戦艦ティルピッツ:妹
姉妹でありながら、史実に於いては共に肩を並べることの無かった妹。
その戦歴は真逆。ビスマルクが混沌に満ちた、硝煙と炎の艦歴であるならば、彼女は己の存在を抑止力として目に見えぬ戦いを繰り広げた。
しかし、両者は「ただの一隻で大英帝国と渡り合った」という戦果を持つ。そして奇しくもその戦果こそが、彼女達を英霊足らしめている鎹なのだ。
戦い以外に興味を示さないビスマルクが唯一“私情”を見せる唯一の相手。彼女と過ごしている時だけは、年相応の……姉としての表情を覗かせる。
彼女の願いであれば、本来ならば断固として拒むであろう「待機」も、「だらけて過ごす」こともしてみせる。
「ハ、ハ!久しぶりじゃねえかティルピッツ!お前がこんな激務の“英霊”なんぞに選ばれるとは、妙なこともあるもんだ!」
「オレはお前と一緒に戦いたい……なんつっても、お前は聞いちゃくれねえか?しょうがねえなあ、丁度敵もいねえみたいだし、少しくらいは黙っててやるか!」
黒猫オスカー:飼い猫?
自身とともにあり、自身の命運を分けた飼い猫……というよりも、“分身”。
彼がサーヴァントとして現界するにあたって自身の霊基を少し分け与えているため、性能としても“分身”といって差し支えない。
時折ビスマルクは黒猫を連れているが、それはこの黒猫オスカーを「召喚」しているため。とはいえ、スキルも持っていないので言葉は発せない。
正確にはビスマルクという霊核に付随する幻霊であり、そういった意味でもやはり飼い猫……ペット?に近い存在なのだろう。
「しっかしなあ。そのシンジュクとやらがンな人外魔境だったんなら、オレも行ってみたかったぜ?いやまあ、行ってるっちゃ行ってるけどよ。猫の姿じゃあ、なあ?」
戦艦シャルンホルスト:同僚
第三帝国の戦艦。デンマーク海峡海戦においては、彼女が修理中ということもあって戦場を共にすることはなかった。
自身と同様大英帝国を相手取って立ち回り、巧みな戦術で翻弄した白亜の戦艦。戦い方は違えど、その戦果に賞賛を送っている。
尚、肉体と中身が異なっている点には気がついていないようで、実際に会っても「少し雰囲気変わったか?」程度に留める。
「ハ、ハハ!すまんすまん!、だがまあ、そう言うなよシャルル!アイツも言っちまえば幽霊みたいなもんだ、間違えるのも無理はねぇだろ?」
「……気にしちゃいないさ。お前さんが無理に出張ってたとて、オレはオイゲンと一緒に帰してたよ。イギリスの野郎と戦うのはオレ一人だけでいいって事だ!ハ、ハハハ!」
戦艦グナイゼナウ、戦艦シャルンホルスト:同僚二人……二匹?二隻?
第三帝国の戦艦たち。また知らないのが混ざってる……。
シャルンホルストに関しては上述の通りで、グナイゼナウに対しては作戦直前の爆撃に依る負傷を案じていたりする。
……尤も彼女らに意識はなく、ただ要素のみが取り出されている状態となっている。故にあまり深く言及することもないだろう。
「にしても……オスカーのやつもUボートのやつらもお前らも、
ドイツ海軍はいつからわくわく動物ランドになったんだよ?」
U-96:同僚
世界の海に潜み、連合国を恐怖に陥れた潜水艦達の集合体。
ビスマルクと関わりが深いものといえばU-81……そしてU-556だろうか。
前者は仇敵アークロイヤルを雷撃にて仕留めた潜水艦。そういった繋がりもあり、よく大量の狼に囲まれながら彼らを愛でる様子が目撃される。
「よーしよしよしよしよしよしッ!偉いぞUボート!おっと、お前は……96か!お前がこいつらのリーダーとは、随分と出世したなあ!よしよしよしよし!」
プリンツ・オイゲン:随伴艦
デンマーク海峡海戦にて戦線を共にし、ビスマルク追撃戦に際しては彼女と別れた。
ビスマルクが「相棒」と呼ぶのは後にも先にもオイゲンただ一隻であり、万全の信頼を寄せている相手。
U-556:随伴艦
ビスマルクと関わりの深い一隻。ビスマルク追撃戦の際、援護に駆けつけたものの魚雷の不足により攻撃を加えることが出来なかった。
彼が万全であったなら、ビスマルクの命運は変わっていたかも知れない。故に深い悔恨があるのか、群霊から飛び出して申し訳無さそうに尻尾を下げる。
戦艦ロドニー:敵
自身の敵とも呼べる戦艦。彼女が「嫌い」だという人物像は、概ね彼の人物像と一致する。
が、彼に対して抱いているのは「めっちゃムカつく」という感情のみで、そこに憎しみや復讐心、怨恨といったものは無い。
ただもう一度出会ったなら、お返しとして顔面に一発ブチ込んでやりたい。ただそれだけの、極めて単純な関係性であったりする。
「おう、おうおうおう。此処でまでテメーのツラを拝めるとは、僥倖だぜ二枚舌のクソジョンブル野郎……ちっとツラ貸しな!そのスカした性根、このオレが叩き直してやるぜ!」