ゴッドイーターでエロパロスレの保存庫の避難所です

「ん?どしたのコウタ」
「いや、どしたのじゃねぇって。お見舞いに来たんだってば」
「あはは、そっか。ありがと」
医務室。今は任務中に怪我をして安静中の私とコウタしか居ない。
医師は新型である私の治癒状況の報告をしに支部長室に行っている。
「んで、お見舞いなのに手ぶらなの?」
「う………悪いかよ」
「ん〜………まぁ、コウタには最初から期待はしてなかったけどねぇ」
「おいっ、なんだよそれ!」
「あはは、じょーだんだって」
いつもみたいに冗談まじりの談笑。ただ、コウタは私の怪我が気になるみたいで、チラチラと全身に巻かれた包帯を見ている
その度に、コウタの表情が曇る………それが、堪らなく辛い。
「なんでそう………気にしちゃうかなぁ」
「え………」
「あの時言ったじゃん。これはコウタのせいじゃないから気にするなってさ」
そう言って指から肘に掛けて、腕輪ごとギプスで固められた右腕を振る。骨がミシミシいってかなり痛いが顔には出さない。
「そんな事言われても………俺をかばってそんな大怪我したんだし………」
言いながらコウタは俯いてしまう。

そもそも、私がこんな怪我(お医者さんによれば一歩間違えたら死んでいたらしい)をしたのは一周間ほど前の任務が原因だったりする。
テスカトリポカ。滅多に出現しない希少、かつ強力なアラガミの討伐依頼の出来事。
交戦経験のあるサクヤさんとソーマはともかく、初見だった私とコウタ、アリサはかなりの苦戦を強いられた。
それでも、ソーマを軸にした連携で確実に件のアラガミを追いこんでいった。
満身創痍のテスカトリポカが最後の足搔きと放とうとしたミサイル。
それをソーマが発射される前に斬り崩し、テスカトリポカは地面に伏した。
アラガミの活動が完全に停止したのを確認し、メンバーの生存の確認をする。ツバキさんから教わった、リーダーの仕事の一つ。
ソーマは言わずもかな、サクヤさんは神機を肩に担いで周囲を見回している。
アリサはホッとしたのかサクヤさんの隣で胸に手を当てて呼吸を整えている。
そして背後から聞こえる聞きなれた足音。いつもの様にコウタがハイタッチしに私に向ってきている音。
私も、いつもの様にコウタのハイタッチの応えようと彼の方を振り向く。
左手を挙げてこっちに走ってくるコウタの姿。任務後のシャワーよりもバガラリーの放送よりも、ずっと幸せな時間。
そして違和感に気付く。コウタの後ろ、紫色の煙が見えた。
なんだろうと思った矢先、煙の中から白い筒状の物体が伸びて来る。
見間違える事も忘れることも無い、先程まで私達が散々苦しめられた物。
そこからの記憶は無い。
眼を覚ました時に居たサクヤさんから、私がコウタを突き飛ばして身代りにミサイルの直撃を受けたらしい。
で、爆発の後には、瀕死の私とかなりの損傷を受けた神機が残っていたとのこと。


お陰でフェンリルのメンバーの殆どから散々叱られ、支部長や榊博士からも頼むから自分が特別で、貴重な存在だと自覚してくれとと怒られた。
ソーマに至ってはお見舞いに来た思ったら「よく死に損なったな」と言い捨ててそれきりだ。

まぁでも、後悔は無い。大事な人を守れたと思うと、コウタがこうして私の近くに居てくれると思うとすごく嬉しい。

「ぇへへ………」
思わず笑みがこぼれる。
「な、なんだよ!俺だって反省くらいするって!!」
何を勘違いしたのかコウタは声を荒げる
「あはは、ごめんごめん」
「………」
私が謝ると、コウタは何か言いたそうな顔をして、部屋を見渡す。当然誰も居ないし特に変化も無い。
「あの、さ」
ひとつひとつ言葉を選ぶように、コウタが口を開く。
「ありがとう、な。庇ってくれて。」
それから数秒、次の言葉に困ったように悩んだ後
「えっと、お前が助けてくれなかったら………俺、死んでたかもしれない」
「ん………気にしない気にしない。これもたいちょーの務めだよ」
あはは、と笑って流そうとしたが、コウタの顔は晴れず、そのまま「じゃあ、また来るよ」と言い残して行ってしまった
コウタが医務室を出て行き、一人になった所で「はぁ………」と深い溜息が出た。
「まったく………やんなっちゃうね」
コウタに、本当の事を話せない自分が嫌になる
初めて顔を合わせて以来ずっと、コウタとは姉弟みたいな関係だった。
一緒に任務に行って、一緒にご飯を食べて、一緒にバガラリー観て………
孤児だった私は、弟が出来たみたいで嬉しかった。だからずっと一緒だった。
でも、いつの間にかコウタと居ると心臓の鼓動が激しくなるようになった。
コウタの笑顔を見ると、あったかいキモチで胸がいっぱいになるようのなった。
そして、コウタの事が好きになったと気付いた。

今だって、こうしてコウタの事を想っていると胸がドキドキしてくるのがわかる。
自然と、ギプスで固められてない左腕がパジャマを弄る。
「ぁ………」
頭の中の妄想では、コウタと私が幸せそうに抱き合って愛し合っている。
「ふぁ、んっ………コウタぁ……」
理性が、程々にしとかないと先生が帰って来るぞと警告している。
本能が、火照った身体を鎮めるのが最優先だと指を動かす。

湿った音と、喘ぎ声だけが室内に響く。

「んんっ――!!」

声を押し殺し、絶頂を迎える。


しばらくそのまま呆けていたが、今の状況を思い出して、慌てて布団とパジャマの乱れを直す。

そして一息着いたところでドアが開く
そこから顔を出したのはコウタだった。
心臓が飛び出すかと思った。何せつい数秒前まで彼をオカズに自慰に励んでいたのだ。
「あ、あれ?どうしたのさ」
出来る限り平静を装うが上手く行かない。
「先生とサクヤさんから伝言」
コウタは記憶した事を忘れないように必死なのか、少し早口だ
「へ?あぁ、うん」
「えっと、先生からはアメリカ支部でアラガミが異常発生して、怪我人が大量に出て医療スタッフの援助要請が来たから、くれぐれも安静にしていろ。だって」
「うん。んで、サクヤさんの方は?」
「えーっと、『溜め込んで悩むくらいなら白状しちゃいなさい』だってさ」
「!!」
「ん?どうした?」
「あ〜、いや、なんでもないよ」
吃驚した。私のコウタへの気持ちは誰にも話してないし、気付かれないようにしてたのに、サクヤさんは見破っていたらしい。
やはり年上のお姉さんは偉大だ。
「それとコレ。お見舞い」
そう言ってコウタは配給のプリンを壁際の戸棚の上に置く。プリンは私の大好物だと知っている彼らしい選択だ。
「それじゃ、またな」
コウタが背中を向ける。その背中に「じゃーねー」と言おうとした口が止まる。
彼から聞いた、サクヤさんの言葉が蘇る。
「ちょっと待った!!」
「ん?」

呼び止めたは良いが、何を理由に呼び止めるか決めていなかったので次の言葉が出ない。
「どうした?」
コウタが不思議そうに見て来る。
ふと、コウタが置いたプリンが目に留まる
「コレ、私一人じゃ食べられないからさ、コウタが食べさせてよ」
「えっ!?」
驚くコウタ。私自身も自分で言って自分で驚いている。
コウタはほんの少し思考が停止したようだが「お、おぅ。任せろ」と言ってプリンを手に取る。明らかに挙動不審ではあるが
私は私で自分はなんということを口走ってしまったのかと恥ずかしい気持ちでいっぱいである。
「ほ、ほら、口あけろよ」
コウタの声で我に返るとコウタが私の目の前にプリンの乗ったスプーンを差し出している。その顔はほんのり紅潮している。
可愛いなぁ………と思いつつ口を開いて受け入れる。
口の中に甘ったるいプリンの味が広がる。
大好きなコウタに大好きなプリンを食べさせてもらう。これ以上幸せな事は果たしてあるのだろうか。
そう考えると、何かが吹っ切れた。今の状況を楽しもうじゃないか。


「あ〜………」
雛鳥みたいに口を開けて待つ。
「………んっ」
口の中に広がる幸せ。
「ん〜〜〜〜!おいひぃ」

「………」
「ん?どしたの?」
ふと、コウタの視線に気付く
「な、なんでもねぇよ!」
そう言って次の一口を差し出す。
それを受け取って、今度は飲みこまずにコウタに手招きをする
「ん?どうした?」
不用心に近寄って来るコウタ。
間合いに入ったのを確認すると、コウタの腰に腕を回して彼の身体を引き寄せる
「え?うぉっ!?ちょっ………んっ!!」
「ん………」
身体を引き寄せた勢いで、コウタの唇を奪う。
「んっ……んむっ………」
舌を使って、私の口の中のプリンをコウタの口の中に押し込む
「ぷぁ………」
「〜〜〜〜!!」
唇を離す。逃げられないように腰に回した腕は放さない。
コウタはゴクリと音を立ててプリンを飲みこみ、パクパクと口を開いている。言葉が出ないみたいだ。
「な………な……ミ、ミヅキ………?」
かろうじて私の名前だけを口にする。
そんなコウタが堪らなく愛おしい。
「なぁに?コウタ。」
私の視界はコウタの顔しか映っていない。それくらい近い互いの距離。
こんなに近くでコウタを見るのは初めてだったりするから、私も結構テレ臭い。
が、コウタは今の状況の整理をするのでいっぱいいっぱいの様で、口パクが続く。
「な、なんで……」
なんでこんな事を?そう聞きたいのだろう。なんとなく解る。
「コウタの事、好きだから」
「!!」
結構衝撃的な一言だったらしい。

ここまでやって、告白までしてしまった後で気付く。
もしかしてコウタには、私ではない誰か、好きな人が居るのではないだろうか。
もしかしたら、コウタにはもう付き合っている人が居るのではないだろうか。
急に不安になる。

「私じゃ………嫌?」
これも、言ってしまってから後悔。
これじゃあコウタを困らせるだけだ。
「あ、あの………俺………」
コウタが絞り出すように口を開く。
「そ、その……お、俺で………い、いい…のか?」
しどろもどろも良いところだ。たぶん自分で何を言っているのか分かっていない。
それでも、質問に答える。
「うん。……コウタが良いの。」
「ッ!!………ミヅキっ!!!」


コウタの中で、理性が飛んだらしい。体重を掛けて私を押し倒す。
「………」
正直、今の怪我の状態であんまり激しい事は厳しいだろうけど、コウタにされる事ならなんでも耐えられる気がするので、無言でコウタを待つ。
「………」
しかしコウタから何のアプローチも無い。
「………えっと」
どうやら押し倒したは良いがここからどうしたらいいか解らないらしい。
あーもー可愛いなぁ。
「コウタがしたい事、なんでもしていいよ」
そう言って目を閉じる。
すこし待つと、コウタが意を決したように
「じゃ、じゃあ…その……あの………キス、していいか……な」
そう言って私の返事を煽る。
「いいよ」
一言だけで応えると、間髪いれずに唇を奪われる。
「ん………」
更に、さっき私がしたキスのお返しと言わんばかりにコウタの舌が侵入ってくる。
柔らかくて、あったかくて、愛おしくて、コウタの舌に自分の舌を絡める。

チュプ…クチュ…ピチャ…
「んっ……んむ………」

唾液が混ざる音と二人の舌が絡み合う音、吐息が、静かな部屋に響く。


「ぷぁっ」
どれくらい経っただろうか。長い間重なっていた唇が離れる。名残り惜しいのか、唾液の糸が一本、まだ繋がっている。
コウタはもう一度軽くキスをして、唾液の糸を吸い上げ、飲みこんだ。
私は私で重力の関係でコウタの唾液がたくさん口の中にあったのでそれを何度かに分けて飲み込む。

「はぁ…はぁ……ふぁ………」
つい数分前に一人でしたばかりだというのに、身体が熱くなるのを感じる。

「んっ…はぁ……ミヅキ………」
コウタが私の名前を呼ぶ。
「その…俺も、ミヅキの事……好きだ。」
「ん………うれしい。」
コウタの頭を両手で引き寄せて、またキスをする。
キスの後、コウタの顔をまじまじと見ると、コウタの瞳に真っ赤な顔をした私が映っていた。
うわ…幸せそうな顔………


「ね、コウタ…」
彼の頬に手を添える
「ん?……何?」
コウタは荒い息を整えながら、言葉の先を促す。

「最後まで、していいよ?」

私の言った「最後まで」の意味が正しく通ったのだろう、コウタが緊張したように聞き返す。

「い、いいの?」

「うん。コウタに、私のはじめて……全部あげる」

「ミヅ『はいそこまでッ!!!』




コウタが私の名前を呼ぼうとした時、医務室のドアが勢いよく開き、サクヤさんが現れた。
「「え………え、えぇっ!?!?ささ、さ、サクヤさんっ!!??」」
コウタと私の声が重なる。二人して狼狽しまくりである。
コウタが大慌てでベッドから降り、私もテンパりつつもパジャマを乱れた布団とかパジャマを直す
二人が離れたのを確認して、サクヤさんが口を開く
「まったく………別に職場恋愛だとか、時と場所を選ばずイチャつくのは構わないわよ?他人の事言えた立場じゃないけど」
胸の下で腕を組みながら続ける
「でもねコウタ。ミヅキの身体が今どんな状態かくらい、貴方だって良くわかってるでしょう?」
「あ……ご、ゴメン!!」
怪我の事を完全に忘れていたのだろう、コウタが頭を下げる
「まぁまぁ、私から誘ったんだし………」
なんとかコウタを庇おうとするが
「ミヅキも、自分の身体が耐えられないのくらい解るでしょう?それで具合が悪くなったって、全部コウタのせいになるのよ?解ってる?」
私も叱られた。
「あぅ………ごめんなさい」

「ミヅキの怪我が完治するまではそういう行為は禁止します」
「あの………サクヤさん」
「何?ミヅキ」
「指とか舌とかでしたりしてもらったりは」
「ダメ」
即答される。コウタはどんな事かを想像して顔を赤くしている

「キスくらいなら許してあげるから、それで我慢しなさい」
「は〜い………」

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