公営新聞「国民の声」抜粋記事��
最終更新：
otonjji256 2022年05月03日(火) 12:58:57履歴
ラピタ深海の調査結果 学会で発表
本日王国政府、及びスカセバリアル条約機構の「学会」タアロア支部、並びにマウサネシア連邦共和国国立海洋大学は、先日行われた深海探査の結果について、サニエル大学で開かれた世界海洋学会研究大会にて共同発表を行った。
発表に参加したのは調査の指揮を取った同機構の海洋学者であるショーン・プロディ博士、並びに王国政府代表のダニエル・クヒオ・アカカ首長、そして連邦海洋大学教授のパクアラム博士以下の研究チームで、その中には実際に深海6000メートルまで潜航を行ったピイコイ王子殿下も含まれていた。
第一次深海大調査と銘打たれたこの深海探査は、王国北方の広大な領域を条約機構より導入した海洋調査船や深海探査艇を用いて調査するもので、水深6000メートルまでの深海領域における生物相や資源分布を調べる目的で行われた。
学会では40種に上る新種の発見、深海底に分布する大量の資源鉱脈の可能性など、王国の海が持つ巨大な可能性が大きな賞賛を受けた。
特に注目を浴びたのは未知の巨大海溝の発見と、周辺で確認された巨大生物の可能性であり、これらは更なる学術的調査の必要性を示した。
プロディ博士は発表の中で、アオケアケア島の近海海底で発見された未知の新しい海溝について触れ、
「未知の海溝、これを王国政府がどのように命名するかは分かりませんが、とにかくこの海溝の大きさは既知の物とは比べ物になりません。また、海溝に対して行ったTNTによる爆破音響調査では最大の水深は10,000メートルに達するのではないかと推定され、今まで世界最深とされてきた記録を塗り替える可能性もあります」
海洋生物学の権威であるパクアラム教授は、
「海溝周辺の調査では、今まで確認されてきたクジラや巨大ザメとは異なる生物の巨大な骨と、人工のものではあり得ない原因不明の低周波音が数度確認されました。これらの証拠は、同海溝の周辺や上部の海に未知の巨大生物が存在する可能性を示しています」
と指摘。仮に「ブループ」と名付けられた音と、生物の痕跡は、以降「学会」において主要なテーマとして研究される予定だ。
また、これらの調査結果について民俗学者のスタニスラフ・マリノフスキ博士（タアロア支部民俗学主任研究員）は、
「周辺の島々に残る伝統や伝説を解き明かす鍵になる重要なものだ」
としており、特に未知の巨大生物の可能性とアオケアケア島に残る伝説の関連性調査に意欲を見せている。
（詳しくは三面「未知の巨大生物 アオケアケア島に残る海神の伝承」にて）
発表の最後は王国の海の豊かさへの賛辞で締め括られ、万雷の拍手によって幕引きとなった。プロディ博士は、
「これらの調査結果は、人類の科学の進歩に大きな役割を果たすことは間違い無い」
と述べ、調査のお許しを出した国王陛下への感謝の意を表した。
本紙では連載として、二面三面を割いてこれらの調査で見つかったものについて、王国の読者の方々に分かりやすく解説する企画を行うことを決定した。今日の二面は「海底で発見された新種達 その生態は？」、三面は「未知の巨大生物 アオケアケア島に残る海神の伝承」をお送りする。
（「国民の声」聖暦1992年6月朝刊より抜粋）
本日王国政府、及びスカセバリアル条約機構の「学会」タアロア支部、並びにマウサネシア連邦共和国国立海洋大学は、先日行われた深海探査の結果について、サニエル大学で開かれた世界海洋学会研究大会にて共同発表を行った。
発表に参加したのは調査の指揮を取った同機構の海洋学者であるショーン・プロディ博士、並びに王国政府代表のダニエル・クヒオ・アカカ首長、そして連邦海洋大学教授のパクアラム博士以下の研究チームで、その中には実際に深海6000メートルまで潜航を行ったピイコイ王子殿下も含まれていた。
第一次深海大調査と銘打たれたこの深海探査は、王国北方の広大な領域を条約機構より導入した海洋調査船や深海探査艇を用いて調査するもので、水深6000メートルまでの深海領域における生物相や資源分布を調べる目的で行われた。
学会では40種に上る新種の発見、深海底に分布する大量の資源鉱脈の可能性など、王国の海が持つ巨大な可能性が大きな賞賛を受けた。
特に注目を浴びたのは未知の巨大海溝の発見と、周辺で確認された巨大生物の可能性であり、これらは更なる学術的調査の必要性を示した。
プロディ博士は発表の中で、アオケアケア島の近海海底で発見された未知の新しい海溝について触れ、
「未知の海溝、これを王国政府がどのように命名するかは分かりませんが、とにかくこの海溝の大きさは既知の物とは比べ物になりません。また、海溝に対して行ったTNTによる爆破音響調査では最大の水深は10,000メートルに達するのではないかと推定され、今まで世界最深とされてきた記録を塗り替える可能性もあります」
海洋生物学の権威であるパクアラム教授は、
「海溝周辺の調査では、今まで確認されてきたクジラや巨大ザメとは異なる生物の巨大な骨と、人工のものではあり得ない原因不明の低周波音が数度確認されました。これらの証拠は、同海溝の周辺や上部の海に未知の巨大生物が存在する可能性を示しています」
と指摘。仮に「ブループ」と名付けられた音と、生物の痕跡は、以降「学会」において主要なテーマとして研究される予定だ。
また、これらの調査結果について民俗学者のスタニスラフ・マリノフスキ博士（タアロア支部民俗学主任研究員）は、
「周辺の島々に残る伝統や伝説を解き明かす鍵になる重要なものだ」
としており、特に未知の巨大生物の可能性とアオケアケア島に残る伝説の関連性調査に意欲を見せている。
（詳しくは三面「未知の巨大生物 アオケアケア島に残る海神の伝承」にて）
発表の最後は王国の海の豊かさへの賛辞で締め括られ、万雷の拍手によって幕引きとなった。プロディ博士は、
「これらの調査結果は、人類の科学の進歩に大きな役割を果たすことは間違い無い」
と述べ、調査のお許しを出した国王陛下への感謝の意を表した。
本紙では連載として、二面三面を割いてこれらの調査で見つかったものについて、王国の読者の方々に分かりやすく解説する企画を行うことを決定した。今日の二面は「海底で発見された新種達 その生態は？」、三面は「未知の巨大生物 アオケアケア島に残る海神の伝承」をお送りする。
（「国民の声」聖暦1992年6月朝刊より抜粋）
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