ここは2chワンピースエロパロスレのまとめです。




投稿日: 03/10/18 03:32 ID:lqeap3TS




傍らで軽い鼾をかいて眠る男を見つめる。
この男──ゾロと関係を持つようになってから半年。
広い偉大なる航路の中で旅するもの同士、互いに出会うことは難しいことなのだが、それでもたしぎは仕事上
の特権を駆使して彼の属する海賊団を見つけては会い、剣を結び、そして抱かれている。
ゾロは情事の後は必ず寝てしまう。今もまた、おだやかな表情で深い眠りに入っている。
この瞬間、私に寝首を掻かれたらどうするんですか?
たしぎはその無防備さに混乱する。

もしその時が来たら、私はロロノアを斬ることが出来るのか?
ロロノアは私を斬るのだろうか──?

ふと胸から腰にかけて走る大きな刀傷が目に留まる。
剣士であるたしぎには、その傷がどのような痛みを伴うのか想像するに容易い。
そっと隆起した傷跡を指で辿る。
ロロノアは、もしその時が来たら私をこのように躊躇いもなく斬り捨てるのだろうか……
そう思うと、胸が切り裂かれそうな痛みに苛まれる。
未だ彼の本気を引き出すことができない自分。全力で斬りかかっても軽くいなされ、そして唇を奪われる。
その瞬間からたしぎは海軍曹長ではないただの女に変わる。
ただの恋する女となる。

ゾロとのセックスは炎のようだ。
煉獄の炎に焼かれる苦しみと罪の意識を浄化する歓喜。
ふいに、幾度も交わしたゾロの口づけが唇に蘇る。
その不器用ながらも優しい口づけ。
こんなにも、愛おしい男がいたのかと思う。
無骨で不器用で不作法で。その剛直な生真面目さを知れば知るほど愛おしい。
思わず、眠るゾロに己の唇を重ねる。
その瞬間、ゾロは目を覚ました。
「たしぎ……」
愛する者に名を呼ばれる喜びに、たしぎは身を震わせる。
「ロロノア……」
ゾロは手を伸ばし、たしぎの頬に触れる。
たしぎは目を細めて嬉しそうに微笑む。
その微笑みを受けて自身も微笑み、ゾロはたしぎを引き寄せ、深く口づけを交わした。

未だ快感の余韻を残した躰は、容易く火がついた。
ゾロは簡単に愛撫を施した後、たしぎを自身の上に跨らせた。
たしぎは頬を染め、恥ずかしそうに溢れきった蜜の中に彼のものを宛い、ゆっくりと腰を沈めていく。
「…っ…はあんッ……」
全て収めきってしまうと切なそうに顔を伏せる。
「動いてみろよ…」

ゾロの言葉により頬を染めながら、だがおずおずと動き始める。
「う……ふぅん…はぁん……」
まだ上手く動けないらしくたどたどしいが、彼を高ぶらせようと懸命に腰を蠢かす。
だがその動きは却って自分を高めることとなる。
「はぁぁ…あん!……ああっ……」
「たしぎ…」
呼びかけると、その声にもびくんと敏感に反応する。
彼のものと擦り合っている根元の突起に指を這わすと、一際嬌声が高くなる。
「あぁぁッ!!」
その様があまりに愛おしくて、ゾロはたしぎの顔を引き寄せて口づけをする。
舌を絡めながら腰を突き上げると、たしぎは切なそうに啜り泣く。
「い…いく……いくッ!!」
より高く突き上げた瞬間、躰を仰け反らせて大きく喘ぐ。
肩で息をし潤んだ瞳で見つめる表情が愛おしく、ゾロはその唇を求め、まだ快感の余波が曳かないたしぎを
組み敷いた。
肩にたしぎの片足を乗せ、ぐちゅぐちゅと、じらすように腰を擦りつける。
「あ、あ、あ、あ!!」
たしぎは苦しそうに眉を寄せ、シーツを掴んで身を捩らせる。
ぬちゃぬちゃと体液の絡み合う音にいやいやをするように顔を振る。
「だ…だめ……」
「何が駄目なんだ?」
「だめッ……また…いっちゃう……」
「いけよ」
「いや……」
強く突き入れると、より嬌声が切ないものとなる。

「たしぎ」
名を呼び、ゾロは両足を担ぎ上げてより深くたしぎを求める。
たしぎもまたゾロの首にすがりつきながら、絶頂を極めようとする躰を耐える。
「たしぎ…いくぞ…」
「ロロノア…!!」
激しく打ち付け低く呻くと、ゾロは体中のあらゆるものをたしぎの体内に放った。
ふたりはきつく抱き合い、もう一度唇を求め合う。

快楽の余韻を残す気だるい体に鞭打って、たしぎは手早く身支度を整える。
無言でそれを見つめるゾロの視線を背中に感じながら、たしぎは海軍ジャケットと最後に愛刀時雨を
腰に帯びた。
この瞬間から、ふたりは再び追う者、追われる者の敵となる。
たしぎは無言で部屋を後にする。
外はいつの間にか降り出した雨。
足の先までずぶ濡れになりながら、たしぎは軍の駐留施設へと駆けていく。

明日には命がないかもしれない。
明日には戦場で相まみえるかもしれない。
明日にはお互いを斬り合わなくてはならないかもしれない。
繰り返す自問。繰り返す疑問。
もしその時が来たら、私はロロノアを斬ることが出来るのか?
ロロノアは私を斬るのだろうか?
答えは出ない。
滝のように降り注ぐ雨の中、ばしゃばしゃと音を立てて走りながら、たしぎは涙を洗い流す雨に感謝した。
  • FIN -


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