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ブルジョア民主主義の欺瞞とプロレタリア民主主義



さて、我々が民主主義と言う人類が今まで体験した中で最良のシステムを語る時に、私たちはその民主主義と呼ばれる物に全くもって異なる二つの物が有ることを認識しなければならない。
それはブルジョア民主主義プロレタリア民主主義と言うものであり、それは他方で三権分立を擁護し、一方では三権分立を否定する。
民主主義とは人々から奪われていた権利を人々の手に返し、かつそれを執行するものであると言う点に関しては、恐らく我々とブルジョアとの間で合意が出来るだろう。
我々は民主主義についてプロレタリア民主主義のみが真実であるとする―ブルジョアの影響が完全に排除されたものであるために。ここで我々は我々の民主主義を、すなわちプロレタリア民主主義のみを語ろう。ブルジョア民主主義と言う似非民主主義を語るには恐らく時間的にも、紙面的にも全く欠いているのだから。

プロレタリア民主主義、君ら資本主義国家の知識人が批判を重ねる民主主義の特徴を簡潔にすると、それは直接民主主義と代表制民主主義の結合であり、主権者たる人民による完全な国家権力の把握である。
プロレタリア民主主義の最高の目的は来るべき理想郷―共産主義社会の達成とその運営であり、人々の自由を保障するものである。
これまた自由と言う物の見解が、資本主義者の君たちとは大きく異なるものであると我々は知っている。だからここに我々の言う自由を定義しよう。それは「自由とはあらゆる束縛の欠如であり、我々が我々自身ならびに我々以外の自然を支配することであり、その上で諸個人が共同関係の中で自分の能力を自由に発展させ、自己実現をめざして自由に活動することができる状態である。」

さて、ここで我々はようやくプロレタリア民主主義の特徴の1つである直接民主主義と代表制民主主義の結合について話そう。
一般に、資本主義国家において採用されているブルジョア民主主義であるが、これはプロレタリア民主主義同様に、選挙人の信任によってその立場を保障される代議員による民主主義である。しかしこのブルジョア民主主義には大きな欠点が存在する。それは一度信任された代議員は最早選挙人の意向に従う必要がなく、民主主義の形骸化を招くと言う点である。
では我々のプロレタリア民主主義はどうであろうか。それは「選挙人が代議員に与える訓令の遂行義務」、「選挙人に対する代議員の報告義務」、「選挙人の信頼に応えなかった代議員のリコール」によって防止される。これは間接的民主主義に直接民主主義を導入した結果生まれた物であり、完全に人々の意思を完徹するために必要不可欠である。そして、そのような代議員を選出する際に、我々は秘密、平等、普通、直接選挙を基盤としている。この点から我々はプロレタリア民主主義ブルジョア民主主義よりも優れているとするのだ。

二つ目の話に移ろう。それはプロレタリア民主主義のもうひとつの特徴である「主権者たる人民の国家権力の完全な把握」すなわち三権分立の否定だ。
三権分立が我々にもたらしたのは司法の民意からの解離と政府の暴走であり、事実としてそのような民主主義からあの忌まわしきナチズムが誕生したことを君たちは知っている。
他方、我々のプロレタリア民主主義では司法権、行政権は立法府たる最高ソビエト、人々の理性そのものもから発している。すなわちそれは議会を通した国家の掌握だ。そしてこの最高ソビエトにあらゆる権力とマスメディアが服属していることを君たちは知る必要がある。
先程も述べたように、民主主義は自由を私たちに約束する。自由とは支配だ。支配無くして自由は無い。何故ならあらゆる物が人々の手中になければ人々は自由な選択を行うことは不可能であるためだ。
ではブルジョア民主主義について見てみよう。そこでは民主主義にとって重要な民意の形成の欠かせないメディアがごくわずかな人々によって支配され、本来少数の意見であるはずのものがあたかも大多数のものであるように欺瞞される。これこそが重大な欠点だ。
そして、パリ・コミューンが失敗したように、ロベスピエールの独裁があったように、革命政権は自己の保持の為に独裁が必要である。我々、すなわちソ連邦は今革命の中にある。それは共産主義社会が到来するまで続く物であり、すなわち世界のあらゆる大地において勤労者が解放されるまで続くだろう。そのような情勢下においては、我々には独裁が必要である。それも極めて民主的な独裁だ。すなわちプロレタリア民主主義に特徴的なプロレタリア独裁とは過去のあらゆる独裁が個人による物だったのに対して、最高ソビエトを通しての、下からの独裁である。
我々が君らのような議会ではなくソビエトのみを立法府として認めるのも、それまでの帝国によって用意された議会が、憲法制定会議ですらもブルジョアの影響甚だしい中で産み出されたブルジョアの為のものであるからだ。それに対してソビエトはプロレタリアの階級闘争の中で自発的に生まれたものである。だからこそソビエトは最も人々に近く、ブルジョア議会に比べ民主的であり、そのようなソビエトによる支配が、すなわちソビエトによる自由が―プロレタリア民主主義ブルジョア民主主義に対して極めて民主的であると我々は宣言するのだ。

総括すると、プロレタリア民主主義ブルジョア民主主義に対してより民主的で、より優れた民主主義であり、それは万人の完全な平等をもたらすものである。

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