kagemiya@ふたば - ニュー・ホライズンズ
『宇宙をひっくり返せ!』


基本情報

【元ネタ】史実
【CLASS】ハービンジャー
【マスター】
【真名】ニュー・ホライズンズ
【異名・別名・表記揺れ】
【性別】女性型
【身長・体重】153cm・465kg
【肌色】色白 【髪色】青みがかった白銀 【瞳色】薄いコーヒー色
【スリーサイズ】79/56/84
【外見・容姿】光を跳ね返すような銀地のベスト、スカートにツインテール型のロケットブースターを装着した少女
【地域】宇宙
【年代】現代
【属性】秩序・中庸
【天地人属性】星
【その他属性】人型・
【ステータス】筋力:E 耐久:D 敏捷:EX 魔力:E 幸運:B 宝具:B

【クラス別スキル】

天地の開豁:A

 世界を切り開いた功績を持つ者に与えられるスキル。エクストラクラス・ハービンジャーのクラススキル。
 自身の相対した未知であるもの、不可能であるもの、非常識であるものの属性を打ち消し、それによって効果を発揮する神秘を消滅させる。
 実際に「不可能を不可能のままに可能にした」者に与えられる特級スキルが『星の開拓者』であるが、こちらはそれに類似した効果を持つ。
 「未知性・不可能性・非常識性を一部でも解明・解体し、それらを損なわせるきっかけとなった」者に与えられるスキルと言える。

 この太陽系の彼方、外縁の境界線上に浮かぶ冥王星へと辿り着き、更にその先の「最果て」に到達した惑星探査機。
 人類がこの「太陽系」という世界を制覇した瞬間。科学の叡智が、未知なる最果てを解き明かしたことによって獲得したスキル。
 また彼女は、人類史上「最も速く飛び立った宇宙探査機」として記録されており、その特異性がランクの向上に繋がっている。

【保有スキル】

双星舞踏:C

 天体の運動と万有引力を利用し、宇宙機のような人工物の軌道を宇宙空間で変更する為の技術。別名、スイングバイ航法。
 天体の固有運動軌道の近傍を通過飛行することで、重力作用を媒体として
 運動量と運動エネルギーを相互にやりとりし、それぞれの運動ベクトル及び運動量を変化させる。

冥王外装:B

 太陽系の際に辿り着き、探査機として初めて冥王星を解き明かした探査機としての特権。
 宇宙の外縁とは即ち既知と未知の狭間。それは此岸と彼岸の境界にも似た、0と1を隔てる障壁である。
 人類未踏の地へと足を踏み入れ、観測した者。故に彼女という存在は生死の狭間で揺れ動き、そのどちらにも属することはない。
 ……つまり、即死系の魔術や破魔、昇天系の干渉攻撃を無効化する。但しサーヴァントとして「死なない」わけではなく、単に概念としての死を無効化するのみ。

観測外の瞳:B

 宇宙に存在する眼。探査機という存在に与えられた、“星を見る眼”という役割。
 ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた、遥か彼方に存在する小惑星を間近で捉え、その実在性を明らかにした逸話の具現。
 僅かな情報、遠巻きからの目視による観測であっても、幸運判定に成功すれば真名を導き出すことが可能。

魔力放出(飛翔):A

 単純なロケットブースター。攻撃に転用することは出来ず、単純に「打ち上がる」ためのスキル。
 細かな調整は難しく、ホバリングのような「浮遊」には向いていない。走り出したら止まらない全速力のメテオライト。

【宝具】

人類神話・彗星降臨プロジェクト・ミーティア

ランク:B 種別:対天宝具 レンジ:可変 最大捕捉:100人
 『流れ行く星のように、あの夜空を翔べたなら――――』
 第四スキルによる宝具昇華。正確には奥義、魔剣といったものに近い卓越した「技術」。
 時速16万kmという宇宙機の中でも随一の加速力によって、瞬く間に成層圏を超え宇宙域へと到達する。
 それは人類が成した偉業、最速の飛翔物という輝かしき記録。未知なる天空へ向けて、人類は自ら『彗星』を打ち出した。
 戦闘領域からの素早い離脱を可能とし、遙か上空から新たなアプローチを行うことが可能となる。
 既存の枠組みから脱し、自らの「一手」を造り出すことの出来る能力で、戦闘でのアドバンテージを取ることに長ける。
 通常の敏捷値はCランク相当だが、この宝具の使用中のみ……“最速”の名に恥じぬA+ランクまで加速される。

 そしてその圧倒的な加速力を“地球に向けて”発動することで、その彗星は『隕石』へと姿を変える。
 目に見えぬほどの天より飛来するその隕石は、圧倒的な質量及び魔力を伴って指定の地域へと“着弾”され――――
 最速のエネルギーを周囲へと拡散。音すらも掻き消して余りあるその衝撃は、半径100m近くをクレーターへと書き換えてしまうほど。
 伴ってレンジ内に与えるダメージも大きいものの……炸裂ということで攻撃の判定が短く、着弾のタイミングが見切りやすいという欠点もある。
 加えて着弾後は搭載CPUの負荷によって目眩状態となってしまう為、一対一の状況ではなく多人数戦で使用する事が望ましい。

 なお使用時は膝下ほどまであるツインテールが編み上げられ、ロケットのような形状を取りエンジンが点火される。
 発射までの時間は任意で調節可能なようで、発射体制に移ったため隙が生まれる……といったことは滅多に無い。

遥か最果ての星よウルティマ・トゥーレ

ランク:B 種別:対境界宝具 レンジ:制限無し 最大捕捉:-
 『この空を、あの星を。奇跡さえ超えて君の元へ!』
 航海者ではなく到達者。長き旅路の末、宇宙の最果てに「辿り着いた」者。
 その特異性から、本来はスキルであった能力が一つの宝具として昇華された。
 あらゆる苦難、いかなる難行が行く手を阻んだとしても、彼女は必ず目的の場所へと「辿り着く」。
 例え道が違おうと、真逆の方向へ進もうと、彼女が歩んだ道は全て一点の目的地へと収束していく。
 性質としては嵐の航海者よりも星の開拓者に近く、培ってきた旅路、そこで得た経験全てが彼女の道を一つに繋げる。
 あるものは言う、遠回りこそが最短の近道だった。ニュー・ホライズンズは常に、より良い一つの「結末」へと到達する。

 「聖杯戦争」という枠組みの中でこの宝具が機能することはなく、判定の成功率が上昇する程度に留まる。
 極めて長期的な―――それこそ「年単位」でこそ活かされる宝具なため、サーヴァントとして召喚される場合ではまず役に立たない。

 

『ひっくり返すよ!』

 

【解説】

人類で初めて、冥王星を含んだ太陽系外縁天体の探査を目的として打ち上げられた無人探査機。
ディスカバリー計画、エクスプローラー計画に続く「ニューフロンティア計画」の一環としてプロジェクトが進められた。
月より始まり火星、金星、水星、木星……脈々と続いてきた宇宙開拓のバトンを受け継ぎ、この太陽系の果てに待つ惑星へと“飛び出した”もの。
先に太陽系を脱したものとしてはボイジャー1号、2号が存在するが、彼らはあくまでも太陽系外の先への放浪……“航海”を目的としたものであり
パイオニア10号による探査でも天王星、海王星以降の探査が行われることはなく、冥王星より先の『最果て』は未踏の地となったままであった。

その中で冥王星、及びエッジワース・カイパーベルトの調査を行うべく造り出されたのがこのニュー・ホライズンズ。
彼女に託されたものは人類未踏の偉業。我々が住まう太陽系という宇宙の最果てに挑む事。それはこの宇宙を、我々人類の『既知の領域』に変えるという事に等しい。
人々からの期待、輝かしき星条旗、冥王星を見つけ出した男の遺灰、そして未知なる生命への言葉を抱き、ニュー・ホライズンズは宇宙へ向けて飛翔。
地球を脱する際の速度は時速16万kmを超え、探査機ユリシーズの記録を抜き去り我々の住む星より飛び立っていった。

来る2015年。冥王星圏へと辿り着いたニュー・ホライズンズは観測を開始。
彼女が収めた1枚の写真はこれまでの冥王星像を一変させるものであり……これによって、未知なる『冥王』という神秘は解き明かされた。
現在知られている冥王星のイメージ(ハートのような模様が見えると話題となったもの)は、他ならぬこのニュー・ホライズンズが撮影したものである。

やがて冥王星の探査を追えたニュー・ホライズンズは、さらなる最果ての領域へと挑むこととなる。
それはウルティマ・トゥーレ、最果ての星と呼ばれた天体への接近。現在ではアロコスと称される小惑星の探査である。
ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた太陽系外縁天体として候補に挙げられ、人類が辿り着くべき「最果ての領域」と定められた地点。
極めて困難な道程でありながら、彼女は星々の隙間を縫い最果てへと辿り着く。打ち上げからおよそ13年後のことであった。
これによって、人類の探査機が初めてカイパーベルト及び外縁天体へと到達。これを以て――――太陽系という領域は、人類の『既知』なる領域へと書き換えられた。


ニュー・ホライズンズ。彼女はまさにその名を体現するように、この宇宙に新たなる人類の地平線を敷いてみせたのだ。


【人物・性格】

ハキハキとしていて溌剌とした、それでいて丁寧な物腰の少女。
ポジティブ思考で後ろめたいことなどなく、ただ前だけを見て突き進む全速力な性格の持ち主。
他の宇宙探査機に違わず、未知を解き明かすという使命感を抱いた輝かしき人物。

その宝具やスキルの影響からか、他の宇宙機と比べるとどこか機械的な印象を受ける。
メカメカしい……とまではいかないが、声色はどこか電子音のようで機械的なものを感じさせ、服飾にも人工的な意匠が盛り込まれている。


イメージカラー:透き通るようなシアン
特技:全速力で突き抜けること
好きなもの:未知、人類
嫌いなもの:最果ての先にある混沌
天敵:なし
願い:この太陽系全てに人類が繁栄すること

【一人称】私 【二人称】貴方、○○さん 【三人称】彼、彼女、あの人、あの方

【因縁キャラ】

パイオニア計画:共に太陽系の探査に挑んだ宇宙機。
 性質的に似通っているため仲が良く、普段から行動を共にしている様子。
 彼女はこの太陽系全域に瞳を向けたことで未知を明かした。ニュー・ホライズンズは最果てに辿り着くことで人類の領域を広げた。
 成した偉業は違えども向うべき目的は同じ。太陽系を揺蕩う親友として、誰よりも気にかけている“相棒”だという。

 『こんにちは、パイオニア!あなたと共に戦えることを、そしてあなたに再び出会えたことを!私は何よりも誇りに思います!』
 『いい言葉ですね。私も“彼ら”に向けてのメッセージを持っては居ますが、あなたほど完璧ではありません……その言語は何処で学ぶべきなのでしょうか?』


ユリシーズ:共に太陽系の探査に挑んだ宇宙機。
 嘗て“人の手によって加速された人工物”の中で最速とされた探査機。
 太陽系の中心と最果て。この宇宙を「円」として捉えたならば、お互いに最も“遠い距離”を行く同志である。
 探査機として先達であること、似通った任務を任されているということも相まって、さながら兄のように慕っている。

 『太陽の輝きを見届ける貴方を、私は誰よりも存在します!ユリシーズ――――無限に挑んだ旅人よ!今こそ貴方の偉業とともに、遥か彼方の最果てへ!』


はやぶさ:小天体から帰還した宇宙機。
 小惑星からのサンプルリターンという前代未聞の偉業に挑み、成し遂げた探査機。
 闇に挑み、人の最先端を切り拓いた彼女の偉業を知り、その胸に希望を抱いた。この宇宙を解き明かした可能性の光の一つ。
 余談だが、ニュー・ホライズンズを含む「ニューフロンティア計画」には彼女と同じく“サンプルリターン”を目的とした探査機が存在している*1

 『わあ!はやぶささんに出会えるなんて、私はなんて幸運なんでしょうか!暗闇の空を駆けた翼……えへへ、オサイリスくんが聞いたら羨ましがってくれるでしょうか』


メンテー:解き明かすべきもの。
 それは最果てに待つ冥府の女神。長き旅路の末に巡り合う終着点にして、人類が新たな「夢」に向かうための出発点。
 神代のニンフと機械。生きた時代も、辿った経緯も大きく異なる両者であるが、共に「冥王星」に寄り添いその概念を身に纏う。そういう意味では運命共同体――――にも似たものかもしれない。
 人類であったなら彼女を、冥府の神を、「死」を畏れただろう。しかしニュー・ホライズンズはそれを恐れない。何故ならば――――

 「我々は探査機。宇宙という「闇」の中を切り拓いて進むもの。つまりは「死」を前提とした旅路ですから!それは乗り越えるべきものであり、必ず訪れるもの。故に畏れはありません!」
 「そうなんですか?それは失礼いたしました!ならば我々は――――これより先の、この太陽系の“最果て”に向かうとしましょう!まだ誰も見たことがない、神様すらも知らない闇の向こうへ!」

【コメント】

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