GURPSよろず - フック
GURPS Martial Arts』p.74より

【フック】(Hook)

フック】(難)……リアル系テクニック
 技能なし値:前提条件技能-5
 前提条件:適切な白兵武器技能
 上限:前提条件の技能レベル

 突起のついた武器(通常はフック)を使って、敵の頭や手足、武器や盾を引っかけてバランスを崩させるテクニックです。どの白兵武器技能でも習得可能ですが、使用するには適切な武器が必要です。
 フックは<斧・メイス>、<ポールアーム>、<両手斧・メイス>の一般的技法ですが、ピックとほとんどの斧はフックできますが、メイスとこぶのあるクラブはフックできないし、ポールアームもごく一部しかフックを持ちません。槍や杖のように通常フックのない武器にフックを付けることは可能です。剣術の流派によっては、(ガントレットをつけた)ファイターに、ブレードで武器を掴み、柄頭と鍔でフックをかけることを教えるところもあります。このような剣の使い方は<斧・メイス>や<両手斧・メイス>の技能を使うことになり、バランスが悪い武器扱いになります。適した武器と関連する技能については(『GURPS Martial Arts』の)第6章を参照してください。
 【フック】で命中判定をします。以下のようにターゲットに対して修正します。敵は通常通り防御することができます。【フック】は通常ダメージを与えませんが、武器によってはエッジの効いたフック(下記参照)を持っているものもあります。武器を使って敵を引っ掛けている間は、その武器で攻撃や受けをすることはできません。ただし、自分のターンにはいつでも自由行動としてそれを解除したり落としたりすることができます。
 頭や四肢を引っ掛ける場合、通常の命中部位ペナルティを適用します。成功した場合、その後のターンで被害者のバランスを崩すか、地面に引きずり落とすことを試みることができます。体力の即決勝負を行います。勝てば相手を引きずり倒し膝をつかせます、相手が膝をついていたりしゃがんでいたりすれば倒れます。相手が膝をついているか、しゃがんでいる場合は倒れます。相手がふりほどくか、あなたが解放するまで相手は立つことができません。負けた場合や引き分けた場合は何も起こりません。ファンブルで失敗した場合は、武器を落とします! 敵は自分のターンで普通にふりほどきを試みることができます。
 武器を引っ掛けることは武装解除の試みであり、P.B380 を参照してください。その武器に命中させるために通常のペナルティを適用しますが、フェンシングでない武器の場合の-2は無視します。続く即決勝負では、通常の修正に加えて+2されます。勝負に負けた場合、相手は武器を保持し、あなたのフックから逃れます。
 盾を引っ掛ける場合、-4+その盾のDBを修正に命中判定します。成功した場合、あなたはそれを引き抜こうと試みることができます。これは武装解除の試みとして扱いますが、相手の盾が腕に固定されている場合、相手側は即決勝負で+4されます。両手武器で引っ掛けている場合はあなたの側に+2されます。あなたが勝った場合、盾は非準備状態になります。盾はまだ敵の腕に装着されていますが、敵がふりほどいて準備行動を行って方向を変えるまで、盾で止めたりDBの恩恵を受けたりすることはできません。
 フックをかけるための武器には、フックの内側を鋭利にするものがあります。中国のフック・ソードやヨーロッパのビルがこれにあたります。このような武器は、上記の効果に加えて、その鉤に記載されているダメージを与えます。選択ルールの「痛みとふりほどき」(P.119)を使用する場合、こうした武器は軽装備の敵に対して非常に効果的です。

原書表記