kagemiya@ふたば - 伊能忠敬

基本情報

【元ネタ】史実
【CLASS】ハービンジャー
【マスター】
【真名】伊能忠敬
【異名・別名・表記揺れ】三治郎、平山忠敬、推歩先生
【性別】男
【身長・体重】160cm・50kg
【肌色】日に焼けた肌色 【髪色】黒髪混じりの白髪 【瞳色】黒
【スリーサイズ】未公開「男の体なんて誰も興味ねえだろ?」
【外見・容姿】背筋をピンと伸ばした老人
【地域】日本・上総の国
【年代】1745年〜1818年
【属性】中立・善
【天地人属性】人
【その他属性】人型
【ステータス】筋力:D 耐久:B 敏捷:C 魔力:E 幸運:B 宝具: B++

【クラス別スキル】

天地の開豁:C+

世界を切り開いた功績を持つ者に与えられるスキル。エクストラクラス・ハービンジャーのクラススキル。
 自身の相対した未知であるもの、不可能であるもの、非常識であるものの属性を打ち消し、それによって効果を発揮する神秘を消滅させる。
 実際に「不可能を不可能のままに可能にした」者に与えられる特級スキルが『星の開拓者』であるが、こちらはそれに類似した効果を持つ。
 「未知性・不可能性・非常識性を一部でも解明・解体し、それらを損なわせるきっかけとなった」者に与えられるスキルと言える。

伊能忠敬が最初に日本地図作製に当たった理由は地図を作製するためではない。忠敬が知りたかったのは緯度一度当たりの距離であり、蝦夷地の地図作製はあくまで幕府から遠出の許可を得るための方便に過ぎなかった。しかし忠敬が商売をしていた土地は、定期的に水害を受けて土などが水に流されてしまうためどこまでが誰の土地なのかを地図にして明確にしておく必要があった。
この地図作りの経験と非常に熱心な測量によって作られた地図は、これまでのものより遥かに正確であったため、幕府からもその腕を買われた。忠敬本人も地図作りを生き甲斐に据えたため、総計十回もの測量で全国を歩き倒し、日本ほぼ全域の地図を作製した。
これにより作成された地図は、現在の衛星写真を元に作られた地図と比べても瓜二つであり、当時としては異常と言えるまでの完成度だった。

サーヴァントとしてこのスキルは、他のサーヴァントの所持する同名スキルに比べて「不確定であったものを確定させる」側面を強く擁する。そのため複数の可能性を一つの霊器に纏めたようなサーヴァントと相対した場合、相手を著しく弱体化させる効果を発揮する。具体的には魔王信長やジャック・ザ・リッパー(Fake)に対しての天敵となりうる。
本スキルは例外的に『測量』の影響を受けない。

【保有スキル】

黄金律:B

身体の黄金比ではなく、人生においてどれほどお金が付いて回るかという宿命を指す。
伊能忠敬が伊能家に婿養子として引き取られたとき、伊能家の資産は現代の価値で言うところの数億ほどであったと言われている。しかし彼が隠居し初めての蝦夷測量への許可を幕府に求める際に提出した資料では、伊能家の資産は45億前後となっている。つまり彼はおおよそ30年ほどで家の資産を20倍にまで増やしたということであり、その商才の高さを伺わせる。事実彼は二度目の測量まではほとんどの費用を自費で賄っている。

測量:A

対象の大きさを測りそれを固定するスキル。
日本地図の作成に当たり忠敬は多くの道具を用いたが、世間で有名なのは第一次測量の際と忠敬が緯度一度の大きさを求めるために行った、記録上忠敬の初めての測量に使用したと言われる歩測であろう。
歩測とは、常に同じ歩幅で歩くことで長さを測る手段であり、特別な道具を準備する手間を省略できるその手早さが魅力の測量方法である。これによりハービンジャーはこのスキルを常時発動型のスキルとして機能させる。

サーヴァントとして召喚された忠敬の前では、誤差を超える範囲のステータス変化を封じる能力として機能する。例えばステータス、スキル、宝具における+判定の効力を無効化し、怪力等のステータス上昇も無力化される。
ただしこのスキルは常時発動故に忠敬のステータスすら固定化させてしまうため、いわゆる番狂わせを起こすことが非常に難しくなるデメリットも存在する。

五十の手習い(理):A

生前学んだ学問を現代のレベルに合わせて発揮できるスキル。習熟度によってE〜Aランクの類似スキルと同様の技術を発揮できる。
伊能忠敬は49歳で隠居するまで商人をしており、彼が成し遂げた功績はほとんど50歳以降に行ったものである。世間一般ではそれまで仕事一筋だった男が50歳から学問に目覚めたかの様に言われるが、記録と合わせて見ると青少年期に算術等を学んでいなければ不自然であり、さらに独学で40歳前後頃にはある程度学問を初めていた物と考えられる。
しかし忠敬が50歳から本格的に学問に打ち込んだことは紛れも無い事実であり、自分より19歳下の高橋至時に師事して天文学や地形学について学んだ。これも忠敬がプライドよりも学びを重要視したエピソードとされることもある。
手慰み程度ではあるが医学を学んでいたという記録も残っているため、Eランク相当の医術も使用可能。

【宝具】

推歩先生すいほせんせい

ランク:E 種別:対天宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
推歩先生とは自らの師であり盟友でもあった高橋至時からあまりの勉学への熱心さから戯れに呼ばれた愛称。推歩とは天文学を意味する。
彼が生前得た天文学に関する知識をフルに活用し今現在の状況を把握する宝具。空を見れば現在の時刻と場所が把握できる。
聖杯戦争においてはまるで役に立たない宝具であるが、ほとんどの場合どのクラスでもこの宝具を使用可能な状態で召喚される。それは彼の天文学に対する執着と師匠への感謝の現れでもある。

義を見てせざるは財無きなりぎをみてせざるはざいなきなり

ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:99 最大捕捉:99
商人時代に忠敬はいくつかの飢饉を救っているが、その中でも高い知名度を持つのが天明の飢饉である。天命三年の浅間山の噴火により発生した火山灰の影響で関東一帯は昼でも夜のように暗くなり米は全滅した。忠敬はその際に組頭、百姓代と地頭所に願出て年貢の全額免除、そして御救金の交付を受け取った。数年経っても飢饉が収まらなかった時も各地に世話人を置き、生活に必要な金子を与えることで餓死者の減少に大きく貢献した。

魔力を与えた対象が死にづらくなる宝具。この宝具の効果が適用されていれば腹に穴が開いたり足がキャタピラになった程度では死ななくなる。サーヴァントに使用すれば霊器の消滅を一時的に凌げる。ただしあくまで一時しのぎであるので、この宝具の効果時間内に生存が可能な肉体状況に持ち込めなければ結局死んでしまう。
自身に使用することでAランクの単独行動スキルと同等の効果を得られる。

伊能図にほんちず

ランク:B++ 種別:対界宝具 レンジ:日本全域 最大捕捉:1(日本列島)
改めて述べるまでもなく伊能忠敬が英霊として座に登録される理由となった偉業。
自らが測ったことのある場所を見た目はそのままに固有結界化させる。日本は生前既に測りきってるので特に前準備無く使用可能。固有結界共通の外界との遮断効果と地の利こそ得られるものの、下記の特殊能力以外は特に見るべき点は無い。
この固有結界内ではハービンジャーが片足でどこかを踏みもう片方の足でまたどこかを踏むことでそれぞれの踏んだ場所の距離を約69cmの長さに強制的に変更する。
例えば右足で相手の肘を蹴り左足で手首を蹴ったとすると、対象の手首から肘までの長さが約69cmになるように無理矢理引き延ばされ腕がちぎれる。逆に頭を蹴った後つま先を蹴ると身長69cm相当になるよう潰される。
本宝具は例外的に『測量』の影響を受けない。

常に一定の歩幅で歩いて測定するという技術を、歩幅が絶対に一定になるように地面の方をねじ曲げるという解釈で誕生したグロ宝具。その場で足踏みすれば相手との距離はどんどん離れ、ハービンジャーへの攻撃は叶わなくなる。



【Weapon】

測量器具そくりょうきぐ

文字通り忠敬が測量に用いた道具たち。特にこれと言って戦闘に優秀な付加効果があるわけでもないので基本的には木刀紛いとしたり投擲して使う。お気に入りは縄。

【解説】

江戸時代に現代と寸分しか違わぬ日本地図を製作したスーパーお爺ちゃん。スキル等の解説でも述べているが、本来は天文学に熱心に取り組んでおり地図作製はおまけのようなものだった。しかし彼は成し遂げた。それはひとえに彼がとても真面目だったということに尽きる。資料でも事細かにメモを残し、毎日星を見てそのデータを元に測量の調整を行った。その結果は言葉で語るよりも地図そのものを見てもらった方が早いだろう。
彼について一つ語っておきたいことにその女性運の無さがある。6つに届くかという年に母を亡くし、婿養子になった先の妻も早くに亡くし、その後は内縁のものも含めて3人の妻をとったが全員忠敬の隠居前に亡くなっている。それぞれ子供こそ成したものの、ずっと一人の女性と過ごすということはついぞ叶わなかった。彼が測量に目覚めたのは妻達の死が響いていたのかも知れない。

【人物・性格】

要所要所から感じ取れる年齢より、遥かに若々しくエネルギッシュなじいちゃん。常に学びに飢えており、特に天文についての興味は著しい。戦闘中以外でそれに関する情報源を見つけると一直線に向かって行く。
自分に厳しく他人にも厳しい。有力者であったが根が江戸っ子なので、為すべきことを為さない人間には結構簡単にキレ散らかす。
マスターに対しては基本忠実であるが、自分の趣味に走るために、勝手に単独行動したり突っ走ったり(物理)することが多々ある。

イメージカラー:黄土色
特技:同じ歩幅で歩く
好きなもの:学
嫌いなもの:杓子定規な役人
天敵:高橋至時、ポール・バニヤン等(大きさが可変の相手は、宝具によるダメージを望めないため)
願い:新しい知識を求める。聖杯から与えられるそれでは無く、あくまで学ぶ環境を。

【一人称】私、俺、てめぇ 【二人称】あんた、お前さん【三人称】○○氏、○○の野郎

セリフ例



【因縁キャラ】

泥天王寺のハービンジャー:再三だが忠敬の元来の興味は天文学である。彗星の神秘を解き明かした少年には強い興味と尊敬を抱く。
「俺の時代にあんたみたいなやつがいりゃあなあ…え?人間じゃない?道具?」

アリスタルコス:学問とは過去からの知識を受け継ぎ、新たな知識を生成するものである。「前提」を確定させた男達に対する憧憬はもちろんあるが、それ以上に現在の文明を破壊し全てを水泡に帰すことへの怒りが勝る。
「あんたが観測した地動説ってのはそんなものじゃなかったはずだ。俺達が学んだ知識はそんなものじゃなかったはずだ」
「なあ、地球がメチャクチャになったら俺が作ったこの地図は一体どうなっちまう?」

伊能忠敬〔喪失帯〕:喪失帯に召喚された自分自身…自分自身?
細かい点はともかく、世界を測り終わったら次の世界へ趣くその学習精神は紛れもなく同一人物であるが、外観による測定を基本とするハービンジャーからすると受け入れるのに時間がかかる。
「俺ァ剣の道なんて縁が無かったはずなんだがなぁ…」
「家の建て方に興味持ったことが無いわけじゃねえが時間が無くてな。良ければ教えてもらえねえか?」

【コメント】

途中まで真面目に資料見ながら練ってたけど段々変な方向にパカリ始めました。
セリフとか因縁キャラは気が向いたら追加します

2020.6.11 別側面練ってもらったので追記。その他細かい文の修正