GURPSよろず - 万能技能

ベーシックセット』第4章「技能」より。

選択ルール:万能技能(Wildcard Skills) B170P

 どんな科学でも知っている博士、どんな剣でも扱える剣士……マンガ的なフィクションにはこのような“1つの広い分野について少しずつ”理解しているヒーローが大勢出てきます。こうしたヒーローの技能リストを作る時間がなかったり、どの技能を選ぶ(そして使用する)べきか判断が難しくなって、多くのゲーマーがこうしたマンガ的専門家を遊ぶことを諦めます。こんな幅広い専門知識は現実には存在しませんが、マンガ的なゲームでは大きな楽しみの1つでしょう。
 この問題の解決策は<万能技能>や<なんでも技能>になります。ある分野における幅広い能力をカバーする技能。こうした技能の名前は、ふつうの技能と区別するため最後に感嘆符「!」を付けます。例えば、<科学!>技能はすべての科学を扱う技能です。万能技能はその分野における技能すべての代わりになります。例えばヒーローが<科学!>技能を持っている場合、<化学><物理学>その他科学系技能すべての判定が必要なときに、この技能で判定を行なうことができます。
 主に知的な追及をカバーする万能技能知力基準、肉体の作用に関係する技能敏捷力基準です。こうした技能技能なし値は存在しません――使用するためにはCPを費やさなければなりません。万能技能の難易度は至難ですが、必要CPは3倍です。つまり<科学!>技能知力レベルで習得するには、(ふつう至難の技能は8CPかかるので)24CP必要です。
 GMは万能技能を取るためには「特殊な背景」が必要であると決めてもいいでしょう――おそらくは“マンガ的英雄”という名前の。この「特殊な背景」は、脇役や悪漢に使わすべきありません! マンガ的な劇的役割をきちんと定義するために、GMは1人のキャラクターがとることができる万能技能は、そのキャラクターの背景に登場するもの1つか2つまでに制限した方がいいでしょう。

万能技能のCPコスト

CPコストは第4版技能(基準能力値に関わらずCPコストの内訳は統一されています)の至難の3倍なので、基準能力値に対する技能レベルと必要CPは以下の通りです。
  • 基準能力値-3で3CP
  • 基準能力値-2で6CP
  • 基準能力値-1で12CP
  • 基準能力値+0で24CP
  • 基準能力値+1で36CP
  • 基準能力値+2で48CP
  • 基準能力値+3で60CP
さらに+1につき+12CP

ベーシックセットでの万能技能の例

  1. <探偵!>(知力/至難)B170P
  2. <銃器!>(敏捷力/至難)B170P
  3. <科学!>(知力/至難)B170P
  4. <剣!>(敏捷力/至難)B170P

GURPS Power-Ups 7: Wildcard Skills p.27

 『GURPS Power-Ups 7:Wildcard Skills』の「万能技能の例」(EXAMPLES)参照。