最終更新: marineblue 2020年07月09日(木) 08:03:37履歴
とある陰鬱な夜だった。バルドレンはナモリスと年に一度の決闘をすべく向かっていた。
バルドレンは完全なる勝利を確信していたが、今年の戦いの地には何か奇妙な予感を感じていた。
そのエルジェの森は危険なポータルがある事で知られているからだ。そしてまともな人間ならば余程の事が無ければこの地を避ける。
そんな事を思いながら、バルドレンは森の奥深くへと進んでいく。
ナモリスを探すために。
突然そんな悪名高いゲートの一つが彼の目の前に現れた。
不思議なポータルのその青い輝きは美しく、彼はその輝きに魅入られるようにしばし立ち尽くした。
そんな時だった。やはりナモリスは待ち伏せをしていた。
ナモリスのその目がギラリと光った。彼はバルドレンを攻撃する機会を窺い、やっとそのチャンスを掴んだのだ。
背後から攻撃をかけ、彼はバルドレンをゲートの中に叩き付けた。ゲートの力が起動し、次元の流れが動き出した。
バルドレンはこの時になってやっと意識を取り戻したものの、既に遅すぎた。
彼の身体は魔法の螺旋によって拘束され、彼の身体をゲートの中へと押し込んだ。
最後に彼が思い出せたのは、嘲笑うナモリスの笑い声だけだった…。
さらに幾千もの魔物が其処から出現し──
そして…闇が彼を包み込んだ。
彼が目覚めるまで一時間は経っただろうか。一体何が起こったというのか…。
ここはどこだろう?彼のライバルは一体何をしたのか?
だがこの物語は…この物語はまだ語られていないのだ。
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