哀しき悪役の一覧

・ヴァイトメア

夢魔（ナイトメア）の一族、同族或いはそれに近しい存在以外一切干渉出来ない夢幻世界の空に浮遊する大都市規模の巨大な方舟・ヒュプノアークを拠点としている。

人間の住む現実世界に降り立ち無差別に人間の夢の中に侵入し、その夢を蝕み、喰らい尽くす。混ざり気無しの純度100%の天然物の夢（悪夢でも構わない）を好むがヴァイトメアの中には夢の内容の嗜好が極度に偏ってる者も存在し、彼らの場合は夢の宿主に直接干渉したり、時には強引に行動を操って見る夢を自分好みのものになるように意図的に調節・誘導したりするという養殖じみた行為をする偏食家もいる。

尚、ヴァイトメアに夢という名の希望を喰い尽くされ夢を失った人間はその事実に堪えきれずに衝動的に破滅願望が激しくなり犯罪に走ってしまう者や、精神が保てずに崩壊し廃人と化したりする者、この世の全てが信じられなくなり猜疑心に囚われ立ち直れなくなる者、挙げ句の果てには己すら信じらず自殺に走り自ら命を断つ者が出ているがヴァイトメアにとって人間には食糧（ゆめ）以外でのプラスの価値は一切無いため最終的に夢を失った人間がどうなろうと知ったことではなく、寧ろそういった悲惨な末路を平然と嘲笑い、侮辱する傾向が多々見られる。

名前の由来はBITE+NIGHTMARE

・スパイダーヴァイトメア

個人名:ヤノシュ

喰らう夢の嗜好:『独占欲』

蜘蛛型の下級ヴァイトメア。

大気中の酸素に触れることにより自動的に固定される小型の蜘蛛の巣を足場代わりに複数展開しての空中移動を得意とし、密室空間などに無数の糸を張り巡らせ相手の逃げ場を無くして追い詰める。

両腕から放たれる柔軟かつ強靭な糸で相手を拘束する他に頭部の口から火炎放射攻撃をしてくる他に腹部の第二の口を展開し、人間の子供サイズ程の大きさの全身が燃え盛っている小蜘蛛型の下僕を召喚してけしかける。

本人の性格としてはとにかくケチでみみっちい性格をしており夢を喰らう際はなるべく急いでがっつかずに一つの夢に長々と留まり、時間をかけてゆっくりと飴でも舐めるかのようにジワジワと喰らう、骨の髄までしゃぶるタイプ。同じような嗜好を持つ同族のヴァイトメアが自分のテリトリー兼食糧庫である夢に入ろうものならば烈火の如く怒り狂い、侵入者を追い出すほど苛烈な執着心を露わにする。

好物は自身の性格を反映してるかのように『何かを独り占めする』事に関わる夢全般。名誉、地位、権力、財力、人望…独占に関する事柄の夢は種類豊富なため極端な偏食家が度々見られるヴァイトメアの中では特に夢の内容を大きく弄る必要も無く喰うに困らない部類ではあるが同時に一部では彼の嗜好を『見境の無い雑食野郎』と見なしバカにする者も居るため同族同士のいざこざが絶えない。

彼曰く、『人間の夢というものはヴァイトメアにとってはガムのようなものだ』と例える。夢を喰い荒らし、最後まで舐め尽くした際、夢の宿主に対して次のように告げた。

「お前らは味のしなくなったガムを何時までも口の中に入れてるつもりか？」