中絶薬

健康な成人の方でも、薬を服用する際に「のどにひっかかった感触が残る…」「薬が大量で飲み込むのが大変…」といった経験はありませんか？　それは、嚥下（えんげ）機能が衰え始めたことが原因になっているのかもしれません。

食べ物をうまく飲み込むことができなくなる「嚥下障害」は高齢者に多くみられる症状で、食べ物が間違って気管に入る誤嚥（ごえん）を引き起こし、肺炎などの重篤な疾患につながることもあります。
さらりとした水分を摂取するのがとても難しくなった高齢者の方は多くいらっしゃいます。むせてしまったり、気管に水がはいって咳き込んだり…。でも、「お薬はコップ１杯の水で服用してください」というように薬袋に書いてあるので、みなさん、食事をしたあと覚悟を決めてお薬を飲まれています。

「自分は高齢者じゃないし、そこまではひどくない」と思っている方でも安心はできません。実は、嚥下機能は20代がピークで、30代からはのどの動きが徐々に鈍くなり、機能が低下し始めているのです。「以前は楽に飲めていた薬だけど、たまにのどに引っかかる」といった経験がある人は注意が必要です。

一方、現代のライフスタイルでは「服薬」が必要になる機会が増えています。最近では美容と栄養補給のためにサプリメントを常用する方も多くなりましたし、生活習慣病治療のために多剤服用療法を行っている方もいます。成人用の錠剤やカプセル剤は剤形が大きく、服用数も多量になることもしばしば。服薬に苦労する場面が増えるのも、当然のことなのです。