なぜないのか疑問だった

銀色プラたま出た


「キリサメェ! キリサメェ!!」
「オゥッオゥッ」

 冒険者の剛直が、『雷龍・キリサメ』の肛門の奥底を連打した。
 ドラゴンと麒麟との合成キメラのような生物が、心地よいとも苦しいともとれるいななきを漏らす。
 体位は後背位。
 キリサメの腰周りを両手でつかんだ冒険者は、狂ったように前後運動を反復していた。
 
「オラ、キリサメ! 何が雷龍だ、こうなってしまえばただのメス馬だな!!」
 
 神獣の血統を持つキリサメに雌雄は無い。
 股間には唯一、生物として備わって然るべき排泄口があるだけである。
 だが冒険者にとっては、それだけあればもはや12.25倍だった。
 
「キリサメオラ! オラ! 何がドラゴン! フェスティバルだオラ! ソウンゴ!」
 
 自らの腰を打ちつけるたびに、罵声や運営への不満を口走る冒険者。
 意を解しているのかいないのか、キリサメはだらしなく口を開けたまま荒息を繰り返している。
 
 後背位でキリサメを犯している冒険者だが、その霊獣の尾は黄々とした炎で燃え盛っていた。
 当然その炎は冒険者に燃え移り、最後の一枚シャツをも焦がし続けていたが、
 彼にとってはそんなことはどうでも良かった。火傷にたじろぐくらいならピストンだった。
 
「キリサメ! キリサメ! ううううぅぅぅぅぅ!」
 
 徐々にスピードを上げていく冒険者。
 すでに10分ほど行為を続けていたが、そろそろ限界が迫っていた。
 睾丸がキリサメの尻肉をたたく、パン・パンと響くリズムの幅が狭まっていく。
 
 ペースが速くなる。
 覚醒しても時間延長スキルはない。操作時間はどんどん短くなっていく。
 冒険者のペニス内に、白濁ドロップがせりあがってくる!
 
「うおおおおおおぉぉぉぉ! ナカで! キリサメのナカで出すぞ!!」
 
 そのときだった。
 それまで激しい呼吸だったキリサメが、ひときわ大きな声でいなないた。
 
「オオォォォーーゥ!!」
「!?」
 
 冒険者は、急激に自分の身体が鈍くなっていくのを感じた。
 同時にピストン運動の勢いが凋落し、せっかく溜め込んだハートドロップが台無しになる。
 身体が……思うように動かない!

「な……に……?」
 
 
 それはあるいは、性器を持たないキリサメなりの絶頂だったのかもしれない。
 
 スキル:『ライトニングハウル』
 敵の攻撃頻度をほんの少しさげ(1ターン)、光ドロップの攻撃力を強化する。
 
 冒険者はキリサメの声をまともに受けたため、ピストン頻度が一時的に落ちてしまったのだ。
 だが――
 
「ふ……ふふっ……それで勝ったつもりか? キリサメよ」
 
 キリサメを入手するや、即座に能力を調べ上げた冒険者が勝ち誇ったように告げた。
 
「ライトニングハウルの効力はたったの1ターン! 
 一回休めば、俺は再びお前を犯る! もはやお前に逃れるすべはない!」
 
 ところがペニスは簡単に抜けた。
 それまでじっとしていたキリサメが、なんと前方に動き出したのだ。
 
「ま、待て! 動くな! ライトニングハウル! 動くな! じっとしろ! ハウルの動く城!」
 
 しかしキリサメは逃げることなく、未だ動けぬ冒険者の背後に回りこんだ。
 それも後ろ向きに。つまり冒険者もキリサメも、背中合わせで向かい合う格好である。
 何をするのかと思えば、その業火に包まれた尻尾を――
 
「オウ!!」
「ア”ア”ア”ァァーッ!!」

 冒険者のケツ穴に突っ込んだのであった。
 キリサメの尻尾のボリュームは、そこらの触手の非ではない(火ではある)。
 尋常ではない痛みと熱さと快感が冒険者を襲い、大口での絶叫を促す。
 尻尾は容赦なくずるずる穴の奥へに入り込み、問答無用とばかりに冒険者を開発していく。
 冒険者はたまらず弓なりに身体をのけぞらせる。
 
「ア”ア”ア”ァァーーーッ!!」
 
 その時、奇跡が起こった。
 キリサメの尻尾は燃えているとはいえ、その本質は光属性。
 すなわちその攻撃力は、先のライトニングハウルの効果により強化されていた。
 アナルの最奥部に到達した光は、たった一度の1ターン操作でカッと輝きを増した。
 
 冒険者の尻の奥底で破裂する光のほとばしり――ビッグバン!!
 
「ア”ア”ア”ァァァァーーーーッ!!!」
 
 耐え切れず、冒険者のスキルマ肉棒から数多の白光が飛び散った。
 白濁ではない、光り輝くスキルマスペルマが降り注ぐ――。
 
「ア……アァ……」
 
 最後の一滴をも果たした冒険者は悶絶し、前のめりになって崩れ落ちた。
 
 ゆっくりと薄れていく意識。
 
 お前に会えて最高だったぜ、キリサメ――
 また――最高のレアガチャを――
 
 
END

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