーダーを頼む!」

 アリサたちに見えるのは拘束されたリーダーの背中ばかりで、何をされているのかはわからない。
 とにかく急ぎ助けるべきとアリサが神機を近接形態に変形させ突撃し、その後ろからコウタとサクヤが銃撃でウロヴォロスの気を逸らす。

「リロード! ウロヴォロスをひるませれば、助けるチャンスになるわ! 目を狙うわよ、コウタ!」
「了解! 一気に畳みかけてやる! ……っと、弾切れだ」
「そっちに行きます!」
「え、待っ……ぅわぁッ!!」

 ウロヴォロスの体当たりがコウタに迫っていた。シールドのない銃型にとって脅威となるその巨体。当たるまいと必死のコウタはきわどいところで難を逃れる。
 そして振り向いたとき、偵察兵コウタの目はすれ違うウロヴォロスの足の隙間からリーダーの様子を捉えた。

「んん、何を……ふぁ……ぁ、なんじゃ……」

 粘液の染み込んだ身体の上を無数の触手がのたうつ。
 制式上衣の胸の部分は、むき出しのインナー越しに遠慮なく撫で回され、固くなり始めた乳首をグリグリと押し込まれる。
 略式下衣の短いスカートはあっけなくめくり上げられ、股下に入り込んだ触手は舐めるようにタイツ越しの秘部をこすりあげる。
 なぜか痺れる。目眩がする。性知識に乏しく、漠然とした子作りの方法しか知らないリーダーにとって、触手による責めはどれも理解し難いものだった。
 そして、それを目にしたコウタも同じく、理解するには知識が足りなかった。

「あいつ……!」
「コウタ、何か見えました?」

 神機を銃形態にしつつアリサが駆け寄ってきた。コウタは振り返るウロヴォロスの目に銃口をむけ、銃弾を放ちながら答えた。

「よく見えなかったけど、あいつ、リーダーを舐め回してる。たぶん、味見してるんだ……!」
「味見? 舐め回してるって……」
「ウロヴォロスって触手の塊だろ? あれでベロベロやってたんだ。ひょっとしたら、少しずつ捕喰してるのかも……」

 それを聞いてアリサとサクヤは眉をひそめた。サクヤはもちろんのこと、アリサもコウタほど知識は乏しくない。その卑猥な様子が瞬時に想像できた。

「……急がないといけませんね。女として」
「みたいね。早くしないと大変なことになるわ。いろいろと」

 決意を新たにアリサとサクヤが攻勢に出る。だいたい触手が女性の肌の上で蠢いているなど、その手の想像しかできなかった。
 ウロヴォロスの目に向けて連続して弾丸が撃ち込まれる。そして怒濤の攻撃を受けてウロヴォロスが怯んだとき、神機を剣形態に変えたアリサが地を蹴った。

「今なら! ……リーダー、今助けます!」

 ウロヴォロスが2、3歩後ずさり、その懐にアリサは飛び込んだ。
 ウロヴォロスの胴体では、無数の触手によってリーダーが大の字に絡めとられている。ウロヴォロスが上体を起こしたことでその様子がよく見えた。
 この触手を切れば。そしてアリサが刃を振るう瞬間、

「危険じゃ、アリサ!」
「えッ……!」

 電光が走った。視界が明滅して全身が一瞬こわばり、一気に力が抜ける。
 まずった。失態だ。アリサが悔やむ。
 リーダーを助けることに夢中になって警戒を怠り、活性化したウロヴォロスの電光を間近で浴びてしまった。これじゃ助けるどころか自分の身も危ない。
 彼方からコウタやサクヤの声が聞こえた。ひどくあわてた声。それも当然だろう。今のアリサはマヒした身体でウロヴォロスの足下に膝をついているのだから。

「ぐぁ……っは……! ア、リサ……!」

 拘束されたままのリーダーがアリサを案じるが、しかし同じく電光を浴びて身じろぎもままならない。
 すると、ウロヴォロスがグル、と方向転換して歩き出した。アリサが踏まれるかと思ったが、幸運にもさけてくれたようだ。しかしリーダーにはどこに向かっているのか想像もできず、それは恐怖だった。

「あいつ、どこに向かって…………逃げるのか!?」

 アリサを助け起こし、コウタは神機を構える。ウロヴォロスは電光を放った後、こちらは目もくれずに平原の中央、小山の方角に歩み始めていた。
 逃げるというのも信じ難い予想だったが、しかしウロヴォロスの向かう先に餌場はなかったはず。それにウロヴォロスはまっすぐ竜巻の中心を目指していた。
 追撃の弾丸がウロヴォロスの背中に打ち込まれるが、動きを止めるにはいたらない。やがてウロヴォロスは小山に飛び乗り、あまつさえ弾丸の届かないところで足を止め、隠れてしまった。
 その寸前、リーダーから声が飛ぶ。

「応援をたのめぇッ……んん! それまで、待機せい……!」
「待機って……そんな、リーダー! リーダー!?」

 この一大事に見ているだけか。そんなことはできず、アリサもコウタもわずかに見えるウロヴォロスに弾丸を放った。しかし届いているのかすらわからず、そのうち両名とも弾切れを起こす。

「くぅ、もう弾が……!」
「まだだ……リロードする!」
「待って、コウタ!」
「……ッ! なんで止めるんですか、サクヤさん!」

 アンプルを噛み砕こうとするが、サクヤに止められてコウタは思わず声を荒げる。アリサもまた納得しかねるとばかりにサクヤを見る。
 その心境はわからないでもない。だがこれもサブリーダーの役目と、サクヤは諭すようにコウタの目を見た。

「リーダーの指示は、正しいわ。私もここから当たるかわからない弾を撃ち続けるよりは、応援を待った方が良いと思うの」

 それに、とサクヤは続ける。
 コウタとサクヤの弾薬は無限じゃないし、アリサは弾薬…オラクル細胞を剣撃で回収する新型神機の特性から補充アンプルを持ってない。なにより長期戦になれば食料を求めたウロヴォロスにリーダーが捕喰されかねなかった。この場合、性的な意味でなく。

「攻勢は短時間で畳みかける、ということですか……」
「そうね。救出を行おうにも私たちでは火力が足りないとわかったし……」

 銃型の神機が火力不足というわけではないが、救出をなし得なかったのは事実だ。それだけリーダーの火力が重要であり、彼女に頼りきりだった現状を皆一様に悔やんだ。

「とにかく今は火力のある近接神機が不可欠よ。応援が来たらウロヴォロスをおびき出して、一気に仕留めるわ。
 いい? くれぐれも焦らないこと。頑張るのは後からよ」

 サクヤの言葉にコウタとアリサから「了解」と返事があった。しかし何もできず、ただ待つしかないこの状況。サクヤが通信で応援要請を出している間、コウタとアリサは自らの無力に歯噛みした。


 *


 獣道の奥、竜巻の吹き荒れるその場所。
 邪魔がなくなったと理解したウロヴォロスがまた、獲物を触手でいたぶり始めた。

「ん、ふぅぅ……じゃが、この程度なら……」

 リーダーは、最初は捕喰されるのかと思っていた。しかしこのアラガミ、先ほどから舐めるようなことばかりでいっこうに変化がない。
 なにやら身体が火照る上に謎の心地よさまで感じてきたが、このままなら救援がくるまでに死ぬことはないだろう。
 そう考えた矢先、触手に変化が現れた。
 身体を舐め回す触手たちが、その先端を吸盤に変化させたのだ。そして、粘液でベトベトになった胸とスカートがめくれて露わになったパンツ、それらのインナーに吸盤たちは吸い付き、そして左右に引き裂いた。

「なぁ!?」

 凡百と自負する程度の胸が、男を知らない秘部が、外気に晒される。こね回された乳首は充血して固くなり、ねぶられた秘部は愛液を滴らせていた。

「服を脱がすとは、まさか……いや、嘘じゃろう?」

 子作りがどこで行われるかと、ついでに胸も触られる、ということが何となく記憶にある。今、こうしてその場所を露わにするということは、やはりこれからそれをしようというのか。
 しかし戸惑い慌てるリーダーのそんな様子など、ウロヴォロスには関係ない。胸を絞るように触手が巻き付き、粘液を刷り込むように蹂躙する。痛みと苦しさに顔をしかめ、悪態を漏らす。

「ぐぅ……加減のない……! ……んぅううう!!」

 左の乳首に吸盤が吸い付いた。内側に生えた細かな歯が乳首をこね回す。

「ふぅッ……んん! 止せぇ、そんなああ!」

 右の乳首を挟む2本の触手に擦りあげられ、左右の責めに声が出た。逃れようと身を引けば乳首が引っ張られ、放すまいと左の吸い付きが激しくなる。しかし動きが止まると右のが調子づく。

「あぁっ! ひ、やぁぁぁぁーーーー!!」

 止むことなく続く責めに身体が跳ねた。視界が明滅し、股ぐらから漏らしたような感触を覚えた。
 何がおきたのか判らない。しかし理解する前に、ウロヴォロスの両足の間から新たな触手が伸びてきた。

「まさか、本当に……?」

 生殖器だろうか。絡み合った触手が太い束になり、先端を秘部に押し当ててきた。その感触と太さに思わず息をのむ。

「ヒ、いや……むり、無理じゃ! 限度があろう!?」

 太さは成人男性の拳ほど。“初めて”で入るはずがない。しかし触手は分け入ろうとグリグリと押しつけてくる。

「ぅぅ、こんな……ぁああーーーーッ!?」

 ズルリ、と先端が滑った。入れずに勢い余った触手が秘部を擦り上げたのだ。凹凸の激しい棒に陰核を擦られ、嬌声が漏れ出た。
 身体が震え、愛液が滴る。その反応に味を占めたか、触手はさらに凹凸を擦りつけ始めた。

「だめッ……無理! ムリじゃぁァアアアア!!」

 尻から陰核まで、弧を描いて大きく擦り上げる。その度に愛液がふき出し、触手を伝って滴り落ちる。

「ぅんんん! もぅ、でるぅう! 果てるぅァアーーーー!!」

 その責めが止んだ時、身体はただ痙攣するばかりで、もはや抗う力は残ってなかった。

「はッ……ハ……や、やゃ……ハ、こんな……」

 意識が飛ぶ。死んでしまう。そんな恐怖があったというのに、力の抜けた身体はどこか心地よさを感じていた。信じ難いが、これが気持ち良いということなのだろう。
 そして抵抗が弱くなったと見た触手は、改めて秘部への侵攻を試みる。

「ふとぃぃ……」

 だがやはり、受け入れ態勢は万全なのに、太すぎて入らない。
 ようやく理解したか、絡み合う触手の束がわずかに弛み、やや細く…人間のソレよりやや太い程度に作り変わった。
 そして、ついにその剛直が秘部に分け入ってきた。

「ぁぁ……ぁ、ぐぅぅ……!」

 遠慮も気遣いもない触手は処女膜をあっけなく突き破る。破瓜の痛みに涙が溢れ、朦朧とした意識はすぐに覚醒した。
 押し入られた胎内の異物感、腹にかかる圧迫感に声にもならない吐息ばかりが絞り出される。

「がぁッ……はぁあッ……」

 触手が動き始めた。粘液を滲ませながら繰り返されるピストン運動に、少しずつだが痛みよりも快感が強まっていく。

「ぃ……ぎぅ……はぁっ、あ…………こんな……ぁん!」

 やがて痛みが快感に変わるころ、遊びはこれまでと言わんばかりに触手の動きが変化した。

「なァッ……これ……知らん、知らんンン!」

 単調な出し入れだったものが入り口から最奥までを往復する長いストロークになり、激しくうねり、えぐるように突き上げる。胸や陰核への責めも再開され、一瞬で絶頂まで打ち上げられる。

「ヒィァアアアアーーーー!! やめぇ! 出るぅうううう!!」

 触手が戻る度に愛液が噴き出し、アラガミの腹を濡らす。
 そして奥まで突き上げた触手が、先端で子宮口を揉みほぐすように振動を始めた。

「うぁあああああ!! 奥、おくにぃぃイイイイ!!」

 ひときわ大きな絶頂に膣壁が縮み、触手を締める。それをうけてか、触手が大きく震え、ドロリとした何かが子宮口の先へ吐き出された。

「はぁぁアアアアーーーー!!!!」

 膣が液体で満たされた感触。少しの間 触手の動きが止まり、その間に鈍った頭が答えを導く。

「ぁぁ……出しおったぁ……」

 子作り、射精、妊娠。単語が頭の中を駆け巡る。相手がアラガミだというのに、あり得ないと思っているのに。
 その現実逃避のように続く思考も、再び始まった触手の律動にあえなくかき消された。


 *


 そこは嘆きの平原上空。1台のヘリが竜巻に煽られながら飛んでいた。
 第1部隊リーダーの危機。その報せがアナグラに届いたとき、リンドウは誰よりも早く動いた。ソーマを引っ張り、腕自慢のパイロットをヘリに押し込んで、「もっと早く」と急かし続けた。
 そして平原にたどり着くいやいなや、止めるパイロットの声も聞かずにハッチを開けて身を乗り出していた。
 リンドウの眼下に見える平原。その中央付近、竜巻に近い位置でウロヴォロスが蠢いている。そこに、可愛い後輩にして頼れる新型が捕まっているのだろう。

「おい、パイロットさんよ! もっと寄せられねぇのか!?」

 開けたハッチから暴風が入り込む中、リンドウは叫んだ。後少しでも近づけられれば、飛び出してそのまま一撃たたき込んでやるというのに。

「だぁー、無茶言わんでくれ! これ以上寄ったら竜巻にやられちまう!」
「その辺 何とかするのが仕事だろ、天才パイロット!?」
「天災にゃ技術も根性も通じねぇんだよ、クソッ!」

 皮肉と悪態の押収。しかしパイロットは、口ではそう言いながらもヘリをウロヴォロスに近づけていく。
 暴風でヘリが縦横に揺れる。暴れる操縦管を握る腕が技術と機体の限界を知らせる。

「ぬぁぁ……限界だ! 離脱にトチったら化けて出てやる!」
「あぁ、おもいっきり恨んでくれ! いってくる!」
「いってきやがれ、命知らずのバカ野郎!」

 リンドウの背に罵声を浴びせつつ、パイロットはハッチの方に目を向けた。本当はそれどころではなく、見たのも一瞬だったが、しかしその一瞬に飛び出そうとするソーマと目があった。

「……死ぬなよ」

 今まで黙っていたソーマが初めて口を開いた。暴風の中だったが、しかしパイロットには聞こえた気がした。

「……あー、いいからとっとといきやがれ!!」

 ソーマがヘリを飛び出す。パイロットは、今度は一瞥もくれなかった。


 *


「ふあぁ……ぁぁ……はあぁぁぁぁ……」

 力無い声がする。アラガミになぶられ続け、その女の身体からは抵抗する力も失せていた。
 膣の中を生殖器が前後する度、破瓜の血の混じった液体が滴り、また声が漏れる。

「ぁ……っはぁぁぁ! ぁぁん……」

 また、中に出された。イヤなのに、抵抗できなかった。
 もはや諦めた。はやく終わってくれ。終われば捕喰されるだろうが、霞がかったような意識では、それも良いかと思えた。
 唯一の心残りは仲間たちへの別れの挨拶だろうか。応援を呼べ、というのではいささか風情に欠ける。それもちゃんと届いていたかどうかすら判らない。
 バリバリというヘリのローターのような音が遠くに聞こえるが、それは指示がちゃんと届いたということなのだろうか。

「ぅぉおおおおれのぉ、仲間にぃいいいい!!!」

 不意に、空から雄叫びが響いた。
 そこはウロヴォロスの頭上。ヘリから飛び降りたリンドウが、落下の勢いを加えた一撃をアラガミの脳天に叩き込んだ。その一撃は頭蓋を砕き、ウロヴォロスをその場に崩れさせた。

「生きてるか、新型!」

 ウロヴォロスの傍らにリンドウは降り、倒れた巨体の下をのぞき込む。そこには、確かに第1部隊リーダーの姿があった。アラガミの腹から伸びる触手に絡めとられ、体液でベトベトになり、そして光のない目をリンドウに向けていた。

「よぉ。今度はオレが引っ張り出す番だな」

 とは言ったものの、このままでは少々手間がかかる。とりあえずはウロヴォロスをバラそう、とリンドウが神機モドキでウロヴォロスを切りつけた。
 それを受けてか、ウロヴォロスの複眼が明滅した。突如現れた外敵を打ち払おうと、触腕が身体を起こし……、

「くらえッ……!!」

 頭に打ち下ろされたバスターブレードの一撃が、ウロヴォロスを再び地に沈めた。
 リンドウのものよりもさらに重い一撃。ソーマのそれはウロヴォロスの頭蓋を砕き、命を奪い取った。

「……良い一撃だったぜ。俺まで巻き込むかと思ったよ」
「そりゃどうも。コアは引っこ抜く。お前は新型を助けてやれ」
「あぁ。こんなこと、とっとと終わらせちまおう」

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