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H.D1987年7月24日の記事
(※if世界の記事)

以下原則として聖歴表記

共産党政権崩壊25年を記念して

ごきげんよう、市民の皆さん。
本日、1987年7月24日を皆さんはどのように過ごしていますか?今日はかつての祖国が倒れ、新しく打ち直された日です。
かつての大変動から四半世紀が経過し、祖国は落ち着きを取り戻し、社会主義的な物から決別し、資本主義を指向し続けています。
しかし、共同アパートやインテリア、公共施設の装飾など様々な面で未だに多くの社会主義時代の遺産が残されており、資本主義化に伴ってゴトロスから大量に流入した携帯のSNSサービスではノスタルジー的論調も散見されます。
そこで本日は、町行く人々にインタビューを行い、かつての社会主義時代と今まで進展している資本主義化について振り替えることをこの記事で行う事を期待しています。

(中略)

私たちは主にターリンで無作為に約700人の人々にインタビューを行いました。
その結果、なんと65%の人々が社会主義時代を評価しており、10%弱の人々がどちらでもない/わからないと回答しています。
これから続けられているのは主に社会主義時代を高く評価する人々の回答です。

インタビュアー:「貴方は今の資本主義化した祖国についてどう思いますか?」
回答者(40代男性):「はい、私は今の祖国は様々な面で誤っていると思います。不安的な社会、希望のない未来……挙げればキリがありませんが、それはかつての社会主義時代には全く存在しなかった問題です。つまり、今は他国の侵略によって持ち込まれてしまった歪んだ社会です。かつてはそうではありませんでした。」
インタビュアー:「例えば?」
回答者:「失業、収入、福祉。これらは全てほんの30年ほど前まで考えたこともない事です。そこでは真面目に働けば安定し、様々なことをする余裕がありました。物価は低く押さえられ、収入も変動することはありませんでしたから。多分、私は祖国がかつてのような社会主義に戻るとするならば、諸手を上げて歓迎すると思います。」

インタビュアー:「社会主義時代を貴方はどのように評価しますか?」
回答者(60代女性):「えぇ、私は彼女をとても高く評価しています。確かに国は貧しかったですが、しかし私たちが勤労に励むと着実に、少しづつ祖国は発展し生活が豊かになっていきました。……未来に対する明るい希望がありました。みんなが笑顔で、困っている人々を助け彼らと共に同じ食事をとって融和していく……今の若い人々は馬鹿げていると言うかも知れませんが、実際にそれが可能だと私たちは心から信じていました。」
インタビュアー:「貴方は社会主義時代を正しかったと評価しますか?」
回答者:「祖国は常に正しかったとは思いませんが、しかしトータルで評価するならばそれは現在よりも正しかったと思います。みんなが利己的ではなく共同体の為に、社会の為に生きていました。それは正しいことで、私たちはみんな相互補助の精神を持っていました。今は、自身の為に他者を蹴落とす事が許されていますけど、それはやがて復讐を生み、誰一人として幸せにはなりません。それは自身の欲求だけを求める資本主義の人々によって導入されたモデルであり、本当はそうではなくて、一人も取り残さず、共同体全体で幸福になることが必要だと思います。そう言った面で、全体としての正義を勝ち取ろうと模索した共産党の政権は正しいと思いますし、良いイメージしかありません。」

インタビュアー:「1962年の7月頃から始まった政治運動についてどう考えますか?」
回答者(50代男性):「結果的に共産党政権が倒れ、社会とてつもない混乱に陥ったあの運動は過ちだったと思います。当時私は20代で、その運動に参加しましたが、あの時に目指したものと今は全く異なります。しかし、当時の私たちは、それが四月に隠れていた本当の革命だと信じていました。『共産党の無いソビエトを!』これが私たちのスローガンでした。ソビエト政権が共産党政権と同意になった今では不思議に思われるかも知れませんが、私たちはそれが可能と思っていました。ソビエトとは民衆が入れ替りながら議論を行う流動的な民主的議会でしたが、社会主義が進展するにつれて高度に複雑化していった社会ではそれは形骸化してしまいました。もちろん会期の延長などで共産党もソビエトの形骸化を止めようとしていました。しかし、それらの試みは不可能であり、だからこそあの時、私たちは革命の時のような民主的な議会への回帰を求めて政治運動を行っていたのです。どうしてそれがこのような結果になったのかはわかりません。一部の狂信的な資本主義者が暴走してしまったのかも知れません。ただひとつ確かなのは、私たちは政治の民主化を求めていたのであり、資本主義を望んでいたわけではないんですよ……。」

ここからは実際に社会主義時代を過ごしていない、もしくは記憶に残らないほど幼かった人々の回答です。
この世代の社会主義に対する評価は、中立もしくは間違っているとする評価が他の世代よりも多いことが特徴です。

インタビュアー:「貴方は社会主義時代にどのようなイメージを抱いていますか?」
回答者(20代学生):「私はその時代を過ごしたことはありませんが、何かとても良いものだと感じています。私の両親は常にかつては良かったと私に教えてくれます。彼らによると政治的、経済的変革は大変苦しく、かつての安定は損なわれてたと嘆いています。私は社会主義時代を文献や映画でしか見たことはありませんが、その時代はとても良い時代だと思います。何故なら雇用、賃金、医療、教育の全てがあり、それらが完全に上手く機能していたと考えています。今の祖国では全く考えられないほどの素晴らしい仕組みがありました。つまり、社会主義時代は貧しくはありますが、全てが管理され、とにかく素晴らしい時代だったと思います。」

インタビュアー:「社会主義時代をどう思いますか?どのようなイメージですか?」
回答者(10代):「はい、私は社会主義時代のネガティブな面を実際に体験したことがないので、どちらかと言えば社会主義時代にノスタルジーを感じています。その時代は映画でしか知ることは出来ませんが、その時代に作られた映画は世代間の交流を生み、何より内容は明るく希望に溢れています。未来に対する不安を抱える今では到底考えられないような素晴らしい未来への信仰がそこから感じることが出来ます。もちろん良い面だけがあったわけではありません。商品不足、検閲、制限された旅行、粛清……そう言った悪い面もありますが、今の祖国が見習うべき物がたくさんあった時代だと思います。」
インタビュアー:「それは?」
回答者:「私の考えだとそれは国家全体の団結だと思います。昔は社会主義社会の建設という大きな目標の下で人々の協調がありました。多分、私たちが団結できるような何か、ナショナリズムのような物が今は欠落しているのだと思います……。」

最後にかつてを間違いだったとする意見です。これは全体で見るとわずか10%ほどでした。

インタビュアー:「貴方は社会主義時代をどう思いますか?」
回答者(40代女性):「私はそれが過ちだったと思います。……その時代は皆が画一的で、集団の輪を乱すような飛び抜けた才能の持ち主は冷遇されていました。そして粛清、食糧不足、とにかく生きることに必死で到底人生が楽しめたとは思いません。もし昔に戻るとするならば、私はNOです。」

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