ゴッドイーターでエロパロスレの保存庫の避難所です

――そこでリーダーったらですね――
――ふふ……あの子らしいわね――
――あーあ、私も皆についていけたらな――

 女が三人いれば姦しい。その言葉にふさわしく、部屋の中央に居座り他愛もない話を続ける彼女たち。
 その部屋の主を待ちつつ話題に上るのは、殆どが極東支部の誇る若干15歳にして世界を救った、現役最年少部隊長のこと。
 『概ね』年頃の女の子である彼女達。フェンリルの一員としても関心のあることはは変わらない。
 しかし、その部屋の壁際にある大きなクローゼット、その中では全く違う話で盛り上がっていた。

「くそ……暑い、狭い、キツい、息苦しい、腹立たしい……」
「うぅ、こ、こっちまで辛くなってくるじゃないですか……」
「うるさい! 何が辛くなっ……ッ!」
「わ、わあああ! バレます! バレちゃいますよ!」

 そこにはいないはずの、部屋の主と件のリーダーの間では。

『STORY 101☆』

 話はやや遡る。
 ことの始まりはオペレーターの武田ヒバリの頼み。
――カノンさんが部屋にコールしても出ないので、見てきてくれませんか――
 特に用もなく、断る理由は無かったために少年は快諾した。
 
 エレベーターでの移動を経て目的地までたどり着いた少年が、二三度扉をノックする。
「おい、カノン。居るか?」
 返事は無い。だが、少年は大方あのドジ女が惰眠を貪っているのだろう、と考え、苛立ちのままに扉を開ける。
「カノン! ヒバリが、呼ん、で……」
 入ったと同時に響いた声は勇ましい。しかし、それは尻窄みに小さくなり遂には消えてしまった。
 視線の先、確かに彼女はいた。少年の、部屋に居るという予測は当たっていたのだ。

 だが、眠っているわけではなかった。それは当然だろう、今こうして二人は目を合わせているのだ。
 少年の方は驚きと未来への絶望を瞳に湛えながら、そして彼女は、下着姿のまま、今日着る服を選びながら。
「き……きゃああンンンっ!」
「お、落ち着け! 頼む、落ち着いてくれ! し、知らなかったんだ! お願いだ!」
 目を見開いて、今にも叫び出そうとする少女を、少年はその類い稀な身体能力をフルに、いや、十二分に活用して先回りし、口を手で塞ぐ。
 そしてもう一方の手で抵抗するカノンの柔肌を抱きしめるように押さえつけ、その動きを止める。
「いいか。まず初めに言っておく。これは事故だ。あと、ヒバリが呼んでいた。俺はそれを伝えにきただけだ」
「ん、んーっ!」
「き、聞け! 頼む、悪かった。後で何でもする。いいか。兎に角騒ぐなドジ女!」
 焦りと危機感で、冷や汗を流しながら脅しのような説得を重ねる少年。だが、第二の危機が少年を襲う。
 
 音の無いこの空間に、二度、そして三度と戸を叩く音が響いた。同時に、中の二人も、ぴたりと動きを止める。
――カノンさーん? アリサです。皆さん来ましたよ――
 真っ赤だった少年の顔が、今度は一瞬で青くなる。これでは誰がどう見たって強姦の現場ではないか。
 さっと少年が辺りを見渡す。何か利用できるものはないか、ここから立てられる作戦はないか。
だが、そういう思考が出来るのも流石といったところなのだろう。
 左、右、後ろ――そして、最後に視界に入ってきたのは大きなクローゼット。
 急いで中を見れば、所狭しと服が掛けられているものの、人一人分の余裕は十分にある。
「カノン、頼んだぞ! 何でもするからな!」
「ま、待ってください〜!」
 少女を放ち、アラガミに追われるより早く。電光石火の動きでその中に潜り込み、中からさっと戸を閉める。
――あれ、居ませんね……?――
 自隊の下乳娘の声が少年に聞こえてきたのは、一瞬後のこと。二つの溜め息がクローゼットの中に響いた。
 それは安堵。恐らく、ここに人がいるなどとは言われない限り気づかないだろう。
「ふぅ」
「よ、よかったですね」
「あぁ……あぁ?」
 だが、そこで少年は気付くのだ。外から見ていたよりもやけに狭いこと。右腕から来る感触は布のものではないこと。
 一人のはずの自分が、誰と会話できようか、ということ。――抱える頭はひどく重い。
「カノン……何でお前がいるんだ……」
「え……あっ」

 そうして話は冒頭に戻る。今だ外では歓談が、中では罵り合いが続いていた。
「あぁ畜生……見つかったら終わる、見つかったら終わる、見つかったら終わる……」
「だ、大丈夫ですよ、多分……」
 それは何に対する大丈夫なのか。クローゼットの中、二人は仲良く向かい合って立ち尽くしていた。
 いくらその中に余裕があったと言えど、所詮は家具。夏の空気よりも暑く、湿気のある空間で人が二人並んでなくてはいけない。
 やや神経質気味な少年に対し、楽観的なのは隣の少女。状況は同じでも、胸のうちは全く異なる。
 おまけに、ほぼ裸の、それも年頃の可愛らしい女子が一寸先に居るというのに、少年は正気でいられるものだろうか?
――いや、逆に、向こうだって、いや、向こうこそ気にすべきだろう!
 少年はただ、そんな口には出せない思いを奥歯で噛み潰し、飲み込むしかなかった。


 永久にも思える十分の後、今では外と対照的に一言も話すことは無い中の二人。だが、その均衡も破れるときが来た。
「あ、あの、服、下ろしませんか?」
 それは二人の間を遮るようにして垂れ下がる彼女の服達のこと。確かに、これらが汗ばんだ肌にまとわりついて不快なことはわかる。
 しかし、少年にとってはこれのお陰で理性を保てている、という一面もあった。
 狭くて暗い密室に、男女が二人きり。更に、その少女の肉付きの良い柔らかな身を覆うのは薄っぺらな一組の下着だけ。
 暗い中、その白い肌はぼんやりと浮かび、闇に馴れた少年の目には大層扇情的に映るだろう。
 そうなると、辛うじて暴走を押し止めている理性の堰にも、崩壊の恐れが出てきてしまう。
 快適な環境か、自己の名誉か。その決断の天秤は不安定に揺れる。
「いや、このままで問題な」
「良いですね? 下ろしますよ」
 少年の天秤は、名誉の方が重いという答を示した。だがその矢先、少女は快適な環境を求めた。
 その壁は、為す術もなく取り払われ、やがて最後の一枚が下に落ち、彼女が視界に現れる。

「んん……やっぱりちょっと楽ですね」
 少年の目は一瞬その姿に釘付けになり、同時に自分の頭の片隅で考えていたことはまるで甘かったことを認識した。
 暗闇で顔色こそわからないが、酷くだるそうで弱々しい表情は少年の嗜虐欲をそそる。
 絹のような肌に浮かぶ真珠のような汗。それが染み込んだ桃色の下着はぴったりとその肌に張り付き、その奥までも微かに透けて見えるよう。
 加えて程好い丸みが、普段は服に隠されているそれが今は目の前に、無防備なままあるのだ。
 想像をはるか超えた魅惑に、少年は唾を飲む。そしてそれに見とれて、あらぬ欲を抱いた自分を戒めるように強く目をつぶり、堪える。



 十五分がたつも、外からはまだ楽しげな話が聞こえてくる。もはやカノンを待つということより話を楽しむことが先行しているのだろう。
 だが、十五分。その間ひとつの動きもなく立ち続けるのは、なかなかの苦行である。精神的にも、肉体的にも。
「す、座りませんか? もう、疲れちゃいました……」
「あぁ……」
 流石の少年にも限界が訪れかけていたのか、あまり深くも考えられずに短く答える。
 だが、もし二人も座れば、逆に窮屈で疲労がたまるだけだろう。となれば、交互に座るしかない。
 しかし、どちらが先に座るか――僅かに少年が思案したところで、優しげな声がかかる。
「あ……さ、先良いですよ? そもそも私が悪いんですし……」
 普段の少年なら、気にするな、とでも言って先に座らせるだろう。
 だが、今回ばかりはそうもいかない。少年の体力はあまり誇れるものではなかったし、確かに苦しいのだ。
 それでも少しは悩む。年下ではあるが、やはり少年は男で、彼女は女なのだ。
 頭の中を肯定と否定が駆け巡り、出した答は――
「……悪い」
 カノンの申し出に甘えることだった。少年は音を立てぬよう、ゆっくりと腰を下ろし、先程取り払った少女の服の山に体を預ける。
 確かにこれだけでも失われた体力が戻ってくる気はするし、何より張り詰めていた気を解放するという点で精神的にもありがたい。
 一息ついた少年が何とはなしに顔を上げ――そしてすぐに顔を伏せた。
 その視界に入ったのは、少女の体にぴったりと張り付き、流れ出た汗に溺れて色を無くした下着と
、その奥にほとんど透けて見える少女の大事な秘所。
 白い色をしたそれの奥に見えるのは、微かに桃色がかった、彼女の髪の毛と同じ色の――
――ヤバい。これは、まずい。
 抑えていた少年の欲が固くなり、その存在感を強める。だが、若い男としてそれを求める心は止まらない。
 心臓を叩いて欲の解放を駆り立てる青春を、無視するように少年は耳と目を塞ぎ、ただその誘惑に耐えていた。


 クローゼットに籠ってから二十分が経った。外の話題は二転三転、その気になれば彼女達は永遠に話せるのではないだろうか。
 中は一転、会話と呼べるものはまるで無い。ただ交互に座る、それ以外に動きも無かった。
 だが、少年が三度目の休憩に入った時、ようやく状況が変化する――おそらくは、少年にとってより悪い方向へ。
 前を向いていれば見えてしまうために、俯きがちになって体力の消費を抑える少年の視界に、忙しく動く艶かしい少女の足。
――何をしているのか。
 そう思った少年が当然の如く上を見上げた時――顔に何か、湿ったものが落ちてきたのだ。
 それは奇妙な形をしていて、生暖かく、濡れている。本能のままにそれをつまみ上げて眺めた瞬間、少年はそれを放り投げた。
 そして、カノンの足に向かって話しかける――
「お、お前な! なに考えてるんだよ!?」
 上は向けない。なぜなら、上を向けば残った一枚の服すら剥げたカノンの上半身が見えてしまうだろうから。
 だが、その抵抗も虚しく、次に視界に入ったのは、足首をすとんと落ちてきた一枚の布切れ。少年にとっても、それが何かを予測するのは容易かった。
 今、目の前には生まれたままの姿の少女がいる。実際に見なくとも、それは少年の頭の芯から離れない。
「い、いいか! お、女だったらな、も、もっと……」
「こんな状況だし、良いじゃないですか。それより、そっちは良いんですか?」
 脱がなくても、と付け加えたあと、カノンはゆっくり腰を下ろす。まるで自分の体を見せつけるかのように。
 それを察した少年は、目を固くつぶって勢いよく立ち上がる。ギシという音をたててクローゼットが揺れた。
「冗談じゃない……絶対俺は脱がないぞ……」
 口から漏れる少年の意思に力は無い。ただ年相応の、子供のような見栄と虚勢だけが少年を支えていた。


三十分。交互に座りつつ時を待っていた二人だったが、一方に限界が迫っていた。
 少年の耳には分厚い壁を隔てたように、外の会話は既に聞こえず、頭は霞がかって思考すらも難しい。
 未だに制服も脱がず、体力にも劣る少年が先にこうなるのは必然だったのもしれない。
「脱水気味ですね……外、出ますか?」
 どこか楽しげなカノンの声だったが、それも感じとれないほどに弱った少年は小さく横に首を振る。
「でも、倒れちゃいますよ? 倒れたら、バレちゃいますよ」
「う……」
 答はない。ただ肯定とも否定とも取れぬ呻きが少年の口から漏れる。

――そろそろ……ですよね?
 カノンは少年にバレないよう、クローゼットの隅に空いた穴から延びた中空の管に口づける。
 その先にあるのは水筒。吸気と共にせりあがった水が、カノンの喉を通り、全身を潤していく。
 これは彼女の戦いなのだ。下らない、しかし彼女『達』にとってはとても重要な
――交渉事は相手が弱った時狙えとか、前本で読んだんですよ。
 体力と気力を回復させたカノンがゆっくり座り込み、少年の制服を脱がしていく。
「やめ……」
「だって、死んじゃうじゃないですか」
 微かな抵抗を一刀のもと切り落とし、手際よく少年を下着のみにしたカノンは、その引き締まった体を優しく抱き締める。
 もはや抵抗はない。最後に、少年の心を包むひび割れた鎧を砕く時がやってきた。悪魔のような微笑を浮かべたカノンが耳打ちする。
「汗でも、舐めますか?」
 二人も座れば逆に窮屈――そんな空間で、汗まみれの体が肌と肌で触れ合い、その天使のような抱擁に少年は抵抗する気も起きない。
 柔らかな肉のついた体がぬるりと汗で滑り、少年の青息吐息とは異なって恍惚の声が少女の口から流れ出る。
「な、何言って……」
「汗、ってほとんど水なんですよ? ほら……倒れたくないですよね?」
 抱き抱え少年の頭を自らの肩口に誘い、カノンは少しずつ逃げ道を塞いでいく。

「バレたく、ないんですよね?」

 やや強く言い切る。その誘惑に堪えきれなくなった少年が――遂にその乾ききった舌を伸ばし、少女の柔肌を舐めた。
 ペットだって一度枷が外れれば、あとは自由に動き回る。少年は抵抗することもなくその舌をカノンの体に這わせ、表面についた水分を求め続ける。
 得た水分は一瞬で少年の体に吸収され、脳がさらに命令を出すのだ――まだ足りないと。
「ほら……こっちも、いいですよ?」
 少女が鎖骨の下、その豊かな乳房に少年の頭を埋めるように抱き抱えれば、少年はそこで無心に作業に入る。
 その時、少年は少女の体の奴隷だった。
――んっ……こ、これ、最高です……ッ!
 普段は年下にも関わらず自分を誤射姫と馬鹿にしつづける少年が、赤子のように自分を求めてくる。
 肉体的にも、精神的にも最良の薬。本来の目的も忘れ、カノンは少年を使った自慰にふけっていた。
 胸の谷間を舐め尽くそうとする少年の頭を少しだけずらし、頂点の、既に興奮で固くしこったそこへと誘えば――
「ひゃあぁッ!」
 ざらつく少年の舌が、そこから汗が出る限り舐め続ける。自然と零れる笑みにやや罪悪感が芽生えるも、些細なことだった。
 必死に水を貪る少年の傍ら、少女は快楽を貪る。今では片手を秘所に伸ばし、自分でいじり始める始末。
――だ、駄目です。それは後……
 ようやく立ち返ったカノンが、少年を強く押し退ける。
お預けを食らった犬のような少年の表情にひどく興奮する少女だったが、自分の目的は気持ちよくなることではない。
 覚悟を決めて、少年の右手を洪水を起こした秘所に誘い、動かす。小さな水音が暗がりに響いた。
 荒い呼吸を期待と不安で抑えて、カノンは少年の耳に口を寄せる。
「分かります? びしょびしょです。ここだって、舐めさせてあげても良いんですけど……私だって流石に恥ずかしいですから……」
 少女の心臓が高鳴る。次さえ言い切れば、あとは運命に身を委ねるのみなのだ。
「責任、取ってくれるっていうなら……良いですよ」

 少女の最後の誘惑。少年の鈍った感覚の先、柔らかな毛の向こう側に、確かにある神秘の蜜壺。
 意識すらはっきりせず、少年はゆっくりと、その頭を垂れ――

 カノンの太ももに墜落した。
「へっ?」
 次に響いたのは、微かな寝息。疲れきった少年の体は、なにより休息を求めて意識を底に沈める。
「わ、わ、お、起きてくださいぃ〜! お願いします、そんな、あとちょっとで……」
 少女が少年を揺すり始めた時――バタン、という音と共にクローゼットの扉が開かれる。
 そこにいたのは、アリサ、ジーナ、リッカ。その面々は皆顔に勝利の笑みを浮かべていた――


「も、もうちょっとだったじゃないですかぁ!? ぜ、絶対最後まで……」
 少年を医務室に連れていった後、四人は再び部屋に集結していた。
 戦いにおける自分の優位性を必死に主張するカノンに、三人は断定する。
「ありえません!」
「ないわね」
「それはないかな」
 にこやかに放たれた強烈な否定に、カノンは黙って引き下がる。

『一番最初に彼から求められた人を勝者にしよう』。
 そんな取り決めで開始されたこの戦いは、いつの日か少年の隣に侍る伴侶を選ぶ戦いだった。
 順番はじゃんけんで決められ、少年に強制することは禁止。ルールは良識に任せた上で。

「うぅ……どうしよう……」
 この戦いは早い者勝ち。故に、一番手が最も勝率は高い。
 つまり、カノンは勝てる一番のチャンスを逃してしまったのだ。
 それに対し、他の三人は勝利の目が増えたということ。
 各自喜んで案を練るなかで、カノンは自分の布団にくるまって泣き寝入りを決め込むしかなくなってしまった。

 さて、四人の見目麗しい女子達に慕われる少年は幸運なのだろうか?
 それとも、誰よりも肉食系な彼女達を前に、あと三度も襲われる可能性がある少年は不幸なのだろうか?

 彼が誰を選ぶのか、それはまた後の話。  

続く……かもしれない

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